2013年10月18日金曜日

WHO/IARC:大気汚染・粒子状物質(PM)が、がんの主たる原因

大気汚染が、肺がんの主たる原因?

 IARC(国際がん研究機関:WHO外部組織) は、、大気汚染物質・Particulate matter:粒子状物質を、喫煙、紫外線、プルトニウムと同じカテゴリーの "Group 1 carcinogenic "に分類した。


大気汚染源は、車排気、発電所、農業・工業廃棄、住居暖房などから生じる。
WHOは各政府に強い区分アクションをとるよう述べている。

大気汚染は心臓・肺疾患の原因であるが、がんの原因としても知られ、大気汚染による肺がん死亡者は22万3千というのがデータからの情報。それは、中国他の東アジア国の半数以上を占め、急激な工業化が北京のようなスモッグだらけの状況を導いた。しかし、ヨーロッパでも大気汚染の関心が高まり、ブローバルな問題としてもふたたび認識されている。大気汚染ががん死亡の環境要素としてトップの原因。

IARC Scientific Publication No. 161
Air Pollution and Cancer
Editors: Kurt Straif, Aaron Cohen, and Jonathan Samet
http://www.iarc.fr/en/publications/books/sp161/index.php


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メディア報道

http://www.bbc.co.uk/news/health-24564446

http://live.wsj.com/video/lung-cancer-is-air-pollution-a-major-cause/895C4C9B-4FF8-4EB8-9A31-D4E1B0F05680.html#!895C4C9B-4FF8-4EB8-9A31-D4E1B0F05680

COPD急性増悪管理:遠隔モニタリングは有益ではない:今までの正当化報告に偏りの可能性

イノベーションが必ずしも正しいとは限らない。日本の政治では、医療IT利用・性善説前提なようで、まともな、検討がなされておらず、「医療の効率化」などというあいまいな表現で、 電子機器メーカーの利益誘導に走る、情けない状況。


COPD急性増悪病歴を有する患者で、telemonitoringは、入院機会の遷延化に有効でなく、QOL改善もされない。


今までの遠隔モニタリング有効性報告は、多分に通常の臨床サービスより、遠隔モニタリング正当化のバイアスによる影響ではないかという筆者らの報告


Effectiveness of telemonitoring integrated into existing clinical services on hospital admission for exacerbation of chronic obstructive pulmonary disease: researcher blind, multicentre, randomised controlled trial
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f6070 (Published 17 October 2013)
Cite this as: BMJ 2013;347:f6070



入院率比較

高校生の肩こり・腰痛:学年進むほど、運動能力低下するほど、電子機器利用するほど、座位長いほど、ストレス状況多いほど増加

shoulder stiff(ness)やneck painなどごく普通に使われてると思うのだが、テレビやマスメディアに出没する医師やタレントたちがいい加減なことを言うものだから、英語には肩こりがない、肩こりに相当する言葉がないなどという妄言を信じこんでるひともいるようだ。確かに、筋肉の絶対量が多いコーカシアンやアフリカ系人種では、筋肉の悲鳴である「肩こり・頚部のこり」は少ないだろうことは想像はできるが・・・

若い世代での検討ということで、上海の高校生で、腰痛・廃部痛は多くの要素と関連している。

30校・3600名の高校生無記名自己評価

Correlational Analysis of neck/shoulder Pain and Low Back Pain with the Use of Digital Products, Physical Activity and Psychological Status among Adolescents in Shanghai
Zhi Shan et. al.
PLoS ONE 8(10): e78109. doi:10.1371/journal.pone.0078109

 男性回答率 48.41%(1460名)、女性回答率 51.59%(1556名)

頚部痛 40.8%、腰痛率 33.1%


ともに、学年、デジタル製品利用、メンタル状況で影響され、多変量解析では、性別、学年、運動後しんどさ、趣味のPC利用、タブレット使用、終業後座位時間、勉学上のストレスと頚部痛の関連性が示された。

腰痛では、性別、学年、運動後しんどさ、趣味のPC利用、携帯電話使用、終業後座位時間、 CES-D (Center for Epidemiological Studies Depression) scaleと関連。

 <hr>

2型糖尿病における慢性腎臓病:塩分摂取高低の関連性認めず、健康的食事により影響を受ける

ここでは、5.5年間フォローアップにて、新規顕性蛋白尿、5%以上のGFR減少をCKDと定義し、2型糖尿病患者の発症リスクへの食事との関連性を調査

意外なのは塩分摂取がこの3分位比較ではリスクにかかわらないということ。

2型糖尿病の栄養指導に関して、もちろん、CKD予防に減塩も大事なのだろうが、食事要素として、蛋白分の適正化、果物の摂取をより重視した指導を心がけるべきということなのだろう。


Diet and Kidney Disease in High-Risk Individuals With Type 2 Diabetes Mellitus
Daniela Dunkler,  et. al.
for the ONTARGET Investigators
JAMA Intern Med. 2013;173(18):1682-1692. doi:10.1001/jamainternmed.2013.9051
 
修正 Alternate Healthy Eating Index (mAHEI)で、食事内容を評価
 
CKD発症率 31.7%、死亡率 8.3%
 mAHEIスコアの最も不健康的な3分位比較すると、健康3分位側では、CKDリスク低く (補正オッズ比 [OR], 0.74; 95% CI, 0.64-0.84)、死亡リスクも低い  (OR, 0.61; 95% CI, 0.48-0.78)

フルーツ3サービング超摂取は、それ未満摂取者に比べ、CKDリスク低い


総・動物性蛋白摂取最小3分位では、最大3分位比較で、CKDリスク減少  (蛋白全て OR, 1.16; 95% CI, 1.05-1.30)

塩分摂取は、CKDと相関せず

適量アルコール摂取では、CKDリスク減少  (OR, 0.75; 95% CI, 0.65-0.87) 、死亡率低下 (OR, 0.69; 95% CI, 0.53-0.89)



果物と糖尿病リスク】週3サービング増加で2%リスク減少、だが全部ではない 果汁ジュース・ネットメロンはよりリスク増加  2013/08/30

<再掲>
サービング計算
http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/use/rule.html

・果物は、主材料果物の重量 約100g


・主食は、主材料穀物由来炭水化物の重量 約40g
・副菜は、主材料の野菜・きのこ・いも・豆類(大豆以外)・海藻類の重量 約70g
・主菜は、主材料の魚・肉・卵・大豆・大豆製品由来蛋白質 約6g
・牛乳・乳製品は、主材料の牛乳・乳製品由来カルシウム 約100mg

故に、果物週毎3サービング増やすことは、比較的容易に思える

noteへ実験的移行

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