2018年7月11日水曜日

肥満パラドックス:心血管疾患高リスクほど高BMIほど最適

17万名超(心血管疾患無し 22.8%、安定心血管疾患 29.4%、急性冠症候群 47.8%)、50各国の14前向き研究からの報告


Varying Effects of Body Mass Index and Mortality in Different Risk Groups.
Am J Cardiology
DOI: https://doi.org/10.1016/j.amjcard.2018.06.038
https://www.ajconline.org/article/S0002-9149(18)31330-4/pdf


高BMI値が心血管疾患死亡リスク低下と関連するかどうか不明、それで、BMI高いほど個別リスクにより変動するという仮説を立てた

過体重(BMI 25-29.9)に比べ、正常体重(BMI 20-24.9)と低体重(BMI < 20)では全てのコホートで死亡率高い
過体重に比べ、肥満(BMI 30以上)の死亡リスクは、研究populationに依存し、心血管疾患なし 1.20 (1.01-1.45; p=0.04)、 安定心血管疾患あり 1.08 (1.02-1.15; p=0.01)、 急性冠症候群 1.01(0.93-1.10 ; p=0.72)

死亡率最小と関連するBMIはコホートリスクが増加するほど大きい (no-CVD 27.2kg/m2, stable CVD 28.1kg/m2, and ACS 30.9kg/m2; p<0.001)

どのコホート内でも、最適BMI値は高リスク群で高い

急性冠症候群群では、低リスク患者最適BMIは 29.1、高リスク群においてより高値BMIが死亡リスク低下と関連する (interaction-p<0 .001="" p="">
結論:心血管疾患なし、安定心血管疾患、急性冠症候群の各々のコホート内で、高リスク群内ではBMI高値ほど死亡リスク低下と関連する
体脂肪増加のベネフィットは、(例えばカロリー蓄積増加作用など)高リスク群において有害性のcounteractとして働き、obesity paradoxの別の説明となるかも








Overall (unified) analysis of body mass index (BMI) and all-cause mortality from multivariable restricted cubic spline analysis stratified by 6-month mortality tertiles. Lower risk patients had a 6-month death probability <0 .45="" 0.45="" 1.6="" and="" higher="" medium="" risk="" to="">1.6%. Arrows point the lowest-risk BMI value.


果たして、肥満は全て悪なのか・・・ 


死亡リスクを最小化するには BMI 20-24.9推奨値とされている
しかしながら、観察研究のなかには、過体重、軽度肥満の方が死亡率低下する現象を報告するものもある。さらには、過体重・軽度肥満者を減量に導きそれが生命予後を改善させたとする実証トライアルは存在しない。
Look AHEADトライアル(N Engl J Med 2013;369:145-154.)ではフォローアップ9.6年間で体重8.6%減少した物の死亡率減少示せず

ここでは体脂肪が全て悪かどうか、考え直す必要があると考察

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