2015年7月23日木曜日

習慣的甘味飲料大量摂取と2型糖尿病発症;人工甘味飲料や果汁は健康的代替品ではない

習慣的甘味飲料大量摂取は2型糖尿病発症を導く、当たり前なのかもしれないが、システマティックレビューであらためて報告。さらに人工甘味飲料や果汁も決して無罪ではない。

論文の要約は

人工甘味飲料と果汁ジュースは2型糖尿病発症に悪影響はあるが、バイアスを含む可能性あり。大なり小なり、人工甘味飲料、果汁ジュースとも、2型糖尿病発症予防として健康的な代替品とは認めがたい
原因仮説として、年単位の糖添加飲料習慣摂取は、新規糖尿病発症数増加と関連している。
となっている。


Consumption of sugar sweetened beverages, artificially sweetened beverages, and fruit juice and incidence of type 2 diabetes: systematic review, meta-analysis, and estimation of population attributable fraction
Fumiaki Imamura,  et. al.5, Nita G Forouhi, group leader
BMJ 2015; 351 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h3576 (Published 21 July 2015)


糖添加飲料摂取量との相関に関する人口寄与リスク(population attributable risk, PAR )のRandom effects meta-analysis 及び survey analysis

事前特異化情報を17コホート(38,253症例/10,126,754人年)から抽出
糖添加1サービング/日摂取増加毎 肥満症補正前後で、18%増加 (95% 信頼区間 9% 〜 28%, I2 for heterogeneity=89%)、13% (6% 〜 21%, I2=79%)
人工甘味添加1サービング/日摂取増加毎  肥満症補正前後で、25%増加 (18% 〜 33%, I2=70%) 、 8% (2% 〜 15%, I2=64%)
フルーツジュース1サービング/日摂取増加毎 肥満症補正前後で、 5% (−1% 〜 11%, I2=58%) 、 7% (1% 〜 14%, I2=51%)

不均一性(heterogeneity)、バイアスの潜在因子は糖添加飲料の影響は明確でない。
人工甘味飲料では、出版バイアスと潜在共役要素が示唆された。
フルーツジュースでは、2型糖尿病を対象とした研究では有意差認めず  (P for heterogeneity=0.008)

特異的項目あたりの摂取量の人口寄与リスクへの影響は、USAで10年間で、2型糖尿病2090万人 (絶対的イベント発生率 11.0%)、人工甘味飲料に関しては、180万人(絶対的イベント発生率  8.7%, 95% 信頼区間 3.9% 〜12.9%); UKでは 260万イベント(絶対的イベント発生率  5.8%)、人工甘味飲料に関して 79 000 (人工寄与区分 3.6%, 1.7% 〜 5.6%)





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