2013年10月1日火曜日

閉経後女性:経口結合型ウマエストロゲン(経口CEEs)は強い血栓促進作用:静脈血栓・心筋梗塞リスク増加の可能性

ある種の介入のリスク・ベネフィット比較は、やはり、プラシーボでなければならないだろう。最近はやりのインチキは、プラシーボ比較でなく、より効果の無いと考えられる対照介入もしくは有害性が少ないだろうという対照介入との比較。

経口結合型ウマエストロゲン(経口CEEs)と経口エストラジオール比較

しかも、観察研究

経口CEEs使用は、静脈血栓リスク高く、心筋梗塞発症との関連性があるという結論


Lower Risk of Cardiovascular Events in Postmenopausal Women Taking Oral Estradiol Compared With Oral Conjugated Equine Estrogens
Nicholas L. Smith,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online September 30, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11074

補正解析にて、現行経口CEEs使用は、現行経口エストラジオールと比べ、静脈血栓リスク増加と関連 (オッズ比, 2.08; 95% CI, 1.02-4.27; P = .045)
心筋梗塞を統計学的有意差に至らないものの、リスク増加の可能性 (odds ratio, 1.87; 95% CI, 0.91-3.84; P = .09)  
虚血性卒中リスク増加とは相関せず (odds ratio, 1.13; 95% CI, 0.55-2.31; P = .74)

140の対照者あいだで、エストラジオール使用に比べ、endogenous thrombin potential–based normalized activated protein C sensitivity ratio増加し、強い血栓痙性作用を示唆する。


エストロゲン単独投与やエストロゲン・黄体ホルモン周期的投与などの使用方法不明。
なにより、プラシーボ比較でないため、経口エストラジオール投与の安全性を担保する報告ではない。

こういう報告をミスリードに使う、医療関係者が多く・・・今後、取り扱いに注意すべき報告として記録する

外来での医療過誤:一般医(GP)は訴訟決着になりやすく、告訴側判断で終わることが多い → GPは高リスクである現状

入院症例での医療過誤の高インパクトの背後で、外来状況に置ける医療過誤のデータ蓄積、啓発により、特に、プライマリケアでの状況において、医療過誤とその訴えが今その重要性を増している。

2005年1月から5年間のマサチューセッツ州の2つの医療過誤キャリアのクローズド・データの後顧的解析。2つの保険者データをstandardized taxonomyを用いた協調。551の訴訟があり、その解析をおこなったもの

外来での医療過誤は、入院状況のそれに比べ、目立たないが、プライマリケア・レベルでは診断面での訴えが多い。特に、がんの見逃し。

プライマリケアでは、訴えの内容がありふれたものであり、それから診断困難なことが多い難しさがある。

Primary Care Closed Claims Experience of Massachusetts Malpractice Insurers
Gordon D. Schiff,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online September 30, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11070
5年間、7224の医療過誤訴えのうち、551(7.7%)がプライマリ部門

過誤訴訟分野は、診断が72.1%(397例)、 薬物 12.3%(68例)、 他の医療 7.4%(41例)、コミュニケーション 2.7%(15例)。
診断について最も多いものは、がん(190例)、心臓(43例)、血管(27)、感染(22)、卒中(6)
プライマリケア・ケースでは、非GP医療過誤訴訟に比べ、決着しやすく (35.2% vs 20.5%) 、告訴側評決となりやすい (1.6% vs 0.9%)   (P < .001)

プライマリケアは訴訟されにくく、医療過誤に最も遠い存在などと決して考えてはいけませんぞ・・・特に、今から専門分野を決める、若い先生方。

反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS):低周波刺激・両側刺激は運動能回復に役立ち、高周波刺激は卒中後疼痛回復に役立つ

World Congress of Neurology
Source reference: Chervyakov A, et al "Capability of navigated repeated transcranial magnetic stimulation in stroke rehabilitation (randomized blind sham-controlled study)" WCN 2013.

medpage: http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/WCN/41970


反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS)による両脳半球への刺激は、spasticity(痙性)にはかなりの効果が期待できるし、運動回復には低周波刺激がベスト、10Hz刺激は疼痛改善に効果的だが、痙攣リスクをもたらす可能性がある。

ロシア・モスクワの研究施設からの報告


noteへ実験的移行

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