2013年7月27日土曜日

ヨード不足懸念少ない国でも、妊娠中ヨード不足は、胎児脳発達に影響与え、9歳児の知能に重大な影響を与える ;日本は過剰摂取啓発に偏りすぎじゃないのか?


Effect of inadequate iodine status in UK pregnant women on cognitive outcomes in their children: results from the Avon Longitudinal Study of Parents and Children (ALSPAC)
Sarah C Bath , et. al.
The Lancet, Volume 382, Issue 9889, Pages 331 - 337, 27 July 2013 

【序文】甲状腺ホルモンの要素として、ヨードは胎児期脳の発達に必須。英国はヨード十分だと考えられてきたが、軽度不足なのではないかという報告増加。妊娠初期軽度ヨード不足が小児の知能発達への悪影響となるか関連するか評価。


【研究方法】 Avon Longitudinal Study of Parents and Children (ALSPAC) cohort母・子ペアで、尿中ヨード濃度(尿量Cr補正)蓄積サンプル、1040の第1トリメスター妊娠女性
単胎妊娠ベース・第1トリメスター尿中サンプル利用可能 (定義:妊娠週13ヶ週以下; 中央値 10週 [IQR 9—12]) 女性を選別、、子供の8歳時点IQ測定

ヨード/Crを、2分(150μg/g以上と未満:WHO妊娠中ヨード不足クライテリア)

母体ヨード状態と、小児9歳時点IQ及び9歳時点読字能力の相関

21の社会経済的、両親、小児要素を共役要素として含める


【結果】
グループを、尿中ヨード濃度を中央値をベースに、軽度・中等度ヨード不足として分類 91·1 μg/L (IQR 53·8—143; ヨード/Cr比 110 μg/g, IQR 74—170)


寄与要素補正後、ヨード/Cr 150μg/g未満の子供は、言語IQ、読字正確性、読解力の最小4分位となる確率高い(それぞれのオッズ比 1.58, 95% CI 1.09-2.30; p=0.02、 1.69,1.15-2.49; p=0.07、 1.54, 1.06-2.23; p=0.02)。


150μg/g未満群をさらに分け、50-150μg/g、50μg/g未満と比較すると、スコアはさらに悪化。


【結論】
早期妊娠中適切なヨード状態にすることの重要性が示され、ヨード不足リスクが胎児発達に与える影響について強調すべき結果であった。

ヨード不足が少ない国でさえ、妊娠中ヨード欠乏治療考慮は、注意が払われるべき重大な公衆衛生上の問題である。



日本ではヨード過剰摂取状態の妊婦の可能性もあり、やはり測定し、それぞれの状態を評価することが重要だろう。

日本では過剰摂取のみを啓発する記載が多すぎる、医療機関でさえ・・・

妊婦さん昆布の取り過ぎ注意!
http://www.kuh.kumamoto-u.ac.jp/health/no1.html

新生児:吸引の代わりにワイプでも同等効果?

 胎生35週経過後・新生児管理において、口腔咽頭吸引の代わりに、口・鼻をワイプすることは、生家時24時間後の呼吸数をプライマリアウトカムとした場合同等の有効性


Oronasopharyngeal suction versus wiping of the mouth and nose at birth: a randomised equivalency trial
John Kelleher, et. al.
The Lancet, Volume 382, Issue 9889, Pages 326 - 330, 27 July 2013




末梢静脈挿入中心静脈カテーテルは、中枢側穿刺カテーテルに比べ、深部静脈血栓リスク高い


PICCは、CVCに比べ、重症患者・悪性疾患患者では深部静脈血栓リスク高度のようだ。



末梢挿入中心カテーテル(PICC: peripherally inserted central catheter)は静脈血栓塞栓と関連。しかし、他の中心静脈カテーテルとの関連したリスクは不明。故に、システミックレビュー・メタアナリシス行ったとのこと。

引用にて533同定し、うち、64研究、29503名を対象。

PICCはCVCsに比べ、やはり深部静脈血栓リスク高く、特に、重症・悪性疾患患者に多い。

Risk of venous thromboembolism associated with peripherally inserted central catheters: a systematic review and meta-analysis
Vineet Chopra, et. al.
The Lancet, Volume 382, Issue 9889, Pages 311 - 325, 27 July 2013



私などは随分古いのか、やはり、PICCに関しやはり心理的抵抗感があり、主に中心静脈穿刺である内頸静脈か鎖骨下静脈穿刺を行っている。

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