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2022年3月31日木曜日

敗血症性肺炎球菌性肺炎の場合はアスピリンを使おう!・・・生存予後改善効果

序文が結果的に一番勉強になる 

入院後30日以内の心血管合併症は、肺炎で入院した患者の27%~32%で報告されており [7、8]、その半数は24時間以内に発症しています [8]。これらの合併症は最初の数日間が最も顕著ですが、年齢をマッチさせた対照群と比較すると、患者は数ヶ月から数年にわたりリスクが高いままである可能性があります [9]。菌血症性肺炎に関連する心血管リスクは、菌血症を伴わない肺炎や他の呼吸器感染症よりも高く、呼吸器感染症が重症化するほど、心血管リスクはより長く上昇したままです[10]。

S. pneumoniaeによる肺炎は、その後の心血管合併症と関連があるとされています[11-13]。あるレトロスペクティブな研究では、基準期間と比較して、侵襲性肺炎球菌感染後の最初の3日間に心筋梗塞のリスクが20倍、脳卒中のリスクが26倍増加することがわかりました。また、呼吸器系ウイルスについても、リスクは小さいものの増加が認められました[14]。

一般にアスピリンとして知られるアセチルサリチル酸(ASA)は、血小板の集積を抑え、シクロオキシゲナーゼ1とプロスタグランジンの産生を阻害します[15]。さらに、ASAは二次予防に使用した場合、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを低減させます[16]。CAP患者におけるASAの潜在的な効果については、短期的な死亡率の低下を示唆する研究がある一方で [17, 18] 、他の研究者は有意な短期的効果を見出せずにいる [19, 20] など、依然として議論のあるところです。ASAは低価格のジェネリック医薬品であり、処方箋なしで広く使用されているため、処方箋データベースからの情報を用いた効果に関する研究が妨げられている。肺炎は、複数の微生物的病因を持つ異質な患者群であり、その一部は臨床経過が異なる可能性がある。したがって、S. pneumoniaeのような単一の病原体によって引き起こされる重症肺炎の患者を十分に定義された詳細なコホートで研究することは、この疑問を厳密な方法で解決するのに適したアプローチである。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。


Acetylsalicylic acid use is associated with improved survival in bacteremic pneumococcal pneumonia: A long-term nationwide study

Kristján G. Rögnvaldsson,et al.

JIM, https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/joim.13485?af=R

First published: 21 March 2022 https://doi.org/10.1111/joim.13485


【背景】肺炎は一般的に肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)によって引き起こされ、その後の心血管合併症や死亡率の上昇と関連しています。肺炎におけるアセチルサリチル酸(ASA)の使用は、短期的には生存率を高める可能性があるが、依然として議論の余地があり、長期的には研究されていない。


【目的】菌血性肺炎球菌による肺炎発症後、ASAの使用と1年までの生存率との関連を評価すること。


【方法】1975 年から 2019 年までのアイスランドにおける菌血性肺炎球菌の全エピソードをレビューした。研究コホートは、肺炎と一致する症状および画像診断結果を有する18歳以上の個人で構成された。生存率の差は、傾向スコア重み付け(逆確率重み付け)を用いて、30日、90日、1年における生存率を評価した。30日生存率については、非比例性のため、7日生存率で分割・層別化した。


【結果】合計で815件の菌血性肺炎球菌肺炎エピソード(年齢中央値67歳、女性48%)が同定された。ASAと30日後の生存率との関連について、傾向スコアによる重み付けを用いたCox回帰を行ったところ、平均ハザード比(HR)は0.60(95%信頼区間[CI]0.34-1.05)であった。7日以内に生存率の有意な改善が認められたが(HR = 0.42, 95% CI 0.19-0.92 )、7~30日目には認められなかった(HR = 1.08, 95% CI 0.46-2.55 )。ASAは、90日(HR = 0.53、95%CI 0.32-0.87)および1年(HR = 0.48、95%CI 0.31-0.75)の生存と関連していた。



【結論】菌血性肺炎球菌による肺炎の入院時にASAを使用することは、診断後1年までの死亡率の有意な低下と関連している。肺炎およびその他の感染症患者におけるASA療法は、さらなる研究が必要である。


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2021年3月2日火曜日

肺炎球菌:高齢者はコロナイゼーションになりにくい


肺炎球菌:高齢者はコロナイゼーションになりにくい | 内科開業医のお勉強日記 III (makise.mobi)


この論文は高齢者への肺炎球菌暴露トライアルは安全であるという趣旨の報告だが、コロナイゼーションと感染の違いをあらためて認識すると共に、コロナイゼーションによる防御効果と加齢に伴う気道炎症経路のdysregulationの問題を認識させてくれる、私にはありがたい報告であった

2018年10月12日金曜日

【ヒト・ボランティア実験】肺炎球菌:手からの感染がやはり重要

本文中にあるが、"肺炎球菌は皮膚上で暴露後3時間はviabilityのある状況"にある。皮膚が乾燥状況にあっても細菌は存在し、鼻腔内コロナイゼーションを形成する可能性がある。

"hand-to-nose"感染伝播の重要性、手洗いの重要性示唆されたボランティアを使った貴重な報告




Hands are vehicles for transmission of Streptococcus pneumoniae in novel controlled human infection study
Victoria Connor, et. al.
European Respiratory Journal 2018 52: 1800599
DOI: 10.1183/13993003.00599-2018


肺炎球菌"手→鼻;hand-to-nose"伝播感染評価のための修正Experimental Human Pneumococcal Challenge model (EHPC)実験

3x106>,/sup> mid-log phase colony-forming units (CFU)

血液寒天による連続希釈による細菌密度確認
事前に自然コロナイズ肺炎球菌被検者を除外、呼吸器系ウィルス評価(multiplex PCR)

暴露後9日目までフォローアップ、第2日、6日、9日鼻洗浄サンプル評価
76名を hand to nose 研究に登録、 平均年齢 22.6歳(18-45歳、中央値 21歳) 男女比 23.40

40名を4つの伝播群に分ける
 1) sniffing wet bacterial suspension (“wet sniff”); ウェットな細菌溶液を嗅ぐ
 2) sniffing bacterial suspension after air-drying (“dry sniff”); 空気乾燥後の細菌溶液を嗅ぐ
 3) pick/ poke nose with finger exposed to wet bacterial suspension (“wet poke”); ウェットな細菌溶液に暴露された指で鼻を突っついたり触ったり
 4) pick/poke nose with finger exposed to bacterial suspension after air-drying (“dry poke"); 空気乾燥後の細菌溶液に暴露された指で鼻を突っついたり触ったり

 
  初期コホート40名で、培養によるフォローアップ受診時実験的コロナイズ肺炎球菌(6B)検出8名(20%)で、 "wet poke"が最も高率 4/10 40%で、次、"wet sniff"が3/10 30%
  一方皮膚乾燥後嗅いだり、触ったばあいにはコロナイズ肺炎球菌は1/10、0/10
  乾燥後よりウェットな上小田井におかれた群でコロナイゼーション高確率となる(Fisher exact test p=0.04)
 
  暴露後CFU中央値は、"wet sniff"、"wet poke"、"dry sniff"で、 5.6×101 (range 4.3×10−1 to 3.7×106)、 4.7 (range 4.5×10−1 to 1.3×102) 、2.4 (range 1.2 to 9.6)
  培養フォローアップにてコロナイゼーション率、コロナイゼーション密度の増加がwet sniff群でさらに推定率正確度が増した、6/33、18%でコロナイゼーションとなった。
  lytA qPCRによる肺炎球菌コロナイゼーション率は培養に比べ高率に同定 (コホート全体評価: 33/63 (52%) versus 13/63 (23%), respectively; p<0 .0001="" 0="" 7="" dry="" exact="" fisher="" p="" poke="" qpcr="" s="" sniff="" test="" wet="">

 
  この研究で、対照化ヒト感染モデルで、手が肺炎球菌伝播のvehicleで、鼻咽頭コロナイゼーション形成に重要ということが改めて確認された。
 


2018年3月22日木曜日

オピオイド使用は侵襲型肺炎球菌感染のリスク要素

オピオイド使用は、侵襲型肺炎球菌症リスク増加と関連し、IPDの新しく認識されたリスク要素と考えられる


以前の報告から、オピオイドの免疫系(Tリンパ、Bリンパ、NK細胞、単球、樹状細胞、炎症、顔面駅など)への影響示唆されており、その関連性が疑われている


Opioid Analgesic Use and Risk for Invasive Pneumococcal Diseases: A Nested Case–Control Study
Andrew D. Wiese, et al.
Ann. Int. Med. 20 MARCH 2018
Published: Ann Intern Med. 2018;168(6):396-404. 
DOI: 10.7326/M17-1907
http://annals.org/aim/article-abstract/2672601/opioid-analgesic-use-risk-invasive-pneumococcal-diseases-nested-case-control


5歳以上の侵襲型肺炎球菌感染症 1223 症例 vs 24,399名の診断日、年齢、居住地域補正

症例群では、対照群よりオッズ高い(補正オッズ比  [aOR], 1.62 [95% CI, 1.36 to 1.92])

強い相関は、長時間作用 (aOR, 1.87 [CI, 1.24 to 2.82])、強作用性(aOR, 1.72 [CI, 1.32 to 2.25])、高用量  (50 to 90 morphine milligram equivalents [MME]/d: aOR, 1.71 [CI, 1.22 to 2.39]; ≥90 MME/d: aOR, 1.75 [CI, 1.33 to 2.29]).


IPDスコア考慮、肺炎IPDと非肺炎IPDを別途分析しても同様


2016年5月14日土曜日

喫煙:肺炎球菌肺炎入院死亡率減少効果 ただ、低CFRセロタイプ菌血症になりやすい

なんにしろ、喫煙関連の疾患を診療する身としては、その苦悩を相対する立場としては、喫煙習慣を合理化するのはやはり認めがたい


しかし、まぁ喫煙が全てに対して悪というわけではないのは当然かもしれない
恩師医師から、過敏性肺臓炎にもなりにくいぞと聞かされたこともあったなぁ・・・そういえば・・・




喫煙は肺炎死亡率減少と関連するという報告有り、仮説としてlow case fatality rate(CFR)セロタイプの菌血症となるなど、異なる肺炎球菌セロタイプで結果が異なるのではないかと架設して、住民ベースコホートで検証を試みた報告

非喫煙者に比べ、喫煙者では菌血症性肺炎球菌症(BPP)では入院死亡率低下し、低CFRセロタイプ菌血症になりやすいことが分かった
これらの所見から、肺炎患者で喫煙により死亡率低下をもたらすことの説明可能?

Current Smoking and Reduced Mortality in Bacteremic Pneumococcal Pneumonia: A Population-Based Cohort Study
Jessica A. Beatty, et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.04.020




カナダ北アルバータ州の2000-2010年、細菌血症性肺炎球菌(BPP)入院18歳以上1636名成人前向き住民ベース臨床レジストリ:多変量ロジスティック回帰検討にて喫煙状態で全原因死亡率を評価し、セロタイプ(低CFRと他CFR)で層別化



平均年齢 54歳、男性 57%、 現行喫煙率 49%、 低CFRセロタイプ 41%

入院時死亡 現行喫煙 809名中62名 vs 927名中 164 (8% vs 20% 補正オッズ比 (aOR) 0.52; 95% CI, 0.36-0.77 ; p=0.001)


現行喫煙では、非喫煙より 低CFRセロタイプ分離多く (53% vs 29%, aOR 1.67 ; 95% CI, 1.31 - 2.12 ; p < 0.001)、低CFRセロタイプ補正モデルでは、現行喫煙という因子では死亡率減少と関連 (p=0.001)


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...