2013年9月19日木曜日

INVIGORATE研究:直近1年内急性増悪経験重症COPD インダカテロール(LABA) vs チオトロピウム(LAMA)

40歳以上の12ヶ月重症急性増悪最低1回経験・重症COPD インダカテロール vs チオトロピウム 有効性・安全性比較多施設ランダム化二重ダミー平行群試験

日本での用法用量:インダカテロール(オンブレス)150μg/1日1回、チオトロピウム18μg/1日1回と同じ

要するに、インダカテロールは、スピリーバに対して、1秒量改善に関して非劣性を示し、急性増悪は非劣性を証明できなかった。

 
Once-daily indacaterol versus tiotropium for patients with severe chronic obstructive pulmonary disease (INVIGORATE): a randomised, blinded, parallel-group study
Marc L Decramer ,et. al.
INVIGORATE investigators
The Lancet Respiratory Medicine, Volume 1, Issue 7, Pages 524 - 533, September 2013

ベースラインICS、国別治療バランス層別化 1:1
・インダカテロール (150 μg)
・チオトロピウム (18 μg)
1日1回×52週間

プライマリ及びキーセカンダリ目的は、インダカテロールのチオトロピウム非劣性比較

・プライマリ:FEV1(12週)

・セカンダリ:急性悪化(52週)

per-protocol setにて解析

2009年3月16日から2012年7月5日まで、3444名をランダム割り付け

・インダカテロール 1723
・チオトロピウム 1721

第12週にて、群間推定FEV1差最小自乗平均  −0.011 L (インダカテロール[n=1450] 1.134 L [SE 0.008] vs tチオトロピウム [n=1467] 1.145 L [0.008]; 片側検定 97.5% CI 下限 −0.026 L; p<0 .0001="" br=""> 事前設定非劣性限界 97.5%CI下限 -0.055 Lで、インダカテロールはチオトロピウムに対して非劣性

インダカテロールは、年間化急性増悪率として非劣性認めず;0.79 (インダカテロール, n=1529) versus 0.61 (チオトロピウム, n=1543); ratio 1.29 (片側97.5% CI 上限1.44).

 安全性に関して、有害事象イベント患者数に群間差認めず (インダカテロール 1119 [65%] / 1721、チオトロピウム 1065 [62%] /1718 名)、重大有害事象イベント   (インダカテロール, 263 [15%] /1721  vs チオトロピウム 255 [15%] / 1718 名)


呼吸器疾患、特に、COPD急性増悪がもっとも多い有害事象イベント(COPD: インダカテロール 747 [43%] / 1721 、 チオトロピウム 665 [39%] / 1718 ) 、重度有害事象  (COPD: indacaterol, 147 [9%] /1721 、チオトロピウム 121 [7%] / 1718 名)


非劣性として示された、1秒量としての差が、運動耐用性や運動量に影響を与えることが できるかが一つの問題だろう。

【直腸結腸がん検診】コロノスコピー、便潜血検診効果

明確なエビデンスある検診により重きを置くべきなのに、くそも味噌も同様にあつかう日本のがん行政

下部消化管がん検診にはより重きが置かれるべきだと私は思う

いまだ、そのエビデンスの不明ながんと同様にあつかうべきではない


●ランダム化対照化トライアルによりシグモイドスコピーによる直腸結腸がん減少と死亡率減少が示されているが、これは近位部(より肛門側)がんの減少効果とされている。コロノスコピーと遠位部(より口側)のがんに関わるがん発症効果と死亡率への影響を明らかにした報告

the Nurses' Health Study and the Health Professionals Follow-up Study

Long-Term Colorectal-Cancer Incidence and Mortality after Lower Endoscopy
Reiko Nishihara,  et. al.
N Engl J Med 2013; 369:1095-1105September 19, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1301969

コロノスコピー・シグモイドスコピーは、遠位部直腸結腸がん発症減少。コロノスコピーは、近位部直腸がん発症減少と軽度関連。検診コロノスコピー・シグモイドスコピーは直腸結腸がん死亡率減少と相関し、コロノスコピーのみが近位部直腸がん死亡率減少と関連。
コロノスコピー後5年超過後診断直腸結腸がんと、5年内診断発見のを比較したところ、後者は、CpG island methylator phenotype(CIMP)特性比率高く (multivariate odds ratio, 2.19; 95% CI, 1.14 to 4.21)、microsatellite instability特性比率が高い (multivariate odds ratio, 2.10; 95% CI, 1.10 to 4.02)。


● 便潜血による直腸結腸がん検診は、15−33%もの、同がん死亡率減少効果が大規模ランダム化トライアルで示されている。全原因死亡率への効果、メタアナリシスによる確認をおこなったもの

Minnesota Colon Cancer Control Studyのデータ

直腸結腸がんとしての便潜血検査の効果は、30年後も持続するが、全死亡率への影響認めず、直腸結腸がん死亡率減少効果はポリペクトミー後の効果によるもの

Long-Term Mortality after Screening for Colorectal Cancer
Aasma Shaukat, et. al.
N Engl J Med 2013; 369:1106-1114September 19, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1300720

【ビタミンBサプリメント】限定的対象にて脳血管疾患予防効果あり?

出版バイアスやサンプリングバイアス大いに疑われると思うのだが・・・

脳血管リスクある患者で、特定のグループで、ビタミンBサプリメント脳血管疾患予防効果の可能性ありという報告


Vitamin B supplementation, homocysteine levels, and the risk of cerebrovascular disease ;A meta-analysis
Yan Ji,  et. al.
Published online before print September 18, 2013, doi: 10.1212/WNL.0b013e3182a823cc
Neurology 10.1212/WNL.0b013e3182a823cc
http://www.neurology.org/content/early/2013/09/18/WNL.0b013e3182a823cc.abstract

14のランダム化トライアル、54,913名治験メタアナリシス
一次予防・二次予防、虚血・出血性卒中、致死的卒中発生などサブグループ区別しない状況下で、ビタミンBサプリメント後、ホモシステイン濃度減少(RR 0.93; 95% CI 0.86-1.00 ; p=0.04)
フォローアップ3年以上のサブグループで、シリアル葉酸強化あるいはCKDなど背後無しの状況で、卒中イベント利益性効果有り
eGFR減少CKD患者で、ビタミンBサプリメントを含むトライアルもあり

シアノコバラミン(ビタミンB12)のサブグループ解析を詳細に行い、ビタミンB!"の介入投与、ベースラインB12濃度に関して有意ベネフィット認めず

血圧・ベースライン医薬品層別化にて、卒中リスク減少試用のための収縮期血圧130mmHg超、抗血小板薬少ない状況でベネフィット存在。



noteへ実験的移行

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