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2022年1月20日木曜日

武漢肺炎ウィルスは世界の平均寿命の伸びを止めた


BMJ誌のJAMA解説(Trends in US Ambulatory Care Patterns During the COVID-19 Pandemic, 2019-2021 | Cancer Screening, Prevention, Control | JAMA | JAMA Network)

COVID-19のパンデミックは、10年以上続いた平均寿命の伸びを止めたようだ。高所得国37カ国中31カ国で2020年に減少を示した世界の死亡率データによると、このパンデミックは、平均寿命の伸びを止めたようだ。2020年の実際の死亡率データと2005年から2019年のトレンドに基づく2020年の推定平均寿命を比較したところ、ロシア、米国、ブルガリアの平均寿命の減少幅が最も大きかった。男性は、ロシアで2.33年、米国で2.27年、ブルガリアで1.96年減少し、最も大きな減少を経験した。ロシアの女性は2.14年短縮し、米国の女性は約1年半、ブルガリアの女性は約1年3分の1短縮している。例外はニュージーランド、台湾、ノルウェーで、パンデミック中に平均寿命がわずかに伸びたことがデータから示唆された。デンマーク、アイスランド、韓国では平均寿命に変化がないことが判明した。平均寿命が減少した31カ国全体では、2020年に予想よりも2800万年多く生命が失われた。この数字は、2015年の季節性インフルエンザパンデミックで失われた過剰な生命年数の5倍に相当する。米国とリトアニアでは、65歳未満の死亡が最も多く、その約60%が男性であった。一部の国ではベースラインの健康状態が低いことが、失われた生命年数の大きさを説明する可能性があると、著者らは示唆した。例えば、以前の研究では、人種や民族の健康格差が、特に黒人とヒスパニック系住民の平均余命の減少に大きく寄与していることが明らかにされている。


原著:

Effects of covid-19 pandemic on life expectancy and premature mortality in 2020: time series analysis in 37 countries

BMJ 2021; 375 doi: https://doi.org/10.1136/bmj-2021-066768 (Published 03 November 2021)

https://www.bmj.com/content/375/bmj-2021-066768

Cite this as: BMJ 2021;375:e066768

 

【デザイン】 時系列分析。


【設定】 信頼できる完全な死亡率データを持つ37の高中高所得国または地域。


【参加者】  2005-20年のHuman Mortality Databaseの年間全死因死亡データを調和し、年齢と性別に分解した

 

【主要評価項目】 平均余命の短縮は,Lee-Carter モデルを用いて,2020 年の観察余命と期待余命の差として推定した.過剰寿命は、世界保健機関(WHO)の標準寿命表を用いて、2020年における観察寿命と期待寿命の差として推定した。


【結果】2020年の平均寿命が延びたニュージーランド、台湾、ノルウェーを除くすべての国で、男女とも平均寿命の短縮が観察された。デンマーク、アイスランド、韓国では平均寿命の変化を示す証拠は見つからなかった。平均余命の減少が最も大きかったのはロシアで(男性。男性:-2.33、95%信頼区間-2.50~-2.17、女性:-2.33~-2.17)。2.14, -2.25 to -2.03)、米国(男性:-2.27, -2.39 to -2.15、女性:-1.61, -1.70 to -1.51)、ブルガリア(男性: -1.96, -2.11 to -1.81、女性: -1.37, -1.74 to -1.01)、リスアニ(男性: -1.87, -1.87, -1.84)、リトアニア(男性:-1.86, -1.86, -1.86, -1.86, -1.84)であった。 83, -2.07 to -1.59; 女性: -1.21, -1.36 to -1.05), チリ(男性: -1.64, -1.97 to -1.32; 女性: -0.88, -1.28 to -0.50), スペイン(男性: -1.35, -1.53 to -1.18; 女性: -1.13, -1.37 to -0.90) が挙げられた。2020年に失われる生命年数は、台湾、ニュージーランド、ノルウェー、アイスランド、デンマーク、韓国を除くすべての国で予想を上回った。残りの31カ国では、2020年に2億2200万年以上の生命が失われ、これは2810万年(95%信頼区間2680万~2950万)年、予想より多く失われた(男性1730万年(1680万~1780万)、女性1080万年(1040万~1130万)である)。人口10万人当たりの過剰生命喪失年数が最も高かったのは、ブルガリア(男性:7260、95%信頼区間6820〜7710、女性:3730、2740〜4730)、ロシア(男性:7020、6550〜7480、女性:4760、4530〜4990)、リトアニア(男性:3760、2740〜4730)であった。5430、4750から6070、女性2640、2310から2980)、アメリカ(男性4350、4170から4530、女性2430、2320から2550)、ポーランド(男性3830、3540から4120、女性1830、1630から2040)、ハンガリー(男性2770、2490から3040、女性1920、1590から2240)であった。65歳未満では、ロシア、ブルガリア、リトアニア、米国で10万人あたり2000年を超えた以外は、失われた余命年数が比較的少なかった。


【結論】2020年には31カ国で2800万年以上の超過生命が失われ,女性よりも男性でその割合が高かった。2020年のcovid-19パンデミックに関連する過剰生命喪失年は,2015年の季節性インフルエンザの流行に関連する過剰生命喪失年の5倍以上であった。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。


2021年2月1日月曜日

長寿阻害遺伝要素:2型糖尿病、高血圧(収縮期・拡張期)、BMI、LDL、喫煙 vs 長寿促進遺伝要素:HDL、教育

長寿阻害遺伝要素:2型糖尿病、高血圧(収縮期・拡張期)、BMI、LDL、喫煙
長寿促進遺伝要素:HDL、教育

短命遺伝に生まれた場合は必死で上記リスク要素を改善せねばならぬ!

2018年1月26日金曜日

メトホルミン: geroprotective作用、寿命延長

なんどもブログで取り上げてきたが、メトホルミン軽視の日本の糖尿病関連団体のスタンスは日本の医療の縮図だと思う





Metformin reduces all-cause mortality and diseases of ageing independent of its effect on diabetes control: A systematic review and meta-analysis
Jared M.Campbell, et al.
Ageing Research Reviews Vol. 40 , Nov. 2017, 31-44
Article in Ageing research reviews 40 · August 2017
DOI: 10.1016/j.arr.2017.08.003
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1568163717301472

 システマティックレビューにて、インスリン感受性増強作用を有するメトホルミンが、ヒトへ geroprotective(老化防止)作用を有するか、検討



Pubmed と Embaseで、未出版研究も検討
検討クライテリアは、メトホルミンにて、非糖尿病住民もしくは他薬剤による疾患コントロール補正達成糖尿病者と比較した全原因死亡率、加齢疾患の影響を検討


全体で260のフルテキストレビューし、53がこのクライテリア合致


 メトホルミン服用糖尿病では、非糖尿病に比べ全原因死亡率有意減少 (ハザード比 (HR)= 0.93, 95%CI 0.88-0.99)
メトホルミン治療糖尿病患者では、 非メトホルミン薬剤治療糖尿病患者比較 (HR= 0.72, 95%CI 0.65-0.80)、インスリン比較 (HR=0.68, 95%CI 0.63-0.75)、SU剤比較 (HR= 0.80, 95%CI 0.66-0.97)



メトホルミン使用者は、非糖尿病に比べ、がん減少 (rate ratio= 0.94, 95%CI 0.92-0.97)
メトホルミン使用者は、心血管疾患において、非メトホルミン薬剤治療比較 (HR= 0.76, 95%CI 0.66-0.87)、インスリン比較で減少 (HR= 0.78, 95%CI 0.73-0.83)

ベースライン特性はバイアス知見に寄与していることが見られたが、統計学的補正なされた

 メトホルミンによる、全原因死亡率、加齢疾患の明確な減少作用は、メトホルミンが余命及び健康寿命延長効果がありgeroprotective agentとして作用を示唆。

Keywords: metformin; aging; insulin sensitizer; lifespan; longevity; geroprotection









メトホルミンのような古い薬剤だが、エッセンシャルな薬剤が日本の医療ではなぜ軽視されるか?

新薬に関して見聞きする機会が多く、医療・医薬品情報さえ上げ膳据え膳の医師のスタンスが一番の問題だと思うが・・・

”新薬開発→治験に関わる利権→新薬→(講演会・出版)利権”が問題と思うが、臨床ガイドラインを製薬メーカーに一括購入させ出版利益させるシステム

国(厚労省・文科など)は金を出さず 、口先だけで、費用がかさむところは、医薬・医療器具メーカーに金を出させる→情報バイアスの必然性が生じる


この国の医療行政・制度、医師たちの医療情報へのスタンスどうにかならないのだろうか?

2015年12月11日金曜日

100万×10年間研究:不幸は健康悪化へ直接影響をもたらさない

Million WOmen Study:UK女性(1996−2001年登録)

中年女性の健康状態悪化は不幸の原因
ただ、この関連性は、他の寄与交絡変数補正後、健康度やwellbeingの指標は何れも死亡率へ直接の影響をもたらさない

・・・・

著者は、健康と幸福に関して後顧的考えたが、不幸は健康悪化へ直接影響をもたらさない。ストレスや不幸が疾患の直接原因と考える向きがが未だ多くいると述べている。原因と結果の混乱に過ぎない。

換言すれば、健康状態が良くないことがまず最初にあり、確かに個人を不幸、ストレス下、コントロール不能にもたらすことになりやすい。しかし、不幸やストレスが直接死亡率へ影響を与えることは10年×100万人女性研究で明らかにできなかったと述べている


Does happiness itself directly affect mortality? The prospective UK Million Women Study
Bette Liu, et. al.
The Lancet ,  Published Online: 09 December 2015
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(15)01087-9/fulltext


主解析 719.671名、年齢中央値59歳 (IQR 55-64)
最も幸福なときと報告 39% (282 619)
いつも通り幸福と報告 44% (315 874)
不幸と報告 17% (121 178)


フォローアップ10年(SD 2年)の間に、被検者死亡4%  (31 531)


ベースライン健康度合い自己評価rateと不幸度は強い相関

しかし、自己評価健康度、高血圧・糖尿病・喘息・関節炎・うつ・不安障害、いくつかの人口動態変数、ライフスタイル要素(喫煙、欠乏状態、BMI)補正後、不幸度は、全原因死亡率と相関せず (adjusted RR for unhappy vs happy most of the time 0.98, 95% CI 0.94–1.01)

虚血性心疾患による死亡(0.97, 0.87–1.10)、癌による死亡(0.98, 0.93–1.02)と相関せず


知見は、ストレスや管理欠如などの測定値と同等帰無的






テレビなんかで専門家風のやつらが、なんでも「ストレスのため」と言う。
便利な言葉だが、死亡率に関しては妄想・・・

2015年12月4日金曜日

TAME:Targeting Aging with Metformin 寿命延長・健康寿命延長を狙うトライアル 米国FDA開始認可

TAME:Targeting Aging with Metformin トライアル
米国FDAが治験開始を認可したことから、メディア報道一斉にされた

http://www.iflscience.com/health-and-medicine/diabetes-drug-could-let-humans-live-until-120


いろいろ基礎的研究はなされているが・・・

Metformin inhibits the senescence-associated secretory phenotype by interfering with IKK/NF-κB activation
Olga Moiseeva, et. al.
Aging Cell Volume 12, Issue 3, pages 489–498, June 2013




120歳を超える寿命延長可能性と、健康寿命延長と、アルツハイマー病やパーキンソン病のような加齢関連疾患抑制効果を期待

臨床研究に入るらしいというお話?






これのようにならなければ良いが・・・

カロリー制限=長寿 ・・・ という常識に疑念? ;サルで再現できず
http://kaigyoi.blogspot.jp/2012/08/blog-post_7757.html#!/2012/08/blog-post_7757.html




日本の糖尿病診療で、長く蚊帳の外であった、メトホルミン・・・ まぁ いろいろ

2015年5月15日金曜日

50〜70歳過ぎまでも、運動すれば死亡リスク40%減少、5年間の長生き可能に! 喫煙者の禁煙効果と同程度の利益

週6回,30分の身体活動は、40%も死亡リスクを減少させる


身体活動状況が中等度・高度の者では、動かない者に比べ、5年も長生きする

50歳程度からの登録


Increases in physical activity is as important as smoking cessation for reduction in total mortality in elderly men: 12 years of follow-up of the Oslo II study
Br J Sports Med doi:10.1136/bjsports-2014-094522


1923−1932年生まれ1万4846名の男性、1972−1973年に登録、2000年に5738名
フォロー期間、12年間に2154名死亡

心血管疾患、非心血管死亡率との相関性は、軽度減弱のみで、競合リスクの存在を示唆

喫煙と身体活動の条件で、レジャー身体活動性程度と、喫煙は、同等に、死亡リスク示唆的所見

身体活動量の増加は、死亡率減少について、禁煙と同様に、ベネフィット有り

2015年4月7日火曜日

娯楽的身体活動と死亡率の関連:量依存的関連・・・ただ、長時間ほど有効性頭打ち

私には、とても迷惑な報告・・・  ランニング距離と寿命のU字型現象 ・・・ 週32km超で寿命短縮効果 2014年 4月11日

レジャー活動運動に関してどうか?
この報告だと、有害性はあまり問題ないようだ・・・


Leisure Time Physical Activity and Mortality
A Detailed Pooled Analysis of the Dose-Response Relationship
Hannah Arem, et. al.
JAMA Intern Med. Published online April 06, 2015.

レジャー身体活動報告のない人に比べ、死亡リスクの減少について
最小推奨量(7.5METs/時間/1週間)未満 20%低下  (HR, 0.80 [95% CI, 0.78-0.82])
最小推奨量×2倍 31%低下  (HR, 0.69 [95% CI, 0.67-0.70])
推奨最小量×2から3倍 37%低下   (HR, 0.63 [95% CI, 0.62-0.65])

死亡率減少ベネフィット最大閾値は身体活動性推奨量の3から5倍 (HR, 0.61 [95% CI, 0.59-0.62])

しかしながら、レジャー身体活動最小推奨量に比べ、付加的ベネフィットは軽度  (31% vs 39%)

最小推奨量の10倍以上での有害性エビデンスは認めない (HR, 0.69 [95% CI, 0.59-0.78])

量依存的な関連性が、心血管疾患・がんによる死亡率で見られる


2014年5月26日月曜日

英国:メンタル疾患のよる短命化は、重度喫煙(20本/日)の8−10年間寿命短縮と同等以上

Oxford大学の精神科学者によれば、食指不振症・再発性うつなどメンタルヘルスによる予測寿命から10−20年も短く、 重度喫煙者の寿命短縮年数 8−10年間より、インパクトが大きい。いわば、重度喫煙と同様、あるいは祖霊以上の社会的な公衆衛生上の問題であるという。

20研究、270万名、うち死亡25万のデータ解析

メンタルヘルス問題を有する人々は、1930年代ブリテイン英国人、北朝鮮・バングラデシュの一般住民と同様の余命確率で、メンタルヘルス問題を有する患者への身体健康モニターは重要。研究チームは、喫煙 20本/日で、8−10年の余命減少と計算し、双曲性障害では、9−20年、統合失調症で10−20年、薬物・アルコール依存で9−24年、繰り返しうつは7−11年間余命減少。


そして、それは、ドラッグ、アルコール乱用、自殺が要因として考えられる。





メディア記事:http://www.telegraph.co.uk/health/healthnews/10848853/Anorexia-and-recurrent-depression-as-deadly-as-smoking-study.html

journal World Psychiatry. Published: Sunday, May 25, 2014, 12:25

2014年4月11日金曜日

ランニング距離と寿命のU字型現象 ・・・ 週32km超で寿命短縮効果の原因不明

ACC Scientific Session Program Planner Home Session

1197 - Running: The Goods and the Bads
1197-358 - Are Cardiovascular Risk Factors Responsible for the U-Shaped Relationship between Running and Longevity?
 The MASTERS Athletic Study
http://www.abstractsonline.com/pp8/#!/3392/presentation/27801 

35歳以上のランニング習慣調査研究


Comparisons of weekly mileage and potential confounders

High Mileage (>20miles/wk)Low Mileage (<20miles/wk)P
Family Hx CAD40.6%41.1%0.804
Hypertension21.0%22.7%0.266
Hyerlipidemia5.9%7.5%0.079
Diabetes Mellitus1.2%1.3%0.927
Former Smoker29.7%32.3%0.124
Daily ASA use4.5%5.5%0.220
NSAID use > 1x/week14.9%21.5%p < 0.001



週20マイルというと、32km。これをこえるランナーは、それ以下のランナーに比べ、寿命短縮するが、プライマリのアスピリン予防投薬比率が少ないことでは説明できない。

トレーニング距離と、生存率のU字型現象の説明むずかしい

2013年11月30日土曜日

性的に飢え、念願成就できないショウジョウバエは短命

雄ショウジョウバエに興奮するよう仕組まれた雄ショウジョウバエは、ことを成し遂げることができない。それにより40%ほど寿命減少する


感覚知覚は、生物学的分類学上全体の加齢、生理機能へ影響を与える。雄ショウジョウバエ・前肢ニューロンサブセットにおける特異的味覚受容体に於ける、雌・フェロモン知覚受容体を研究
受容体を雄フェロモン刺激するよう細工し、雄のハエと一緒にすると、急激かつ可逆的に脂肪蓄積減少し、飢餓抵抗性減少、生存期間を減少、報酬系neuropeptide F発現するニューロン減少する。
長寿回路発現に影響を与える生物プロセス一連の影響をHigh-throuputRNA-配列実験で証明。matingにてフェロモンの影響は可逆的で、寿命は感覚系・報酬系のintegrationにより影響を受けることが示唆される。


Drosophila Life Span and Physiology Are Modulated by Sexual Perception and Reward
Christi M. Gendron et. al.
Science DOI: 10.1126/science.1243339



むりやりホモセクシュアルにさせられて念願成就もできない、かわいそうなショウジョウバエ君を対象とした論文とは無縁だが・・・


かなり不謹慎かもしれないが、頻回に報道される、ストーカーがらみの事件に関して・・・はたと思いついたことがある。

ホルモン・オキシトシンにより男性貞操深まり、報酬系が関与する 2013/11/26 
オキシトシン: うわき防止ホルモン・貞節保持ホルモン・一夫一婦制度保持ホルモン・・・  2012/11/15

ストーカーは、稀に女性も居るようだが、圧倒的には男性。かつて交際していた女性が忘れられず、自分の手でその人生を最後としようとする身勝手さは許せない。


この行動の根幹として、雄・男性のオキシトシン作用があるのではないかと考察してみる。すなわち、オキシトシンは、他の異性に魅力を感じなくなる、「貞操保持」「浮気防止」という良い意味の感情・行動と関連するが、一方では、これが悪影響を与えるとするなら、かつての交際相手・恋慕する女性への独占欲となるわけである。

何が言いたいかというと、ヒトを含むあらゆる動物の雄・男性は、ストーカーとなる要素があるのでは? ・・・ と、妻に言ったら、「気色悪い」と言われた。


2013年10月30日水曜日

日々の運動以外身体的活動性(NEPA)増加は、生命予後改善、心血管疾患予防に役立つ

運動以外の身体的活動性:non-exercise physical activity (NEPA)

園芸植物の世話したり、車を修理したり、のんびり仕事をしたり、決して、運動とは言えないが、じっとはしてない状況を言うようだ。ガーデニング、DIYといったものが代表的。

これらの趣味は、高齢者にとって、心血管疾患予防だけでなく、寿命をのばす。

要するに、自宅で座ったままという時間をいかに少なくするかが鍵で、スウェーデンでは、家の修理や芝刈り、車のメンテナンス、スキー、ハンティング、キノコやイチゴ苅りが文化的習慣とのことで、このような習慣をアンケートとして調査している。

研究者らは、毎日居宅内でじっとしていると、代謝率低下し、代謝的健康を維持できないと考察している。

The importance of non-exercise physical activity for cardiovascular health and longevity
Press Release
Br J Sports Med doi:10.1136/bjsports-2012-092038
【背景】 全ての共同体でSedentary time (体を動かさない時間)増加し、日々の運動以外身体活動量(non-exercise physical activity (NEPA) of daily life)の減少をもたらしている。NEPAの心血管健康・寿命への重要性に関して、特に老人では、(その情報)限定的。

【目的】 ベースラインでのNEPAおよび心血管健康と、12.5年後の初期心血管疾患(CVD)イベント、総死亡率の相関を検討

【研究デザイン】 Cohort study.

【マテリアルとメソッド】各3次ストックホルム地域の60歳男女を検診研究に誘い込み、4232名(回答率 78%)
ベースラインで、NEPA、運動習慣自己回答アンケート、身体検査・Lab.検査にて心血管健康評価。
平均12.5年フォローアップにて、CVDイベント・死亡率評価。

【結果】ベースラインでは、NEPA高値は、低値と比較すると、定期的運動に関わらず、男女では、ウェスト径、HDLコレステロール、トリグリセリド好ましい状況
男性では、低インスリン、血糖、フィブリノーゲン値で良好。
さらに、運動しない場合、定期的運動する場合ともに、メタボリックシンドローム頻度は、NEPAレベル高い群では有意に低い。
さらに、NEPAレベル高い場合、低値と比較し、初期CVDイベントのリスク減少と相関。
 (HR=0.73; 95% CI 0.57 to 0.94) and lower all-cause mortality (0.70; 0.53 to 0.98).

【結論】 一般的な日常生活活動性は、運動定期的に行う、行わないに関わらず、高齢者において、心血管健康と寿命と相関する。

近くの開業医のほとんどが、高齢となると、園芸や農業に興味を持ちはじめる。
もちろん、私も例外ではない。田舎だと、それ以外に、雑草駆除、ゴミ拾い、芝刈り、秋口の落ち葉掃除など作業に事欠くことがない。(でも、光ファイバーさえないのは悲しい・・・)



2013年9月17日火曜日

【健全なライフスタイル変化により細胞変化】テロメア長・延長へ

全般的なライフスタイル改善により、前立腺がん低リスク判明組織内のテロメラーゼ活性とテロメラーゼ長改善する

食事、運動、ストレスマネージメント、社会的サポートという包括的介入プログラム


ベースラインからの相対的テロメア長延長は、介入後、テロメア/single-copy gene比(T/S単位)長 中央値(IQR 0.05-0.11)延長。
しかし、対照群は減少  (−0·03 T/S units, −0·05 to 0·03, 差 p=0·03)

2群からのデータを組み合わせたところ、ライフスタイル・アドヒアランス変化は年齢補正後の相対的テロメア長と有意相関し、フォローアップでの長さとも有意相関 (ライフスタイル変容アドヒアランススコア改善%比率毎  T/S units increased by 0·07, 95% CI 0·02—0·12, p=0·005) 
5年後、ライフスタイル介入群では、テロメラーゼ活性は0.25低下 (—2·25 to 2·23) 。対照群では1.08低下 (relative risk 0·93, 95% CI 0·72—1·20, p=0·57)。



"Effect of comprehensive lifestyle changes on telomerase activity and telomere length in men with biopsy-proven low-risk prostate cancer: 5-year follow-up of a descriptive pilot study"
 Ornish D, et al
Lancet Oncol 2013; DOI: 10.1016/S1470-2045(13)70366-8. 


テロメア長 減少率改善ではなく、延長


2013年7月31日水曜日

抗糖尿病薬メトホルミンはマウスの健康寿命・全寿命増加に働く

Metformin improves healthspan and lifespan in mice
Nature Communications
4Article number:2192 
 doi:10.1038/ncomms3192


メトホルミンは2型糖尿病でよく使われる薬剤。
メトホルミン 0.1% w/w食事に混ぜて投与開始し、さらに1% w/wほどの中毒量まで投与。

カロリー制限のベネフィットに類し、身体的パフォーマンス、インスリン感受性、LDL低下、コレステロール低下をカロリー制限せずに示す

分子レベルでは、AMP-活性化protein kinase活性亢進し、抗酸化作用を示し、結果、酸化ストレスダメージ蓄積や慢性炎症軽減効果をもたらす。

結果、これらの作用で、健康寿命、寿命増加に対しベネフィットを示す。

これらの知見は、健康加齢への、メトホルミンベースの介入の可能性が示唆される。


解説
Diabetes Drug Spurs Long Life -- in Mice
Published: Jul 30, 2013


日本の糖尿病診療の問題点・・・・UKPDS無視しつづけた医師たちの存在

他の知見と異なる、Kumamoto研究は、再調査が必要と思う

2013年7月12日金曜日

米国:健康状況 ・・・ 国内では経年的に改善しているが、国際比較するとランク低下 ・・・ こんな国に健康施策リードさせてよいのか?

米国内の腫瘍健康問題の理解、経年的変化の理解が、米国国内の医療施策情報としてクリティカルな部分である。そこで、OECD諸国34日ヶ国と比較した、1990年から2010年の米国内の疾患、外傷、主要リスク要素を調査。

結論は、1990年から2010年の間に、米国は健康改善認められた。寿命(誕生からの平均余命)、HALE(健康寿命)は増加し、全原因死亡率は全年齢層で改善。年齢特異的障害保有は以前同様。
しかし、合併症・慢性的障害が現在米国内の健康burdenのほぼ半分を占め、米国内住民健康の改善は他の富裕国の住民健康の発達に比べ必ずしも同等に維持されてるわけではない。

1990-2010年の34OECD各国のうち、米国野ランクは、年齢補正死亡率として18位から27位へ、年齢補正YLD率は5位から6位へ、平均寿命は20位から27位へ、HALEは14位から26位 ・・・ 筆者等は、米国内では改善したが、多国と比べると、失敗しているといえると

TPPなどでこんな国に健康施策ごちゃごちゃいわれるのもなぁ・・・

 The State of US Health, 1990-2010
Burden of Diseases, Injuries, and Risk Factors
JAMA. 2013;():-. doi:10.1001/jama.2013.13805.


男女複合的な平均余命(寿命)は、1990年 75.2歳から、 2010年 78.2歳へ増加
同期間に、HALE(健康寿命)は 、65.8歳から68.1歳へ増加


2010年最大数となったYLL(早死:premature mortality)の疾患・外傷は、虚血性心疾患、肺がん、卒中、COPD、交通外傷。


年齢補正化YLL率は、 アルツハイマー病、ドラッグ使用疾患、CKD、腎がん、転倒


YLD(障害生存年数:Years lived with disability)の長い疾患は、2010年、腰背部痛、大うつ、他の筋骨格筋疾患、頸部痛、不安疾患


米国内住民加齢とともに、DALY(Disability-adjusted life-years )における比率 が、YLLよりYLDの方が大きくなっている。


DALY関連のリスク要素としておおきいのは、食事性リスク、喫煙、BMI高値 、高血圧、空腹時血糖高値 、運動活動性の少なさ 、アルコール飲用


1990-2010年の34OECD各国のうち、米国は年齢補正死亡率として18位から27位へ、年齢補正YLD率は5位から6位へ、平均寿命は20位から27位へ、HALEは14位から26位へ





 Number of Years Lived With Disability by Age for 20 Broad Groups of Diseases and Injuries in the United States in 2010 for Both Sexes Combined





 YLD Numbers in 1990 and 2010 for Both Sexes Combined for the 30 Leading Diseases and Injuries Contributing to YLDs in 2010 in the United States and Percentage Change From 1990 to 2010, Ranked by the Magnitude of YLDs in 20101





Disability-Adjusted Life-Year Ranks for the Top 30 Diseases and Injuries in 1990 and 2010 and Percentage Change Between 1990 and 2010



Number of Deaths and Percentage of Disability-Adjusted Life-Years Related to the 17 Leading Risk Factors in the United States in 2010 for Both Sexes Combined




2013年7月6日土曜日

家ネズミ:tハロタイプ状況での空想科学 :「生き急ぐと早死に」 ・・・ 行動の大胆さなどは早死ににつながる

こういう実験ってのは、話としてはおもしろいけど、人間まで一般化するとなると・・・妄想が入りすぎて論理的科学じゃなくなってしまう。

A selfish genetic element influencing longevity correlates with reactive behavioural traits in female house mice.
Yannick Auclair, Barbara König, Anna K. Lindholm.
PLoS ONE. June 24, 2013. doi:10.1371/journal.pone.0067130.


<解説:http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-07/uoz-lma070413.php
リスキーな行動は、ヒトの場合、早死ににつながる。Ann Lindholmらは、82匹の家ネズミの行動研究を行った。boldness(行動の大胆さ)、活動レベル、探索性癖、エネルギー摂取、第17染色体に関わる2つのallele変異とともに、成長・生殖へのいかに個別にそれにエネルギーをつぎ込むか、"life-history theory"の予測検証

この理論は、子孫生存数を最大化するために自然選択されるという理論だが、これに従えば、生存予後が最も期待できるのは、過剰反応人格であり、シャイな性格であり、活動性が少なく、冒険心の少ない個性であろう。

生命予後を反映する個性って?

雌マウスは、tハロタイプをもち、これは第17染色体の遺伝子変異で、長生き関連として知られている。tハロタイプを有する家ネズミは、利己的遺伝子エレメントを有し、t保有雄マウスに90%程度transmitする。
両親コピー胎児は、生下前死亡する。この実験で、 Yannick Auclairは、利己的遺伝子エレメントとマウスのパーソナリティーの相関性を検討しようとした

生き急ぐと、早く死ぬ - マウスでも真実

長生きtハロタイプ雌マウスは、早死・tハロタイプキャリア無しマウスに比べ活動性少ない。 結果、食事量少なく、冒険的でなく、過剰な高反応性パーソナリティー特性を持たない。・・・これは、 "life-history theory"により予測されたこととなる。

利己的遺伝子エレメントと関連する個人特性は、生命予後と相関するという初めての治験と、Auclairら。
研究チームによれば、長生き予測雌マウスは、「スローライフは長生き」戦略に従い、一方、短命予測マウスは、「生き急ぎは早死に」原則に従う。


一方、この理論予測に反して、tハロタイプ雌マウスにおいて、極端個体は存在しない。
あまりに注意深いマウスにおいては淘汰が起きなかったのだろうと筆者等は想像。
食物探査・生殖可能なため、行動の大胆さを最小化する必要があり、変異として極端化は生じなかったのではないかと筆者等弁明。


2013年1月18日金曜日

太り気味の方が死亡率は低い ・・・ 解釈は単純ではない

ちょっと太り気味の方が死亡率は低い ・・・ってことなのだが、エディターでは、そういう単純なものではないと考えてるようだ。交絡要素の可能性を示唆している。


 Association of All-Cause Mortality With Overweight and Obesity Using Standard Body Mass Index CategoriesA Systematic Review and Meta-analysis
Katherine M. Flegal, et. al.
JAMA. 2013;309(1):71-82. doi:10.1001/jama.2012.113905.


正常体重(BMI 18.5~25以下)比較のRandom-effects summary 全原因死亡 HRs
overweight (BMI  25~30未満): 0.94 (95% CI, 0.91-0.96)
obesity (BMI  30以上):1.18 (95% CI, 1.12-1.25)
grade 1 obesity (BMI  30~35未満):0.95 (95% CI, 0.88-1.01)
grades 2 / 3 obesity (BMI  35~、40以上):1.29 (95% CI, 1.18-1.41)

適正補正考慮された体重・身長に限定した場合に一致した所見

現実測定に比べ、自己報告体重・身長の場合の方が、ハザード比高い


grade 2/3の肥満では、全原因死亡率は高い
grade 1の肥満では死亡率増加とは関連せず、過体重はむしろ全原因死亡率低下を示す。
事前定義標準BMIにて研究間比較を調整した。


Only Substantial Obesity Is Associated with All-Cause Mortality
In a meta-analysis, being modestly overweight was somewhat protective.
http://general-medicine.jwatch.org/cgi/content/full/2013/117/1?q=etoc_jwgenmed
米国、ヨーロッパ、オーストラリアの288万名、27万件の死亡事象を含む97研究のまとめで、体重カテゴリーを標準化したもの。

“肥満と死亡との関連性の過剰補正もなく、年齢、性別、喫煙状態の過小補正もない”


疑問点がうかぶのは、軽度過体重から肥満の場合、早期死亡増加の関連性が、以前の報告であったこと。
エディターは、BMIに関して住民統計学的データ、人種、脂肪蓄積、心血管系フィットネスの独立した関連性を斟酌してなかったことに着眼している。
医療に関しては、合併症・QOL低下に関わる死亡率を取り組まなければならない。
体重やBMIは有益だが、カウンセリング上はそれだけでは不完全だ。


テレビやラジオなどで、物知りが押した解説者が「ちょっと太り気味の方が長生き」なんて講釈たれそうな話題ではある。テレビって、ものごとを断定的にするほうが好まれる。テレビや出版業界からは慎重な物言いはきらわれるから極論する方が取り上げられやすい。

2012年12月27日木曜日

“カロリー制限=長寿” → “食事量・成分配慮による健康加齢への影響” と変化

カロリー制限=長寿 ・・・ という常識に疑念? ;サルで再現できず H24/08/30

米国ではマスメディアでも騒がれた・・・今年話題の報告


 騒動がおちついたこの時期、NEJMでの解説記事

 題目が“カロリー制限・寿命延長”じゃなく、“食事と健康加齢”となってることに注目されたい。すなわち、 “カロリー制限・寿命延長”はクリアに実証されてない事象だから・・・

 日本のいんちき専門家達(e.g. 加齢なんたら学会のみならず、糖尿病学系・循環器系・内科系学会までも・・・)ならそんな慎重な言い回しはしないだろう。詐欺もどきの確定事象としてNHKや民放などにでしゃばり うそをひけらかす・・・そんなことが今年も多くなされている。

 解説記事に話は戻るが、予想通りの結果にならなかったのは実験対照の処理により説明されている。騒がれた当時、実験動物への疑念が問題視されたと思うのだが、その記載がない。動物実験といえど、疑念提示されない完璧な実験系は存在しないと思う。“食事制限・健康加齢”というのは理にかなっていると思うが、その説明が欲しかったなぁと・・・





Diet and Healthy Aging
Linda Partridge, Ph.D.
N Engl J Med 2012; 367:2550-2551December 27, 2012DOI: 10.1056/NEJMcibr1210447


 1930年代から齧歯類の実験で食事摂取量をへらすことで、加齢を軽減するという報告が有り、寿命延長だけで無く、機能障害改善・加齢関連の疾患(がん、神経障害、骨格筋減少、代謝疾患、神経変性)予防的に働くことが示された。これは、亀、魚、イヌなど様々な生物で示され、さらには、かび、原生的虫、ショウジョウバエ、マウスに及ぶ。メカニズムは動物種横断的と想定された。 インスリン、インスリン様成長因子、rapamycinターゲットに基づくnutrient-sensing signaling networkが関与しているという想定がなされた。

 Fontana L, Partridge L, Longo VD. Extending healthy life span -- from yeast to humans. Science 2010;328:321-326

 2009年以降、カロリー制限加齢減弱が急激にブームとなり、これはアカゲザルの研究出版がその契機であった。
対照ではアドリブ的食事摂取、実験系ではその70%の摂取。結果、加齢関連死減少、糖尿病、がん、心血管疾患、脳萎縮の減少を示した。

Colman RJ, Anderson RM, Johnson SC, et al. Caloric restriction delays disease onset and mortality in rhesus monkeys. Science 2009;325:201-204
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2812811/

もう一つの研究、“National Institute on Aging”では、同様のカロリー制限で、特定の代謝的健康指標改善、糖尿病頻度減少、がんの発症著明減少だったが、心血管疾患や加齢関連死率に差は認めなかった。
Mattison JA, Roth GS, Beasley TM, et al. Impact of caloric restriction on health and survival in rhesus monkeys from the NIA study. Nature 2012;489:318-321
http://www.nature.com/nature/journal/v489/n7415/full/nature11432.html

 この結果は相反するところがあるが、実験デザインで説明できるとされ、食事が健康かれにとってのヒントをもたらすものと思われる。
 2つの実験対照群の処置は異なるモノで、摂取に関して制限無く、アドリブ摂取であったが、後の研究では、食事の固定摂取(アドリブ摂取より少ない、肥満防止のための設定)であった。故に、対照群にもカロリー制限のベネフィットがもたらされた可能性がある。
 さらに、食事の内容に関しても、2つの実験は異なっていた。最初の実験の蔗糖含有は40%、後の実験では約4%のみで、最初の実験で糖尿病発症頻度の多さはこれで説明出来るのでは無かろうかと解説。
 齧歯類を含む実験での対照群では、特定種アミノ酸の摂取不足があり、カロリー制限以上にその影響が加味され、カロリー制限のベネフィット検知パワー低下となってる可能性がある。

 ヒトでは、加齢下の健康に関して、カロリー制限意味があるのだろうか?
 ヒトでは、低コンプライアンスのため、食事制限が寿命延長へ効果有るか知ることははなはだ難しい。 より短い中程度期間の研究では食事制限が代謝的・心血管健康を改善し、炎症減少をもたらすという報告。疫学的研究で、BMIと18歳以降の体重増加程度が、心血管疾患、糖尿病、がん、全体的死亡リスクと相関することが示されている。
食事制限の健康ベネフィットは現行のBMIに依存してるようだ。動物、アカゲザルを含め、アドリブ食事の時はヒトと結果と類似している。故に、ヒトでは定量的情報は存在しないが、適切な食事構成のメッセージが重要。

 動物実験では、食事蛋白比率・成分が重要であることが判明し、成分補正による動物実験研究により、過体重・肥満に限定されない、ヒトでの影響が判明するかもしれない。



2012年11月26日月曜日

男性思春期:筋力のない人は若年死の可能性高い

100万人コホート研究:男性思春期の筋力と、若年死亡の関連性

Muscular strength in male adolescents and premature death: cohort study of one million participants
BMJ 2012; 345 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e7279 (Published 20 November 2012)


【結果】
24年フォローアップ中央値24年、26145名の死亡
自殺が最も死因として多く、22.3%
心血管疾患 7.8%、 がん 14.9%

思春期では、膝進展力・握力評価の筋力強力なほど、全原因死及び心血管による早期死のリスクを20-35%ほど低下(BMI、血圧ど独立)

がん死亡率に関しては死亡率との関連性認めず

筋力強い思春期の子供は自殺死20-30%リスク軽減、そして、精神疾患診断(統合失調症、気分障害)16-65%リスク軽減

筋力最小10分位思春期成年は、様々な原因での死亡リスクが最も高くなる。

全原因死亡率(10万人年あたり)は、最弱、最強で、122.3 vs 86.9の差がある

心血管疾患に関しては9.5 vs 5.6 
自殺死亡率では 24.6 vs 16.9


【結論】筋力が弱い思春期成年は、若年期の主要死亡原因すべてのリスク要素となっており、その全原因死亡率へのeffect sizeは、確立したリスク要素であるBMIや血圧と同等

その後の若年死につながるリスク要素として、肥満、高血圧とならび、心肺系負荷運動量の不足が候補として注目されている。取り組まなければならない課題としてその要素を明瞭化することが重要ということでの研究とのこと



2012年11月6日火曜日

長寿傾向子孫は、低ビタミンD濃度を示す遺伝子特徴


高齢者の子孫では、“高ビタミンD値と関連するCYP2R1遺伝子”変異頻度が少なく、2つの最頻度genotypeに一致したビタミンD濃度低値を示す。


Levels of 25-hydroxyvitamin D in familial longevity: the Leiden Longevity Study
CMAJ November 5, 2012 cmaj.120233

少なくとも1人の90歳代生存子孫である90歳代を対象にビタミンD濃度の検討
加齢関連疾患が少なく、加齢到達率の高いことがしられている一群
この人たちは、対象に比べ、寄与要素と無関係にビタミンD濃度は低かった (64.3 nmol/L vs 68.4 nmol/L; p = 0.002)
副甲状腺ホルモン値でも、差を認めず
対照群と比べ、 CYP2R1 gene (rs2060793)の遺伝的変異頻度少ない (p = 0.04)
高齢者子孫と対象とのビタミンD値群間差は、このSNPのうちの2つの最頻度genotypeの違いに一致する。

2012年3月13日火曜日

肉(レッドミート)を食うと、寿命が短くなる :毎日肉食で12%死亡率アップ

肉(レッドミート)を食うと、寿命が短くなる。

毎日、レッドミートを食べると、慢性疾患だけに限定すれば12%ほど死亡率を増加させる。


Red Meat Consumption and Mortality
Results From 2 Prospective Cohort Studies
An Pan et. al.
Arch Intern Med. Published online March 12, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2011.2287

前向き観察研究  Health Professionals Follow-up Study (1986-2008) 37698名の男性、  Nurses' Health Study (1980-2008)  83 644名の女性

心血管疾患・がんをベースラインで有しない対象者、食事はアンケート法評価、4年毎アップデート
296万人年あたり 死亡 23 926 (心血管疾患 5910 がん死 9464)

主要ライフスタイル・食事リスク要素補正多変量補正・1サービング/日あたりの総死亡率プール化ハザード比(HR)(95%CI)

非加工レッドミート 1.13 (1.07-1.20)、 加工レッドミート 1.20 (1.15-1.24)


CVD死亡率に関するHRsは、それぞれ 1.18 (1.13-1.23)、 1.21 (1.13-1.31)

がん死亡率に関するHRsは、それぞれ 1.10 (1.06-1.14)、 1.16 (1.09-1.23)

他の食べもの、具体的には、魚、鶏、ナッツ、豆類、低脂肪乳製品、全粒に対する1サービングあたりの影響は、7-19%ほど死亡率減少と関連

フォローアップ終了までに、男性9.3%、女性7.6%の死亡を、レッドミート 42g/日(0.5サービング/日)までに抑えることで、少なく出来る可能性がある。



Dose-response relationship between red meat intake and risk of all-cause mortality in the Health Professionals Follow-up Study (A) and the Nurses' Health Study (B). 


Hazard ratios and 95% CIs (error bars) for total mortality associated with replacement of other food groups for red meat intake.





システマティック・レビュー:冠動脈・糖尿病リスクはred meatそのものでなく、加工肉にリスクあり 2010年 06月 02日
http://intmed.exblog.jp/10733999/

肉の摂取と死亡率 2009年 03月 24日
http://intmed.exblog.jp/8100223/

食肉加工品・赤肉: 膵がんリスク増加  2012年 01月 16日
http://intmed.exblog.jp/14435529/


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...