2018年4月17日火曜日

オゼンピック皮下注 本邦オープンラベル試験報告

Ozempic®(一般名セマグルチド) オゼンピック皮下注
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/620023_24994A6G1029_1_02.pdf


セマグル チド が示した 、 デュラグル チド(トルリシティ) よりも 有意に 優れた 血糖コントロールと 体重減少効果の 結果が The Lancet Diabetes & Endocrinology に掲載
http://www.novonordisk.co.jp/content/Japan/AFFILIATE/www-novonordisk-co-jp/Extweb/news/2018/02/08/18-03.pdf


日本からの報告

他のGLP-1アナログとの対比ではないが・・・

日本のphase III オープランラベル セマグルチド 0.5 mg vs 1.0mg vs 追加経口抗糖尿病薬(DPP4阻害剤、ビグアナイド、αGI、チアゾリジン系) 2:2:1

Safety and efficacy of once-weekly semaglutide vs additionaloral antidiabetic drugs in Japanese people with inadequatelycontrolled type 2 diabetes: A randomized trial
Kohei Kaku, et al.
Diabetes Obes Metab.2018;20:1202–1212





この数字なら相当すごいなぁ・・・と

増悪繰り返す好酸球増加喘息症例:吸入アドヒアランスは限定的要素

血中好酸球400/μLを超える場合増悪リスク増加と関連するというリアルワールド研究(Blood eosinophil count and prospective annual asthma disease burden: a UK cohort study. The Lancet Respiratory medicine . 2015;3(11):849-58..)が示されている。一方、吸入処方への非遵守性:non-adherenceも増悪の重要な要素。ICSアドヒアランス良好でも状況の良くない症例も存在する。


リアルワールドではどうか?

喘息に治療管理に関して、吸入ステロイドなどの吸入手技やアドヒアランスが着眼されるのは当然だが、好酸球増加喘息患者において吸入アドヒアランスにあまりこだわるのも問題なのかもしれない


以下の報告まとめ
  • ICS治療へのNon-adherenceと血中好酸球増加はともに喘息患者の急性増悪リスク増加と関連していることは既知
  • この論文により、ルーチンの臨床的および患者報告データを用いると、血中好酸球増加喘息患者において、ICS治療処方リフィルへのアドヒアランスと喘息急性増悪減少と関連せずと判明
  • 頻回の喘息増悪経験し続ける血中好酸球増加患者ではICSアドヒアランスにかかわらず、バイオ製剤など付加治療必要






Relationship of inhaled corticosteroid adherence to asthma exacerbations in patients with moderate to severe asthma
Alberto Papi,  et al.
The Journal of Allergy and Clinical Immunology: In Practice (2018), doi: 10.1016/j.jaip.2018.03.008.
http://www.jaci-inpractice.org/article/S2213-2198(18)30266-6/abstract



血中好酸球数 200個/μL中央値、ICS治療非アドヒアランス率 81%

血中好酸球増加 14%、1031名、女性 58% 、平均年齢 60歳、ICS完全adherenceでない比率 83%

血中好酸球増加の患者では、アドヒアランス率増加すると、アドヒアランス完全でない場合に比べ、2回以上急性増悪 14% vs 7.2% p=0.003 、コントロール不良 73% vs 60.8% p=0.004

血中好酸球増加は7名の患者に約1名
ICSアドヒアランスはこれらの患者において急性増悪減少と関連せず
biologicsなどの付加治療がこれら患者に必要






確かに、中等度以上の喘息の場合、吸入スキルや吸入流量などの問題はあるかもしれないが、患者側も無症状や軽症と違い、治療努力期待できるはず

アドヒアランスばかり問題にするのも考えものなのかもしれない

閉塞型無呼吸治療と本態性高血圧リスク 量依存関連性

 内科学会でも、SASって表現が跋扈しているが、英文論文でSASという表現をみることは極めて少ない。OSA、OSASなど閉塞型を強調した表現が多い。
SAS(サス)って言いたいだけで馬鹿晒してるだけにような気がするのだが・・・

治療抵抗性高血圧の原因として閉塞型無呼吸治療に関心 がむけられていることが結構なことだが、
酸素付加よりCPAPが良い(NEJM 2014: 370:2276-2285)とはいえ、さらに減量との組み合わせが有効(NEJM 2014: 370:2265-2275)とはいえ、治療抵抗性高血圧に関してCPAP療法で明確な効果があるとは言いがたい(Chest 2016 Mar 149(3) 747-755)


序文に書かれているのは、Wisconsin Sleep Cohort Study'WSCS)にて、REM睡眠中の閉塞型無呼吸と本態性高血圧の関連性( Sleep 2008; 31: 795-800 )


 6つの前向きコホートと1つの症例対照、サンプル総数6098
量反応メタ解析にて、高AHI値は、低AHI値に比べ本態性高血圧 リスク増加(オッズ比 (OR) 1.77 , 95%信頼区間 1.30-2.4) p=0.001


線形の量反応関係が、AHI 10イベント/時間毎、本態性高血圧リスク17%増加 (オッズ比 1.17 , 95% 信頼区間 1.07-1.27) p=0.001


非線型の量反応関係が、AHI値増加後と、本態性高血圧リスクで示された 


Relationship between obstructive sleep apnoea syndrome and essential hypertension: a dose–response meta-analysis
Wanyuan Xia, et al.
http://www.sleep-journal.com/article/S1389-9457(18)30091-1/fulltext
DOI: https://doi.org/10.1016/j.sleep.2018.03.016


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