2014年9月16日火曜日

腰下肢痛へのマニピュレーション治療

Back-related leg pain (BRLP):腰部関連下肢痛と訳した方が良いのか、腰下肢痛とした方が良いのか、悩むところ・・・


腰椎の神経・筋骨格筋構造の異常により生じる背部痛を伴う下肢痛
Classification of low back-related leg pain—A proposed patho-mechanism-based approach
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1356689X07001658

以上が、その意味と思われ、腰椎神経・筋骨格筋疾患異常に伴う腰下肢痛


これに対して、spinal manipulation

Spinal Manipulation and Home Exercise With Advice for Subacute and Chronic Back-Related Leg Pain: A Trial With Adaptive Allocation
Gert Bronfort, et. al.
Ann Intern Med. 2014;161(6):381-391. doi:10.7326/M14-0006


背景:腰下肢痛: Back-related leg pain (BRLP)、身体障害をもたらすこともあり、コストもかかる。だが、この病態への管理ガイド研究は必要なのに乏しい。
目的: BRLPにおける、spinal manipulative therapy (SMT) + home exercise and advice (HEA)と、HEA単独の比較:短期長期下肢痛軽減効果比較

デザイン: 2007年から2011年まで、minimizationによる割り付け、 Controlled pragmatic trial (ClinicalTrials.gov: NCT00494065)
セッティング: 2 research centers (Minnesota and Iowa)
患者: 4週以上続くBRLP21歳以上

介入:脊椎マニピュレーション治療:SMT+ 居宅運動と健康助言(HEA) vs HEAのみ12 週間。

測定:
プライマリアウトカム: patient-rated BRLP at 12 and 52 weeks
セカンダリアウトカム: self-reported low back pain, disability, global improvement, satisfaction, medication use, and general health status at 12 and 52 weeks
12週時点でブラインド化客観テスト施行


結果: 登録192名の患者のうち、12週後 192名(99%)、52週後 179(93%)のフォロ-アップデータ利用。
下肢痛に対し、SMT+HEAは、12週時点で、HEA単独に比べ臨床的有意有益性 (difference, 10 percentage points [95% CI, 2 to 19]; P = 0.008)、52週で消失 (difference, 7 percentage points [CI, −2 to 15]; P = 0.146) 
12週時点でほぼ全てのセカンダリアウトカムに対し改善、しかし、52週めで全般改善、自己満足度、医薬品使用でのみ改善。 
重篤な治療関連副事象、死亡事例生ぜず。
Limitation: Patients and providers could not be blinded. 
結論:BRLPに対しのSMT+HEAは、12週時点ではHEA単独より有効。だが、その効果は52週間持続せず、特定のアウトカムのみ持続。
Primary Funding Source: U.S. Department of Health and Human Services.


腰下肢痛へのmanipulatonは、短期効果については確立しているように思える。ただ、長期になると、不十分なようだ。


Apple社 HealthKit を用いた、臨床トライアル

Apple社HealthKit
https://developer.apple.com/healthkit/



これを用い、被験者のhealth metricsに利用し、Stanford University Hospital and Duke University が、医学的トライアル試みようとしている。


Apple's HealthKit will join medical trials -- report

http://www.cnet.com/news/apples-healthkit-to-be-used-in-diabetes-trials-report-says/



Stanfordは小児糖尿病の血糖追跡に、Dukeは体重・血圧を含むより広汎な測定項目を癌患者・心疾患患者に利用使用としている。



 ウェアラブル・テクノロジー、センサーを用いる方向は、アップル社単独で仕切るつもりはないようだと報道されている。

今までも多くの企業が格闘してきた糖尿病trackingシステム、Googleはコンタクトレンズを用いて血糖測定法を公表したが、マーケット化に関しては述べられてない。


糖尿病に関するStanfordトライアルは、iPod touchによる情報共有で、医師と情報共有のシステム。電話やFax情報プロセスとの対比。Duke大学のも同様。


経皮センサーをもちいたモニタリングの話ではなさそう・・・

noteへ実験的移行

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