2015年3月20日金曜日

CAPITA 臨床研究:高齢者肺炎球菌ワクチンPCV13 ・・・ 肺炎予防効果あり

高齢者への肺炎球菌ワクチン有効性トライアル(ランダム化二重盲検対照化、8万4千4百96、65歳以上)

ワクチン対応種の肺炎球菌性肺炎、細菌血症性・非細菌血症性市中肺炎、ワクチン種の侵襲型肺炎球菌感染症(IPD)への予防効果確認

ただ、原因菌種不問市中肺炎への予防効果認めず



Polysaccharide Conjugate Vaccine against Pneumococcal Pneumonia in Adults
Marc J.M. Bonten,  et. al.
N Engl J Med 2015; 372:1114-1125March 19, 2015
DOI: 10.1056/NEJMoa1408544


Per-Protocol解析にて、
・ワクチン菌種による感染エピソード
PCV13群 49名 vs プラシーボ 90名
(vaccine efficacy, 45.6%; 95.2% confidence interval [CI], 21.8 to 62.5)

・非細菌血症/非侵襲性市中肺炎
PCV群 33 vs プラシーボ 60名
(vaccine efficacy, 45.0%; 95.2% CI, 14.2 to 65.3)

・侵襲性肺炎球菌感染症
PCV13群 7 vs プラシーボ 28
(vaccine efficacy, 75.0%; 95% CI, 41.4 to 90.8)


有効性はトライアル期間中を通して持続 (mean follow-up, 3.97 years)


修正ITT分析にても同様結果、ワクチン有効性 37.7%、 41.1%、 75.8%

・市中肺炎
PCV13群 747名 vs プラシーボ群 787名
(vaccine efficacy, 5.1%; 95% CI, −5.1 to 14.2)


重大副作用イベント・死亡は2群間で同様。


PCV13に局所反応多い



西田敏行のと、違う!

免疫抑制剤によるB型肝炎再活性化予防

日本のガイドラインによると・・・
http://www.jsh.or.jp/doc/guidelines/simplified%20version_B.pdf
HBV 再活性化は、キャリアからの再活性化と既往感染者(HBs 抗原陰性、かつ HBc 抗体または HBs 抗体陽性)からの再活性化に分類される。既往感染者からの再活性化による肝炎は、「de novo B 型肝炎」と称される。




Viewpoint | March 19, 2015
Preventing Hepatitis B Reactivation Due to Immunosuppressive Drug Treatments
Robert P. Perrillo, et. al.
JAMA. Published online March 19, 2015. doi:10.1001/jama.2015.2571



immunosuppressive drug therapy (ISDT):免疫抑制剤治療による、B型肝炎ウィルス(HBV)再活性化は、重篤な肝障害により黄疸、肝不全、死をもたらす

HBs抗原陽性で、化学療法を受けた患者のHBV再活性化率は40%にも及ぶ、しかも、肝不全率13%、死亡率16%

HBs抗原陰性/HBC抗体陽性でも肝臓内にHVB DNA存在し、抗TNFα治療では0から5%、R-CHOP療法では3%〜41%のHBV再活性化認める

B細胞機能低下治療、例えば骨髄移植や血液幹細胞移植、B細胞ターゲット治療では、“reverse seroconversion”が見られ、 HBs抗原再出現が生じることがある。
・・・
免疫抑制剤だけでなく、新規癌治療薬剤、生物製剤など非腫瘍性疾患へも対象が広がり、ステロイド後抗TNF治療がもっともHBV再活性化症例が多いのはその投与期間が長いこともある。

CDC、 American Association for the Study of Liver Diseases、 Asian Pacific Association for the Study of the Liver、  European Association for the Study of the Liver、 American Gastroenterological Associationは、ISDT施行患者のHBs抗原、HBc抗体スクリーニング方針であり、予防的抗ウィルス治療をHBs抗原陽性者全員、HBs抗原陰性/HBc抗体陽性者でB細胞機能低下治療及び高度攻撃的化学療法に対して選択的に使用。リツキシマブ・ベースの治療ではモニターし、HBV再活性化のエビデンス出現時に治療開始することが代替的に用いられる。しかし、HBV DNA存在し、モニタリング3-4週間毎という頻回モニタリング必要で、完全予防も困難という報告がある。ISDN終了後6から12ヶ月は最低治療は継続することが推奨される。

抗ウィルス予防投与を支持するレビューは、ラミブジンであり、HBV再活性化後80%減少効果。ランダム化トライアルでは、ISDT開始時あるいはその前の投与が、HBV・DNA頻回モニタリング・再活性化後治療より有効。
エンテカビル・テノフォビルにより、ラミブジンが、そのHBV耐性率が低く、安全性・有効性が示されている。


HBV再活性リスクを怠り、予防投薬を怠った、医原性HBV再活性化が、米国FDAで109例、リツキシマブやオファツムマブ関連致死的HBV再活性化が、関連急性肝不全として、報告。



医療事故として認識されつつあるHBV再活性化事例・・・関連薬剤を使用する医療関係者だけじゃなく、それ以外にも認識を広め、深める必要がある

小児期肥満・・・は、中年期の歩行時膝痛の原因となる

オーストラリア学校健康運動調査1985年 449名、31-41歳、女性比率 48%
身長・体重・膝損傷評価




Extended report
Association between childhood overweight measures and adulthood knee pain, stiffness and dysfunction: a 25-year cohort study
Ann Rheum Dis 2015;74:711-717 doi:10.1136/annrheumdis-2013-204161


膝痛頻度34%、過体重は子供の頃34%、成人期48%


子供の頃の過体重と、成人期総WOMAC膝痛、拘縮、機能障害スコア は有意な相関無し


しかし、男性において、小児期過体重は、成人期WOMAC疼痛スコアと相関   (相対リスク (RR) 1.72, 95% CI 1.11 〜 2.69)


小児期体重とBMIは、WOMAC拘縮スコア・機能障害スコアと相関


小児期慎重、BMI、過体重はすべて成人期歩行時膝痛の存在と、男性・全サンプルともに有意相関。


この相関性は、成人期過体重指標と独立したもの


子供の頃も成人期も過体重なのはより成人期膝痛のリスク・頻度と相関   (RR=2.42, 95% CI 1.06 to 5.53)



小児期肥満・・・は、中年期の膝痛の原因となる ・・・ ジャンクフーズ制限したり運動をするような雰囲気作りをしたりすべきなんでしょうね・・・親の責任が大きいかな?

統計学的ワインテースティング

The Methods Ma: 統計学的ワインテースティング

http://www.medpagetoday.com/PublicHealthPolicy/GeneralProfessionalIssues/50497

ワインの価格分布は正規分布ではない・・・からはじまって・・・



ワインを、1,2、3,4・・・とその価値の割り付けを行う

3米ドルから300米ドルまでと語らず、盲目的に10種ワインをテースティング





20名の招待客は何のため飲んでるか知らされず、10種ワインを楽しむためにという口実で招待


結果的には、価格と味はほぼ一致してたが、線形の関連性ではなかった。






10のランキングを完璧にあてた人がいたが、その確率は、オッズで462万8千8百分の1


Flynnというわざとらしい名前の人らしいが・・・

実際の価格とランキング
 

価格をランク別に比較すると明快となる



この図だと価格の成り立ちが明快となる






ワインの値段というのは、味以外に希少性やネームバリューもあるのだから、味と値段が線形関係となったというのがむしろ意外。今回のテースティングに、べらぼうな値段のワインを選別してなかったからだろう・・・


好きなものにはいくらでも金をだすという好事家がこの線形関係を崩すはず

noteへ実験的移行

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