2016年1月12日火曜日

プロトンポンプ阻害剤(PPI):慢性腎臓病(CKD)発症リスク増加と関連

住民ベースコホートによるPPI使用とCKD発症の相関性定量化



Proton Pump Inhibitor Use and the Risk of Chronic Kidney Disease
Benjamin Lazarus,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online January 11, 2016.


Atherosclerosis Risk in Communities study、10,482名被検者、平均(SD)年齢  63.0 (5.6) 歳、男性43.9%

非使用者に比べPPI使用は白人、肥満、降圧剤処方が多い
PPI使用は非補正解析後のCKD発症ハザード比  [HR], 1.45; 95% CI, 1.11-1.90
住民統計・社会経済・臨床指数補正後 HR, 1.50; 95% CI, 1.14-1.96
時間変位変数モデル化によるPPI使用歴ではadjusted HR, 1.35; 95% CI, 1.17-1.55


ベースラインPPI使用者をH2受容体拮抗剤使用比較で補正HR , 1.39; 95% CI, 1.01-1.9
propensity score-マッチ化対照PPI非使用者比較 HR, 1.76; 95% CI, 1.13-2.74

 Geisinger Health System replication cohortでは、PPI使用でのCKDと関連は、時間推移新規使用デザインを含め全ての解析で、補正HR, 1.24; 95% CI, 1.20-1.28


1日2回PPI投与では1日1回PPI投与より相関性補正HR比高い  (補正 HR, 1.46; 95% CI, 1.28-1.67、1.15; 95% CI, 1.09-1.21)

腰痛予防:腰ベルト・サポータ予防効果無し


整形外科領域というのはまか不思議な指導や介入がなされることが多い

肋骨骨折急性期治療で胸部へのバンドやコルセット固定がデフォルトであるか如く用いられている。国際的に通用しない
e.g. You will not have a belt or a bandage around your chest because these would keep your ribs from moving when you breathe or cough. This may lead to a lung infection (pneumonia).https://www.nlm.nih.gov/medlineplus/ency/patientinstructions/000539.htm

肋骨骨折後固定での下気道感染悪化→予後悪化というのはかなり経験している



ところで、腰痛予防的治療に関するシステミック・レビュー&メタアナリシス
指導を伴う運動の効果が一定認められているが、
腰部ベルトや靴ソール介入の予防効果は認められない


腰部ベルトやサポーターというのは医療というより民間療法といった方がよいのかもしれないが・・・


Prevention of Low Back Pain
A Systematic Review and Meta-analysis
Daniel Steffens,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online January 11, 2016.


6133の登録可能性ある文献どうてい、うち23出版報告(21の異なるランダム化臨床トライアル, 30850の個別被検者)をクライテリア一致と判断


中等度品質エビデンスとして指導を伴う運動にてLBPエピソードリスク低下 (0.55 [0.41-0.74])を示し、低品質エビデンスレベルとしても、病欠への影響認めないe (0.74 [0.44-1.26])

指導単独では、中等度から低品質エビデンスともにLBP(1.03 [0.83-1.27]) や病欠e(0.87 [0.47-1.60])へ影響認めず

低および極低品質エビデンスでも腰部ベルトではLBPエピソード(1.01 [0.71-1.44]) へも病欠 (0.87 [0.47-1.60])へも影響与えない

低品質エビデンスでも、shoe insoleの予防効果認めず (1.01 [0.74-1.40])

noteへ実験的移行

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