『「プソイドエフェドリン配合」で「鼻閉」に有効な新薬ができました。「麻黄湯」などに含まれてる成分でして・・・』という宣伝文句
サノフィ 抗アレルギー薬ディレグラ配合錠を発売
http://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/43898/Default.aspx
この成分は、以前「ダンリッチ」に含まれる「フェニルプロパノールアミン:PPA」の代替として用いられる。PPAの市場からの撤退は迅速だったが、この「プソイドエフェドリン」の方は市場からなくなるどころか・・・
この成分、禁忌となる状態が多く、「重症高血圧」「重症冠動脈疾患」「狭隅角緑内障」「尿閉のある患者」「交感神経系過敏 など」。
そして、これら「エフェドリン」「メチルエフェドリン」「プソイドエフェドリン」などはドーピング対象成分であることは言うまでも無い。
日本の薬事行政のまか不思議な点のひとつだが、漢方薬剤に含まれる
『https://en.wikipedia.org/wiki/Pseudoephedrine』
これのアメリカの項目見たらわかるが、米国ではかなり警戒されている薬剤
「麻黄」などは、生物環境下、エフェドリン・プソイドエフェドラの成分さえ変化するわけで、製品安定性に疑念を持たざる得ない。
(生育環境が「麻黄」の薬効を左右する:http://www.ce.t.kanazawa-u.ac.jp/suiko/taniguti/misc/2010_janu_festa/Mikage.pdf)
有害性・有効性成分の含有量制御できてない製品を、OTCとして放置している日本はおかしいと思うのだが・・・
国は、ナイシトールなどの麻黄含有製品を放置し続けるつもりか? 2008年 07月 16日
エフェドラ類含有成分をネット販売促進しろという「最高裁」「楽天」
と
OTC成分だから安全という訳のわからない宣伝文句の「サノフィ」
2013年4月19日金曜日
REFLUX ランダム化トライアル: 逆流性食道炎では腹腔鏡下噴門形成術が内服治療より改善良好、手術副作用も少ない
慢性胃食道逆流症(GORD) へのlaparoscopic fundoplication:腹腔鏡下噴門形成術の長期有効性
逆流性食道炎患者では腹腔鏡下噴門形成術が薬物治療より良好な改善を示し、合併症などは少なく、術後改善迅速
Minimal access surgery compared with medical management for gastro-oesophageal reflux disease: five year follow-up of a randomised controlled trial (REFLUX)
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f1908 (Published 18 April 2013)
Cite this as: BMJ 2013;346:f1908
5年までに、手術割り付け患者の63%(112/178)、薬物療法割り付けの13%(24/179)が噴門形成術(手術、薬物への患者選択で、手術 85(222/261)、薬物 3%(6/192))
5年時点での回答者のうち、逆流症薬剤投与必要なのは
手術割り付け 44%(56/127) vs 薬物療法割り付け 82%(98/119)
REFLUXスコアの差は、手術割り付け群が有意に良好 (平均差 8.5 (95% CI 3.9 〜 13.1)
SF-36 と EQ-5D スコアはともに手術が良好、しかし、5年時点で統計学的有意差とならず
噴門形成後手術後合併症は3%(12/364)で、wrapの最初値が必要な場合が多い、逆流関連手術必要となったのは4%(16)
長期嚥下障害、鼓腸、嘔吐不能は2群とも同様
REDUCE:デュタステリド 無症候性前立腺肥大への効果 発症予防効果認められるものの・・・
新しいタイプの前立腺肥大症治療薬である5α還元酵素阻害薬のデュタステリド(アボルブカプセル0.5mg)
http://medical.radionikkei.jp/medical/suzuken/final/091015html/
サイズの大小やサイズ減少エビデンスでなく、4年時点での前立腺肥大症状出現比率を主要アウトカム
症状予防効果はNNTとして 7 (観察期間 4年間)
現時点での薬価 205.9円/カプセル、故に、4年間 30万円一人の前立腺肥大症状を防ぐために 240万円の医療費を使うこととなる
Effect of dutasteride on clinical progression of benign prostatic hyperplasia in asymptomatic men with enlarged prostate: a post hoc analysis of the REDUCE study
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f2109 (Published 15 April 2013)
Cite this as: BMJ 2013;346:f2109
1617名
前立腺サイズ 40ml超
ベースラインのIPSS<8未満
割り付け: プラシーボ 825 vs デュタステリド 792
前立腺肥大症状発症: プラシーボ 297(36%) vs デュタステリド 167 (21%)
(P < 0.001)
相対リスク減少率( RRR) 41%
絶対的リスク減少率(ARR) 15% : NNT 7
急性尿滞留、前立腺肥大手術男性: 6.0% vs 3.8%
共役要素補正多変量回帰解析にて、デュタステリドは、有症状前立腺肥大症発症減少、オッズ比 0.47(95% CI, 0.37-0.59, p < 0.001)
初回イベントまでの期間解析によるハザード比 0.673 p < 0.001
性的副作用は多く、以前の報告通り
薬剤開発・販売状況を俯瞰すれば、一次予防に意義を見いだす薬剤、生活改善薬剤が多くなった。生命や生活機能能力に直接関わる疾患の一次予防として意義が大きいはずのスタチン、降圧剤などもそうなのだろうが、過活動性膀胱、過敏性腸症候群関連などの薬剤などから高薬価の慢性便秘症薬、さらなる依存症きっかけ作りや転倒・認知異常発症リスクをあげる不眠関連薬剤など・・・こういう薬剤に、皆が負担しあってる公的保険を制限無く使用して良いのか?疑問を持ち始めてる。つきつめれば、米国型の無保険となってしまうのも怖いが・・・
TPP弊害の一つになると思うが、米国グローバル企業が日本政府を訴えることができる制度により、医療費における薬剤負担は無制限に 拡大していくと思う。
冒頭薬剤などもその要素があるのでは・・・
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