2017年12月19日火曜日

卒中後体温増加:ピーク体温は必ずしも出血性で高いとは限らない

平熱を規定する要素:判明された要素はごく僅か
http://kaigyoi.blogspot.jp/2017/12/blog-post_18.html



体温関連の話題だが・・・

卒中後48時間内の体温上昇の頻度は多く、入院時臨床状況と、卒中重症度と関連
卒中重症度はその後のアウトカム不良とも関連

予測できる話だったが・・・


Predictors of post-stroke body temperature elevation
Rebecca Ruborg ,et al.
BMC Neurology 2017, 17:218 DOI 10.1186/s12883-017-1002-3
https://bmcneurol.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12883-017-1002-3

400名の卒中患者の後顧的検討
いくつかの要素が、卒中後48時間内のピーク体温と有意相関

  • National Institutes of Health Stroke Scale (NIHSS) 測定重症度(regression coefficient; (RC) 0.022)
  • 女性 (RC 0.157)
  • 鼓膜/非直腸温度 (RC −0.265)
  • 嚥下困難 (RC 0.335)
  • 挿管 (RC 0.470)
  • 解熱治療 (RC 0.563)
  • C-reactive protein > 50
  • 入院時感染徴候 (RC 0.298)


予想に反して、脳内出血が虚血性卒中よりピーク体温が高いということはなかった




 脳出血時 虚血性卒中より、発熱は特異的と考えていたのだが・・・


受診後の体温上昇程度が脳出血で関連するのかもしれない
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics1964/13/5/13_5_334/_pdf


体温中枢への影響の問題、脳の障害部位と体温調整の関連などが議論されている。

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