2013年11月20日水曜日

ランダム化対照:急性心筋梗塞患者:「短期ヒューマニスティック実存的心理療法」新規心臓イベント抑制などかなり効果認める

標準心臓病学的治療+短期ヒューマニスティック−実存(主義)的心理療法(short-term humanistic–existential psychotherapy (STP) ) vs 標準心臓病的治療

AMI治療のため緊急・待機的血管形成術後、70歳以下、101名


プライマリ複合エンドポイントは、新規心臓病イベント(梗塞再発、死亡、卒中、再度血管再検、生命危機心室性不整脈、典型的・臨床的狭心症再発)と臨床的有意新規合併症の組み合わせ
セカンダリエンドポイントは個別組み合わせ(プライマリアウトカムに心血管疾患再入院、NYHA分類、心理学的スコア)

このNNT数だと、かなりの効果のようだ


One-year results of the randomized, controlled, short-term psychotherapy in acute myocardial infarction (STEP-IN-AMI) trial
Adriana Roncella et. al.
International Journal of Cardiology 
Received 17 April 2013; received in revised form 14 August 2013; accepted 29 August 2013. published online 18 November 2013.

1年時点で、94名解析。2治療群はベースライン特性同等。

フォローアップ時、STD患者ではプライマリエンドポイント発生低下(21/49 vs 35/45 p=0.0006; NNT 3)

狭心症再発(14/49 vs 22/45, NNT=5)・新規合併症頻度低下(5/49 vs 25/49 , NNT=3)

STP施行患者は統計学的有意に再入院、NYHA分類、QOL、うつスコア改善


Four schools of theory and therapy
理論的方向性とテクニックにより数百の種類がある心理療法

以下4つを解説:http://psychcentral.com/therapy.htm
・Psychodynamic (and psychoanalytic)
・Cognitive-behavioral (and behavioral)
・Humanistic (and existential)
・Eclectic

「人間性・実存・トランスパーソナル心理学」「実存主義的心理学」
「アメリカではすでに精神分析が定着しつつあったが、その一方では、行動変容を中心とした心理療法(行動療法)が急速に強まりつつあった。しかし、実存的ア プローチをアメリカに紹介した一人であるロロ・メイは、行動療法は人々をますます体制順応主義者にしてしまい、個性を破壊してしまう危険性があると述べて いる。そして、この問題の根は近代以降の合理主義や観念論、主客二元論にあるという。つまり、主観や理性ばかりを重視したため、情動や意志が分離(無視) され、個人としての自己自身を体験することができなくなっていることが、現代の不安の原因だというのである。そこで、こうした近代的な理性を批判する考え 方として、キルケゴールやニーチェの実存思想が重要になると、ロロ・メイは主張する。」「「不安は、ある可能性――自己の実存を充足させるある可能性――がその人に向かってあらわれてくる、その時点で起こるものなのです。しかし、まさにこの可能性そのものが、現在の安定感を破壊する可能性をも含んでいて、その安定感の方を得ようとすると、新しい可能性が否定されてしまうという傾向も生まれてく るわけです」(ロロ・メイ『存在の発見』)。」「人間は新しい可能性を現実化する自由を持っているからこそ、不安を体験するのであり、新しい可能性と現在の安定感のどちらを選ぶか、この葛藤が不安には含 まれている。そして、この可能性を現実化することに失敗するとき、罪の意識が生じてくる強迫神経症者の罪悪感は、安定感を維持するために強迫的な行為を選び、新たな可能性に向かわないことから生じているのだ。」 ロゴセラピー、クライエント中心療法、フォーカシング、ゲシュタルト療法。「行動療法と対照的な、内面重視型クライエント自身からみた内部重視。自己への気づき、自己一致、自己了解。」「仮説が多すぎる問題」「無意識の否定なのに実体化を促し、潜在性を結果的に認めている自己矛盾の多い心理学分野との批判は当然出てくる」
http://yamatake.chu.jp/02psy/2thera/4.html

EU-PACTグループ:ゲノムタイプ指標ワーファリン投与量調整にて治療域到達迅速で安全

抗凝固療法固定量レジメンは治療開始期間中予測困難、故に、ゲノムタイプ指標予測投与量を用いて行い、その検討

多施設ランダム化対照化トライアル
心房細動・VTE患者で、CYP2C9*2, CYP2C9*3, VKORC1 (−1639G→A) をPOC検査として施行

5日間薬物学ベースアルゴリズムに従い処方 vs 3日loading-doseレジメンとの比較

プライマリアウトカム測定は、INR治療域2.0-3.0範囲内比率(ワーファリン開始12週後)


A Randomized Trial of Genotype-Guided Dosing of Warfarin
Munir Pirmohamed, et. al.
for the EU-PACT Group
N Engl. J. Med. November 19, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1311386


455名登録し、ゲノタイプガイド群 227名、対照群 228名

治療域到達比率: ゲノタイプガイド群は67.3%、 対照群は 50.3%
(補正差, 7.0 %ポイント; 95% 信頼区間, 3.3 to 10.6; P < 0.001)

ゲノタイプガイド群では、過剰抗凝固(INR 4.0以上)発生率は、有意に減少

治療的INR到達中央期間は、前者 21日、対照群29日(P<0.001)


"CAlculator-gate": 心血管疾患予測式 リスクかさ上げ問題

AHA/ACCの心血管疾患ガイドラインの"CAlculator-gate"問題

2013年ACC/AHA関連ガイドライン:動脈硬化疾患・コレステロール治療、心血管疾患リスク・ライフスタイル、肥満・体重過多 2013/11/13

問題は、この中のリスク計算式で、スタチンを一次予防としたことが発火材料となった。

心筋梗塞・卒中のリスクを75%から150%ほどかさ上げしていると、Brigham and Women's Hospital(ボストン)のPaul RidkerとNancy Cookらは会合していた。NYTimes誌で、CNNレポーター Elizabeth Cohenにより要約されたmedia free-for-allの示唆記事について、featureしている。


NYTimes
新しいガイドライン導入停止をACC前会長が促した。

この論争のため、AHA年次総会はその議論を呈しとし、予測式が十分でなかったが、全身ではあったと述べ、計算式に闇雲に従うのではなく、治療オプション議論上の役割として、医師・患者の選択肢材料だとした。

機能不全は何処にあったか?

1年前に、the Lancetのコメンタリーで指摘され、NIH/NHLB施設においてガイドラインが独自に開発され、独立的にレビューしたPaul RidkerとNancy Cookはどちらも振り返り、計算式が機能していないと報告している。ニュース解禁後両者はその事実を知り、問題点があることを知った。

この2名とACCメンバーは、土曜夜、密室議論し、この問題を指摘、いかに対応するか日曜日議論した。

ガイドライン開発に関係してない、Dr Blaha(Johns Hopkins大学、心臓疾患予防Ciccaroneセンター研究指導者)は、予測式は、10年より長い期間集積データを用い、結果的に喫煙期間長く、卒中多く、心発作が若い時期の多いもの由来であることを指摘。長期間データを用いた結果、数十年でその状況は変化し、大きなギャップを生じた。人々は近年、高齢となって初めて心発作や卒中を生じるようになった。



MESA と REGARDSと呼ばれる新しい推定式で、評価コホート2つで過剰推定として記載されたものであった。リスク閾値を7.5%としたこの指標は正確でないため、3300万名の中年アメリカ人の40%から50%がスタチン治療の対象となる状況をもたらす。再考されるべきで、この推定式前の外部評価が広くなされるべき。
ATPIIIリスク推定式と比較しパフォーマンスは同等であったと、このリスク推定寄稿ガイドラインのDavid Goff Jr(コロラド大学公衆衛生)は述べている、また、Donald Lloyd-Jones(ノースウェスタン大学・予防医学部門)は、リスク全般に過剰推定があり、特に高リスク群でこの影響が大きいとしている。コホート最大リスク群が同定されるようにするため、より低い予測イベント率でも結果的にスタチン開始となったと説明。彼らの検証は全般的な米国住民に代表されるようなコホートではなく、過剰推定につながった



なんだかんだ言っても、アメリカの医学界は健全だなぁ・・・
日本の糖尿病・肥満・動脈硬化などの学会に渦巻く根拠不明ないろんな事柄を見聞きするにつけ・・・

日本なら、学会のおえらいさんが、下々のものに高圧的に、言い放っておしまい・・・となりそうだが・・・

e.g.)
日本のメタボリックシンドロームの腹囲基準のベースとなったコホートは、訳の分からないもので、突如現れたCTによる腹囲測定された一群であった。批判に次ぐ批判であったが、いまも強弁が続いている日本の現状・・・ 風通しの悪く、一部おえらいさんたちだけに都合の良いよう進む日本の医学の世界。

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