鍼は慢性疼痛治療に有効で、故に、合理的考慮オプションである。ホントの鍼と偽の鍼に有意差はプラシーボより大きい。しかし、この差は比較的軽度で、needlingの特異的な効果が鍼の治療効果に寄与していることが判明した。
Acupuncture for Chronic Pain: Individual Patient Data Meta-analysis
Andrew J. Vickers, DPhil, et. al.
for the Acupuncture Trialists' Collaboration
Arch Intern Med. Published online September 10, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2012.3654
部位隠蔽が一義的に適切である、慢性疼痛へのRCTのシステマティック・レビュー
29/31使用、17922名の患者解析
登録RCTの一次解析にて、鍼は、sham及び非鍼対照群に比べ、どの疼痛に対しても優れていた (P < .001 for all comparisons)
鍼が極端に優れているというRCT除外後、effect sizeは疼痛条件横断的に同等。
鍼の疼痛軽減を訴える患者のスコアは、背部痛、頚部痛、変形性関節痛、慢性頭痛で、sham対照より、それぞれ 0.23 (95% CI, 0.13-0.33)、 0.16 (95% CI, 0.07-0.25)、 0.15 (95% CI, 0.07-0.24)SD となり、非鍼比較のeffect sizeはそれぞれ、0.55 (95% CI, 0.51-0.58)、 0.57 (95% CI, 0.50-0.64)、 0.42 (95% CI, 0.37-0.46) SD
これらの結果は感度分析のばらつきがあり、出版バイアスと関連する。
鍼の治療効果は明瞭だが、その程度は比較的軽度という結論。
最近、鍼に関しては、それなりにまとまった報告で、COPDでの運動耐容能・労作性呼吸困難改善が示されている。
COPD:鍼で、運動耐容能、労作性呼吸苦改善 2012年 05月16日
運動療法や認知行動療法などとの効果的な組み合わせ、薬物療法との組み合わせなど統合的な取り組みが必要なのかもしれない。
鍼の効果研究は、プラシーボ効果との戦い。sham-鍼、鍼施行無しとの比較必要。
鍼治療のクリティカル分析 2006年 01月 24日、鍼はまだ議論の多い段階である。有益であるという所見もあるが、主にプラセボ反応によるというのが他の報告も
慢性頭痛に鍼(はり)有効 2004年 03月 26日これなんかは追試が必要
鍼治療で男性不妊改善? 2005年 07月 26日