2013年1月7日月曜日

米国:子宮頸がん検診ガイドライン一新


American Cancer Society(ACS), American Society for Colposcopy and Cervical Pathology(ASCCP), and American Society for Clinical Pathology(ASCP) 2012
・ 21歳から開始、3年毎パパニコロー(Pap)検査を受けるべき
・ 30から65歳は、HPV検査と共にPap検査を5年毎推奨、この方法の方が良好だが、3ン援護とのPap検査でも可
・ 65歳超では、定期的検診正常であったならば頚部がん検診はすべきでない。頚部前がん状態と診断された65歳超の場合は検診を受けるべき。
・ 子宮体部残存・子宮頚部摘出・子宮頚部がん・前がん病歴の無い場合、検診を受けるべきでない。
・ 医師とリスク要素に関して議論すべき

CDC. Cervical cancer screening guidelines for average-risk women. Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2012. Available at http://www.cdc.gov/cancer/cervical/pdf/guidelines.pdf Adobe PDF file. Accessed December 21, 2012.



USPSTF(U.S. Preventive Services Task Force)、 American college of Obstetricians and Gynecologists(ACOG)との比較一覧
http://www.cdc.gov/cancer/cervical/pdf/guidelines.pdf





がん検診ガイドライン(子宮頚がん)http://canscreen.ncc.go.jp/guideline/shikyukeigan.html
(2008)

NSAIDs適正使用;アメリカ心臓病協会科学的ステートメント COX2阻害剤心血管系副作用など


NSAIDs適正使用団体: The Alliance for Rational Use of NSAIDs
http://www.nsaidalliance.com/


2004年FDA勧告
・ セレコキシブやvaldecoxib(Bextra)処方医師は、リスクに見合うベネフィットがあるか考慮すべき。NSAIDs不耐性既往、消化管出血リスク増加、非選択性NSAIDsでうまくいかない症例など
・ NSAIDsでは、どの処方状況でも、心血管疾患イベントや他のリスクがあることを常に処方上注意すべき
・ OTC鎮痛剤使用の場合、その使用において、厳格に表示事項を守ること、10日間を越える場合は医師の指導をうけること。

心血管リスク
・ NSAIDsは、いずれも生命危機と直結する、重大な心血管血栓イベント・心筋梗塞・卒中リスク増加をもたらす。このリスクは、使用期間に応じて増加し、心血管疾患既往或いは高リスク患者で特にリスクは増大する。
ボルタレン(ジクロフェナック含有)はCABG手術後周術痛使用は禁忌
胃腸リスク
・NSAIDsは、いづれもが生命危機と直結する、炎症、出血、潰瘍、胃腸穿孔を含む重大な胃腸副作用のリスクを増加させる。これらのイベントは使用期間中いつでも生じる可能性有り、警告所見無く突然生じることもある。高齢者では特に重篤な胃腸障害イベントリスクが高い




 COX-2阻害作用が高いほど心血管リスク増加し、COX-1阻害作用が高いほど胃腸障害が高い。





アメリカ心臓病協会(AHA)は上記団体とジョイントし、NSAIDsの心臓リスク関して注意を喚起

AHA  Scientific Statement
Use of Nonsteroidal Antiinflammatory Drugs ; A Scientific Statement frome the American Heart Association
http://circ.ahajournals.org/content/115/12/1634.full.pdf

 現行のエビデンスによれば、選択的COX-2阻害剤は、心筋梗塞、卒中、心不全、高血圧お心血管系への重大な悪影響をもたらすことが示唆される。この副作用リスクは、特に、心血管疾患既往や高リスク状態の患者で特に重大である。 疼痛寛解のためのCOX-2阻害剤使用は適切な代替手段が無い場合、そして、使用時は、必要最小量・最小期間に限定すべき。
 重篤な心血管系への副作用の影響評価は、他の薬剤ベネフィットにオフセットされるか、長期使用データで十分なされる必要がある。長期データがない以上、COX阻害剤使用は、OTCのNSAIDsを含め、長期使用は医師相談の上なされるべきである。
 選択的COX-2阻害剤及び非選択性NSAIDs寄与の心血管イベント増加リスクに関する議論は薬剤安全性に関わる国家的議論の一部である。薬物使用適正安全性において、製造メーカーからのタイムリーな、そして科学的データの完全なsubmission及び、米議会からFDAへ資金/助成増加が必要。 

具体的な中身を見ると・・・

 心血管系疾患既往・高リスク状態では、Stepped Care Approachすべき






BMJ Publishing Group.







参考:
http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Prevention/36723




添付文書記載

セレコックス錠100mg/ セレコックス錠200mghttp://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1149037F1020_1_10/
警告
    外国において、シクロオキシゲナーゼ(COX)-2選択的阻害剤等の投与により、心筋梗塞、脳卒中等の重篤で場合によっては致命的な心血管系血栓塞栓性事象のリスクを増大させる可能性があり、これらのリスクは使用期間とともに増大する可能性があると報告されている。(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉、「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」、「臨床成績」の項参照)


実地医家の対策としては、セレコックス使用時は、心血管疾患リスク評価が必要
(いつものことながら)製薬会社は添付文書記載して責任逃れしてるのだから・・・



日本でも、OTCに関しては、スイッチOTCもあり、その種類が広がっている。
内服としてはロキソニン(ロキソプロフェン)、ジクロフェナック、イブプロフェン、外用としてはケトプロフェン外用、フェルビナク外用、ジクロフェナック外用など。
 長期使用されないような監視機構があるべき。

妊娠早期クラリスロマイシン投与で、流産増加!

既に、動物実験でクラリスロマイシンによる胎児消失の報告はあった。

今回、ヒトのコホート研究で、妊娠早期にクラリスロマイシン使用による流産・重大奇形との関連性が報告された。


デンマーク 1997-2007年の国内コホート研究、 Fertility Database使用。


"Clarithromycin in early pregnancy and the risk of miscarriage and Malformation: a register based nationwide cohort study"
Andersen JT, et al
PLOS ONE 2013; 8(1): e53327.
妊娠 931504 (出生 705837、流産 77553、堕胎 148114)
第1トリメスター中クラリスロマイシン使用 401、うち、40(10.0%)で流産、3.6%で先天奇形
クラリスロマイシン暴露後流産ハザード比は1.56(CI95%、1.14-2.13)
ペニシリン、エリスロマイシンの場合は、流産ハザード増加見られず
クラリスロマイシン暴露による奇形頻度有意増加は見られず(OR=1.03(CI95% 0.52-2.00)


妊娠可能女性に対しても、マイコプラズマ肺炎や成人・百日咳など話題になることが多く、クラリスロマイシン投与機会増加の可能性がある。実地臨床家としては、注意が必要だろうし、患者さん側も、薬剤処方・服薬時、妊娠可能性に常に留意していただきたい。

noteへ実験的移行

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