2017年6月26日月曜日

身体活動性と認知症発症リスク:関係ない! 身体不活発は認知症前の徴候に過ぎない

中等度・強度 身体活動性時間数減少は認知症診断9年前からはじまる・・・という報告にするのか? あるいは、前駆症状として中等度以上運動を控えるという報告にするのか ?

筆者等の結論は
Previous findings showing a lower risk of dementia in physically active people may be attributable to reverse causation—that is, due to a decline in physical activity levels in the preclinical phase of dementia. 
身体活動活発なヒトは認知症リスク低いというものであったが、これは単に認知症の臨床症状発現前の身体活動性低下を示すに過ぎないというもの



ロンドン Whitehall II study


Physical activity, cognitive decline, and risk of dementia: 28 year follow-up of Whitehall II cohort study
BMJ 2017; 357 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.j2709 (Published 22 June 2017) Cite this as: BMJ 2017;357:j2709

平均27年間前向きフォローアップ、認知症発病 329/ 10,308名(35-55歳) 1985-88登録開始

軽度、中等、強度の経過時間、総身体活動性時間を、1985年から2013年の間に、7回評価。推奨中等度〜強度身体活動時間を2.5時間以上/週とする


主要アウトカムは、認知試験batteryで、1997から2013年までの4回施行、2015年認知症発症(病院、精神科、死亡レジストリと結合)


混合モデル解析で身体活動とその後の15年間認知機能低下と関連性認めず

Cox回帰にて平均27年フォローアップでも身体活動と認知症リスクの相関性認めず
(推奨身体活動性カテゴリーにおけるハザード比  1.00, 95% 信頼区間 0.80 to 1.24)

診断前28年間、10年間 総数、軽度、中等度、重度身体活動trajectoryに於る、差を認めず

診断9年前から身体活動低下し始め(中等度・強度身体活動性差 −0.39 時間/週; P=0.05)、診断時に差は著明となる  (−1.03 時間/週; P=0.005)







noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note