2013年12月17日火曜日

ビタミン類は金の無駄遣い

ビタミン・サプリメントは、ほぼお金の無駄遣いで健康へのベネフィットはないと、約50万名に及ぶ包括的研究での報告


Vitamin pills are a waste of money, experts warn
http://www.thetimes.co.uk/tto/science/article3951187.ece
事件解決らしい


【システマティック・エビデンス・レビュー:US Preventive Services Task Force】
がん予防・心血管疾患予防に関する、ビタミン・ミネラルサプリメントのベネフィットに関するエビデンスは少ない。2つ小規模トライアルで男性のがんのみに境界域有意差ベネフィットを示したに過ぎず、心血管疾患予防には効果認めず

Vitamin and Mineral Supplements in the Primary Prevention of Cardiovascular Disease and Cancer: An Updated Systematic Evidence Review for the U.S. Preventive Services Task Force
Ann Intern Med. 2013;159(12):824-834-834. doi:10.7326/0003-4819-159-12-201312170-00729

【心筋梗塞後】高用量経口マルチ・ビタミン/マルチミネラルは、標準薬物治療投与・心筋梗塞後の患者に対して、統計学的に有意な心血管イベント減少させず

Oral High-Dose Multivitamins and Minerals After Myocardial Infarction: A Randomized Trial
Ann Intern Med. 2013;159(12):797-805-805. doi:10.7326/0003-4819-159-12-201312170-00004


【認知機能】65歳以上の男性医師に関して、連日投与マルチビタミン長期使用では認知機能改善せず
Long-Term Multivitamin Supplementation and Cognitive Function in Men: A Randomized Trial
Ann Intern Med. 2013;159(12):806-814-814. doi:10.7326/0003-4819-159-12-201312170-00006



日本のマスコミってかなり偏ってる。

サプリメントに都合の悪い情報は流そうとしない、NHKを含め・・・


上記情報は、海外主要メディアはあまねく報道している・・・が、日本のメディアは完全スルー。google news日本語をみると明らか・・・




【米国FDA】抗菌石けん:健康リスクの可能性

私のブログの最初の話題は奇しくもこれ!
抗菌グッズは無駄だから買うな・・・アメリカ医師会は使用注意を喚起2004年 03月 03日 


抗菌石けんに関する、米国FDA注視事項
・通常の石けんを上回る疾患予防効果エビデンスがないこと

・トリクロサンやトリクロカルバンなどの化学成分の有害性が、抗菌石けんのベネフィットを上回るか疑問がある


FDA Taking Closer Look at 'Antibacterial' Soap
http://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm378393.htm


現実には、抗菌石けん製品に関して、単純な石けんと水を使用するのに比べ、疾患予防効果のエビデンスはなと、Colleen ROgers (FDAの微生物学リーダー)が述べている。

ベネフィットが証明されてないとなると、ホルモン的影響など関心が持たれている成分、トリクロサンやトリクロカルバンなどの化学成分の有害性が問題となる、長期・連日使用に関わるリスクが、ベネフィットを上回るかどうか。

FDAとEPAは、トリクロサン規正に関して注目し、影響の検討している。

For more information on EPA's most recent assessment of triclosan, see:
http://www.epa.gov/pesticides/reregistration/triclosan/triclosan-questions.htm






薬用ミューズ

・左に行けば、買ってはいけないプロパガンダ・・・で、今ひとつ信用できない
・右に行き、テレビ見ればイメージ戦略・・・で、今ひとつ信用できない


情報牢屋=日本


<続報>
専門家:抗菌石けんへのFDAプランを歓迎
http://www.medpagetoday.com/InfectiousDisease/GeneralInfectiousDisease/43486

FDAにより提案ルール(ハンドソープやボディソープ内の抗菌剤)は、現実的に疾患減少に役立つか、長期安全性はどうかという問いかけ

いまのところは、通常の石けんを上回る部婦負フィットは示されてない。
また、この種の抗菌剤への微生物耐性の問題も検討課題

The Diabetes and Aging Study :2型糖尿病の罹病期間と年齢 合併症・死亡率の関連性

 この研究によれば、糖尿病・罹病期間9年未満の高齢者では、非致死性心血管合併症(冠動脈疾患、うっ血性心不全、脳血管疾患)、その後の糖尿病性眼疾患、急性低血糖イベントの頻度が多い。 10年以上の糖尿病長期罹病期間の高齢者でも同様で、冠動脈性疾患、脳血管疾患とほぼ同等の低血糖率。 この結果から、高齢者では糖尿病があればその罹病期間長いほど、全てのアウトカム頻度が多いことも判明。

 四年間のコホートという短いが、高齢者の糖尿病臨床経過の特徴が見られる。

 高齢者でより重要となるのは、糖尿病特徴的微少血管合併症より低血糖イベントや心血管合併症が重要。例外は眼疾患。


Rates of Complications and Mortality in Older Patients With Diabetes Mellitus
The Diabetes and Aging Study
Elbert S. Huang, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 09, 2013. 

年齢・糖尿病期間カテゴリー毎の糖尿病合併症・死亡率検討

2型糖尿病、集約的医療システム、60歳以上、72310名、コホート
カテゴリー:年齢(60−69歳、70−79歳、80歳以上)と糖尿病期間(短期 0から9年、10年以上)
急性低血糖イベント頻度、急性低血糖イベント(低血糖)、小血管合併症、心血管合併症、全原因死亡率を主要アウトカムとする

罹病期間短い・高齢者群では、低血糖後の心血管合併症が多くの非致死的合併症と関連する。
例えば、罹病期間短い70歳では、
・冠動脈疾患・低血糖 比較的高率 (千人年あたり、 11.47、 5.03)
・終末期腎障害・下肢切断・急性低血糖イベント 比較的低率 (千人年あたり、 2.60、 1.28、 0.82)

罹病期間長い同年齢群でも同様パターン
・冠動脈疾患・低血糖が最も多い  (千人年あたり、18.98 、15.88)
・終末期腎障害、下肢切断、急性低血糖イベント  千人年あたり、7.64、4.26、1.76)

一定の年齢あたりで検討すると、それぞれのアウトカムの発生率は、特に低血糖・小血管合併症で特に多く、これらは、罹病期間長いほど劇的に増加する。

しかし、糖尿病罹病期間あたりで検討すると、低血糖発生率、心血管合併症、死亡率は年齢と共に急激に増加し、病床血管合併症は安定か、減少する。

慢性腎臓病・進行期/安定高血圧:ACE阻害剤・ARBは長期的透析リスク減少・死亡リスク減少

進行期CKDでも、ACE阻害剤/ARB使用すべきということになるのかもしれない


Renoprotective Effect of Renin-Angiotensin-Aldosterone System Blockade in Patients With Predialysis Advanced Chronic Kidney Disease, Hypertension, and Anemia
Ta-Wei Hsu, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 16, 2013. 

RASブロッカーとしての、ACE阻害剤やARBの進行期CKDでのベネフィットは不明であった 
28497名のCKD・高血圧成人患者を対象に、前向きコホート研究

7ヶ月フォローアップ中央値、長期透析必要 20152名、透析必要な終末期腎疾患発症前死亡 5696(20.0%)

ACEIs/ARBs使用
・長期透析リスク減少(ハザード比, 0.945 [95% CI, 0.91 to 0.97])
・長期透析・死亡複合アウトカム (0.94 [0.92-0.97]) 
ACE or ARBいずれかの単剤サブグループとして、腎ベネフィットは多くの患者サブグループ横断的に認める 
非使用者に比べ、 ACEI/ARB使用は、入院率増加関連の高カリウム血症頻度増加と相関するが、高カリウムによる透析前死亡率リスクは有意な増加を認めない (HR, 1.03 [95% CI, 0.92 to 1.16]; P = .30)



高カリウム血症による 入院率をアウトカム構成要素として検討すると、結論が違ってくる。入院率というイベントは、臨床試験において配慮が必要。


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