2020年2月17日月曜日

NON-SEDA : 人工呼吸 無鎮静 vs 軽鎮静

人工呼吸時鎮静は一昔前標準ケアであったが、人工呼吸器の進歩により、不快性が減弱したがやはり軽い鎮静が必要なのが一般的。一方、鎮静剤使用により予後悪化の可能性が指摘されていて、鎮静短いほどICU滞在期間短縮するというトライアル(Girard TD, et al. Efficacy and safety of a paired sedation and ventilator weaning protocol for me-chanically ventilated patients in intensive care (Awakening and Breathing Con-trolled trial): a randomised controlled trial. Lancet 2008; 371: 126-34.)知見もある



NON-SEDA trial

多施設ランダム化対照トライアルで、sedationなしのICU人工呼吸患者は、昼間中断の軽度sedationあり (i.e., to a level at which the patient was arousable, defined as a score of −2 to −3 on the Richmond Agitation and Sedation Scale [RASS], on which scores range from −5 [unresponsive] to +4 [combative]))と比較し、90日死亡率は同等( 42.4% vs 37.0% 差 5.4% 95% CI, -2.2 to 12.2 p=0.065)


人工呼吸期間、ICU滞在日数、入院滞在日数で2群間有意差無し

非昏睡・非せん妄なし日数が非鎮静群で1日多く、重大血栓塞栓イベント少なく、腎機能が良好



Nonsedation or Light Sedation in Critically Ill, Mechanically Ventilated Patients
List of authors.
Hanne T. Olsen, et al.
N. Engl. J. Med., February 16, 2020
DOI: 10.1056/NEJMoa1906759
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1906759








エディトリアル「 この治験の結果は、人工呼吸器を装着している患者での鎮静の省略に関する懸念を喚起し、鎮静を可能な限り早期に中断するか、少なくとも毎日中断することを目的として臨床的に監視する必要性を強化するため、重要です。 このような監視は、ICUで均一に適用できる標準化された基準に基づいて、継続的に(1日24時間、毎日)実行する必要があります。」


ベイズネットワークで再分析:敗血症性ショック 末梢還流ターゲティング治療

 末梢還流ターゲティング真っ向否定の論文となってたが

Effect of a Resuscitation Strategy Targeting Peripheral Perfusion Status vs Serum Lactate Levels on 28-Day Mortality Among Patients With Septic Shock
The ANDROMEDA-SHOCK Randomized Clinical Trial
Glenn Hernández, et al. ; for the ANDROMEDA-SHOCK Investigators and the Latin America Intensive Care Network (LIVEN)
JAMA February 17, 2019
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2724361


メインモデルは生存率回帰モデルでこれを Bayesian Reanalysisしなおした報告

P値に左右されて誤った結論をもたらしたのではないか?


同様の検討が種々様々な臨床トライアルでも行われるべき




peripheral  perfusion-guided  resuscitation  strategy

Capillary refill time (CRT) は簡便な心肺蘇生予後指標として末梢の還流障害の重要性が元々知られていた。

CRT正常化戦略 vs 乳酸ターゲティング戦略比較



帰無仮説適応却下の時臨床トライアルの解釈が必ずしもストレートなものとはならない。多くの最小effect size検出するような一定確率("power")でデザインする一方、第1種過誤の固定上限適応、即ち伝統的かつ任意の5%(α)に固定される事が多い。p値はこの固定α閾値に基づき評価されることが多く、治療群間差の無いトライアルで提供された入手データの互換性測定値を示す。故にp値の解釈は信頼性知見の信頼性直接評価ではなく、帰無仮説の比較を示すに過ぎない。多くの状況で厳格なp値カットオフが、任意のカットオフに近い場合特にその結果は解釈がデータから分離している状況は驚くに値しない。


ベイジアン統計による解釈はfrequentist analysisの代替手段の一つ

ベイズモデルの結果臨床医は事前データを利用してeffect size(事後)の確率分布を簡便に知ることができる。

CRTをベイジアンアプローチで使用してANDROMEDA-SHOCK  28日死亡率解釈に適応できるか、そして 90日死亡率やSOFAスコアのへの影響についても検討

ANDROMEDA-SHOCK登録全例。 post hoc Bayesian analysis と mixed logistic regression analysis を施行
 Bayesian analysisは死亡率において4つのpriors(楽観的、 中立的、null、悲観的)とした

72時間後SOFA最小4分位確率をBayesian networksを用いた評価


 ANDROMEDA-SHOCK Trial」感染+乳酸血症(2.0 mmol/L以上)を定義とした敗血症性ショック+60分間20mL/kg点滴後昇圧剤( 平均動脈圧 65 mmHg以上維持)

末梢還流群:CRT正常化
乳酸群: 各2時間毎20%の乳酸値低下

SOFA72時間後最小4分位確率をBayesian netwroksを用い評価

Bayesian analysisで、末梢還流ターゲティング群が乳酸ターゲット蘇生群より28日目に優れているとする事後確率は全てのpriorsにおいて90%を上回る
90日目のベネフィット確率は楽観的priorを除き全てで90%を上回る

楽観的priorを用いた事後中央値オッズ比は28日、90日死亡率において  0.61 (95%信頼区間, 0.41–0.90) と0.68 (95%信頼区間,, 0.47–1.01)

比較frequentistオッズ比は 0.61 (95%95%信頼区間, 0.38–0.92と 0.70 (95% CI, 0.45–1.08)

末梢還流ターゲティング蘇生群では72時間後SOFA最小4分位となるオッズ比は 1.55 (95% CI, 1.02–2.37)


Effects of a Resuscitation Strategy Targeting Peripheral Perfusion Status versus Serum Lactate Levels among Patients with Septic Shock. A Bayesian Reanalysis of the ANDROMEDA-SHOCK Trial
Fernando G. Zampieri  et al. ; for the ANDROMEDA-SHOCK Investigators and the Latin America Intensive Care Network (LIVEN)
AJRCCM  Vol. 201, No. 4 | Feb 15, 2020
https://doi.org/10.1164/rccm.201905-0968OC       PubMed: 31574228
Received: May 10, 2019 Accepted: November 15, 2019














この辺を参考にいろいろ試す予定


http://kamonohashiperry.com/archives/1031

https://qiita.com/Masutani/items/cc825d8b93b77d5b1927


https://www.cs.waikato.ac.nz/ml/weka/
https://sites.google.com/site/techdmba/datamining

file:///C:/Users/sekim/AppData/Local/Packages/Microsoft.MicrosoftEdge_8wekyb3d8bbwe/TempState/Downloads/weka%20(1).pdf

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