2013年1月8日火曜日

高齢者:β遮断剤は微小脳梗塞予防的働きがある?

American Academy of Neurology’s 65th Annual Meeting (in San Diego, March 16 to 23, 2013) で報告されるらしいが、AANからプレスリリース。
http://www.aan.com/press/index.cfm?fuseaction=release.view&release=1127


White L, et al "Beta blocker treatment of hypertensive older persons ameliorates the brain lesions of dementia measured at autopsy: the Honolulu-Asia Aging Study" AAN 2013.
検討は、774名の高齢日系アメリカ人( Honolulu-Asia Aging Study)
うち、610名が降圧剤服用

β遮断剤 15%、 β遮断剤+他の一つ以上の降圧剤
降圧剤処方例は、降圧無治療に比べ、血圧明らかに低い

β遮断剤処方された例では、降圧無治療例、他剤治療例に比べ、アルツハイマー病との関連示唆される所見である、微小脳梗塞所見が少ない。



説明では、微小脳梗塞が、即、認知症と関連してるかのような説明分なってる。


β遮断剤は降圧剤第1選択薬としては頻脈などの限られた場合にしか使われないと思うが、これの格上げにつながるかどうかは、この報告だけでは疑問。

“隠れ脳梗塞”とあおってる日系の医師たちの存在もバイアスが疑われるので、本発表及び雑誌投稿を期待したい。

妊娠アウトカム: 微小栄養サプリメント比較: “葉酸” vs “葉酸+鉄” vs “葉酸+鉄+その他ごっちゃり”

 妊婦に“葉酸”単独だけでなく、“鉄+葉酸などの微小栄養素”サプリメント投与した場合の、母体と子供への影響。

 中国での18775名の妊娠女性(軽度貧血もしくは貧血なし)でのRCT

 出産前20週間、葉酸400μg/日 vs 葉酸+鉄(30mg/日) vs 葉酸+鉄+13種ビタミン+ミネラル投与

 プライマリアウトカムは周産期死亡率・・・いずれも差認めず

 セカンダリアウトカムは胎児・新生児死亡率、早産、生下時体重、妊娠期間、母体ヘモグロビン濃度・貧血

Micronutrient Supplementation and Pregnancy OutcomesDouble-Blind Randomized Controlled Trial in China
Jian-meng Liu, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-7. doi:10.1001/jamainternmed.2013.1632.

80-100%摂取女性92.7%を検討

平均して、177回のサプリメント服用

葉酸単独追加に比べ、他の栄養素追加有無で、周産期死亡率に影響与えず (1000出産あたり 8.8, 8.7, 8.3) 、葉酸単独に対する相対リスクは、それぞれ 1.00 (95% CI, 0.68-1.46; P = .99)、0.94 (95% CI, 0.64-1.39; P = .76)

母体・小児副作用アウトカムは以下以外は差認めず
第3トリメスター貧血相対リスク 0.72 (95% CI, 0.63-0.83; P < .001)、 0.71 (95% CI, 0.62-0.82; P<.001)



セカンダリアウトカムでのみ有意差
葉酸以外の微小栄養素・ミネラル付加する意味は全般的に見られない

鉄剤投与で周産期の貧血改善って当たり前のような気がするのだが、これが周産期のアウトカムに好影響を与えてるのかは吟味が必要と思う。

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