2018年5月7日月曜日

2型糖尿病:運動トレーニングと血管内皮機能 好気的運動組み合わせの必要、レジスタンス運動だけでは効果乏しい

2型糖尿病管理において運動はcornersoteである、しかしながら、血管内皮への効果は不明であった。メタアナリシスにより検討



Exercise training and endothelial function in patients with type 2 diabetes: a meta-analysis
Shanhu Qiu, et al.
Cardiovascular Diabetology201817:64
https://doi.org/10.1186/s12933-018-0711-2


16のデータベースを検討
運動トレーニングは、2型糖尿病 FMD 1.77% (95% CI 0.94–2.59%)  包括的改善

特異的検討だと、好気的と、好気的・レジスタンス運動組み合わせともにFMD増加 各々
 1.21% (95% CI 0.23–2.19%) 、 2.49% (95% CI 1.17–3.81%)
しかし、レジスタンス運動では傾向しか示せない

中等度強度持続運動において、高強度インターバル好気的運動は、FMD改善有意差認めず

2型糖尿病におけるFMD改善反応は、非糖尿病と比較してより少ない (WMD − 0.72%, 95% CI − 1.36 to − 0.08%)、好気的運動だけに限っても少ない  (WMD − 0.65%, 95% CI − 1.31 to 0.01%)




2型糖尿病もしくは2型糖尿病vs非糖尿病の運動トレーニングのFMDへの効果の統合分析
a. 2型糖尿病での、対非運動比較、運動トレーニングのFMDの効果メタアナリシス
b. 2型糖尿病での異なる運動種類毎のFMDの効果メタアナリシス
c. 2型糖尿病 vs 非糖尿病での運動トレーニングのFMDの効果メタアナリシス




COPDと変形性関節症の関連性

COPD患者における変形性関節症(OA)発生率初めてのシステマティックな検討とのこと

レントゲン確認診断OAではないことに注意が必要だが、レントゲン確認診断OAの意義も疑問視されているから妥当なところだと思う。むしろCOPD診断の方が問題でスパイロメトリされてないという、日本外でよくありがちなパターン。

細かいことを除けば基本的には、OAとCOPDの関連性はありそうで、 shared risk factorとして、全身性炎症パラメータ増加、骨格筋減少、身体活動性低下が確定的な要素としてあげられる

呼吸リハビリテーションの効用や抗炎症薬剤の開発(好中球エラスターゼなど)考察されている



Prevalence of osteoarthritis in individuals with COPD: a systematic review
Wshah A,  et al.
International Journal of COPD  16 April 2018 Volume 2018:13 Pages 1207—1216
DOI https://doi.org/10.2147/COPD.S158614


COPD患者における変形性関節症(OA)の頻度
CINAHL、 Medline、 PsycINFO、 Embase データベースのコンピュータベースの文献調査
平均年齢 59-76歳
加重平均計算

14研究がクライテリア合致、12%〜74%の頻度、加重平均 35.5%

COPDにおけるOAは高率で、発症および介入適応に関して考慮が必要



Question 6 on methods was answered with “yes” if the diagnoses of both COPD and OA were based on diagnostic criteria.
Osteoarthritis Tool : http://jointhealth.org/pdfs/OATookKit_En.pdf







一般の人口での有病率

  • British Columbia 400万人超で、2001年調査では10.8%、スウェーデン・Malmoでは56−64歳成人でレントゲン確認にて 25.4%、Framingham研究で 19.2%、Johnston County Osteoarthritis Projectで27.8%
  • COPDでのOA頻度としてはNotwithstanding study では35.5%





中国:卵の摂取と死亡率関連性みとめず

食事性コレステロールの心血管疾患リスクに関して明確な関連性は示せてない
Dietary cholesterol and cardiovascular disease: a systematic review and meta-analysis
The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 102, Issue 2, 1 August 2015, Pages 276–294, https://doi.org/10.3945/ajcn.114.100305
それでも市井には、「食事性コレステロールが悪者」という概念が残存している


アジアでのこの種のコホート研究、中共(最近、この表現聞くこと少なくなった)からのが多くなった。日本・韓国ともに、小泉政権以降、科学研究費の出し渋りのため、中国に猛追され、さらには超された感、日々増している(平成の大獄)。悪の権化、財務省の不正追及されそうもない政局・・・日本の科学研究さらに没落することとなるのだろうと・・・傍から見ている。実際、大学からのご報告を見るとエリート大学とそれ以外の大学との格差拡大と全体的なアカデミックな質低下を現実のものとして実感する

小泉以前の日本からの報告
Egg consumption, serum cholesterol, and cause-specific and all-cause mortality: the National Integrated Project for Prospective Observation of Non-communicable Disease and Its Trends in the Aged, 1980 (NIPPON DATA80)  The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 80, Issue 1, 1 July 2004, Pages 58–63, https://doi.org/10.1093/ajcn/80.1.58
休み明けから、ぼやくが・・・


卵の摂取と心血管疾患、全原因死亡率との関連性コホート研究



Egg consumption and the risk of cardiovascular disease and all-cause mortality: Guangzhou Biobank Cohort Study and meta-analyses
Lin XuTai Hing Lam ,et al.
European Journal of Nutrition pp 1–12 

275,343人年フォローアップ(平均期間 9.8年間)、全原因死亡 2685、CVD死亡 873

全原因死亡に関して、高摂取(週 7個以上)と低摂取(週 1未満)では有意差認めず
(補正ハザード比 (HR) 1.08 , 95%CI、 0.93 - 1.24、 CVD死亡率 0.99 , 95% CI, 0.76 - 1.27、虚血性心疾患 0.92, 95% CI 0.63 - 1.36、 卒中 0.88 95% CI 0.57 - 1.35)

今回のデータを含むupdated meta-analysis施行
週7個以上では全原因死亡率と関連せず  (HR 1.09, 95% CI 0.997–1.200) 、同様、虚血性心疾患 (HR 0.97, 95% CI 0.90–1.05)、しかし、卒中に関しては軽度の減少関連性示唆  (HR 0.91. 95% CI 0.85–0.98)





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