ちなみに、タケプロンに関して以下が添付文書で記載されている。後発品では以下の適用病名はない。アスピリンの“継続投与”を条件にしているから、保険者側が、当初から併用を認めないといちゃもんをつけることが出来る。
さらに、後発品の添付文書には、この効能が記載されてない。故に、保険者の一存で、認めないこともあり得る。
- 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
- 血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
- 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
- 関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
以下の研究は、COX-2阻害剤に追加胃防御薬剤処方、これを減らすことが上部消化管合併症リスク減少と関連すると報告。
GPAレジメンアドヒアランス不良なNSAID使用者では、GPA薬剤の予防効果が減るわけだが、今まで、COX-2阻害剤使用者におけるGPAアドヒアランスのに関してエビデンスが少なかった。
Adherence to Gastroprotection During Cyclooxygenase-2 Inhibitor Use and the Risk of Upper Gastrointestinal Events: A Population-based Study
Vera E Valkhoff, Eva M van Soest, Giampiero Mazzaglia, Mariam Molokhia, Rene Schade, Gianluca Trifiro, Jay L Goldstein, Sonia Hernandez-Diaz, Ernst J Kuipers, Miriam C J M Sturkenboom. Arthritis & Rheumatism; Published Online: April 16, 2012 (DOI: 10.1002/art.34433).
Valkhoff らは、1996-2008年までの英国、オランダ、イタリアの住民ベースのプライマリケア登録者、14416名(50歳以上)、COX-2阻害剤、GPA処方を検討。
16442エピソードを含む上部消化管合併症(上部消化管出血、有症状潰瘍)を有するCOX-2遮断剤+GPA群
COX-2処方のうち、 セレコキシブ 43%、ロフェコキシブ 41%、 エトリコキシブ 15%、30日未満使用者が多い
74名で上部消化管イベント 、1千COX-2阻害剤使用あたり 11.9 のイベント発生率
低GPAアドヒアランス(GPA使用/COX-2阻害剤使用 平均1/5以下)は、ほぼ完全なアドヘレンス(GPA使用/COX-2阻害剤使用 平均4/5以上)に比べ、上部消化管合併症 リスク高い
GPAアドヒアランス10%減少毎、9%の消化管合併症リスク増加。