2013年10月17日木曜日

肥満関連学会ジャーナル:減肥手術対象群でも肥満は10年間死亡率にさほど影響を与えないという報告

減肥手術適応肥満患者・全原因10年間死亡率は、年齢、性別、喫煙、2型糖尿病という簡単な4つの変数推定式で予測可能で、肥満は死亡率にさほど寄与しないという報告

非アジア人種だけの話かもしれないが、日本の医学関連学会と違い、学会会員に都合の悪い事実でもジャーナルに掲載するというのは偉いわ


A Simple Prediction Rule for All-Cause Mortality in a Cohort Eligible for Bariatric Surgery
 Raj S. Padwal,  et. al.
JAMA Surg. Published online October 16, 2013. 


10年間死亡率2.1%、フォローアップ期間9.9年間 
最終モデルは、
・年齢 (odds ratio, 1.09 per year [95% CI, 1.07-1.10])
・2型糖尿病 (2.25 [1.76-2.87])
・現行喫煙 (1.62 [1.28-2.06])
・男性 (1.50 [1.20-1.87])
以上の C statisticは、0.768

BMI項目は、死亡率推定に関しより有意性はある (odds ratio, 1.03 per unit [95% CI, 1.01-1.05])が、モデル判別・更正性に関して改善をもたらさない

臨床的予測ルール4titerへ区分、全死亡率に関してそれぞれ0.2%、0.9%、2.0%、5.2%と予測

特発性側湾症若年者へのBracing効果

Effects of Bracing in Adolescents with Idiopathic Scoliosis
Stuart L. Weinstein,  et. al.
N Engl J Med 2013; 369:1512-1521October 17, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1307337




多施設研究で、242名の毛唐し、116名をbracingと観察として選択
18時間最低限braceを装着し、プライマリアウトカムを50度以上のカーブ進行(治療失敗率)と側湾症進行なく成長した比率とする

有効性あきらかなため、トライアルを早期中断

治療成功率は72%で、対照では48%
(propensity-score–補正治療成功オッズ比, 1.93; 95% 信頼区間[CI], 1.08 to 3.46)


ITT解析にて、治療成功は75% vs 対照 42%  (オッズ比, 4.11; 95% CI, 1.85 to 9.16)


brace装着時間と治療成功率とに正の相関認める (P<0 .001="" p="">


進行膵臓がん:ab-paclitaxel・gemcitabine併用第3相治験にて改善効果

転移性膵臓がんへのab-paclitaxel (アルブミン結合パクリタキセル:アブラキサン) + gemcitabine (ジェムザール)併用、第3相治験


ab-paclitaxel+gemcibabine:431 vs gemcitabine 430の比較


Increased Survival in Pancreatic Cancer with nab-Paclitaxel plus Gemcitabine
Daniel D. Von Hoff, et. al.
N Engl. J. Med. October 16, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1304369


生存期間中央値は、8.5ヶ月 vs 6.7ヶ月
(ハザード比 0.72; 95% 信頼区間, 0.62 - 0.83; p < 0.001 )

1年後生存率 35% vs 22%
2年後生存率 9% vs 4%

無進行生存会館中央値比較は、 5.5ヶ月 vs 3.7ヶ月
(ハザード比 0.69; 95% CI, 0.58 - 0.82  ; p < 0.001)

独立判定者による奏功率は 23% vs 7% ( P < 0.001)
grade 3 副作用再頻度イベントは、白血球減少で、 38% vs 27%
疲労 17% vs 7%、神経障害 17% vs 1%

有熱性白血球減少は 3% vs 1%

併用群では、grade 3以上の神経障害のgrade 1以下への改善期間中央値は29日間


ω3剤 vascepta :米国FDAにてTG < 500 mg/dL未満適応拡大認可されず

米国FDAは、魚脂剤型 Vascepta<日清製粉グループ企業とアイルランド「アマリン社」の共同開発>の販売承認拡大を承認せず。高トリグリセリド(TG)血症患者への承認のためアマリン社は米国内3600万名に対象拡大、具体的には、「TGレベルが200~500mg/dLでスタチン系薬剤の投与を受けている患者における治療効果、および高リスク因子を持つ患者」に拡大すべく承認申請を行ったが、採択されなかったようだ。
 ちなみに、現在の承認は、「血中TGレベルが500mg/dL~2000mg/dL」で1日4g投与で、LDL増加させず、TG減少効果により認められている。

http://www.businessweek.com/news/2013-10-16/amarin-s-fish-oil-pill-fails-to-win-panel-backing-for-wider-use


臨床的アウトカムとしての検査値改善だけでは承認しないというFDA側の判断のようだ。

日本・厚労省の基準は、この辺がいいかげん・・





【武田・悲報】合成DHAは、魚油由来DHAとは異なる :サプリメントや製剤含有DHA成分は所詮インチキ  2013/03

英国民の2千人に一人は、vCJDキャリア

methonine homozygousとvCJDの関連性は明らかだが、methionine-valine heterzygousやvaline homozygous状態の免疫学的陽性組織所見がvCJD防御的なのか、どうか不明。

マスメディアは、英国民の2千人に一人は、vCJDキャリアとあおる
http://www.healthcanal.com/brain-nerves/brain-diseases/43968-one-in-2-000-of-uk-population-carries-variant-cjd-proteins.html

Prevalent abnormal prion protein in human appendixes after bovine spongiform encephalopathy epizootic: large scale survey
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f5675 (Published 15 October 2013)
41英国病院での病理部門からの虫垂炎サンプル・ホルマリン固定・パラフィン処理、32,441 
異常 PrP 16例、100万あたり493(95% 信頼区間, 282 - 801)に相当 
1941-1960年生まれでの頻度は、100万あたり733 ( 269 - 1596 )
1861-1984年生まれでの頻度は、100万あたり412 ( 198 - 758)
男女とも、3地理地域とも同断的に同様。 
PRNP codon 129のgenotype陽性遺伝子検査で、正常住民の頻度と比べ、valine homozygous頻度が多い。なお、vCJD症例確認例で、PRNP codon 129のmethionine homozygousである。 
vCJDキャリア状態を示す異常PrP感染の頻度


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note