短期間で精神神経症を誘発する、Hピロリ菌除菌治療
抗生剤投与後の躁症状出現を、"antibiomania"と呼ぶが、クラリスロマイシンだけでなく、除菌治療に含まれるアモキシシリンでも報告がある
Association Between Acute Neuropsychiatric Events and Helicobacter pylori Therapy Containing Clarithromycin
Angel Y. S. Wong, et. al.
JAMA Intern Med. Published online May 02, 2016.doi:10.1001/jamainternmed.2016.1586
香港のClinical Data Analysis 及び Reporting System database
post hoc nested case-control analysisも施行
年齢補正 incidence rate ratios (IRR) は conditional Poisson regressionにて行う
最低1回CAM処方された患者 66 559 。平均(SD)年齢: 50.8 (14.8 歳);初回暴露時平均年齢 55.4 (14.8) 歳、男性 30 910 (46.4%)。
研究期間中初回複合神経精神イベント 1824名
複合精神神経イベント組み合わせ(72人年あたり35)、 IRR増加 4.12 (95% CI, 2.95 - 5.76)、1暴露前14日間 (72人年あたり14イベント); IRR, 1.63; 95% CI, 0.96-2.77) vs baseline (16 665人年あたり 1766 イベント)
現行使用中のIRR増加 4.12 (組み合わせ精神神経イベント 72人年あたり 35; 95% CI, 2.94 - 5.76)、直近使用なしでは増加認めず (9 events during 82 person-years; IRR, 0.95; 95% CI, 0.49-1.83) 、暴露前14日間(72人年中14イベント; IRR, 1.63; 95% CI, 0.96-2.77) vs baseline (16 665 人年中1766)
同様に、精神病イベントと認知機能障害とも、ベースラインに比べた現行使用中ではリスク増加するが、近日使用の場合ベースラインまで次第に減少する
CAM使用中精神神経イベント、精神病イベント、認知障害組み合わせ粗絶対リスクは、1000処方あたりそれぞれ 0.45、0.12、0.12
nested case-control analysis でもself-controlled case series analysisと同様の結果
2016年5月3日火曜日
2013年5月2日木曜日
「リラクセーション反応」のトランスクリプトームへの影響:ミトコンドリアATPase、インスリン、NF-κBのfocus hub判明
ストレス、すなわち、fight-or-flight responseの反対の心理学的・心理状態は、リラクセーション反応(弛緩反応):relaxation response (RR)である。心身相関に関連する様々な介入にて慢性のストレス減少介入や、リラクセーション反応を誘発するwellnessの促進介入などがなされている。結果、ストレスによる臨床的悪影響に対する効果が、高血圧、不安、不眠、糖尿病、リウマチ、加齢などで示されている。
リラクセーション反応は、言語、音、フレーズ、繰り返しの祈り、動作、悟りなど含まれる。瞑想、ヨガ、念仏、祈りなども含まれる。これらは、生物化学的同調的な変化、すなわち、酸素消費量を減らし、炭酸ガス排泄を減らし、心拍・呼吸数を減少させ、ノルエピネフリン反応を減少させ、心拍変動を減少させ、脳の皮質・皮質下領域の変化をもたらす。
リラクセーション反応により生じる、エネルギーメカニズム、インスリン、炎症性経路へのトランスクリプトーム変化の研究
Relaxation Response Induces Temporal Transcriptome Changes in Energy Metabolism, Insulin Secretion and Inflammatory Pathways
Bhasin MK, et. al.,
PLoS ONE 8(5): e62817. doi:10.1371/journal.pone.0062817
高血圧への瞑想法の有効性 ・・・ 薬剤服用遵守性改善だけの効果? H24/11/05
well-being、共感、患者中心ケアへの態度の改善が見られた、念的瞑想を含む医師生涯学習 2009年 09月 24日
心血管疾患既往患者: 瞑想法により心血管アウトカム改善 H24/11/15
マインドフルネスベースストレス軽減トレーニング:老人の孤独さ改善し、炎症惹起軽減効果も?H24/12/07
リラクセーション反応は、言語、音、フレーズ、繰り返しの祈り、動作、悟りなど含まれる。瞑想、ヨガ、念仏、祈りなども含まれる。これらは、生物化学的同調的な変化、すなわち、酸素消費量を減らし、炭酸ガス排泄を減らし、心拍・呼吸数を減少させ、ノルエピネフリン反応を減少させ、心拍変動を減少させ、脳の皮質・皮質下領域の変化をもたらす。
リラクセーション反応により生じる、エネルギーメカニズム、インスリン、炎症性経路へのトランスクリプトーム変化の研究
Relaxation Response Induces Temporal Transcriptome Changes in Energy Metabolism, Insulin Secretion and Inflammatory Pathways
Bhasin MK, et. al.,
PLoS ONE 8(5): e62817. doi:10.1371/journal.pone.0062817
リラクセーション反応(RR)は、ストレス反応の逆。数千年も前から、リラクセーション反応は実践されていた。瞑想、ヨガ、祈祷の繰り返し。
高血圧、不安、不眠、加齢などの病的状態でのストレスの臨床的悪影響に対抗して、RRを治療介入として行おうとする動きはあるが、基礎となる分子メカニズムは未だ不明。
数年ものリラクセーション反応実践健康被験者と、RRトレーニング8週間前後初心者の、1セッションのRR実践中のrapid time-dependent (temporal) genomic changeの評価のため、RR-誘発、健康教育CD視聴の前、直後、15分後の末梢血transcriptome測定
短期間・長期間実践者ともに、有意名遺伝子発現変化が見られ、初心者に比べ後ほど明確になる。
RR実践は、エネルギー代謝、ミトコンドリア機能、インスリン分泌、テロメア維持と相関し、炎症性反応やストレス関連経路に関わる遺伝子発現を減少させる。
RR-関連経路のinteractive network analysisにて
ミトコンドリアATP synthaseとインスリンが、トップのupregulateされた分子(focus hubs)
NF-κB経路遺伝子が、トップのdownregulateされたfucus hubsとして同定された
結果、リラクセーション反応参加すること、特に、長期間継続後、特に、そのdownstream的健康ベネフィットをもたらす。それは、ミトコンドリア・エネルギー産生、しそて、ATPaseとインスリン機能のupregulationを通して、ミトコンドリアのresirency(弾性)促進的に働くためである。
ミトコンドリア弾性は、また、リラクセーション反応による促進を、ストレスを緩和するNF-κB関連upstream及びdownstreamターゲットによりもたらす。
高血圧への瞑想法の有効性 ・・・ 薬剤服用遵守性改善だけの効果? H24/11/05
well-being、共感、患者中心ケアへの態度の改善が見られた、念的瞑想を含む医師生涯学習 2009年 09月 24日
心血管疾患既往患者: 瞑想法により心血管アウトカム改善 H24/11/15
マインドフルネスベースストレス軽減トレーニング:老人の孤独さ改善し、炎症惹起軽減効果も?H24/12/07
2013年4月22日月曜日
メンタル脆弱性:致死性・非致死性心血管イベントの独立した要素
Mental vulnerability associated with increased risk of fatal and non-fatal cardiovascular disease independently of classical risk factors
Prevent
EuroPRevent 2013 congress Press Release
メンタル脆弱性:“mental vulnerability”の定義 は、"a tendency to experience psychosomatic symptoms or inadequate interpersonal reactions"とうことで、心気的傾向もしくは、対人不適応状態傾向
3つのデンマーク前向きコホート、1万1千名、15.9年の平均フォローアップ
致死性心血管・非致死性心血管イベント 3045 ( 10,943)
mental bulnerabilityは、有意にこの2つの複合指標において古典的リスク要素と独立したリスク要素として認められ、36%ほどハザード比高値 (HR, 1.366; 1.208 - 1.545)
Prevent
EuroPRevent 2013 congress Press Release
メンタル脆弱性:“mental vulnerability”の定義 は、"a tendency to experience psychosomatic symptoms or inadequate interpersonal reactions"とうことで、心気的傾向もしくは、対人不適応状態傾向
3つのデンマーク前向きコホート、1万1千名、15.9年の平均フォローアップ
致死性心血管・非致死性心血管イベント 3045 ( 10,943)
mental bulnerabilityは、有意にこの2つの複合指標において古典的リスク要素と独立したリスク要素として認められ、36%ほどハザード比高値 (HR, 1.366; 1.208 - 1.545)
2013年4月3日水曜日
システマティック・レビュー:PTSD認知行動療法研究エビデンス極めて乏しい
Interventions to Prevent
Post-Traumatic Stress Disorder
A Systematic Review
American Journal of Preventive Medicine; Am J Prev Med 2013;xx(x):xxx
http://www.ajpmonline.org/webfiles/images/journals/amepre/AMEPRE_3776%5B2%5D-stamped-040213.pdf
外傷暴露患者の治療に関しベストな診療に関してのエビデンスは乏しい。
急性ストレス疾患患者において、Brief cognitive behavioral therapyはPTSD症状重症度を減少させる可能性はある。
単一著者・・・
毎年外傷イベント数百万人が生じ、フラッシュバック・情緒的異常・睡眠障害などを来す、PTSD。
この疾患治療に対する2563の要約文献調査し、19研究がレビューの登録資格と判断
うち、認知行動療法に関して有用性の可能性有ったが、エビデンスの実質かなり乏しい状態
薬物療法への批判が年々高まってる精神科領域
認知行動療法などへの関心は高まってるはずだが・・・そのエビデンスも乏しいという悲しき実態
Post-Traumatic Stress Disorder
A Systematic Review
American Journal of Preventive Medicine; Am J Prev Med 2013;xx(x):xxx
http://www.ajpmonline.org/webfiles/images/journals/amepre/AMEPRE_3776%5B2%5D-stamped-040213.pdf
外傷暴露患者の治療に関しベストな診療に関してのエビデンスは乏しい。
急性ストレス疾患患者において、Brief cognitive behavioral therapyはPTSD症状重症度を減少させる可能性はある。
単一著者・・・
毎年外傷イベント数百万人が生じ、フラッシュバック・情緒的異常・睡眠障害などを来す、PTSD。
この疾患治療に対する2563の要約文献調査し、19研究がレビューの登録資格と判断
うち、認知行動療法に関して有用性の可能性有ったが、エビデンスの実質かなり乏しい状態
薬物療法への批判が年々高まってる精神科領域
認知行動療法などへの関心は高まってるはずだが・・・そのエビデンスも乏しいという悲しき実態
2013年3月15日金曜日
精神疾患患者の殺人被害リスクは約5倍 ・・・ 誤訳のため削除
誤訳のため、当該記事削除しました。関係各位に、ご迷惑をおかけしました。
「精神疾患患者の殺人加害リスク」ではなく、「精神疾患患者の殺人被害リスク増加」に関わる報告です。
訂正し、お詫び申し上げます。
加害側のリスクに関しては以下のレビューが存在します。
Risk of homicide and major mental disorders: a critical review
Encephale. 2009 Dec;35(6):521-30. doi: 10.1016/j.encep.2008.10.009.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20004282
研究に関して方法論的な問題や人種・民族的背景などの影響はあるものの、加害側に関するリスクも、やはり存在し、リスク比として10倍以上という記載も存在し、訂正とともに、追記いたします。
「精神疾患患者の殺人加害リスク」ではなく、「精神疾患患者の殺人被害リスク増加」に関わる報告です。
訂正し、お詫び申し上げます。
加害側のリスクに関しては以下のレビューが存在します。
Risk of homicide and major mental disorders: a critical review
Encephale. 2009 Dec;35(6):521-30. doi: 10.1016/j.encep.2008.10.009.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20004282
研究に関して方法論的な問題や人種・民族的背景などの影響はあるものの、加害側に関するリスクも、やはり存在し、リスク比として10倍以上という記載も存在し、訂正とともに、追記いたします。
2013年3月8日金曜日
神経性食欲不振症:梁下帯状回脳深部刺激療法 第1相試験
梁下帯状回への脳深部刺激療法(英: Deep Brain Stimulation; DBS)治療
Subcallosal cingulate deep brain stimulation for treatment-refractory anorexia nervosa: a phase 1 pilot trial
Nir Lipsman et. al.
The Lancet, Early Online Publication, 7 March 2013doi:10.1016/S0140-6736(12)62188-6
いまでは、神経性食欲不振症では、Maudsley modelと呼ばれる、family based treatmentが新しいスタンダードらしい。adolescent-focused therapy(AFP)から家族へというのは当然の帰結。
Subcallosal cingulate deep brain stimulation for treatment-refractory anorexia nervosa: a phase 1 pilot trial
Nir Lipsman et. al.
The Lancet, Early Online Publication, 7 March 2013doi:10.1016/S0140-6736(12)62188-6
DBS は重篤な引く作用と関連し、手術後2週でプログラミン中けいれんで重篤
他に、手術後パニック発作
吐気・空気塞栓・疼痛
9ヶ月後の時点で、病歴ベースラインよりBMI増加・維持達成 3/6
DBSは、4例の気分、affective regulation、食欲不振症関連妄想・衝動脅迫改善と関連。
3名の6ヶ月後のQOL改善と関連。
臨床的ベネフィットは、脳の糖代謝(PETスキャン;ベースラインから6ヶ月後比較)変化を伴い、前帯状、島、側頭葉の病的異常の改善
いまでは、神経性食欲不振症では、Maudsley modelと呼ばれる、family based treatmentが新しいスタンダードらしい。adolescent-focused therapy(AFP)から家族へというのは当然の帰結。
2013年2月22日金曜日
医師たちが作る薬物依存 ・・・ 依存症原因の2位に
「処方薬による薬物依存」は日常臨床でかなり気になる問題の一つ
原因は、 精神科医だけでなく、むしろバーデンとしては、内科、整形外科などだけでなく、眼科・皮膚科などの科目でもその乱用が広がっている。
製薬会社のプロモーションをそのまま信じ込み、依存症形成性抗不安薬を安易に処方し、その後、漫然と処方し、それが、ゲートウェイとなり、さらなる強力な向精神薬を、患者の欲するままに処方する状況。
デパスは、トリアゾラムと同様、薬剤中断後離脱症状である、睡眠障害が生じやすく、依存生じやすい。日常、デパスをその目で見ると、デパスに関わる病的社会現象に気づく。
「デパスは副作用が少なく、内科医でも使用しやすい」 などと宣伝してたことも今の状況を作っていると思う。「高齢者にマイスリー」という宣伝などもなされてたが、実際には、 マイスリーは、転倒の独立した危険因子 ・・・ 即刻対処必要 2012年11月21日という報告がなされ、製薬会社の宣伝とはまるで逆。製薬会社からこのことをまだしらない医師たちも多いのではないか?
医師たちの勉強不足と、製薬会社の偏った医療情報提示、そして、市井に固着する私的経験からの嘘情報の氾濫 ・・・ 認知行動療法などの取り組みが遅れてたのは日本の精神科学会全般の怠惰・無教養さの現れだが、彼らはなぜか一般医家のみを悪者にする。当事者としての意識全くなく、NHKにへんな後ろ盾がいるようで、毎週のように、変なプロパガンダを流すマスメディア。地獄絵のように薬物依存絵巻は混沌と日本国内に存在する。
かねて、この病的社会現象がもう少し広く知れ渡ることを希望していたところ、今日、この新聞記事に目がついた
当たり前だが、精神科の学会でもやはり問題意識があるようだ。
精神科医の学び舎としての依存症医療 ―処方薬依存症者の治療から
第 108 回日本精神神経学会学術総会
精神経誌(2013)
https://www.jspn.or.jp/journal/symposium/pdf/jspn108/ss010-016.pdf
ある心療内科医の処方を目にすることがあるが、必ずデパスが処方され、さらに、マレイン酸フルボキサミン、バルビツール酸、フォノチアジン系薬剤・・・
国や精神科学会などもがまともに機能してるなら、新規処方などを対象に、処方期間の制限を徹底することで、新規依存をまずは減少できるはず・・・
そして、長期的には、 医師全般が、真っ正面から、この問題に取りくまなければならないだろう。
精神科学会などの指導的立場の医師たちはこれを勧めてるらしい
↓
ワークブックを用いた認知行動療法 SMARRP
http://www.ncnp.go.jp/nimh/yakubutsu/drug-top/data/research_SMARPP2010.pdf
原因は、 精神科医だけでなく、むしろバーデンとしては、内科、整形外科などだけでなく、眼科・皮膚科などの科目でもその乱用が広がっている。
製薬会社のプロモーションをそのまま信じ込み、依存症形成性抗不安薬を安易に処方し、その後、漫然と処方し、それが、ゲートウェイとなり、さらなる強力な向精神薬を、患者の欲するままに処方する状況。
デパスは、トリアゾラムと同様、薬剤中断後離脱症状である、睡眠障害が生じやすく、依存生じやすい。日常、デパスをその目で見ると、デパスに関わる病的社会現象に気づく。
日常臨床で頻回に遭遇するデパス依存症 2010年 04月 09日
「デパスは副作用が少なく、内科医でも使用しやすい」 などと宣伝してたことも今の状況を作っていると思う。「高齢者にマイスリー」という宣伝などもなされてたが、実際には、 マイスリーは、転倒の独立した危険因子 ・・・ 即刻対処必要 2012年11月21日という報告がなされ、製薬会社の宣伝とはまるで逆。製薬会社からこのことをまだしらない医師たちも多いのではないか?
医師たちの勉強不足と、製薬会社の偏った医療情報提示、そして、市井に固着する私的経験からの嘘情報の氾濫 ・・・ 認知行動療法などの取り組みが遅れてたのは日本の精神科学会全般の怠惰・無教養さの現れだが、彼らはなぜか一般医家のみを悪者にする。当事者としての意識全くなく、NHKにへんな後ろ盾がいるようで、毎週のように、変なプロパガンダを流すマスメディア。地獄絵のように薬物依存絵巻は混沌と日本国内に存在する。
かねて、この病的社会現象がもう少し広く知れ渡ることを希望していたところ、今日、この新聞記事に目がついた
薬物依存:処方される向精神薬が2位に
毎日新聞 2013年02月22日
http://mainichi.jp/select/news/20130222k0000e040187000c.html
薬物依存症の原因として、精神科の医療機関などで処方される向精神薬が急増し、シンナーなど有機溶剤を初めて上回ったことが、国立精神・神経医療研究センター(東京都)の調査で分かった。覚醒剤に次ぐ2位で、乱用の対象が「捕まらない薬」にシフトしつつあることを示した。同センターは「従来の司法だけの対応では限界がある」として、依存症対策の拠点となる精神保健福祉センターの態勢強化を訴えている。表
http://mainichi.jp/graph/2013/02/22/20130222k0000e040187000c/001.html
当たり前だが、精神科の学会でもやはり問題意識があるようだ。
精神科医の学び舎としての依存症医療 ―処方薬依存症者の治療から
第 108 回日本精神神経学会学術総会
精神経誌(2013)
https://www.jspn.or.jp/journal/symposium/pdf/jspn108/ss010-016.pdf
1970 年代以降,ベンゾジアゼピン(BZD)系薬剤の長期投与の危険性が指摘され,依存性形成を示す報告もされている1).欧米ではその使用に注意が促され7,5),SSRI(選択的セロトニン再取り込み防止薬)の導入後その処方量は大きく減っている.しかし,本邦では SSRI 導入後も依然としてBZD 系薬剤の処方量は減らず6),依存症専門病院である神奈川県立精神医療センターせりがや病院(以下,当院)を受診する処方薬依存症者も「依存性があるなんて聞いたことがありませんでした」と問題意識をもたずに服用を始めた患者も少なくない.
・・・
本邦の薬物療法に偏った医療制度や依存性をもつ BZD 系などの薬剤に対する規制の甘さが昨今の処方薬依存症者の増加に関与していることは容易に想像がつく.そして,処方は症状の緩和を目的に開始されるものであり,やみくもに制限すれば必要な処方も制限されてしまう可能性もある.
ある心療内科医の処方を目にすることがあるが、必ずデパスが処方され、さらに、マレイン酸フルボキサミン、バルビツール酸、フォノチアジン系薬剤・・・
国や精神科学会などもがまともに機能してるなら、新規処方などを対象に、処方期間の制限を徹底することで、新規依存をまずは減少できるはず・・・
そして、長期的には、 医師全般が、真っ正面から、この問題に取りくまなければならないだろう。
精神科学会などの指導的立場の医師たちはこれを勧めてるらしい
↓
ワークブックを用いた認知行動療法 SMARRP
http://www.ncnp.go.jp/nimh/yakubutsu/drug-top/data/research_SMARPP2010.pdf
2013年1月10日木曜日
米国:若年(13-18歳)の自殺行動
6483名の、13から18歳の子供と、その親に対面聞き取り調査
米国では、自殺関連事象の場合は大多数精神疾患を有するし、自殺行為発生前に、多くが精神医療受診し、治療を受けている。しかしながら、お世辞にもその効果が有るとは言えない状況である。
思春期自殺をその念慮・企図、計画・遂行に関し分析した報告。
Prevalence, Correlates, and Treatment of Lifetime Suicidal Behavior Among AdolescentsResults From the National Comorbidity Survey Replication Adolescent Supplement
Matthew K. Nock, et. al.
JAMA Psychiatry. 2013;():1-11. doi:10.1001/2013.jamapsychiatry.55.

1-4歳を0としたときの自殺行為の発症年齢カーブ

自殺行為変容スピード
日本では、20歳以上の自殺率の高さに比べ、20歳未満では自殺率低下が目立つという特徴が有るらしい。それでも、15-19歳の死因トップは自殺であり、死亡原因の31.7%に及ぶ。
3.年齢階級別の自殺者数の推移(PDF) - 内閣府
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/pdf/honbun/pdf/p7-13.pdf
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/html/gaiyou/s1_3.html


マスメディアは、事件・事故同様、話題に上る自殺が生じると、すぐ犯人捜しをする。この状況というのはまともなのだろうか?
自殺に関わる要素は単純ではないだろう。精神心理的特徴を広く知らしめ、予防的手段がうてるよう啓発、そして、効果的な介入の開発が必要と考えるのだが・・・
行き過ぎた犯人捜しや追求は、別の自殺を誘発する可能性すらある・・・と思う。
米国では、自殺関連事象の場合は大多数精神疾患を有するし、自殺行為発生前に、多くが精神医療受診し、治療を受けている。しかしながら、お世辞にもその効果が有るとは言えない状況である。
思春期自殺をその念慮・企図、計画・遂行に関し分析した報告。
Prevalence, Correlates, and Treatment of Lifetime Suicidal Behavior Among AdolescentsResults From the National Comorbidity Survey Replication Adolescent Supplement
Matthew K. Nock, et. al.
JAMA Psychiatry. 2013;():1-11. doi:10.1001/2013.jamapsychiatry.55.
1-4歳を0としたときの自殺行為の発症年齢カーブ
自殺行為変容スピード
生涯において、自殺念慮、自殺計画、自殺企図はそれぞれ12.1%、4.0%、4.1%
これらの行動を有する少年の大多数はDSM-IV精神障害の少なくとも一つのクライテリアに合致する。
(後顧的年齢発症報告にもとづく)多くの一時的なプライマリな恐怖/怒り、悩み、破壊行為、薬物依存が、2因子モデルでのその後の自殺行動へのオッズ増加予測因子となる
これらの疾患に一致有意相関するのは、自殺念慮であるが、疾病数の多さが念慮者のなかで、計画・突発的な自殺行動の予測となる。
精神医療治療を受けたのは自殺成年の80%超
55%超の多くは、自殺行為以前から治療スタートされてるが、この行為を予防するのに失敗している。
日本では、20歳以上の自殺率の高さに比べ、20歳未満では自殺率低下が目立つという特徴が有るらしい。それでも、15-19歳の死因トップは自殺であり、死亡原因の31.7%に及ぶ。
3.年齢階級別の自殺者数の推移(PDF) - 内閣府
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/pdf/honbun/pdf/p7-13.pdf
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/html/gaiyou/s1_3.html
マスメディアは、事件・事故同様、話題に上る自殺が生じると、すぐ犯人捜しをする。この状況というのはまともなのだろうか?
自殺に関わる要素は単純ではないだろう。精神心理的特徴を広く知らしめ、予防的手段がうてるよう啓発、そして、効果的な介入の開発が必要と考えるのだが・・・
行き過ぎた犯人捜しや追求は、別の自殺を誘発する可能性すらある・・・と思う。
2013年1月4日金曜日
注意欠陥/多動性障害双生児研究:遺伝的影響はやはり大きい
一口に遺伝といっても、“innovationとstability”があり、環境との関連でさらに、変動することになる。そういう特性を数式化し客観的に評価したところ、子供の頃から若年成人までやはり遺伝的要素が強く関連する。
Developmental Twin Study of Attention ProblemsHigh Heritabilities Throughout Development
Zheng Chang, et. al.
JAMA Psychiatry. 2013;():1-8. doi:10.1001/jamapsychiatry.2013.287.
Published online January 2, 2013
Developmental Twin Study of Attention ProblemsHigh Heritabilities Throughout Development
Zheng Chang, et. al.
JAMA Psychiatry. 2013;():1-8. doi:10.1001/jamapsychiatry.2013.287.
Published online January 2, 2013
【序文】小児・成人期のattention-deficit/hyperactivity disorder(注意欠陥/多動性障害)の遺伝・環境関連は横断的情報を用いた長軸研究が無いため認識不充分である。
【目的】小児期から成人初期の注意障害の症状の遺伝手・環境影響の相対的寄与度を検討【デザイン】高く情報による長軸的構成数式を用いた解析
【セッティング】スイス双生児研究( The Swedish Twin Study of Child and Adolescent Development)
【登録者】1480双生児対を前向きに小児期から成人初期までフォロー
【主要アウトカム】症状は親からのものと、Attention Problems Scale自己評価(8-9歳、13-14歳、16-17歳、19-20歳)
【結果】ベストフィッティングモデルにより、小児・成人初期までの親・自己評価指標として、注意障害問題について遺伝性が高いことが明らかとなった(h2=0.77-0.82)
8-9歳までの遺伝的影響は、13-14歳で41%、16-17歳で34%、19-20歳で24%で説明因子となる。
さらに、別の新しい遺伝的要素組み合わせでも13-14歳、16-17歳、19-20歳で関与
【結論】自己評価・情報による注意障害の共有観点からみると、小児期、思春期、成人早期ともに遺伝の影響高く、以前の遺伝的要素過小評価は評価者の影響(rater effect:評価者問題)が一番考えられる影響であった。
成長期においてgenetic stability とgenetic innovation がともに存在し、これが、注意障害問題では生涯の不変性と変動性とを併せ持つ特徴的発達的表現型に関連すると考えられる。
妊娠中抗うつ薬SSRIは、子供の死産・新生児死亡に関連せず
多変量補正後のオッズ比をみれば、むしろ、SSRI使用の方が周産期に関わる子供のアウトカムは改善するようにも見えるが・・・いいすぎなのかもしれない。
母体へのSSRIの副事象を考えれば、あまねくSSRIをといえない ・・・
Selective Serotonin Reuptake Inhibitors During Pregnancy and Risk of Stillbirth and Infant Mortality
Olof Stephansson, et. al.
JAMA. 2013;309(1):48-54. doi:10.1001/jama.2012.153812.
母体へのSSRIの副事象を考えれば、あまねくSSRIをといえない ・・・
Selective Serotonin Reuptake Inhibitors During Pregnancy and Risk of Stillbirth and Infant Mortality
Olof Stephansson, et. al.
JAMA. 2013;309(1):48-54. doi:10.1001/jama.2012.153812.
【重要性】 母体の精神疾患は、妊娠における負のアウトカムと関連する。妊娠中SSRI使用のは先天異常、新生児禁断症候群(neonatal withdrawal syndrome)、新生児持続性肺高血圧症と関連するとされる。しかし、母体精神疾患既往を考慮上の死産や胎児死亡率リスクに関しては不明。
【目的】 死産・新生児死亡率と、妊娠中SSRI使用との相関
【デザイン・セッティング・登録者】 住民ベース研究(ノルディック全地域 デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)、1996年から2007年の異なる期間。単胎出産女性のみ。処方登録上の母体のSSRI使用情報取得。母体特性、妊娠、新生児アウトカムを親・医療出産登録データから取得。
【主要アウトカム測定】母体特性・精神疾患入院既往考慮後妊娠中SSRI使用による死産、新生児死亡、出生後死亡のロジスティック回帰による相対リスク推定
【結果】 1633877名の単胎出産のうち、死産 6054、新生児死亡 3609、出生後死亡 1578。母体29228(1.79%)で、妊娠中SSRI処方調剤済み。
SSRI暴露女性は死産率、出生後死亡率ともに未暴露群より高い(4.62 vs 3.69 per 1000,p= .01、1.38 vs 0.96 per 1000,p= .03)。新生児死亡率は両群同様 (2.54 vs 2.21 per 1000,p= .24)
多変量モデルで、SSRI使用は死産、新生児死亡、出生後死亡と相関認めず (補正オッズ比o [OR], 1.17; 95% CI, 0.96-1.41;p= .12、 1.23; 95% CI, 0.96-1.57;p= .11、 1.34; 95% CI, 0.97-1.86;p= .08)。
推定値は精神疾患入院既往層別化後さらに減弱。
精神疾患入院既往女性の死産補正オッズ比 0.92 (95% CI, 0.66-1.28;p= .62) 、精神疾患入院既往無しの死産補正オッズ比 1.07 (95% CI, 0.84-1.36;p= .59)。同様に、新生児死亡のオッズ比は、既往有り 0.89 (95% CI, 0.58-1.39;p= .62)、既往無し 1.14 (95% CI, 0.84-1.56;p= .39)。出生後死亡は、既往有り 1.02 (95% CI, 0.61-1.69;p= .95) 、既往無し 1.10 (95% CI, 0.71-1.72;p= .66)
【結論・妥当性】
北欧諸国の単胎出産女性において、妊娠中SSRI使用と、死産、新生児死亡率、出生後死亡率の相関は有意で無い。
しかし、妊娠中SSRI使用に関しては、周産期アウトカムと母体の精神疾患リスクを斟酌して考慮すべき。
2012年12月10日月曜日
「ネット依存症」って、確立した疾患概念だっけ?
各報道では、“DSM-5”の議論を無視して、「ネット依存症」の存在を既存化している。
国立病院機構久里浜医療センター・ネット依存治療部門(TIAR)が立ち上っている
(マスコミに売り込み活動盛んなようだが、「ネット依存症」既定概念化する一方的な活動は、国立機関として健全な方向性とはおもえない)
果たして、“ネット依存症”が、確定的概念であるが十分討議された上での設立だったのだろうか?
DSM-5: どのようになるか? セックス・ネット依存などは認めず、分類不能も排除の方向など 2012/03/11
「ネット依存症」は、DSMなど海外の議論と整合性なく、暴走している状況にあるのでは?
日本語Wikipedia (インターネット依存)
と、まるで 疾患概念として認められる方向性のような記述になっている。
しかし、en.wikipediaでは・・・
https://en.wikipedia.org/wiki/Internet_addiction_disorder
日本語だけしか読まない日本人って、疾患の存在前提の人間達に、ミスリードされてると思う。
e.g.)ゲーム、SNS…「ネット依存症」深刻化 スマホなど携帯型端末も要因
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/121210/ecc1212100732001-n1.htm
国立病院機構久里浜医療センター・ネット依存治療部門(TIAR)が立ち上っている
(マスコミに売り込み活動盛んなようだが、「ネット依存症」既定概念化する一方的な活動は、国立機関として健全な方向性とはおもえない)
果たして、“ネット依存症”が、確定的概念であるが十分討議された上での設立だったのだろうか?
DSM-5: どのようになるか? セックス・ネット依存などは認めず、分類不能も排除の方向など 2012/03/11
性、食物、インターネット、カフェイン依存症の提案拒否
インターネットゲーム依存は、もともと、DSM-5 Section III(DSM-IV)で、さらなる研究必要性が記述されている。
その宿題に十分答えられてない状況にある 。
「ネット依存症」は、DSMなど海外の議論と整合性なく、暴走している状況にあるのでは?
日本語Wikipedia (インターネット依存)
"2008年アメリカ医療情報学会(ANA)は「インターネットおよびビデオゲーム中毒」を分類に入れ、正式な診断名とすることを推奨した。 [3] 結果として、DSM-Vでは「今後検討すべき診断名」として盛り込まれることとなった。[4]"
と、まるで 疾患概念として認められる方向性のような記述になっている。
しかし、en.wikipediaでは・・・
https://en.wikipedia.org/wiki/Internet_addiction_disorder
IAD was originally proposed as a disorder in a satirical hoax by Ivan Goldberg, M.D., in 1995.[2] He took pathological gambling as diagnosed by the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM-IV) as his model for the description[3] of IAD. It is not, however, included in the current DSM as of 2009. IAD receives coverage in the press, and possible future classification as a psychological disorder continues to be debated and researched.やはりなお議論継続が必要という記載で、他の記事とも合致する。
日本語だけしか読まない日本人って、疾患の存在前提の人間達に、ミスリードされてると思う。
2012年11月26日月曜日
システマティック・レビュー:障がいと暴力行為
成人の約15%が障がいを持つ、暴力リスク頻度が多いと多く報告されている。
しかし、この問題での定量的研究は乏しい。
そこで、障がい成人での定量性報告
精神疾患群での暴力リスクが目立つが、全般的に、暴力性リスク増加は存在する
Prevalence and risk of violence against adults with disabilities: a systematic review and meta-analysis of observational studies
The Lancet, Volume 379, Issue 9826, Pages 1621 - 1629, 28 April 2012
気分の処理や対人関係処理がうまくいかないことなど関連すると思うが、 犯罪率だけで議論されている日本では、この問題が表にでることが少ない。暴力行為被害側人権配慮の問題はとりあげられることは少ない。
しかし、この問題での定量的研究は乏しい。
そこで、障がい成人での定量性報告
精神疾患群での暴力リスクが目立つが、全般的に、暴力性リスク増加は存在する
Prevalence and risk of violence against adults with disabilities: a systematic review and meta-analysis of observational studies
The Lancet, Volume 379, Issue 9826, Pages 1621 - 1629, 28 April 2012
リファレンス 10663のうち、26を除外、21557が障がい者関連データ
暴力頻度のメタアナリシスとして適するとした21の研究、暴力リスクに関する10のメタアナリシス
身体的、性的、 親密関係者間の直近の暴力頻度は、
メンタル疾患群 24.3%(95%CI 18.3-31.0)知的障がい群 6.1%(95% CI 18.3-31.0)特異的障がい群 3.1%(2.5-4.1)
多くの頻度推定に関してheterogeneityを認める( I2 >75%)
累積リスク推定に関して、不確定さ大きい。
すべての研究とりまとめとして非障がい者と比べると 暴力リスクの累積粗オッズ比は、1.50(95% CI 1.09-2.05)
内訳
非特異的障がいでは 1.31(0.93-1.84)知的障がい 1.60(1.05-2.45)メンタル疾患 3.86(0.91-16.43)
気分の処理や対人関係処理がうまくいかないことなど関連すると思うが、 犯罪率だけで議論されている日本では、この問題が表にでることが少ない。暴力行為被害側人権配慮の問題はとりあげられることは少ない。
2012年11月15日木曜日
心血管疾患既往患者: 瞑想法により心血管アウトカム改善
AHAの Circulation:Cardiovascular Quality and Outcomes誌掲載
Maharishi Mahesh Yogi (1918–2008):マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーに由来する、瞑想法で、一時期企業でも“瞑想研修”と題して、企業福利厚生で行われていた。
オフィシャル: http://www.tm.org/
超越瞑想:Transcendental Meditation (TM) programは、心血管リスク要素、候補的エンドポイント、死亡率へ改善効果をもたらすという報告。
Stress Reduction in the Secondary Prevention of Cardiovascular Disease
Randomized, Controlled Trial of Transcendental Meditation and Health Education in Blacks
CIRCOUTCOMES.112.967406 Published online before print November 13, 2012, doi: 10.1161/CIRCOUTCOMES.112.967406
Maharishi Mahesh Yogi (1918–2008):マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーに由来する、瞑想法で、一時期企業でも“瞑想研修”と題して、企業福利厚生で行われていた。
オフィシャル: http://www.tm.org/
超越瞑想:Transcendental Meditation (TM) programは、心血管リスク要素、候補的エンドポイント、死亡率へ改善効果をもたらすという報告。
Stress Reduction in the Secondary Prevention of Cardiovascular Disease
Randomized, Controlled Trial of Transcendental Meditation and Health Education in Blacks
CIRCOUTCOMES.112.967406 Published online before print November 13, 2012, doi: 10.1161/CIRCOUTCOMES.112.967406
黒人の心血管系疾患率は異常に高い。心理・社会的ストレスがこの乖離を生んでるのではという仮説。心血管リスク要因、候補エンドポイント、死亡率改善効果がもたらされたという、今までのTMプログラムを用いたストレス軽減トライアル報告がある
201名の冠動脈疾患を有する、黒人男女ランダム化対照化トライアル
TMプログラムにランダム割り付け
プライマリエンドポイントは、全死亡・心筋梗塞・卒中組み合わせ
セカンダリエンドポイントは、心血管死亡・血管再検・心血管入院、血圧、心理・社会的ストレス要素・ライフスタイル行為
フォローアップ平均5.4年間
TM群では、プライマリエンドポイントは、48%リスク減少(ハザード比, 0.52; 95% 信頼区間, 0.29–0.92; P=0.025)
同様に、セカンダリエンドポイント24%リスク減少t (ハザード比, 0.76; 95% 信頼区間, 0.51–0.1.13; P=0.17)
収縮期血圧 4.9mmHg(95%信頼区間 -8.3~-1.5mmHg, p=0.01)、怒り表現(p<0 .05=".05" blockquote="blockquote" nbsp="nbsp">アドヒアランスは生存率と関連
結論としては、選択心身相関、TMプログラムは、冠動脈疾患に対し、有意に死亡率、心筋梗塞、卒中のリスク減少を認め、これらは降圧効果、心理・社会的ストレス要素減少と関連するというもの
ハードなアウトカムと思われるが、かなりの効果が示されている。
ただ、瞑想のアウトカム改善効果、単に薬剤コンプライアンス改善効果だけの可能性もあるのだが・・・
↓
高血圧への瞑想法の有効性 ・・・ 薬剤服用遵守性改善だけの効果? 2012/11/05
上述のCCOQ誌掲載論文では、心理的ストレスと結びつけたがってるようにみえるがどう反論する?
瞑想訓練、運動は急性上気道感染予防効果あり 2012/07/12
瞑想:マインドフルネス・トレーニング 過敏性腸症候群に有効 2011年 05月 13日
恐怖症性不安障害女性はテロメア長短い 2012/07/14
心不全:薬物アドヒアランス・アウトカム:計画的行動理論に基づく介入 2012年 01月 09日
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2012年10月25日木曜日
プラシーボ効果に関わるCOMT遺伝子多形型 ・・・ プラシーボ効果の現れやすい一群存在
プラシーボ効果研究において、ドパミンをプラシーボ反応の重要な調査対象とされてきている。
ドパミンtyrosin hydroxylaseとdobamine decarboxylaseによりチロシンから合成され、合成されると、前シナプス小胞で蓄積、その後、シナプス間隙の脱分極により放出される。ドパミンはdopamine reuptake transporter (DAT)でシナプスから消失、monoamine oxidases A and B, or catechol-O-methyltransferase (COMT)で分解される。再取り込みは、脳線条体、前頭前野でのドパミン・クリアランスのメカニズムに主たる役割を果たす。ここはDATがやや少なく、COMTが決定的役割を果たすため、COMTの重要性が注目されてる。
その中で、COMT val1158met多形型は、プラシーボ反応の強力なバイオマーカーである。この多形型により、プラシーボ効果がどうか変わるかが興味の対象となり、予想通りの結果が得られた。
Catechol-O-Methyltransferase val158met Polymorphism Predicts Placebo Effect in Irritable Bowel Syndrome
Kathryn T. Hall et. al.
PLoS ONE 7(10): e48135. doi:10.1371/journal.pone.0048135
実際の治療上、プラシーボ効果って有益だと思うのだけど、プラシーボ効果って治療オプションとして倫理上の問題に遭遇する。 逃げとして、催眠術とか気功とか・・・ 使えるのかもしれないが・・・
暗示効果に係りやすい人は、ひょっとして、詐欺商売にも引っかかりやすいのかもしれない。
ドパミンtyrosin hydroxylaseとdobamine decarboxylaseによりチロシンから合成され、合成されると、前シナプス小胞で蓄積、その後、シナプス間隙の脱分極により放出される。ドパミンはdopamine reuptake transporter (DAT)でシナプスから消失、monoamine oxidases A and B, or catechol-O-methyltransferase (COMT)で分解される。再取り込みは、脳線条体、前頭前野でのドパミン・クリアランスのメカニズムに主たる役割を果たす。ここはDATがやや少なく、COMTが決定的役割を果たすため、COMTの重要性が注目されてる。
その中で、COMT val1158met多形型は、プラシーボ反応の強力なバイオマーカーである。この多形型により、プラシーボ効果がどうか変わるかが興味の対象となり、予想通りの結果が得られた。
Catechol-O-Methyltransferase val158met Polymorphism Predicts Placebo Effect in Irritable Bowel Syndrome
Kathryn T. Hall et. al.
PLoS ONE 7(10): e48135. doi:10.1371/journal.pone.0048135
プラシーボレスポンダーである患者を同定することは、臨床実践上・トライアルデザイン上重要な問題。
Catechol-O-methyltransferase (COMT)は、報酬、疼痛、記憶、学習上のプラシーボ効果と関連するドパミンcatabolism上重要な役割を果たす酵素
COMTの機能的多形型val158metがプラシーボ効果の予測要素となると仮定し、104名の過敏性腸症候群としてランダム化対照化トライアルのサブセットで検討したもの
この研究の3治療アーム
・ no-treatment (“waitlist”):ウェイトリスト
・ placebo treatment alone (“limited”) :プラシーボ治療のみ
・ placebo treatment “augmented” with a supportive patient-health care provider interaction; 医療施設介入をプラスしたプラシーボ治療
プライマリアウトカムは、治療3週後のベースラインからのIBS症状スケール( IBS-Symptom Severity Scale (IBS-SSS) )
回帰モデルにて、COMT val1158metのメチオニン allele数はIBS-SSS変化として評価されたプラシーボ反応と線形に相関。
augmented placebo armにおいて、met/met homozygoteに、最も強力なプラシーボ反応が生じた。
プラシーボ治療限定群では、met/metの効果少ない。そして、waitlist対照では効果認めず
実際の治療上、プラシーボ効果って有益だと思うのだけど、プラシーボ効果って治療オプションとして倫理上の問題に遭遇する。 逃げとして、催眠術とか気功とか・・・ 使えるのかもしれないが・・・
暗示効果に係りやすい人は、ひょっとして、詐欺商売にも引っかかりやすいのかもしれない。
2012年9月7日金曜日
自閉症のごく一部で必須アミノ酸破壊防止蛋白異常と関連
Mutations in BCKD-kinase Lead to a Potentially Treatable Form of Autism with Epilepsy
Science DOI: 10.1126/science.122463
6名の自閉症のこどもに、 必須アミノ酸破壊防止遺伝子の変異発見した。この遺伝子欠損マウスは自閉症関連神経学的発達障害を示す。
ただ、この遺伝子異常に関わる例はかなり稀で、一般化不能。
branched chain ketoacid dehydrogenase (BCKDH)のE1-αサブユニットのリン酸化作用不活化に関連するエンコードされた蛋白。
BCKD-kinase,は、人の体内では合成できない必須アミノ酸でもある、分岐型アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、バリンの破壊防止する役割がある。
Science DOI: 10.1126/science.122463
6名の自閉症のこどもに、 必須アミノ酸破壊防止遺伝子の変異発見した。この遺伝子欠損マウスは自閉症関連神経学的発達障害を示す。
ただ、この遺伝子異常に関わる例はかなり稀で、一般化不能。
branched chain ketoacid dehydrogenase (BCKDH)のE1-αサブユニットのリン酸化作用不活化に関連するエンコードされた蛋白。
BCKD-kinase,は、人の体内では合成できない必須アミノ酸でもある、分岐型アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、バリンの破壊防止する役割がある。
2012年8月8日水曜日
精神疾患は、高死亡リスク
約1万1千名弱のコホート研究で、平均18.3歳という徴兵時の医学検査上の精神科分析による調査とその後の死亡リスク検討
18歳程度の若いときの神経症・適応障害や人格障害の存在が、死亡リスクを2倍程度にする
入院するような重度の精神疾患で無くても、死亡リスクと関連し、しかも、この報告では、自殺とは関連のない死亡リスクであるという報告。
Association of Mental Disorders in Early Adulthood and Later Psychiatric Hospital Admissions and Mortality in a Cohort Study of More Than 1 Million Men
Catharine R. Gale, et. al.
Arch Gen Psychiatry. 2012;69(8):823-831
具体的死因の記載がもうちょっと欲しい。
18歳程度の若いときの神経症・適応障害や人格障害の存在が、死亡リスクを2倍程度にする
入院するような重度の精神疾患で無くても、死亡リスクと関連し、しかも、この報告では、自殺とは関連のない死亡リスクであるという報告。
Association of Mental Disorders in Early Adulthood and Later Psychiatric Hospital Admissions and Mortality in a Cohort Study of More Than 1 Million Men
Catharine R. Gale, et. al.
Arch Gen Psychiatry. 2012;69(8):823-831
神経症性疾患から統合失調症まで精神疾患はいづれも、入院必要でないほどであっても、早期死亡増加するとスウェーデンの研究。
徴兵時あるいは入院時の診断は有意に死亡率増加と関連。
徴兵時診断に基づく年齢補正ハザード比は、うつ疾患の 1.81 (95% CI, 1.54-2.10) から双極障害の5.55 (95% CI, 1.79-17.2) まで
入院診断による上記指標は、1951年生まれまで、神経症及び適応障害 5.46 (95% CI, 5.06-5.89) から substance use疾患11.2 (95% CI, 10.4-12.0) で、それ以降誕生の対象者ではさらにリスク増加。
若年社会経済状況、BMI、血圧補正は、この相関に小さな影響しか与えないが、喫煙、アルコール摂取、インテリジェンス、教育レベル、後年の社会経済状況により、この相関性減弱。
この相関に関しては、自殺死亡は、主な要素ではない。
年齢、社会経済状態、血圧、BMI、インテリジェンス、教育到達レベル補正後
統合失調症 HR 2.52 (95% CI 1.13 to 5.72)
他の非情動精神病 HR 1.62 (95% CI 1.45 to 1.81)
双極障害 HR 5.19 (95% CI 1.67 to 16.1)
うつ HR 1.53 (95% CI 1.31 to 1.79)
神経症及び適応障害 HR 1.48 (95% CI 1.40 to 1.57)
人格障害 HR 1.88 (95% CI 1.72 to 2.06)
アルコール関連疾患 HR 2.38 (95% CI 2.07 to 2.74)
他substance abuse HR 2.68 (95% CI 2.41 to 2.97)
具体的死因の記載がもうちょっと欲しい。
2012年7月4日水曜日
トキソプラズマ感染と自殺行為 → bad journalismの格好の対象
トキソプラズマ感染と、神経発達障害・統合失調症(Psychol Med. 2012 Apr 16:1-19.)、不安・うつなど感情疾患(Biol Psychiatry. 2012 Feb 9.)、Am J Obstet Gynecol. 2011 May;204(5):433.e1-7.)、人格障害(Folia Parasitol (Praha). 2010 Jun;57(2):129-35.)など多くの精神疾患との関連が取りざたされている。
”母親における、トキソプラズマ感染と自傷行為”
前向きコホート研究から、T gondii IgG抗体値と自傷行為、暴力、自殺企図、自殺の関連性を検討
Toxoplasma gondii Infection and Self-directed Violence in Mothers
Marianne G. Pedersen, et. al.
Arch Gen Psychiatry. 2012;():1-8. doi:10.1001/archgenpsychiatry.2012.668
この論文、CNN、NPR、TIMEにおいて、報道され、猫ちゃん達に迷惑が・・・という意見
バランスを欠いたセンセーショナリズムをねらった報道になりやすい。身近な感染症の話題。
さらに、精神疾患と関連するとなると、過剰な情緒的反応を読者に引き起こす可能性がある。
それを情報提供側はわかっていてわざと行う、bad journalism・・・
Cats and Toxo: Good Kitty, Good Science, Bad Journalism
Inaccurate reports about a study that links women who commit suicide to toxoplasmosis could harm cats, people and the women they intend to protect.
By CAT FANCY Editor Susan Logan
Posted: July 3, 2012, 3 p.m. EST
http://www.catchannel.com/news/2012/07/03/cats-and-toxo-facts-myths.aspx
(かなり意訳)
話を膨らませて読者や視聴者を不安に至らしめる、”bad journalism” ・・・ 日本でも、毎夜、NHKを含めそういう放送がなされてます。
”母親における、トキソプラズマ感染と自傷行為”
前向きコホート研究から、T gondii IgG抗体値と自傷行為、暴力、自殺企図、自殺の関連性を検討
自傷行為の相対リスクは抗体の有無で、相対リスク 1.53 (95% CI, 1.27-1.85) で、IgG抗体増加ほどリスク増加。
自傷的自殺行為において、相対リスク 1.81 (95% CI, 1.13-2.84)
自殺に関して 2.05 (95% CI, 0.78-5.20)
自傷の繰り返しも同様に、相対リスク 1.54 (95% CI, 0.98-2.39)
Toxoplasma gondii Infection and Self-directed Violence in Mothers
Marianne G. Pedersen, et. al.
Arch Gen Psychiatry. 2012;():1-8. doi:10.1001/archgenpsychiatry.2012.668
この論文、CNN、NPR、TIMEにおいて、報道され、猫ちゃん達に迷惑が・・・という意見
バランスを欠いたセンセーショナリズムをねらった報道になりやすい。身近な感染症の話題。
さらに、精神疾患と関連するとなると、過剰な情緒的反応を読者に引き起こす可能性がある。
それを情報提供側はわかっていてわざと行う、bad journalism・・・
Cats and Toxo: Good Kitty, Good Science, Bad Journalism
Inaccurate reports about a study that links women who commit suicide to toxoplasmosis could harm cats, people and the women they intend to protect.
By CAT FANCY Editor Susan Logan
Posted: July 3, 2012, 3 p.m. EST
http://www.catchannel.com/news/2012/07/03/cats-and-toxo-facts-myths.aspx
(かなり意訳)
1)猫そのものが、飼い主を自殺に追いやることは無い、むしろ、癒やしの効果で血圧を下げるなどストレス反応軽減に働く。
2)トキソプラズマ感染を引き起こすリスク状態にあるのは猫の生涯においてわずか数日。猫の糞便処理後、手洗いを徹底するなど徹底する必要がある。
3)妊婦や免疫不全状態では特に注意が必要で、生肉接触後、ガーデニング後など手荒し徹底と、調理時生肉接触するキッチンアイテムに注意が必要。
話を膨らませて読者や視聴者を不安に至らしめる、”bad journalism” ・・・ 日本でも、毎夜、NHKを含めそういう放送がなされてます。
2012年5月11日金曜日
DSM-5: どのようになるか? セックス・ネット依存などは認めず、分類不能も排除の方向など
"セックス依存症”とか、“食物依存症”、“ネット依存症”、“カフェイン依存症”などはDSM-5では認めない。“ネットゲーム依存”に関しては今後病名として考えらえる可能性がある。
他、axisやdimensionという考え、カテゴリー上 "not otherwise specified" (NOS)(「他に分類されない」、「他に特定されない」)という分類の排除、abuse-dependenceを連続的にとらえる・・・など、改定の方向性が説明されている。
以前の報道 : DSM-5:自閉症の多くが診断クライテリアから外れる可能性 2012年1月21日土曜日
で、今回・・・
2013年5月公式リリース前の事前情報となる
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/APA/32619
以下の方針
軸:
DSM-IV'の主要構成スキームから、疾患、寄与要素、全般機能評価を5つの軸で分ける。
Axis I : clinical, substance-related, and learning disorders
Axis II: personality and certain other disability-based disorders.
NOS診断:
DSM-IVにはNOS診断、すなわち、カテゴリー内にフィットしない特定の類型としてcatchall(物置)が存在する。臨床の場でこのカテゴリーが頻用されることで、混乱をもたらす側面がある。たとえば、摂食障害(Eating Disorder: ED)の患者の半数越えがED-NOSとされている。
DSM-5では、NOSカテゴリーを完全に区分するか、NEC( not elsewhere classified)として記載する。
たとえば、うつ疾患NECは5つの特性に合致しないや期間が短い場合など
死別:
主な議論の一つが大うつ診断で、愛する人の死別からの重度悲しみからの起きる場合のとりあつかい。2ヶ月以内に診断不能という制限撤廃の議論。
精神疾患診断としてのcatatonia:
catatonia診断のクライテリア見直し、統合失調症サブタイプから除外し、新しい病型とするというもの。原因不明のcatatoniaと神経発達異常の自閉症と関連する新しい”catatonia NEC"を作る。
性同一性障害:
生物学的性別に合致してないと考えている個人は疾患としてレベルされないことになる。代わりに、精神的治療を受けたいのなら、 "gender dysphoria"(性別違和感?)とラベルされる。
このhot-button問題は、様々なアプローチが考慮される。
Dimensions:
たとえば自殺と不安など、横断的(cross-cutting)要素が多くの疾患にみられる。また、PTSDのflushbackなどの回数など特定疾患に特異的なものもある。次元的評価の導入が試みられている。
バイオマーカー:
初めて客観的検査が、精神疾患クライテリアに組み入れられる。
DSM-5の睡眠覚醒疾患において、PSGが要求されることとなる。また、ナルコレプシーは、 narcolepsy/hypocretin deficiencyのセットとなり、脳脊髄液のhypocretin(俺寄進)測定ベースで診断。
機能障害:
診断必要事項に、“機能障害や患者不安”の項目があるのを除去するよう方向性が示されたが、作業グループの一部は対処できなかった。
自閉症診断は、未だに、"symptoms [that] together limit and impair everyday functioning."が存在し、PTSDでは、 "the disturbance causes clinically significant distress or impairment in social, occupational, or other important areas of functioning"を含む。
機能障害が疾患の一部・一団である疾患があり、特に神経精神異常を定義する場合がそうである。
しかし、多くのカテゴリー、特に人格障害に関し、機能障害をチェックリストから外し、dimensional assessmentへ変更した。
Disruptive Mood Dysregulation Disorder(破壊的気分調節不全障害: DMDD):
(persistent foul temper punctuated by bursts of rage:怒りの感情の爆発による持続的は激情)子供への新しい取り組みを示すが、議論のある病名:"toddler tantrums"(こどもの癇癪、5歳未満)への医学的とりくみとして、提案されたものであるが、 "temper dysregulation with dysphoria" という初期の名前は取り下げ
自閉症スペクトラム障害:
論争による変化で、自閉症+アスペルガー症候群組み合わせを他の2つのDSM-IVカテゴリーと同じく、組み合わせた。
"Craving":
特定の薬物を求める報告・状態を診断のkey innovationとした。単なる重度使用とを区別したもの
Other addictions:
性、食物、インターネット、カフェイン依存症の提案拒否
The word "addiction":
DSM-5では用いられない。かわりに“use disorder”というラベルが用いられ、“opioid use disorder”という名前が用いられる。ただ悪意呼称だとして批判もある
Mixed anxiety-depression:
anxious with depression なのか depressed with anxietyなのか、ジレンマを生じる。提案診断名のフィールドトライアルでは異なるクライテリアとして解釈され、信頼性ゼロとなってしまった。状況はDSM-5(Section III)へ継続移行。
Attenuated psychosis syndrome:
低レベルの厳格、指向障害患者に関する病名付け提案だが、 批判を受けた。
Posttraumatic Stress Injury:
兵士や在郷軍人から"disorder"から"injury”への変更希望
Transgenderism as a V code:
性同一化障害の呼称についての提案、 s診断可能なものでも、治療可能なものでもない権利であるというflag itemのためということで、DSM-IVのchart codeの名称として使われていたもの。DSM-5では、結局、拒否されてる。
Other proposed diagnoses.
WHAT TO LOOK FORWARD TO
Primary care version
Code changes
New governance for continued revision
公に認められてない病名を乱用したり、創造したり・・・そういう活動をするメンタル関係の専門家や執筆者がいる。売名行為は個人の名誉欲・金銭欲などを満たす目的だろうが、社会的にはプラスにならない。
“セックス依存症” AND “精神科”や“専門”でググると・・・そういう人たちが ぞろぞろ
他、axisやdimensionという考え、カテゴリー上 "not otherwise specified" (NOS)(「他に分類されない」、「他に特定されない」)という分類の排除、abuse-dependenceを連続的にとらえる・・・など、改定の方向性が説明されている。
以前の報道 : DSM-5:自閉症の多くが診断クライテリアから外れる可能性 2012年1月21日土曜日
で、今回・・・
2013年5月公式リリース前の事前情報となる
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/APA/32619
WHAT'S OUT
以下の方針
- Eliminate "not otherwise specified" (NOS) diagnoses within categories:カテゴリー内にNOS(不特定)診断廃止
- Remove functional impairments as necessary components of the diagnostic criteria:診断クライテリアの必要要素としての機能障害の廃止
- Use scientific evidence to justify classifications and criteria:分類・クライテリアのための科学的エビデンス使用
軸:
DSM-IV'の主要構成スキームから、疾患、寄与要素、全般機能評価を5つの軸で分ける。
Axis I : clinical, substance-related, and learning disorders
Axis II: personality and certain other disability-based disorders.
NOS診断:
DSM-IVにはNOS診断、すなわち、カテゴリー内にフィットしない特定の類型としてcatchall(物置)が存在する。臨床の場でこのカテゴリーが頻用されることで、混乱をもたらす側面がある。たとえば、摂食障害(Eating Disorder: ED)の患者の半数越えがED-NOSとされている。
DSM-5では、NOSカテゴリーを完全に区分するか、NEC( not elsewhere classified)として記載する。
たとえば、うつ疾患NECは5つの特性に合致しないや期間が短い場合など
死別:
主な議論の一つが大うつ診断で、愛する人の死別からの重度悲しみからの起きる場合のとりあつかい。2ヶ月以内に診断不能という制限撤廃の議論。
精神疾患診断としてのcatatonia:
catatonia診断のクライテリア見直し、統合失調症サブタイプから除外し、新しい病型とするというもの。原因不明のcatatoniaと神経発達異常の自閉症と関連する新しい”catatonia NEC"を作る。
性同一性障害:
生物学的性別に合致してないと考えている個人は疾患としてレベルされないことになる。代わりに、精神的治療を受けたいのなら、 "gender dysphoria"(性別違和感?)とラベルされる。
このhot-button問題は、様々なアプローチが考慮される。
薬物乱用
DSM^IVは マリファナや麻薬などの精神状態への変調をもたらす "abuse" と "dependence"を分類したが、DSM-5作業グループは、"abuse-dependence"の区分は恣意的として連続したとらえかたをしている。 "substance use disorders"として、クライテリアに身体的トレランスや離脱症状を除外。科学的適応を反映したモノは、診断に不必要と判断。
WHAT'S IN (or STILL IN)
Dimensions:
たとえば自殺と不安など、横断的(cross-cutting)要素が多くの疾患にみられる。また、PTSDのflushbackなどの回数など特定疾患に特異的なものもある。次元的評価の導入が試みられている。
バイオマーカー:
初めて客観的検査が、精神疾患クライテリアに組み入れられる。
DSM-5の睡眠覚醒疾患において、PSGが要求されることとなる。また、ナルコレプシーは、 narcolepsy/hypocretin deficiencyのセットとなり、脳脊髄液のhypocretin(俺寄進)測定ベースで診断。
機能障害:
診断必要事項に、“機能障害や患者不安”の項目があるのを除去するよう方向性が示されたが、作業グループの一部は対処できなかった。
自閉症診断は、未だに、"symptoms [that] together limit and impair everyday functioning."が存在し、PTSDでは、 "the disturbance causes clinically significant distress or impairment in social, occupational, or other important areas of functioning"を含む。
機能障害が疾患の一部・一団である疾患があり、特に神経精神異常を定義する場合がそうである。
しかし、多くのカテゴリー、特に人格障害に関し、機能障害をチェックリストから外し、dimensional assessmentへ変更した。
Disruptive Mood Dysregulation Disorder(破壊的気分調節不全障害:
(persistent foul temper punctuated by bursts of rage:怒りの感情の爆発による持続的は激情)子供への新しい取り組みを示すが、議論のある病名:"toddler tantrums"(こどもの癇癪、5歳未満)への医学的とりくみとして、提案されたものであるが、 "temper dysregulation with dysphoria" という初期の名前は取り下げ
自閉症スペクトラム障害:
論争による変化で、自閉症+アスペルガー症候群組み合わせを他の2つのDSM-IVカテゴリーと同じく、組み合わせた。
"Craving":
特定の薬物を求める報告・状態を診断のkey innovationとした。単なる重度使用とを区別したもの
月経前不快気分障害premenstrual dysphoric disorder
depressive disorders familyから独立した診断名
WHAT DIDN'T MAKE IT
Other addictions:
性、食物、インターネット、カフェイン依存症の提案拒否
メディアで取り上げられているが、 「Said O'Brien, "We looked at sex addiction, but there was no science at all. None."「」とされ、インターネットゲーム依存はDSM-5 Section III(DSM-IV付録)でも、さらなる研究必要性が記述されている。十分な検討不十分という結論となっている。
The word "addiction":
DSM-5では用いられない。かわりに“use disorder”というラベルが用いられ、“opioid use disorder”という名前が用いられる。ただ悪意呼称だとして批判もある
Mixed anxiety-depression:
anxious with depression なのか depressed with anxietyなのか、ジレンマを生じる。提案診断名のフィールドトライアルでは異なるクライテリアとして解釈され、信頼性ゼロとなってしまった。状況はDSM-5(Section III)へ継続移行。
Attenuated psychosis syndrome:
低レベルの厳格、指向障害患者に関する病名付け提案だが、 批判を受けた。
Posttraumatic Stress Injury:
兵士や在郷軍人から"disorder"から"injury”への変更希望
Transgenderism as a V code:
性同一化障害の呼称についての提案、 s診断可能なものでも、治療可能なものでもない権利であるというflag itemのためということで、DSM-IVのchart codeの名称として使われていたもの。DSM-5では、結局、拒否されてる。
Other proposed diagnoses.
- Body integrity disorder (wanting healthy limbs cut off because "it feels right")
- Male-to-eunuch disorder (wanting surgery to become asexual)
- Hypersexual behavior (wanting to have sex all the time)
- Persistent Complicated Bereavement Disorder (prolonged or severe grief that does not meet criteria for major depression)
- Skin-picking syndrome
- Olfactory reference syndrome (believing one smells bad)
WHAT TO LOOK FORWARD TO
Primary care version
Code changes
New governance for continued revision
公に認められてない病名を乱用したり、創造したり・・・そういう活動をするメンタル関係の専門家や執筆者がいる。売名行為は個人の名誉欲・金銭欲などを満たす目的だろうが、社会的にはプラスにならない。
“セックス依存症” AND “精神科”や“専門”でググると・・・そういう人たちが ぞろぞろ
2012年5月8日火曜日
反社会性人格障害:サイコパシーの有無は、脳の灰白質構造に違いが存在
反社会性人格障害(Anti-social Personality Disorder:ASPD)犯罪者において、精神病質(psychopathy)の有無で、脳の灰白質(GM)構造差が存在する
ASPD+P(精神病質ありのASPD)は、ASPD-P(精神病質なしのASPD)とは脳の構造が異なるのである。前者は正常者とも異なる。
The Antisocial Brain: Psychopathy Matters
A Structural MRI Investigation of Antisocial Male Violent Offenders
Sarah Gregory, et. al.
Arch Gen Psychiatry. Published online May 7, 2012. doi:10.1001/archgenpsychiatry.2012.222
暴力的犯罪者の中に、小グループだが、常習性犯罪ASPD男性が存在する。多くは真の精神病質を有さないが、情緒的不安定、衝動性、感情・不安疾患レベルとして高度であり、脅威や降らす手レーション感覚に敏感で攻撃的な手段を用いる。この状況の1/3にASPD+Pが存在し、共感や自責の情に乏しく、ほしいがままに計画化した攻撃・犯罪を行う。ASPD+Pでは脳の構造異常をともなうことが明らかになったことは画期的とのこと。
ASPD+P(精神病質ありのASPD)は、ASPD-P(精神病質なしのASPD)とは脳の構造が異なるのである。前者は正常者とも異なる。
The Antisocial Brain: Psychopathy Matters
A Structural MRI Investigation of Antisocial Male Violent Offenders
Sarah Gregory, et. al.
Arch Gen Psychiatry. Published online May 7, 2012. doi:10.1001/archgenpsychiatry.2012.222
横断的症例対照構成的MRI研究
英国ロンドンインナーシティー保護観察サービス及び神経画像研究ユニット
66名を検討
・ASPD+P:17名の暴力犯罪者
・ASPD-P:27名の暴力犯罪者
・22名の健康非犯罪者
ASPD-P犯罪者および非犯罪者に比べ、ASPD+P犯罪者は、前吻側前頭前野:anterior rostral prefrontal cortex (Brodmann area 10) 、側頭極:temporal pole (Brodmann area 20/38)のGM容積減少
この減少は、薬物使用疾患は寄与せず。
ASPD-P犯罪者は、GM容積としては、非犯罪者と同等。
結論:共感プロセシング、道徳的推論、罪悪感や羞恥心などの向社会的感情のプロセシングにかかわる灰白質がpsychopathyにおける社会的行動の重大異常に関係している。
psychopathyが異なる発現型を示すエビデンスに、psychopathyの有無で常習的暴力犯罪男性における脳の構造差があることがエビデンスが加えられた。この知見は、持続的な暴力行為の病因研究を促進することになるだろう。
暴力的犯罪者の中に、小グループだが、常習性犯罪ASPD男性が存在する。多くは真の精神病質を有さないが、情緒的不安定、衝動性、感情・不安疾患レベルとして高度であり、脅威や降らす手レーション感覚に敏感で攻撃的な手段を用いる。この状況の1/3にASPD+Pが存在し、共感や自責の情に乏しく、ほしいがままに計画化した攻撃・犯罪を行う。ASPD+Pでは脳の構造異常をともなうことが明らかになったことは画期的とのこと。
2012年5月1日火曜日
自閉症と喫煙の関係 ・・・ 病型毎影響差あり?
自閉症関連すべて妊娠中喫煙と関連あると考えていたが、全般的には有意差認めないらしい
母体から妊娠中の喫煙暴露で、
・ 自閉症スペクトラム障害 autism spectrum disorders (ASDs)、自閉症性障害 Autistic Disorderでは、関連性認めず
・ ASD Not Otherwise Specified (ASD-NOS)というサブグループでは、関連性ある可能性。
Maternal Smoking During Pregnancy and the Prevalence of Autism Spectrum Disorders Using Data from the Autism and Developmental Disabilities Monitoring Network
Kalkbrenner AE, Braun JM, Durkin MS, Maenner MJ, Cunniff C, Lee L-C, et al.
Environ Health Perspect :-. http://dx.doi.org/10.1289/ehp.1104556
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