2012年1月27日金曜日

FDA提案のサプリメント安全性データ提出 ;これでも不充分と専門家

Assessing Supplement Safety — The FDA's Controversial Proposal

Pieter A. Cohen, M.D.

 解説:http://www.medpagetoday.com/PublicHealthPolicy/FDAGeneral/30874


FDAは、サプリメント製造会社への製品安全性データ要求提案を行った。

 NEJM投稿の医師Cohenによると、FDAの食事サプリメント産業への製品データ要求は不充分とのこと

1億人を越えるアメリカ人が280億ドルのビタミン、ミネラル、ハーブ、アミノ酸、他の食事性の形態をとる製品に消費を行っている。

しかし、サプリメントへのFDAの規制はあまりに弱く、製品の安全性が担保されてない。

1994年前にサプリメントとして利用された嗜好品は、安全性・有効性に関し、信頼性無く販売出来ていた。しかし、e Dietary Supplement Health and Education Act (DSHEA)により、1994年以降、この種の生産に関わる企業はFDAに、安全の妥当性を示すエビデンスを提出しなければならないこととなった。しかし、現実はこの法律では義務がない。
15年以前の法律でDSHEAは古くなったが、その間に、サプリメントは、4千から55千と増加し、170の新しいサプリメント成分に対し、適正化通知を受け取ったが、疑いなく、安全性性データを受けるべき成分のごく一部である。
FDAは薬剤として規制される成分とする栄養サプリメントの安全性・使用に関する新しい努力事項に着手、ガイダンス草稿として、FDAに報告すべき情報に関し、製造会社は報告するものとし、その中には古い成分のもの、新しい成分のものも含む(植物製品としての合成複製産物も新規とみなす)。
FDAは、ヒストリカル使用で使うより高用量のものに対して、in vitro、 動物、長期耐用性試験をサプリメント要求する。
もしそれが安全性の実質的な改善になるなら、新規成分の安全性評価に熟慮されたフレームワークを形成することとなるだろうと述べているが、実際には、十分ではないと考えている。
製造会社は、サプリメントに関し、臨床的トライアルの代わりに、ヒストリカルデータを使用できる。しかし、FDAは、実験データの無しに新しい製品を安全とは見なさないだろう。
Cohenの新馬以後とは、このガイダンス下でも製造会社はデータとして、有利不利出た-両者を提出する必要なく、不都合なデータを提出しないだろうということ。cherry-pickできる。
業界はこれでも規制案に反対し、その一つの団体は小規模健康食品店から大規模メーカーまでを含むNatural Products Associationで、11月にFDA提案に対し反応。マーケットの萎縮などを主張した。


カフェインとエストロゲンの関係 ;人種的差 ;緑茶は人種横断的にエストロゲン増加へ

・ 白人女性ではカフェイン摂取増加は性ホルモン減少に向かう ・ 緑茶・カフェイン加ソーダは全人種的に性ホルモン増加に向かう ・・・ 解釈が問題になりそうな報告。

カフェインの中等量摂取は、白人ではエストラジオール濃度減弱に向かうが、カフェイン加ソーダと緑茶は全人種的にエストラジオール濃度増加と関連する。 カフェインとカフェイン飲料と、性ホルモンの関係、これらの関係が如何に人種的に関連するかも問題。

”コメディカル”というコメディーがやっと終わるのか・・・

言葉狩りによる奇形和製英語の象徴 ・・・ コ・メディカル

医療系MLで初めて知った。


「コ・メディカル」という用語の原則使用自粛について http://jsco.umin.ac.jp/info/comedi.html
会 告・通 知 等 「コ・メディカル」という用語の原則使用自粛について  
「コ・メディカル」という言葉は,一般的には医師以外の医療専門職(看護師,薬剤師,検査技師等)の方を意味する用語として現在広く使用されていますが,
この用語には,
(1)意味する職種の範囲が不明確である,
(2)Comedy「喜劇」の形容詞(comedical)と解釈される場合があり和製英語としても不適切である,
(3)「医師とそれ以外」といった上下関係を暗示させすべての医療人が対等に参画することが原則のチーム医療の精神に反する等の問題点が兼ねてより指摘されています。  
この点に鑑み,本会においても理事会で本用語使用の是非について慎重に審議を重ねて参りました。また,本会会員の皆様からもパブリックコメントを公募致しました。  
その結果,今後,本会での発表や学会関連の出版物では,この用語の使用を原則として自粛することが本年度の代議員総会で決定されました。  
以上の方針は,平成24年の第50回学術集会から施行されます。つきましては,平成24年の第50回学術集会からは,本会の発表では本用語の使用は原則として自粛するよう会員の皆様にお願い申し上げます。  
「コ・メディカル」という用語は使用せずに,薬剤師,看護師,検査技師,放射線技師等といった医療専門職の名称を積極的に使用することが望まれます。
平成24年1月25日 一般社団法人日本癌治療学会 理事長 西山 正彦
以 上





以下のごとく、2004年のブログに書いた記録


それより以前にも医療系メーリングリストで同様なことを記載したと記憶している。



それから8年・・・





関連: [言霊信仰的医療系辞書] 医療関係者には最近では耳にたこかもしれないが・・・あらたまらないご時世 2004年 05月 08
【コメディカル】co-medical 一部、医療系メーリングリストで、"comedical"ってgoogle検索すると日本語のサイトばかり検索されておかしいとか、Webstar辞書(検索)などの英英辞書に“comedical"という表記がないとか、話題になった。

comedically:   1 : of or relating to comedy   2 : COMICAL

comedicallyやcomedicはcomedyの形容詞で、“ a medieval narrative that ends happily ”ということも意味合いとしてあり、日本語のコメディカルはそうあればよろしいかなという希望的な意味合いが含まれるとしたら、良い言葉なのかもしれない。
コメディカルという言葉の存在がどうやら風前の灯火なので、保存運動をすべき。幸いにして、救急医学会など各学会が保存運動に積極的で、この言葉は当面安泰と思われる。


“モルジェロンズ病” :精神疾患由来という一応の結論


“Morgellons Disease”  “モルジェロンズ病” (wiki: http://en.wikipedia.org/wiki/Morgellons)


この疾患のいきさつに関し、”皮膚の下に寄生虫が蠢く ― 謎の"モルジェロンズ病"患者が増加 米 ”(http://x51.org/x/06/05/1051.php) に詳細が書かれている。


文献記載としては、Savely VR, Leitao MM, Stricker RB (2006) The mystery of Morgellons disease: infection or delusion? Am J Clin Dermatol 7: 1–5


症状: “モルジェロンズ病”の症状は、その言葉が意味する如く、”(虫が)這いまわる”症状で、皮膚の下を虫が這うような感覚で、治りが遅く、自身でかきむしることが多い。また、ミステリアスな着色繊維、砂粒様、虫、卵、毛玉、繊維などが皮膚から出てくるという報告がなされてる。


“モルジェロンズ病”は正式な医学的診断名ではない。
この言葉は、Mary Leitaoが、2008年 WebMDで語った言葉を引用したもので、彼女の2歳子供の皮膚から、症状出現前に出てきた”繊維玉 balls of fiber"に由来する。

CDCは2008年研究に着手し、研究者たちは独立した新しい疾患と認識することは出来なかった。
患者の詳細な検討後、皮膚生検、血液、尿検査、精神疾患検査でも“モルジェロンズ病”患者に共通の原因を見出すことが出来なかった。

 ”delusional infestation”(寄生虫感染と信じこむ)に類似した精神的疾患であることが示唆された。

これが精神疾患由来ではないかという報告

Pearson ML, Selby JV, Katz KA, Cantrell V, Braden CR, et al. (2012) Clinical, Epidemiologic, Histopathologic and Molecular Features of an Unexplained Dermopathy. PLoS ONE 7(1): e29908.

115 症例. 頻度 人口10万 3.65 (95% CI = 2.98, 4.40)
13のカントリー KPNC catchment area内での集積見られず  (p = .113)
症例患者は52歳中央値 (range: 17–93)、主に女性  (77%) and Caucasian (77%)
多系統症状が多い。70%が疲労、54%が、平均 Physical Component Scores と Mental Component Scoresとしてfair以下(36.63 (SD = 12.9、 35.45 (SD = 12.89)
cognitive deficitが症例で59%、有意身体化症状エビデンスが63% 
毛髪サンプルからの薬物検出 50%、溶媒検出78%
Solar elastosis が組織学的に最も見られる所見  (生検中 51%);皮膚病変は虫刺症や習慣性の掻き毟りに一致。
寄生虫、マイコバクテリアなど検出なし。 被験者からの検出物質の多くはセルロースで、コットン由来が多い。

解説: http://www.webmd.com/skin-problems-and-treatments/news/20120126/cdc-morgellons-disease-may-not-be-real




共通もしくは似通ったと主張する症状・所見だけで、即、新しい”疾患概念”と主張さることの危険性 ・・・ ネットで多くの人達が情報を共有する時代。目新しいというだけで、”新しい病気”としての意義が十分考察されることなく、一方向につっぱしる危険性が常に存在する。



abcnewsの最後に、「“Morgellons病”患者たちは、医師から不信、そして訴えが却下されつづけていると主張、一方で、神経学的問題が身体症状を生じているという説明を拒否している人たちもいる。」と書かれている。


米国:口腔内HPV感染率 男女7%; 年齢、男性、性的行為、現行喫煙がリスク要素

オーラルセックスと口腔咽頭がん・HPVウィルス感染 2007年 05月 11日 ヒトパピローマウィルスによる口腔・咽頭癌が2020年までに子宮頚部がん数を凌駕する 2011年 10月 04日 保守化する米国10代性行為:性行為予測分析 2011年 03月 08日 HPV感染について、口腔扁平上皮がんとの関連など話題になっているが、米国内においてすらその口腔内HPV感染の疫学はあきらかでなかったとのこと
Prevalence of Oral HPV Infection in the United States, 2009-2010 Maura L. Gillison et. al.
JAMA. Published online January 26, 2012. doi: 10.1001/jama.2012.101 
ONLINE FIRST JAMA. Published online January 26, 2012. doi: 10.1001/jama.2012.101 

National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES) 2009-2010の部分的横断研究



14-69歳の男女HPV感染率は、  6.9% (95% CI, 5.7%-8.3%)、 HPV type 16 は 1.0% (95% CI, 0.7%-1.3%)
左:高リスク、右:低リスク
Prevalence of Oral HPV Infection by Individual Genotypes in the US Population Aged 14 to 69 Years


口腔HPV感染は 年齢に対し二峰性で、30-34歳 (7.3%; 95% CI, 4.6%-11.4%)と、60-64歳 (11.4%; 95% CI, 8.5%-15.1%)がピーク。



Association of Age With Oral HPV Prevalence in the US Population Aged 14 to 69 Years


右上:男性、左上:女性、右下:高リスクHPV、左下:低リスク
Modeled HPV Prevalence Across Age in the US Population Aged 14 to 69 Years by Sex and HPV Types

男性は有意に女性より、口腔HPV感染は、感染率が高い   (10.1% [95% CI, 8.3%-12.3%] vs 3.6% [95% CI, 2.6%-5.0%], P < .001; 非補正感染率 [PR], 2.80 [95% CI, 2.02-3.88])

性的接触歴が無い場合はある場合に比べ極度に感染率低い (0.9% [95% CI, 0.4%-1.8%] vs 7.5% [95% CI, 6.1%-9.1%], P< .001; PR, 8.69 [95% CI, 3.91-19.31])

性的パートナーの数と共に増加 (P<; .001 for trend)、1日あたりの喫煙本数と共に増加  (P< .001 for trend)


 年齢、性別、性的パートナー数、現行1日あたりの喫煙数は独立したHPV感染の多変量モデルでの要員





 
高リスクHPVの年齢二峰性分布が気にかかる。 特に性的活動の高い若年層にピークがあること・・・

パンデミックインフルエンザワクチン:基礎疾患を有する人たちへの感染防御有効性

ワクチンの有効性出現まで、2週間以上かかることがわかる。


Effectiveness of vaccine against pandemic influenza A/H1N1 among people with underlying chronic diseases: cohort study, Denmark, 2009-10

慢性疾患患者へのパンデミック・インフルエンザA/H1N1へのアジュバント単価ワクチンの有効性 65歳未満の388069名の過去5年間基礎疾患最低一つのある人たちへの検討

パンデミック・ワクチン1回投与14日後、H1N1確定感染の有効性は49%(95%信頼区間10%~71%)

入院に対する有効性は44%(-19%~73%)



これで興味を引いたのがこの推移・・・説得力ある図となってる。


 Fig 2 Relative hazard rate of laboratory confirmed H1N1 infection after vaccination with pandemic vaccine compared with people who did not receive the pandemic or seasonal influenza vaccines, Denmark

 対照群を、基礎疾患無し群(年齢補正)と比較していることに注意が必要。

ワクチン接種後、感染リスクを増加させるという誤報が流れると困る・・・



時々、(わざと?)勘違いしてよからぬ風評を流す反ワクチン運動家がいるから用心。

オリーブ油など多用国の揚げ物:揚げ物摂取量と冠動脈疾患リスク・死亡率の関連認めず

地中海湾岸国であるスペインでは、揚げ物に、オリーブ油やひまわり油を使用するが、この揚げ物食品摂取と、冠動脈疾患・全原因死亡率に関して関連性を認めない。

 European Prospective Investigation into Cancer and Nutritionのスペイン・コホート

1992-6年の40757名(29-69)、ベースラインで冠動脈疾患なしの2004年までのフォローアップ


Consumption of fried foods and risk of coronary heart disease: Spanish cohort of the European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition study
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.e363 (Published 24 January 2012)
Cite this as: BMJ 2012;344:e363

11年フォロアップ中央値、冠動脈疾患606、急性原因での死亡1135

フライド食品第1四分位 比較で、冠動脈疾患多変量ハザード

第2四分位  1.15 (95% 信頼区間 0.91 to 1.45)
第3四分位  1.07 (0.83 to 1.38)
第4四分位  1.08 (0.82 to 1.43; P for trend 0.74)

オリーブ油使用、ひまわり油使用での差を認めない


同様に、 フライド食品と全原因死亡率との相関認めず
第1vs第4四分位多変量ハザード比は 0.93 (95% 信頼区間 0.77 ~ 1.14; P for trend 0.98)




西洋諸国では揚げ物料理が多い。揚げ物は特に再利用することで、参加・水酸化過程により、不飽和脂肪の減少・トランス型脂肪酸の増加をもたらす。
再利用油と高血圧の関連(Am J Clin Nutr2003;78:1092-7)、スペインのEuropean Prospective Investigation into Cancer and Nutrition (EPIC)とSUN (Seguimiento University of Navarra) cohortでの肥満(中心性肥満、一般肥満)と揚げ物の関係(Am J Clin Nutr2007;86:198-205 、   Nutr Metab Cardiovasc Dis2011: published online 6 Aug.)、2090名のイタリア人成人横断研究での揚げ物食品とHDL値、ウェスト径の相関報告(BMC Fam Pract2008;9:53)が序文に記載されている。

しかし、いままで揚げ物食品と心血管疾患リスクの直接の評価は少なかった。
INTERHEART研究の揚げ物食品と急性心筋梗塞の関連(Circulation2008;118:1929-37.)など。

この研究はオリーブ油・ひまわり油などの摂取の多い地域での報告。

ただ、ひまわり油は、n-6であるリノール酸過剰のリスクとなると思ってたのだが・・・
論文中に、n-3、n-6の問題は書かれてない気がする・・・

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note