2015年6月30日火曜日

血圧高けりゃアルツハイマー病リスク減少?Mendelian randomization (MR)による知見


Mendelian randomization (MR)による糖尿病、高血圧、喫煙といったアルツハイマー病修正リスクの検討


メンデルランダム化解析 mendelian randomisation analysisとは、対立形質が無作為に遺伝する仮定に基づく分子疫学的解析法で、当ブログでも何度も出現この分析がありがたいのは、原因相関が明らかになることである。
解説
International Journal of Epidemiology 2003;32:1-22
‘Mendelian randomization’: can genetic epidemiology contribute to understanding environmental determinants of disease


はたして、これらリスクに関して、原因・結果関連性はあるか?


執筆時点(6月30日午後8時前後)のクローズアップ現代でmiRNAによる遺伝子診断の話題しているが、アルツハイマー病リスクあるとされた人に、“高血圧はアルツハイマー病のリスク”として指導してたが、実は・・・


専門家にとってかなり衝撃的内容だったようで、今後の議論がおもしろい
MRに疎い人たちにもこの技法を知らしめる面でもおもしろい事態なのかもしれない


Associations between Potentially Modifiable Risk Factors and Alzheimer Disease: A Mendelian Randomization Study Søren D. Østergaard, et. al.
 Alzheimer’s Disease Genetics Consortium , The GERAD1 Consortium
PLoS Med 12(6): e1001841. doi:10.1371/journal.pmed.1001841


Associations of the systolic blood pressure genetic score with quantitative traits in the EPIC-InterAct study.

国際運動関連低ナトリウム血症コンセンサス作成委員会:のどが渇くまで水飲むな 

厚労省やマスコミは馬鹿だから、暑くなると、熱中症予防に水を飲め・・・飲めば熱中症予防になると言い張る。「のどが渇く前に水を飲みなさい」と偉そうに講釈する馬鹿どもの多いこと!


まともな医療的知識や経験がある人なら、間違いというのは自明のはず




 今回のスポーツアスリート向けガイドラインも、過剰及び低ナトリウム血症を作り出すような飲水を抑止する目的で、本来人間が持っている乾きのメカニズムを最大限利用する子こそが最善の戦略としている。


Statement of the Third International Exercise-Associated Hyponatremia Consensus Development Conference, Carlsbad, California, 2015
Hew-Butler, Tamara ,et. al.
Clinical Journal of Sport Medicine: July 2015 - Volume 25 - Issue 4 - p 303–320
doi: 10.1097/JSM.0000000000000221


Symptomatic EAH
耐久競争(マラソン、カヌー競技、ウルトラマラソン、トライアスロン、スイミング)
ハイキング
軍事訓練、警察訓練
アメリカルールフットボール
Fraternity hazing
Bikram yoga
Lawn bowling


リスク要素
過剰水分投与、スポーツドリンク、他の低張性飲用水
運動後体重増加
運動時間4時間超
イベント未経験・不適切訓練
スローランニングあるいはパフォーマンスペース
高・低BMI
Readily available fluids



軽症治療
・観察(自由下排尿あるまで低張・等張飲水制限)
・HTSの静脈投与(重症症状参照)
・経口HTS投与
concentrated bouillon  ( 4 bouillon cubes in 125 mL, 1/2 cup, of water)
3% NaCl (100 mL), preferably with the addition of a flavoring (eg. Crystal Light, Kool Aid)
Equivalent volumes of other solutions of high sodium concentration (eg. 3%-9%)

重症治療
静脈内HTS
・3% NaCl 100mLボーラス 臨床的改善無ければ2回繰り返す (投与間隔は10分間を推奨、しかし、あくまで治療医師の判断で決定すべき)
・より高張のNa+添加投与も考慮 (eg. 20% NaCl 10mL、 8.4% NaHCO3 50mL)も3% NaCLの代替使用を考慮
・ある状況(ie. 痙攣、昏睡、脳ヘルニア切迫の徴候といった重症脳症状)、少量ボーラス投与繰り返しの後臨床的改善評価をもたず、より大量のHTSボーラス投与を優先することが適切。










マラソンランナーやフットボールプレイヤーや他のアスリートで、過剰飲水やスポーツドリンクのせいで低ナトリウム血症で死を招いている。安直な水分過剰摂取を勧めるより熱順応など相当の準備をしてスポーツ、あるいは炎天下の仕事に備えるべきである。


スポーツドリンクって奴は、ほぼ全て低張水であり、低ナトリウム血症を生む主因の一つであることも周知すべきである。


労働者熱中症対策の要である順化期間を無視する日本・・・ 2014年8月
マラソン低ナトリウム血症を理解しよう2007年 06月 16

かなり前から「熱中症対策で水を飲め」の危険性を叫んできているのだが・・・ アホは聞く耳を持たない ・・・ 水商売が関係しているのだろう

季節性アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法(SLIT):効果は細い隙間のようにか細い さらに、稀だが重篤な副作用に注意

システマティック・レビュー・メタアナリシスでの評価



Efficacy of Grass Pollen Allergen Sublingual Immunotherapy Tablets for Seasonal Allergic Rhinoconjunctivitis
A Systematic Review and Meta-analysis
Danilo Di Bona,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online June 29, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2015.2840


13のRCT の症状スコア(4659名)と12のRCTである薬物スコア(4558名)


症状スコアも、薬剤スコアも、小規模の治療ベネフィットしかない
(SMD, −0.28; 95% CI, −0.37 to −0.19; P < 0.001、−0.24; 95% CI, −0.31 to −0.17; P < 0.001)

副作用イベントは、SLIT 61.3%(1384/2259) vs プラシーボ 20.9%(477/2279)


SLIT群 7名でエピネフリン必要な治療関連副作用イベント報告



講習も耳鼻科・アレルギー学会関連だけに限られているようだし、まぁさしあたり、講習会など受ける必要性もなさそうだ・・・

重症喘息:インターフェロンγ増加とSLPI低下というINF-γ/SLPI axisの重要性

重症喘息と軽症喘息は別物・・・という話は以前からある。 University of Pittsburgh School of Medicineの研究者等は、具体的な免疫応答を示した。これが重症喘息への有効なアプローチとなるかどうかは知らないが・・・。2型ヘルパーT(Th2)細胞のマスター転写因子であるGATA3を標的とした“DNAザイム”であるSB010の第Ⅱa相試験などもあり、意外と創薬は早いのかもしれない。



重症喘息では、軽症の場合と異なる炎症性蛋白、インターフェロンγなどCD4 T細胞の気道分泌している、マウスモデルを用い、アレルゲンや感染時産生物質などでの炎症性特性の変化が生じ、ステロイド不応性の気道反応性増大を解析。
インターフェロンγ欠損重症喘息マウスモデルでは重症喘息発症できず、コンピュータモデリングで、インターフェロンγと喘息悪化関連遺伝子を検討。
インターフェロンγ産生増加すると、SLPI(Secretory leukocyte protease inhibitor)と呼ばれる蛋白減少することが示された。SLPI濃度ブースティングすると、気道反応性減少するという動物モデル実験。


High IFN-γ and low SLPI mark severe asthma in mice and humans
Mahesh Raundhal et. al.
J Clin Invest. doi:10.1172/JCI80911.
 The American Society for Clinical Investigation.Published June 29, 2015


ヒト/重症喘息患者のIFNーγとSLPI発現

“smart insulin patch” : インスリン治療の革命?

 “smart insulin patch”


http://health-innovations.org/2015/06/23/worlds-first-smart-insulin-patch-could-replace-painful-injections-for-diabetes/



インスリンとglucose-sensing enzyme glucose oxidase.をパック詰めし100を超えるニードルでカバーしたもので、血糖迅速反応し、痛みがなく、安全な、閉鎖回路デリバリー

Guらは、β細胞活動性を擬似的にして、ブドウ糖センサーの役割を果たし、インスリンの適正量をストア・放出して血糖を適正化する方法

Combining hyaluronic acid (HA) and 2-nitroimidazole (NI), which can be converted to hydrophilic 2-aminoimidazoles through bioreduction under hypoxic conditions, resulted in a new molecule that was hydrophilic on one end and hydrophobic on the other. 
A mix of these molecules self-assembled into tiny vesicles with the hydrophobic ends pointing inward and the hydrophilic ends pointing out. 
The self-assembled hypoxia-sensitive hyaluronic acid (HS-HA) vesicles -- each 100 times smaller than the width of a human hair -- were filled with insulin and the glucose detecting enzyme glucose oxidase, which can convert glucose to gluconic acid in the presence of oxygen.
解説:http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Type1Diabetes/52342

正直、よく分からんけど、インスリン放出タイミングを酵素の酸素利用を利用して低酸素検知でインスリン放出のタイミングとなるよう設計したということか?疎水性末端となる人工的小胞を形成し、低酸素刺激のヒアルロン酸小胞にインスリンを詰め込み、酸素存在下でのみブドウ糖をグルコン酸へ変換するGlucose Oxidaseを利用して血糖を検知する方法?


Microneedle-array patches loaded with hypoxia-sensitive vesicles provide fast glucose-responsive insulin delivery
Jicheng Yua,b, et. al.
http://www.pnas.org/content/early/2015/06/17/1505405112.abstract


2型糖尿病:運動環境リソースや健康食利用性整備で発症抑制の可能性

2型糖尿病(T2DM)発症予防には、行動修正が必要だが、サポート環境が無い場合の手立てについては不明の状況。

地理情報システム(GIS)ベースでは相関認めず、近隣社会環境との相関も認めないが、聞き取り調査ではリソースとして、健康食に関する累積暴露で12%、 身体活動性累積暴露で21%、T2DMリスク減少が、調査ベースで証明


きれいな結果ではないようだが、近隣環境のある特定の整備、健康食を利用しやすい環境、運動しやすいリソースの提供で、T2DM発症を抑えられる可能性あり



Longitudinal Associations Between Neighborhood Physical and Social Environments and Incident Type 2 Diabetes Mellitus
The Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA)
Paul J. Christine, et. al.
JAMA Intern Med. Published online June 29, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2015.2691



近隣環境の2型糖尿病発症リスクに与える影響
Multi-Ethnic Study of Atherosclerosisのデータ

近隣の健康食・身体活動性リソースと社会的環境について、時間推移変化毎、個別被験者について調査。
近隣環境は、地理情報システム(GIS)ベースと調査ベース手法、サマリースコアに結合し測定
累積近隣リソース暴露によるT2DM発症ハザード比を、Cox比例ハザードモデルを用いて推計(年齢、性別、収入、教育レベル、人種/民族、アルコール使用、喫煙補正)


主要アウトカム/測定:T2DM発症率、空腹時血糖126mg/dL 以上、もsくはインスリン・経口血糖降下剤使用

8.9年間フォローアップ期間中央値、3万7千394人年、糖尿病発症 616/5124(12.0%) (粗発生頻度, 16.47 [95% CI, 15.22-17.83] / 1000 人年)

補正モデルにてT2DM発症リスク低下は、近隣の健康食環境指数累積簿暴露機会増加と相関(サマリースコア 12%; HR /サマリースコア 4分位 [IQR]増加毎 0.88 [95% CI, 0.79-0.98]) 身体活動性リソースとも相関 (21%; HR /サマリースコア  IQR増加毎, 0.79 [95% CI, 0.71-0.88])、調査暴露測定項目が主に関連。
近隣社会環境はT2DM発症と相関せず (HR / サマリースコア IQR 増加 0.96 [95% CI, 0.88-1.07])

要約:身体活動をサポートするリソースが多い居住環境、それより、やや影響は低下するが、健康食サポートするリソースが多い居住環境はともにT2DM発症を抑制する
居住周辺環境を修正することで、補完的に、T2DMの住民ベースのアプローチ化膿であるが、さらなる調査研究必要。






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