2012年4月26日木曜日

NEJM スタチン擁護的perspective

 “2012年US FDAは、すべてのスタチンに対し、警告表示を新たにさせた”

いわずもがなの以下の3つ
1)スタチン使用者に関して血糖と・HbA1c増加の報告があること
2) 認知機能に関する軽度・可逆性だが影響を起こすこと
3)HIV、HCVに関わるプロテアーゼ阻害剤との併用注意に関すること
NYTimesなど米国メディア:スタチン使いすぎと・・・  2012年3月7日水曜日

高用量スタチン糖尿病発症4.9年早める ・・・しかし、CV減少 NNT v NNH 2011年 06月 22日




これに対する反論的perspective
Statins: Is It Really Time to Reassess Benefits and Risks?
Allison B. Goldfine, M.D.
April 25, 2012 (10.1056/NEJMp1203020)



LDL減少 1mmol/Lあたりのスタチンの効果





一方、JUPITER研究 17802名の糖尿病なし、LDL 3.4 mmol/L(130 mg/dL)および hsCRP 2.0mg/L以上では、ロスバスタチンによりプラシーボ比較で、新規糖尿病発症 25%のハザード比増加

新規発症糖尿病リスク増加にかかわらず、 臨床的重要な改善を示す心血管リスク低下をわずか1.9年で示している。それは、心筋梗塞・卒中、血管再建、不安定狭心症入院、心血管原因死亡といった要素。
セカンダリアウトカムとしても、心筋梗塞54%、卒中48%、血管再建 46%、全死亡率 20%減少。

メタアナリシス(57593名)(Diabetes Care 2009;32:1924-1929)では、新規糖尿病発症 13%の増加で、JUPITER研究ほどの増加リスクは認めなかった。他も同様(Lancet 2010;375:735-742)で、10%未満の増加報告

メカニズムとしては、細胞の研究で、 スタチンがβ細胞分泌、一つはCa2++依存インスリン分泌減少、 guanosine triphosphate (GTP)–binding proteinのisoprenylatioで説明。
また、スタチンのisoprenoid生合成抑制効果により、脂肪細胞のインスリンシグナル化蛋白の発現低下をもたらすことが、糖担体発現あるいはtranslation減少をもたらす。空腹時インスリン値軽度増加することは、インスリン感受性の変化とは一致してないが・・・。他のoff-target effectも関係するかもしれない。
 

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