2022年10月19日水曜日

SPRINT二次解析:集中的強化降圧療法維持は現実的でなく、レガシー効果も不透明・・・って言ったほうが正直なのでは?

JAMA雑誌は「研究は高血圧の長期管理の重要性を強調している」とのことだが、集中的降圧治療はリアルワールドでは困難ということではないの?


概要:

収縮期血圧介入試験のこの二次分析は、試験終了から約4.5年後に心血管および全死因死亡率の発生率を伴う集中治療に対する無作為化の長期的影響を評価する。

所見9361人の患者を対象とした収縮期血圧介入試験のこの二次分析では、心血管および全死因死亡率に対する集中的なBP対照の有益な効果は、試験後の4.5年間の観察追跡調査中に減弱した。この期間中、外来患者のBP測定値は、集中治療に無作為化された参加者について、収縮期BPが平均7mmHg増加したことを示した。

意味収縮期血圧介入試験の目標である120mmHg未満に対するBPコントロールの維持は、心血管死亡率の集団減少を達成するために重要である。要約の重要性収縮期血圧介入試験(SPRINT)は、集中的な血圧制御が心血管の罹患率および死亡率を低下させることを示した。しかしながら、集中治療のレガシー効果は不明である。


Longer-Term All-Cause and Cardiovascular Mortality With Intensive Blood Pressure Control

A Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial

Byron C. Jaeger, et al.

JAMA Cardiol. Published online October 12, 2022. doi:10.1001/jamacardio.2022.3345

https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/article-abstract/2797064


キーポイント

疑問点: 集中的血圧コントロールが死亡率に及ぼす長期的legacy effectは?

結果: 9361人の患者を含むSystolic Blood Pressure Intervention Trialのこの二次解析では、心血管および全死亡に対する集中的な血圧コントロールの有益な効果は、試験後の4年半の観察追跡の間に減少した。この間、外来患者による血圧測定では、集中治療に割り付けられた患者では収縮期血圧が平均7mmHg上昇したことが示された。

収縮期血圧介入試験の目標値である120mmHg未満まで血圧をコントロールし続けることは、心血管死亡率の集団的減少を達成するために極めて重要であることを意味する。


概要

重要性 収縮期血圧介入試験(Systolic Blood Pressure Intervention Trial:SPRINT)では,集中的な血圧コントロールが心血管疾患の罹患率と死亡率を低下させることが示された。しかし,集中治療のレガシー効果については不明である。

目的 集中治療への無作為化の長期的効果を,試験終了から約4.5年後の心血管死亡率および全死亡率とともに評価する。

デザイン,設定,参加者 多施設共同無作為化臨床試験の本二次解析では,無作為化は2010年11月8日に開始し,試験介入は2015年8月20日に終了し,試験終了時の訪問は2016年7月まで行われた。米国およびプエルトリコの102の診療所から、高血圧および心血管リスクが高いが糖尿病または脳卒中の既往がない50歳以上の患者を対象とした。解析は2021年10月から2022年2月の間に実施した。

介入 収縮期血圧(SBP)の目標を120mmHg未満(集中治療群;n=4678)と140mmHg未満(標準治療群;n=4683)に無作為に割り付け。

主なアウトカムと測定法 2016年から2020年まで,米国全国死亡指数による死亡率の観察追跡を延長。試験参加者2944名のサブセットにおいて,試験中および試験後の電子カルテから外来患者のSBPを調査した。

結果 ランダム化された9361人のうち、平均(SD)年齢は67.9(9.4)歳、3332人(35.6%)が女性であった。介入期間中央値(IQR)3.3年(2.9-3.9)において、集中治療は心血管死亡率(ハザード比[HR]、0.66;95%CI、0.49-0.89)および全死亡率(HR、0.83;95%CI、0.68-1.01)に有益であった。しかし、中央値(IQR)8.8年(8.3~9.3年)の総追跡期間では、心血管死亡率(HR、1.02;95%CI、0.84~1.24)または全死亡率(HR、1.08;95%CI、0.94~1.23)における有益性の証拠はもはや存在しない。参加者のサブグループにおいて、集中治療に無作為化された参加者の推定平均外来SBPは、無作為化後5年目の132.8mmHg(95%CI、132.0-133.7)から10年目の140.4mmHg(95%CI、137.8-143.0)へと上昇した。

結論と意義 集中治療の心血管死亡率および全死亡率に対する有益な効果は試験後も持続しなかった。試験後,集中治療に割り付けられた参加者の外来でのSBPレベルが上昇していることから,これらの結果は,高血圧の一貫した長期管理の重要性を強調するものである。


Trial Registration  ClinicalTrials.gov Identifier: NCT01206062


COPD在宅リハビリテーション多施設RCT:活動性・情緒CRQ全てに有意改善示される ;対照的に日本では懸念される状況にある在宅ケア

日本の在宅ケアは介護保険により乗っ取られてしまっている。そもそも介護保険制度での介護認定の「樹形モデル図」なんて、機械学習でも古臭くなった「教師あり学習」の「決定木」でさえ欠点が明らかになり、そもそも、対象者も同等の特性とは言えなくなったのに関わらず、介護認定仕組みの方を姑息的に弄り倒してごまかし続けている欠陥制度である。

実際の現場でも、真面目な施設が大部分だと思うが、在宅ケアが形式だけの訪問看護がなされ散る事例があり、コロナ感染したから特別指示をくれと患者・家族ニーズを無視して訪問看護事業所が請求してきたり、通院患者なのになぜか「訪問看護」がなされ、急遽医療が必要な事例なのに患者・家族に口頭だけで受診を促すだけで終わらせるという事例がここ1ヶ月で同事業所関連で経験した


リハビリテーションは、日常生活に即した対応が必要で、患者の生活実態に近い場で行われるのが理想であり、 在宅にて継続的に行われるのが当然なのだろう。


COPD患者在宅リハビリテーションに関する大規模な多施設RCTがなされ、非常に良好な結果が報告されたようだ。

介護保険により毒された日本の在宅リハビリテーションに光が灯る日があるのだろうか?


慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を対象とした在宅リハビリテーションプログラムに関する初の多施設共同無作為化比較試験の結果が、CHEST2022年次総会で発表され、非常に良好な結果を示した。12週間終了時点で、介入に無作為に割り付けられた患者は、活動レベルや感情的幸福を含む慢性呼吸器質問票(CRQ)のすべての領域において、有意かつ臨床的に意味のある改善を示していたと、ミネソタ州ロチェスターのメイヨークリニック、呼吸器・重症医療部門顧問のRoberto P. Benzo医師は報告している。

noteへ実験的移行

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