2018年9月18日火曜日

健康高齢者にはアスピリン使用は効果無く、有害の可能性

万能薬みたいな呼称されてきたアスピリン

大腸がんの予防効果もNEJM自体にとりあげられてたのに・・・

ASPREE Investigator Group 19万名(オーストラリア 16,703、米国 2,411)名のランダム化二重盲検研究


70歳以上で登録、米国内はアフリカ系アメリカ人・ヒスパニックは65歳とややトリッキーな基準。平均フォローアップ4.7年間と比較的短い期間に結果・有意差出現。

アスピリン 100mg

アスピリン服用にて重大出血リスク増加、全原因死亡リスク増加、とくに癌原因死亡増加、ベネフィットとしての心血管イベントリスク減少認めず


Effect of Aspirin on Cardiovascular Events and Bleeding in the Healthy Elderly
John J. McNeil
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1805819

高齢成人の一次予防としてのアスピリン少量投与はプラシーボに比較して有意に重大出血リスク増加するも、心血管イベント有意低下示せず
(Funded by the National Institute on Aging and others; ASPREE ClinicalTrials.gov number, NCT01038583.)

重大出血累積リスク






Effect of Aspirin on Disability-free Survival in the Healthy Elderly
John J. McNeil
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1800722

健康高齢者アスピリン使用は、5年間においては、プラシーボ比較で、無障害生存(健康生存)期間延長示せず、重大出血リスク増加
(Funded by the National Institute on Aging and others; ASPREE ClinicalTrials.gov number, NCT01038583.)


プライマリ複合エンドポイント累積頻度



死亡・認知症・持続的障害累積頻度




Effect of Aspirin on All-Cause Mortality in the Healthy Elderly
John J. McNeil
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1803955
プラシーボに比較してアスピリン連日投与健康高齢者で全原因死亡増加し、がん原因死亡が主に関連。以前の研究と異なり予想外で今後解釈に注意が必要
(Funded by the National Institute on Aging and others; ASPREE ClinicalTrials.gov number, NCT01038583.)


死亡原因による累積死亡頻度
 

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