2014年8月18日月曜日

カフェイン摂取: 耳鳴り発生抑制?

「耳鳴」 ってのは、その訴え、評価、原因、治療も、一般医家には難問題。


NHSII(30-44歳、女性)でのカフェイン摂取と耳鳴り発症の関連性調査。


前向き研究にて、カフェイン 150mg/日(コーヒー 8オンスカップに相当:237ml)未満の摂取者に比べ、450-599 mg/日では、その多変量補正ハザード比 0.85(95% 信頼区間 0.78 - 0.95)。
さらに、 600mg/日以上では、 0.79 ( 0.68 - 0.91)。


A Prospective Study of Caffeine Intake and Risk of Incident Tinnitus
Jordan T. Glicksman, et. al.
The American Journal of Medicine Volume 127, Issue 8, Pages 739–743, August 2014 DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.amjmed.2014.02.033




カフェインの覚醒作用が関連しているのではないかとの考察もあるが、機序不明。
http://www.viralglobalnews.com/health/caffeine-consumption-linked-reduced-incidence-tinnitus-women/14173/

2型糖尿病: 炭水化物極度制限・脂肪高比率 vs 脂肪摂取制限 RCTにてCGM血糖変動、血糖降下薬剤必要量減少

炭水化物超制限食vs飽和脂肪制限食による、2型糖尿病管理指標の変化

低炭水化物食では、脂肪制限に比べ、CGMによる血糖変動指標、血糖降下剤使用量の減少を認めた。

A Very Low Carbohydrate, Low Saturated Fat Diet for Type 2 Diabetes Management: A Randomized Trial
Diabetes Care July 28, 2014 ublished online before print July 28, 2014, 
doi: 10.2337/dc14-0845

【目的】2型糖尿病(T2DM)患者に於ける、炭水化物極低摂取・不飽和脂肪酸高度/飽和脂肪酸低度摂取(LC) vs  非制限炭水化物高度摂食・脂肪低度摂取(HC)の、血糖コントロール、心血管疾患(CVD)リスク要素への影響の比較

【研究デザイン・メソッド】
T2DM肥満成人(n = 115、 BMI 34.4 ± 4.2、年齢 58 ± 7 歳)
割り付け
低カロリーLC食(炭水化物 14% (炭水化物 50g/日未満)、 蛋白 28%、脂肪 58% (飽和脂肪酸 10%未満))
エネルギーマッチ化HC食  (炭水化物 53% , 蛋白 17% ,  脂肪 30%  (飽和脂肪酸10%未満))

構成運動施行24週間

アウトカムは、HbA1c、 血糖変動(48時間CGM:GV)、 血糖降下剤変化(血糖降下剤 effects score [MES])、 血液脂質、血圧

【検査結果】
93名24週完遂、同様の完遂率(LC 79% vs 82%)、減量 (LC −12.0 ± 6.3 kg、 −11.5 ± 5.5kg): p 0.50以上、 血圧: −9.8/−7.3 ± 11.6/6.8 mmHg 、 LDLコレステロール (−0.3 ± 0.6 mmol/L)減少。
LC完遂者は、TG、MES、GV指数いずれも大きく減少
HbA1c 7.8%超、 HDL-C 1.29 mmol/Lの被験者では、HbA1c減少、HDL増加著明。





日本糖尿病学会は、「低炭水化物ダイエット」に対して当初拒否的・・・

メタ解析により炭水化物 55%以上脂質 30%未満たんぱく質 12~16%を推奨値とする報告もあ る。一方、最近では、炭水化物の最低必要量のみを定めるものや、特に一定の数値を示 さないガイドラインも見られるようになってきている。欧米と比較して脂質摂取量 の少ない我が国では、従来から脂肪エネルギー比率の上限として 25%を採用することが一 般的で・・・


「学会が否定する「極端な制限」とはどれぐらいなのか、安全に減らせるとしたらどれぐらいかという基準は具体的に示されず、提言内容に疑問を抱く患者もいる。」という主張はごもっともで・・・


製薬会社のおんぶにだっこができない、食事介入ランダム化トライアル


「門なんたらさんたち日本糖尿病学会のおえらいさんたち」は、日本人のエビデンスがないとほざいてるが、さてどうするんだろ?しょせん外人のRCTと批判し続けるだけだろうか?


低炭水化物ダイエットRCT報告がでて、日本人糖尿病患者への、低炭水化物食の具体的指標をどうするか、注目点となってきている。

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