日本側から見れば、運転能力に影響を与えル薬剤(DADA)の影響 に興味が向く。
Drugs affecting driving ability (DADA)とリスク疾患示唆は、段階別ピクトグラムの4レベル(0,1,2,3)の標準化分類。フランスの警察データベースで、level 2、level 3薬剤とドライバーによるリスク増加を検討。
Drugs affecting driving ability (DADAs)
Orriols L, Delorme B, Gadegbeku B, et al; CESIR Research Group. Prescription medicines and the risk of road traffic crashes: a French registry-based study. PLoS Med. 2010;7(11):e1000366
この影響は明らかでは無かったということ。非DADAに比べれば若干リスク増加のみということ。
ONLINE FIRST
Factors Associated With Serious Traffic Crashes: A Prospective Study in Southwest France ONLINE FIRST
Sylvie Blazejewski, et.al. for the CESIR Group
Arch Intern Med. 2012;():1-2. doi:10.1001/archinternmed.2012.1695
679名の患者が含まれ、平均年齢(SD)36.5(14.7)歳、85.0%は55歳未満で、83.0%は男性。このうち、53.3%は対オートバイ、33.1%が対車、10.3%が対自転車
衝突事故の77%が午前6:00から午後8:00
夜間の衝突事故は対55歳以上(7.1%)に比べ、18-29歳(28.1%)では4倍、30-54歳で(14.6%)では2倍超(P<.06)
衝突事故1週間前に一つでも服薬49.0%、24時間以内服薬31.5%(中枢神経系薬剤11.0%、心血管薬剤9%)。この半数がDADA(Drugs affecting driving ability)薬剤服用。352名のアルコール濃度(BAC)患者の内、68.5%がBAC<0.5 g/L、1.7%が0.5-0.8 g/L、29.8%が0.8g/L。ドライバーの28.9%が衝突事故当日に飲酒、衝突事故前6時間は20.2%。
事故当日のアルコール摂取報告とBAC0.5g/L以上所見は一致性が高い(κ=0.63)
衝突事故当日アルコール摂取報告は男性(31.7%)、女性(14.8%)
衝突前6時間内の薬物使用は2.5%で、特に大麻が多い。7%は医薬品・薬物、アルコール24時間内ごちゃ混ぜ。
衝突事故前1週間の毎日7時間超の睡眠は約50%で、前日睡眠7-9時間は59.5%。
運転中の眠気リスクは3.85で、女性(17.4%)より男性(27.7%)で多く(P=.02)、若年者に多く(29.5%、18-29歳) vs 26.3%(30-54歳)、14.3%(55歳以上)
多変量解析にて、18-29歳、車の運転、飲酒、運転中眠気が独立した自動車衝突事故の要素
薬物服用は原因としては低リスク。非DADAsに比べ、DADAsは若干リスク増加(ハザード比 1.24;95%CI,0.56-2.77)
参考:Orriols L, Delorme B, Gadegbeku B, et al; CESIR Research Group. Prescription medicines and the risk of road traffic crashes: a French registry-based study. PLoS Med. 2010;7(11):e1000366
そろそろ、チャンピックス服用時運転に関してなんらかの アクションないのだろうか?
都市部では全く無関心だろうが・・・田舎での禁煙指導の障害となっている。