2012年12月7日金曜日

ACCOMPLISHサブ解析: 非肥満ではサイアザイドベースの降圧剤選択は後回しの方が良いのかもしれない

肥満者と、正常体重では、治療選択変えた方が良いのかもしれない。




いままでの高リスク高血圧患者の臨床トライアル報告だと、正常体重者の場合、肥満症例に見られない奇異性の心血管イベントの増加がみられた。

 Avoiding Cardiovascular Events through Combination Therapy in Patients Living with Systolic Hypertension (ACCOMPLISH)事前層別化解析で、体サイズによる心血管イベントの差について検討

Effects of body size and hypertension treatments on cardiovascular event rates: subanalysis of the ACCOMPLISH randomised controlled trial

the Lancet, Early Online Publication, 6 December 2012

ベナゼプリル・HCTZ割り付け群では、プライマリエンドポイントは、正常体重 30.7、過体重 21.9、肥満 18.2(全体 p=0.0034)

しかし、ベナゼプリル・アムロジピン群では、プライマリエンドポイントの3群間差は認めず (18·2, 16·9, and 16·5; 全体 p=0·9721)

肥満では、プライマリイベント発生率は、ベナゼプリル・HCTZと、ベナゼプリル・アムロジピン群で同様
しかし、過体重・正常体重でのプライマリイベント発生率は、ベナゼプリル・アムロジピン群で有意に低い (ハザード比 過体重 0·76, 95% CI 0·59—0·94; p=0·0369、 正常体重 0·57, 0·39—0·84; p=0·0037)



正常体重 vs 肥満者で、高血圧に対する介在メカニズムが異なるのかもしれない。

サイアザイドベース治療は、正常体重者は、肥満体重者に比べ、心血管イベント防御効果少ない可能性あり
アムロジピンベースの治療では、BMIサブグループ横断的に有効で、非肥満高血圧でも心血管予防効果もたらすかもしれない。すなわち、体重に不問で有効な可能性がある。

ヒト組替EPOドーピングで運動パフォーマンス改善せず

組替ヒト・エリスロポイエチン(EPO)ドーピングでは、プロのサイクリング競技のパフォーマンスの改善効果みとめないという報告。

訓練されてない、訓練された競技者の研究では最大酸素摂取量VO2maxの改善7%-9.7%認めるという報告があったが、サイクリングパフォーマンスとの関連性は認めなかった

元々、1990年の国際オリンピック協会の処置は、十分なエビデンスがアルカラというわけでは無かった。

多くの最大酸素摂取量VO2maxでの研究は、一致して改善効果を示すが、運動耐容能、乳酸閾値、乳酸turnpoint、運動効率などは一致した結果は出ていない。

副作用として、血圧増加、血栓性イベント、PRES(可逆性後頭葉白質脳症、プレス、Posterior reversible encephalopathy syndorome)、腫瘍増殖・血管新生、まれだが、赤血球癆など存在する。


"Erythropoietin doping in cycling: lack of evidence for efficacy and a negative risk-benefit"
Heuberger J, et al
Br J Clin Pharmacol 2012; DOI: 10.1111/bcp.12034.
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/bcp.12034/abstract


こういった運動競技において、最大酸素摂取量・負債量と、運動パフォーマンスは関連せず・・・ってことか?


副作用から考えて、禁止薬物で良いとは思う


ところで、心肺血液疾患状況ではどうなのだろう?

アメリカ心臓病協会:ソーシャルメディアなどを積極的に使って身体健康のための行動変容介入を・・・

日本では新しいインターネット技術を、子供の心身の健康に関して、悪い方にしか受け取らない傾向がある。旧態依然たるメディアから報道されることが多いため、どうしてもこういう報道は恣意的・無意識的な解釈が含まれるからだろう。

AHA(米国心臓病協会)は、ソーシャルメディア・ソーシャルネットワークを利用して、子供の肥満対策とする方法を検討し、最適化ツールのためにはさらに多くの研究必要。
ソーシャルネットワークと予防的健康行動の関連性が導かれ、たとえば12-17歳の95%がネットアクセスし、ソーシャルメディアを積極的に利用しているという実態から、これを利用しようとする能動的志向を表明している。しかし、ネットベース肥満介入に関する確固たる、再現性を示す研究はまだ少ない。

Jennifer Li (ivision chief of pediatric cardiology at Duke University)は、8つのネットベースのランダム化トライアル(体重、BMI、運動、食事摂取量をアウトカムとする)を行った。6つは少数で、2つは359名の思春期女性と、3千名の中学生徒研究で、結果は様々。

ステートメントは、臨床医、為政者、研究者は、ソーシャルメディアやネットワーク利用の行動変容の柔軟なモデルを考慮すべきとして、行動変容エレメントへのアプローチに着眼し、それを進めることを述べている。

たとえば、“Weight Watchers program”ベースに肥満着眼した専門的なソーシャルネットワーク開発など

21世紀の主たるコミュニケーションツールとなるかもしれないこの強力なツールを否定的に捉えるだけでは、将来性は無い・・・という感じの話。

Approaches to the Prevention and Management of Childhood Obesity :The Role of Social Networks and the Use of Social Media and Related Electronic Technologies : A Scientific Statement From the American Heart Association
Circulation. published online December 3, 2012;
http://circ.ahajournals.org/content/early/2012/12/03/CIR.0b013e3182756d8e.citation



脂肪エネルギー比率低で、体重・BMI・腹囲減少 ・・・ 日本人若年者の将来が危惧される

日本人の脂肪総摂取量は欧米に比較しても増加目立つ。平成23年の国民健康・栄養調査では、脂肪エネルギー比率は30歳未満で特に高く、平均で・・・30%にも及ぶ。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002q1st-att/2r9852000002q1wo.pdf
脂肪エネルギー比率が30%以上の人の割合が、20歳以上の男性で20.0%、女性で27.6%であることが示されました。年代別では男女ともに20歳代でその割合が高く、男性37.0%、女性44.2%でした
図譜がわかりにくいが・・・下から3番目のボックスが脂肪比率




若いうちの脂肪蓄積が・・・



Effect of reducing total fat intake on body weight: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials and cohort studies
BMJ 2012; 345 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e7666 (Published 6 December 2012)
Cite this as: BMJ 2012;345:e7666

33RCT(登録者 73589)、10コホート研究

メタアナリシスにより、脂肪エネルギー総量減少食事は体重の相対的減少と相関(1.6kg、95%信頼区間 -2.0から-1.2kg、I2=75%, 57735名)。低脂肪食の対照群比較の体重減少はトライアル横断的に一致性があったが、効果サイズにばらつきはあった。ベースラインの脂肪摂取量減少が大きいほど、脂肪摂取量低値ほど体重減少効果があり、これがheterogeneityの原因と考えられた。BMI減少 (−0.51 kg/m2, 95% 信頼区間 −0.76 to −0.26, nine trials, I2=77%) 、腹囲減少 (by 0.3 cm, 95% 信頼区間 −0.58 to −0.02, 15 671 women, one trial)とも関連
心血管系へのネガティブな影響(たとえば、血圧、脂質値)示唆認めず


脂肪総摂取量減少は、健康な被験者・リスク状態トライアル被験者において、長年にわたり、品質の良い、一致性の高いエビデンスが存在する。

エネルギー摂取量の28-43%を脂肪摂取とする場合の成人例では、6ヶ月から8年間において、より脂肪摂取少ないほど、軽度だが、統計学的有意がある、臨床的には意味のある、持続的な体重減少を成人で示す。

エビデンスは小児・若年者でも同様



卵は動脈硬化悪化させる; 卵黄×年は心血管リスク増加と相関
http://kaigyoi.blogspot.jp/2012/08/blog-post_17.html

実地医家COPD管理:ナースサポート・ルーチンモニタリング強化も効果乏しい ・・・ 却って急性増悪増加?

専門医でない一般臨床家:GPでの、COPD発見、管理機会が増えてはいると思うが、スパイロメトリー未使用で診断されてる事例も多く、さらに、治療アウトカムを見据えた管理が出来ているか疑問をもつことが多い。COPDガイドラインなんぞどの世界・・・
とは言うものの、有病患者数の増加に伴い、呼吸器科外の非専門医にも、診療してもらわなければ対応できない。できるだけ、簡素な診断・管理マネージメントを一般医家に提示し、徹底させる必要がある。COPD患者の自己管理指導に加え、専任看護師によるサポートも選択肢になるだろうという考えもでてくる。

自己管理、ルーチンモニタリング、通常ケアでの群間比較

結論から言えば、患者QOLや自己評価では思うほどの効果はない。

急性増悪回数増加の可能性あり、急性増悪自己認識が高まったせいなのかもしれない。
自己管理群では、気管支拡張剤、ステロイド抗生剤使用多いほど急性増悪回数増加しているという気になる報告でもある。



Comprehensive self management and routine monitoring in chronic obstructive pulmonary disease patients in general practice: randomised controlled trial
BMJ 2012; 345 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e7642 (Published 28 November 2012)
Cite this as: BMJ 2012;345:e7642
【序文】COPD患者の一般臨床に於ける、疾患マネージメント(包括的自己管理・ルーチンモニタリング)の2つのモードの、QOL(プライマリ目標)と、“急性増加”の回数と患者マネージメント、自己評価(セカンダリ・目標)長期的影響評価
【デザイン】24ヶ月多施設、調査者盲目化、3群、プラグマティック、RCT
【セッティング】オランダ東部15のGP
【被験者】スパイロメトリ確認・GP治療COPD。呼吸器科医治療COPD重症は除外
【インターベンション】通常ケアのアジュバントとして包括的自己マネージメント管理を行う。

以下比較
・臨床ナース電話サポート
・ルーチンモニタリングを伴う4つのテーラー化セッションを含む年2-4回の構成コンサルテーション
・通常ケア(患者自己主導のみ)

【アウトカム】プライマリアウトカムは、24ヶ月後の chronic respiratory questionnaire total score測定のCOPD特異的QOLの変化
セカンダリアウトカムは、主に慢性呼吸疾患属性スコア、Nijmegen telephonic exacerbation assessment system評価による急性増悪回数・患者管理、COPD自己評価スケールによる自己評価

【結果】165 名を、自己管理(n=55)、ルーチンモニタリング(n=55)、通常ケア単独(n=55)24ヶ月時点での平均 chronic respiratory questionnaire total score 補正治療差分は有意でない。
セカンダリアウトカムも差を認めないが、例外は急性増悪管理

通常ケアに比較して、自己管理群の急性増悪回数は、気管支拡張剤管理群(オッズ比 2.81, 95% 信頼区間 1.16 to 6.82)、プレドニゾロン・抗生剤あるいは両剤管理群で多い (3.98, 1.10 to 15.58)。

【結論】COPDのGP管理に関してだが、包括的な自己管理、ルーチンモニタリングは、QOLや自己評価において、通常ケアを上回る長期的にベネフィットを与えない。
自己管理患者はより急性増悪対処能力は高いようではある。

“モニタリングをすればするほど、看護師の介入が多ければ多いほど・・・ QOLが改善”って理想論は現実の世界では存在しない。却って、コストを増大だけの可能性あり


別の発想のストラクチュアルな管理開発が望まれる

noteへ実験的移行

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