いままでの高リスク高血圧患者の臨床トライアル報告だと、正常体重者の場合、肥満症例に見られない奇異性の心血管イベントの増加がみられた。
Avoiding Cardiovascular Events through Combination Therapy in Patients Living with Systolic Hypertension (ACCOMPLISH)事前層別化解析で、体サイズによる心血管イベントの差について検討
Effects of body size and hypertension treatments on cardiovascular event rates: subanalysis of the ACCOMPLISH randomised controlled trial
the Lancet, Early Online Publication, 6 December 2012
ベナゼプリル・HCTZ割り付け群では、プライマリエンドポイントは、正常体重 30.7、過体重 21.9、肥満 18.2(全体 p=0.0034)
しかし、ベナゼプリル・アムロジピン群では、プライマリエンドポイントの3群間差は認めず (18·2, 16·9, and 16·5; 全体 p=0·9721)
肥満では、プライマリイベント発生率は、ベナゼプリル・HCTZと、ベナゼプリル・アムロジピン群で同様
しかし、過体重・正常体重でのプライマリイベント発生率は、ベナゼプリル・アムロジピン群で有意に低い (ハザード比 過体重 0·76, 95% CI 0·59—0·94; p=0·0369、 正常体重 0·57, 0·39—0·84; p=0·0037)
正常体重 vs 肥満者で、高血圧に対する介在メカニズムが異なるのかもしれない。
サイアザイドベース治療は、正常体重者は、肥満体重者に比べ、心血管イベント防御効果少ない可能性あり
アムロジピンベースの治療では、BMIサブグループ横断的に有効で、非肥満高血圧でも心血管予防効果もたらすかもしれない。すなわち、体重に不問で有効な可能性がある。