2016年6月27日月曜日

COPD高齢者:薬物療法アドヒアランス うつ状態の役割

COPD診断後6ヶ月の薬物療法trajectoryがかなり重要
診断後うつ診断は20%、その場合アドヒアランス低下


Adherence to Maintenance Medications among Older Adults with Chronic Obstructive Pulmonary Disease: The Role of Depression
Jennifer S.
Albrecht, et. al.
Annals ATS.
First published online 22 Jun 2016 as DOI: 10.1513/AnnalsATS.201602-136OC
http://www.atsjournals.org/doi/pdf/10.1513/AnnalsATS.201602-136OC
序文:COPD患者のにおいて、うつは最も多い疾患だが、認識されないそして治療されない併発症である
うつは、他の病態、糖尿病などの薬剤のアドヒアランス低下と関連するとされるが、COPD薬剤使用の評価とアドヒアランスに関して研究不十分

目的 : COPD維持薬物療法アドヒアランスにおけるうつのインパクト評価:新規COPD診断Medicare受益者国内代表サンプルに於ける評価 
方法:Medicare運営請求5%サランダムンプル、2006年から2010年COPD診断受益者
2年間継続的メディケア:パートA、B、Dカバー、診断後COPD維持薬物2回fill以上
ICS、LABA、長時間作動抗コリン剤処方fill検討にて1回目fill時開始アドヒアランス計算
一般化推定方程式を用いたうつ新規エピソードを関数としてCOPD維持治療薬のアドヒアランスをモデル化 
測定・主たる結果:プライマリアウトカムはCOPD維持治療薬アドヒアランスで、良好服薬アドヒアランス(PDC[ proportion of days covered;ある期間に実際に処方された日数の比率])を測定、 暴露指標はうつ。
COPDとうつは、Part A, Part Bデータの診断コードで評価

社会住民指標、臨床マーカー(併発症、COPD重症度、うつ重症度を含む)を共役要素とする
登録クライテリア合致31,033名の受益者のうち、COPD診断後うつ診断 6227(20%)
COPD維持薬物療法の月毎平均アドヒアランスは、初回fill後57%がピークで、6ヶ月後35%と現象Sル
補正回帰モデルで、うつは、COPD維持薬物療法のアドヒアランス低下と相関  (OR 0.93; 95% CI 0.89, 0.98)

結論:うつ新規エピソードは、高齢者COPD管理のための維持療法アドヒアランス低下と関連
COPD成人治療者側は、うつ発症に注意し、特にCOPD診断6ヶ月間に留意し、ベストな臨床アウトカム確実するために患者のCOPD薬物療法処方アドヒアランスをモニターすべき


Average Three Month Rolling Adherence to COPD Maintenance Medications Over Time by Depression Status



精神科治療の進め方」という本をみると「現代は「うつ」の患者が増え、うつ病概念も拡大し拡散してしまっている。かつては、(一過性の)心因性の抑うつ状態とされた患者も、現代のうつ病概念では「うつ病」とされるようになっている。こうした状況で・・・・抑うつ=抗うつ薬とは考えなくなった」と記載されている。


精神科の先生方も、COPDの「うつ」のなかに、「心因性」抑うつがどれほど存在しているのか、また、介入の仕方に違いがあるのか・・・そういうものを知る必要がある


 うつ・不安に関しては・・・再入院率をふやす

30日以内再入院率は、うつ、不安、精神病、アルコール依存、薬物依存がその悪化要素
Association of Psychological Disorders With 30-Day Readmission Rates in Patients With COPD.
Gurinder Singh, et. al.
Chest, 2016; 149 (4): 905 DOI: 10.1378/chest.15-0449
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleID=2411212

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