2020年7月28日火曜日

糖尿病:Covid-19死亡率合併症悪化要素としてのRAS調整障害の包括的論説

研究者らは、コロナウイルス病2019(COVID-19)に罹患した糖尿病患者の罹患率および死亡率の増加が、レニン-アンジオテンシン系(RAS)の制御異常によるものであるかどうかを調べた。彼らの先行研究では、アンジオテンシン-I変換酵素2(ACE2)の損失は、RASの欠失腕であるACE/アンジオテンシン-III(Ang-II)/アンジオテンシン1型受容体(AT1R)軸を促進し、糖尿病におけるその有害な効果を解き放っていることが確認された。
最近の報告では、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)が宿主に侵入すると、そのスパイク糖タンパク質サブユニットS1を介して鼻、肺、腸の上皮細胞のACE2の細胞外ドメインに結合する。この過程で、ACE2の減少は、Ang-II依存性経路を促進し、肺だけでなく骨髄や消化管の病理を部分的に促進することで、COVID-19糖尿病患者の臨床症状の悪化につながるのではないかとの仮説を立てた。
全身性RASと同様に、腸管上皮内の局所RASと肺内のRASの病態生理学的応答は異なるメカニズムを持っているが、糖尿病による骨髄機能障害は肺と腸の両方に影響を与えていた。これらの知見に基づき、SARS-CoV-2に感染した糖尿病患者の臨床転帰を最適化するためには、全身および組織のRASを慎重に標的化することが示唆された。



糖尿病患者に於ける調整障害状態のRASによるCovid-19での病態に関して包括的論説

ACE2の欠如は、糖尿病における決定的影響をもたらす ACE/angiotensin-II (Ang-II)/angiotensin type 1 receptor (AT1R) axisを促進し、RAS欠損armをもたらす

SARS-CoV-2 Infections and ACE2: Clinical Outcomes Linked With Increased Morbidity and Mortality in Individuals With Diabetes
Alexander G. Obukhov, et al.
Diabetes 2020 Jul; dbi200019.
https://doi.org/10.2337/dbi20-0019



COVID-19を有する糖尿病患者の肺および腸管上皮におけるRASの調節障害。RASの多能性調節因子であるACE2は、SARS-CoV-2の受容体としてハイジャックされ、ウイルス感染を促進する。 ACE2の損失は、タンパク質分解処理、オートファジー、およびADAM17媒介のシェディング(示されていない)を介して間接的に一部だけでなく、COVID-19を持つ糖尿病患者の肺だけでなく、腸疾患を駆動します。 SARS-CoV-2 S1のACE2への結合は、ACE2:B AT1複合体(腸)またはACE2(腸外)の内部化を開始する。したがって、腸管ACE2-B0AT1をダウンレギュレーションすることにより、SARS-CoV-2は、血漿中の細菌性リポ多糖類および/またはペプチドグリカンの上昇を伴う  leaky gut syndromeを促進し、全身の炎症を促進すると考えられる。 肺では、ウイルスの内部化もまた、肺の病理をもたらす ACE2 の減少を促進する。RAS軸の慎重な標的化は、SARS-CoV-2に感染した糖尿病患者の臨床転帰を最適化する可能性が高い。

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正直、よくわからんが、腸管もターゲットになっているようだ

厚労省はアルコール濃度を「○○%」と表現せず「容積%」と統一すべき

エタノール濃度表現の種類
  • 容積% v/v%
  • 重量% w/w%
  • 重量/容積% w/v% 

以下の通達を参考にすると
  • 消防法:重量%
  • 酒税法:容積%
  • 新型コロナ:容積%
と推定(詳しい方は訂正を)
消防法上のアルコール類は重さで考えたときの濃度(重量%。wt%)が 60%以上のものが該当し、酒造等において一般的に使用される、体積で考えたときの濃度(容量%。vol%)とは異なるため注意が必要です。体積で考えたときの濃度においては、概ね 67 容量%(vol%)以上が消防法上のアルコール類に該当します (略)
新型コロナウイルスに対し、60vol%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられるとの報告等があることを踏まえ、当該事務連絡を改定し




エタノール水溶液の容量%と比重及び重量%等との関係
比重;密度÷0.99910
アルコール重量%;アルコール容量%×0.79422÷比重
水分(vol%);(100-アルコール重量%)×比重
100ml中のエタノール(g)量
アルコール容量%×0.79422


エタノール水溶液の濃度と密度との対照表(旧表)
(標準温度15 ℃におけるアルコール表)


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以上は日本での都合だが、CDC、特にCovid-19関連では

Hand Hygiene Recommendations
Guidance for Healthcare Providers about Hand Hygiene and COVID-19

The USP hand sanitizer toolkitexternal icon formulas have final concentrations of 80% ethanol or 75% isopropyl alcohol concentrations. A final concentration of 80% ethanol or 75% isopropyl alcohol recommended in the USP hand sanitizer toolkit are aligned with World Health Organization (WHO) formulationspdf iconexternal icon.
These formulations have been defined at a single concentration value that falls within the range recommended by CDC.
WHO formulations have been manufactured in countries that do not have access to commercially available ABHR, evaluated internationally, and are recommended by WHO for use in response to an emerging viral pathogen, including viruses that are genetically related to, and with similar physical properties as, the SARS-CoV-2.


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日本では・・・安易に“濃度○○%”と表示しているため混乱を生じる
必ず容積%などと表示すべき

新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)
2. 手や指などのウイルス対策
①手洗い
手や指についたウイルスの対策は、洗い流すことが最も重要です。手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒の手洗いだけで1/100に、石けんやハンドソープで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぐと1万分の1に減らせます。
手洗いの後、さらに消毒液を使用する必要はありません。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう。」
 
②アルコール(濃度70%以上95%以下のエタノール
手洗いがすぐにできない状況では、アルコール消毒液も有効です。
アルコールは、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化するものです。
<使用方法>濃度70%以上95%以下(※)のエタノールを用いて、よくすりこみます。
(※) 60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上のエタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えありません
<注意事項>※アルコールに過敏な方は使用を控えてください。
※引火性があります。空間噴霧は絶対にやめてください。


新型コロナウイルス感染症対応に伴う高濃度エタノール製品の使用について(情報提供)

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