2012年2月18日土曜日

EMA ラジレス(アリスキレン)禁止推奨:ACE阻害剤・ARB使用併用時の糖尿病もしくは中等以上腎障害

アリスキレン(ノバルティス)に関する新しい禁忌・警告
EMA( European Medicines Agency)・ Committee for Medicinal Products for Human Use (CHMP)


ALTITUDE study(腎障害合併2型糖尿病にて早期中断)に対するCHMPの意見として、ACE阻害剤・ARB使用者における、糖尿病もしくは中等度・重症腎障害患者に関し、アリスキレン含有薬の禁忌を推奨した。

 情報ソース:http://www.theheart.org/article/1358807.do





ALTITUDE halted: Adverse events when aliskiren added to ACE, ARB therapy December 20, 2011
http://www.theheart.org/article/1331173.do


メディアリリース:Novartis announces termination of ALTITUDE study with Rasilez®/ Tekturna® in high-risk patients with diabetes and renal impairment
・ ALLTITUDE studyの対照は2型糖尿病・腎障害(心血管・腎疾患イベントの高い)
・ ACEもしくはARBにRasilez/Tekturnaを加えた場合、副事象イベント増加
・ 患者安全性を最優先として、世界的に医療関係権威者へ告知、関心の高い患者は医療関係者と接触すべき
・ この研究結果評価・影響に関する問題は今後も検討
 日本語:http://www.novartis.co.jp/news/2011/pdf/pr20111221_01.pdf




日和見主義が持ち前の、我が国の厚労省は、今後、どう対策指導しますか?

H5N1研究公表問題 : WHO研究者集会 全文公開すべき・・・でも今すぐじゃないよ


Ron Fouchier( Erasmus Medical Center in Rotterdam, the Netherlands)と、 Yoshihiro Kawaoka ( University of Wisconsin Madison)の2つの研究チームのH5N1トリインフルエンザのビルレンスに関わる研究報告


出版公表に関しストップがかけられている問題

Flu Researchers Will Halt Controversial Studies for 60 Days
http://www.medpagetoday.com/InfectiousDisease/URItheFlu/30770



WHO Urges Full Flu Papers Be Published
http://www.medpagetoday.com/InfectiousDisease/URItheFlu/31244
WHOの科学者集会で、全文公表が決まったようだ、ただし、迅速な出版にはなりそうもない。


概日リズム:TLR9・適応免疫反応 感染症増悪・免疫の概日リズム形成

ミクロフィラリアの夜間強周期ってのが有名で、夜中の検出率が高いのは知られている。また、がん化学療法での概日リズムの影響も知られているところである。

以下の明暗室モデルは、19:00が夜中(12:00-24:00)、 7:00が昼間(0:01-12:00)を想定している。19:00は丑三つ時?免疫応答上はこの時間帯のワクチン有効?(誰がするのだろう?)。しかし、感染に関しては重症化と関連する時間帯?

The Circadian Clock Controls Toll-like Receptor 9-Mediated Innate and Adaptive Immunity
Adam C. Silver, Alvaro Arjona, Wendy E. Walker, and Erol Fikrig
Immunity, 16 February 2012


概日リズムは24時間周期の生物学的プロセスに関連。このリズムは、分子時計により維持され、環境上の変化の周期性に、ホメオスタシス過程を同調させるtemporal matrixをもたらし、概日分子時計はTLR9(Toll-like receptor 9)の発現・機能を調整する。

TLR9リガンド・アジュバント・ワクチンモデル・TLR9 応答促進マウスで、adaptive immune response(適応免疫反応)改善が数週後見られる。

TLR9-依存敗血症モデルでは、疾患重症度は敗血症導入時間に依存し、TLR9発現・機能の日内変化に 一致する。

これらの所見は、概日リズムとinnate immune system(自然免疫応答)の直截な分子的リンクがあり、免疫予防・免疫治療の重要性を示唆する。



要約では意味不明なので・・・

解説記事(http://www.medpagetoday.com/InfectiousDisease/Vaccines/31235)を概訳


臓器の分子応答はヒトでもマウスでも、病原体侵襲に対して、概日リズムをもってコントロールされているという報告

免疫蛋白として知られている、TLR9の24時間明暗周期高低時間での感染暴露実験で、TLR9発現が底(nadir)の時点でより重度の敗血症を生じることを Erol Fikrig ( Yale University)らが示した。



特に、19:00(高TLR9活性時)暴露で、死亡迅速 (at 31 hours versus 45 hours, P<0.05)、疾患スコア高値 (P<0.001) 、低体温 (P<0.01)となりやすいと、07:00(低TLR活性時)比較 

照明の強度により神経内分泌シグナルを通して生物学的システムに影響を与える概日リズム。
時差などの 概日ルーチンの阻害が免疫系に負の影響をあたえる可能性を強く示唆。さらに特定の疾患、敗血症、関節リウマチのような免疫変化に関わり、時間による症状変化がみられる疾患もあるり、夜間には免疫マーカーが特に高値となることが知られている。

分子レベルでの免疫概日リズムの影響を研究するため、Fikrigのグループは、体内時計遺伝子発現ピークとTLR9の発現の変動を調査した。

午前0:01から12:00まで照明かごに置き、次の12時間暗室に置く。

マウスの脾臓細胞のTLR9蛋白は、19:00時点は07:00時点より 有意に低値(標的臓器への移動?)
 これら 2ポイント時点2時間後、DNA immunostimulantを暴露し、TNF-α、CD80、CD86などのmRNA発現が、19:00暴露群で高いことが分かった。


2つのタイミングでのワクチン投与の影響、TLR9発現高レベル・低レベル時間での免疫刺激物質とともに注入検討。
2週後、マウスは免疫ブースター効果を示す。
19:00ワクチンマウスはよりインターフェロンγ、TLR9蛋白産生を多く生じる。
TLR9応答の日内変動は適応免疫応答の程度の影響を長期示す。

 敗血症実験において、1群は盲腸に、共生的バクテリアへの腹膜での反応を、07:00と19:00行い、もう片方の群で、sham手術比較。sham群は死亡無し、敗血症証拠無し。免疫発現の低い時間帯で生存率悪いだけでなく、IL-6、ケモカイン、MCP-1も増加した。









概日リズム障害動物実験モデルで、前頭前野や情緒系への神経系への変化明らかに 2011年 02月 28日

高脂肪食は概日リズムを崩す 2008年 12月 30日

米国FDA:電動歯ブラシ事故に注意


FDA Warns of Power Toothbrush Hazards
http://www.medscape.com/viewarticle/758846



New Jersey company agrees to halt production of unapproved dental devices
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm291648.htm


特定メーカーのものに対する警告だが、以下の使用上注意も促している。

The agency issued the following recommendations:
  • Inspect the Spinbrush for any damage or loose brush bristles before using. If you notice any damage or loose brush bristles, do not use the brush.
  • Check to be sure that the headpiece is connected properly to the handle of the brush, and test your brush outside of the mouth prior to using. If you notice the connection feels loose or the headpiece easily detaches from the handle, do not use the brush.
  • Supervise anyone who might need assistance when using the brush.
  • Do not bite down on the brush head while brushing.

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