2015年10月17日土曜日

【抗酸化≠善・酸化ストレス≠悪】酸化ストレスが癌増殖抑制的に、抗酸化作用が増殖促進的にはたらく ・・・ 場合もある


抗酸化物質は健康に良いとされているが、マウスにおいて癌増殖促進的に働くことが見いだされたと報告


元々、抗酸化物質というのは、やっかいで、酸化物質がないときは、そのものがprooxidant作用を示す
抗酸化物質だけを大量にとると酸化促進物質として溜まる 2011年 06月 09日


にもかかわらず、相変わらず、テレビやラジオ(生島・・・)やその辺の週刊誌やゴミ雑誌に、抗酸化作用が全て善であるかの如く、インチキ専門家たちがサプリメント販売促進のため、ゴミ情報をまき散らしている現状




酸化ストレスが癌の遠隔転移を抑制しているというマウスの実験結果





Oxidative stress inhibits distant metastasis by human melanoma cells
Elena Piskounova, et. al.
Nature (2015) doi:10.1038/nature15726 Published online 14 October 2015


固形がん細胞は通常血液に入り全身へ播種するが、理由不明なのだが遠隔転移に乏しいことがある。ヒト・メラノーマで患者により転移病歴と、そのメラノーマ細胞の NOD-SCID-Il2rg−/− (NSG) マウス における転移能は低かった。
メラノーマが皮下腫瘍形成する細胞を高頻度検出確認し他が、静脈内・脾臓内移植後ではその比率は低下、特に、転移所見乏しいメラノーマでは目立った。
血液内・腹腔内メラノ−場細胞は、皮下腫瘍内で確立した培養ラインでは、酸化ストレス認めなかった。
転移形成あるメラノーマは転移の間に可逆性メタボリック変化を示し、持続的酸化ストレスへの能力増加し、これは葉酸系のn NADPH-generating enzymeに依存して増加した。

抗酸化物質は遠隔転移をマウスにおいて促進した。

同じマウスで皮下腫瘍の増殖に有意な影響をあたえない形で、低投与量メトトレキサートで抑制された葉酸経路、 ALDH1L2 knockdown、 MTHFD1 knockdown いずれも遠隔転移抑制

酸化ストレスは、in vivoにおいてメラノーマ細胞による遠隔転移を抑制する



プロパガンダ好きな馬鹿は、”善悪2等分”が大好き!



善玉コレステロールとか悪玉コレステロールなんて・・・もとは同じなのに”未来永劫に善玉は善玉と”ミスリードされ、リポ蛋白などの動的変化の理解を妨げている。良いネーミングだと自画自賛している始末。


”抗酸化作用=善”という誤解をひろげた犯人は・・・

米国FDA:DPP4阻害剤(オングリザ)+SLGT2阻害剤(フォシーガ)合剤承認認めず

サクサグリプチン(オングリザ(DPPIV阻害剤))+ダパグリフロジン(フォシーガ(SGLT2阻害剤))合剤の承認を遅らせることとなった。
各々の薬剤は承認されているため、異例とも言える
さらに、新たなる治験を要求されれば承認は年単位で遅れる可能性ある。

SGLT2阻害薬エンパグリフロジン(ジャディアンス)とDPP-4阻害薬リナグリプチン(トラゼンタ)の合剤(商品名Glyxambi)は米国FDAで承認済み





Deals | Fri Oct 16, 2015 6:12am EDT Related: HEALTH, REGULATORY NEWS, BREAKINGVIEWS
AstraZeneca diabetes drug combination faces delay after FDA rebuff
LONDON | BY BEN HIRSCHLER


http://www.reuters.com/article/2015/10/16/us-astrazeneca-diabetes-idUSKCN0SA0F620151016







降圧剤や糖尿病なども合剤多く発売されており、米国FDAの一貫性に疑問も呈されそうだが、なにかあったのだろうか?


合剤に問題があるのか、組み合わせに問題があるのか?はっきりしてもらわないと、処方組み合わせ慎重にならざる得ない。

noteへ実験的移行

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