2013年1月30日水曜日

前立腺がんをへらすには・・・PSA検査をへらすか、異常とする閾値を高めること


BMJのレビューで、なるべく、原文通りに逐語訳してみた。

CLINICAL REVIEW
Prostate cancer screening and the management of clinically localized disease
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f325 (Published 29 January 2013)
要点
・加齢者の増加が、前立腺がん発症にとって最も重要な要素
・前立腺がん発症数を減らす有効な手段はPSA検診を減らすか、異常とする閾値を高めに設定すること
・PSA採血結果により発見された前立腺がんは多くは前立腺がんによる死亡率減少効果は小さく、重大な診断上・治療上の有害性を引き起こしている。
・医師は、前立腺がんへのPSA検診に反する推奨を行うべき
・PSA血液検査による前立腺がん検診検査により同定された前立腺がん男性の多くは本来健康上の問題を生じない(過剰診断)が、ほとんどが早めに治療されすぎている(過剰治療)



U.S. Preventive Services Task Force:前立腺がんPSA検診推奨せず 2012/03/22

レビュー:PSAベース前立腺がん検診 ・・・ 死亡率減少にちっとも役立たないという結論 2011年 12月 07日

前立腺癌検診20年:死亡リスク差認めず 2011年 04月 01日


政治家や事業家の中に、”検診=すべてよいこと”と表明している連中がいる。
勘違いなのか、利己的な解釈なのか・・・ わからないが・・・

こわいことに、日本ではそれが、行政の施策となりつつあること・・・   ある政党がひどい。ここは功利主義的考え・・・ゼロ

検診とは、功利的考えでやるものなのよ 政治家さんたち、行政マンたち

認知症関連:アミロイド斑検知用florbetapir PETの適正利用ガイドライン


florbetapir PETについて・・・


florbetapir PET知見:アミロイド斑はやはり正常・MCIでもその後の認知機能低下・認知症発症を予測する 2011年 07月 20日



florbetapir (Amyvid)などのFDA承認のβアミロイド蛋白プラーク画像化技術の使用は、比較的小規模対象に限定すべきと、"Alzheimer's Association and the Society for Nuclear Medicine and Molecular Imaging"の新しいガイドライン

Appropriate use criteria for amyloid PET: A report of the Amyloid Imaging Task Force, the Society of Nuclear Medicine and Molecular Imaging, and the Alzheimer's Association
Keith A. Johnson et. al.
Alzheimer's & Dementia: The Journal of the Alzheimer's Associationpublished online 28 January 2013. 


アミロイドプラークがないことが証明されれば家族歴を有する人たちの不安を払拭できるが、それは不適とされた。

これを含め、以下の目的での利用はその評価もあいまいということで不適切。
・認知症重症度判定
・家族歴やAPOE ε-4などアルツハイマー病関連genotypeを有する無症状者の評価
・認知障害患者レポートは臨床的診断として確立してない
・優性遺伝子異常キャリア疑い患者のgenotypingの代替利用
・リスク要素のない無症状者リスク評価(被験者の不安だけがその理由での使用禁止)
・非医用目的(雇用、保険査定、運転能力評価など)

適切な被験対象は
・持続性、あるいは進行性、理由不明の軽度認知障害
・非典型的臨床経過あるいは、病因混在のための、アルツハイマー病の臨床診断可能性ある場合
・65歳未満発症の進行性認知症

急性心筋梗塞直後禁煙治療薬ブプロピオン使用:安全性はあるが、効果に乏しい

死ぬような目に遭っても、たばこをやめられないという現実

急性心筋梗塞直後でもブプロピオンは安全に使用できそうだが、いかんせん効果が乏しい。

Bupropion for Smoking Cessation in Patients Hospitalized With Acute Myocardial InfarctionA Randomized, Placebo-Controlled Trial
Mark J. Eisenberg, et. al.


急性心筋梗塞(AMI)喫煙者に禁煙を試そうというもので、ブプロピオンを入院中の安瀬婦負と1年後禁煙改善を検討するもの

多施設二重盲験プラシーボ対照ランダム化トライアル
9週間のブプロピオン投与とプラシーボ投与にて、12ヶ月フォローアップ

392名をランダム割り付け(平均年齢 53.9±10.3歳)、男性 83.5%、ST上昇型心筋梗塞 64.9%
喫煙期間 32.9±12.4年間、23.2±10.6本/日

12ヶ月目に禁煙率は、ブプロピオン 37.2% vs プラシーボ 32.0%
(p=0.33、 中央値差補正後%差)
持続禁煙率に関し、それぞれ、26.8% vs 22.2%(p_0.34)

重大心血管副作用率は同様(13.0% vs 11.0%)(p=0.64)

結論としては、急性心筋梗塞後12ヶ月後やはり2/3は喫煙復帰
ブプロピオンは耐用性はよく、心筋梗塞直後でも安全。
だが、効果は乏しい

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