2013年1月12日土曜日

騒音難聴へ効果薬剤?



Notch Inhibition Induces Cochlear Hair Cell Regeneration and Recovery of Hearing after Acoustic Trauma
Neuron, Volume 77, Issue 1, 58-69, 9 January 2013 Copyright © 2013 Elsevier Inc. All rights reserved. 10.1016/j.neuron.2012.10.032



日経新聞に掲載されている。

 薬剤で難聴改善、マウスの内耳細胞が再生 慶応大など    2013/1/10 2:00
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG09049_Z00C13A1CR8000/
 研究チームは有毛細胞の隣にあり騒音などのダメージを受けにくい支持細胞の働きに着目。支持細胞は有毛細胞になることができるが、通常は有毛細胞から変化を阻む信号が出ている。この信号伝達を阻害する薬剤を難聴マウスの耳に投与した。

 実験の結果、有毛細胞の数が回復した一方で、同程度の数の支持細胞が減っていた。音を聞かせた際の脳波を調べたところ、人間の高度難聴に相当するマウスの聴力が小幅に改善したことも確認できた。

 この薬剤は下痢などの副作用があり認知症治療薬としては実用化しなかった。耳への局所的な投与なら、問題はないと研究チームはみている。

コレではよく分からないが、結局、“Notch経路阻害作用ある、 gamma-secretase inhibitorである“LY411575”の局所投与で、上皮支持細胞から機能的有毛細胞への分化再生が見られるってことらしい。
http://www.medpagetoday.com/LabNotes/LabNotes/36809

米国がん学会ガイドライン:低放射線量CT肺がん検診の適応 ・・・ 55-74歳まで、30パック年&禁煙歴<15年間

NLST( National Lung Screening Trial )によれば、低放射線量CT肺がん検診は、“55-74歳までの、30 pack-year喫煙者で、禁煙歴15年未満”がよい適応対象





アメリカ癌学会ガイドラインでこのことが推奨された

Wender R, et al "American Cancer Society lung cancer screening guidelines" CA Cancer J Clin 2013; DOI: 10.3322/caac.21171.
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.3322/caac.21172/full
pdf:http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.3322/caac.21172/full



それにしても、リスク層別化することなど考えない日本の検診業者・行政どうにかしないと・・・

結果的には偽陽性結果で膨大な保険医療費の消費が 行われてる。

厚労省の検診関連部会や、被害者であるはうの中医協内部にも、“検診=医療費節約”と勘違い、もしくはわざとミスリードさせてるあほどもがいるありさまだから、どうにもならないのかもしれないが。



歴史的には、
・ I-ELCAPトライアル(2006、NEJM)で、リスク状態対象で、80%ほどの死亡率低下報告
対照がないと言う批判がなされ、死亡率減少の根拠乏しいとされた。

続報となるMemorial Sloan-Kettering Cancer Center (2007、JAMA)の報告で、スパイラルCTで肺がん診断3倍、手術例10倍となる報告

しかし、これは死亡率やより進行した肺がん減少を伴うものではなく、対照が含まれてないエビデンスとして低レベルの研究。

NLSTでやっと、対照群のしっかりしたまともな報告がなされたというだけ・・・ 




財政赤字だらけなのに、非喫煙者、超高齢者・若年者関係なく、CT検診を勧め、擬陽性例を膨大に生み出し、医療費支出増大させている・・・とんでもない県が存在する。・・・私の住んでる県だが・・・

健康有害飲酒・・・簡単なカウンセリングやアドバイス位じゃ効果無し

Effectiveness of screening and brief alcohol intervention in primary care (SIPS trial): pragmatic cluster randomised controlled trial
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e8501 (Published 9 January 2013)
5分間の構成された簡易助言と、20分の簡易なライフスタイルカウンセリング

プライマリアウトカムは、6ヶ月後の有害飲酒自己報告(AUDIT: alcohol use disorders identification test測定)
AUDIT<8は、非有害性もしくは非ハザード飲酒を意味する

セカンダリアウトカムは12ヶ月時点のAUDIT陰性、アルコール関連問題の出現(アルコール問題アンケート)、医療使用(EQ-5D)、サービス利用、測定項目による飲酒行動患者動機づけ評価

6ヶ月後フォローアップ 83%(n=644)、12ヶ月後 79%(n=612)
両時点でのITT解析で、負のAUDIT点に関し両群差を認めず

リーフレット情報提示群に比べた負のAUDIT点オッズ比は
簡易アドバイス  0.85 (95% 信頼区間  0.52 ~ 1.39)
簡易ライフスタイルカウンセリング  (0.48 ~ 1.25)

per protocol解析でもこの所見同様



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