2013年9月25日水曜日

急性頭痛: Ottawaくも膜下出血ルール 

 Ottawa Subarachnoid Hemorrhage, Ottawa SAH, ルール


The presence of any of these high-risk features would prompt diagnostic evaluation in the proposed rules:
Rule 1: 40歳以上, 頸部pain or stiffness, 目撃者の居る意識消失, 労作中発症 
Rule 2: 45歳以上, 救急車搬入, 嘔吐, 拡張期血圧 100 mmHg以上 
Rule 3: 45-55歳, 頸部pain or stiffness, 救急車搬入, 収縮期血圧160 mm Hg 以上


頭痛患者からくも膜下出血除外する3つの意思決定ルールが導かれている。アキュラシー、リライアビリティ、受容性、(例えば、感度、特異性に関する)改善可能性検討

"Clinical decision rules to rule out subarachnoid hemorrhage for acute headache" 
Perry J, et al 

カナダの10の大学関連三次医療ED(2006年4月から2010年7月)、2131名の頭痛患者、1時間内ピークで、神経学的異常認めない患者 

くも膜下出血定義
(1) CTスキャン上くも膜下の血液(2) 脳脊髄液のxanthochromia (3)血管造影所見陽性を伴う、脳脊髄液final tubeでの赤血球 
検討 2131名のうち、くも膜下出血 132名(6.2%)

40歳以上、頸部痛あるいはstiffness、目撃者の存在する意識消失、運動中発症という決定ルールでは、感度  98.5% (95% CI, 94.6%-99.6%) 、特異度  27.5% (95% CI, 25.6%-29.5%)

これに、 “thunderclap headache” (ie, instantly peaking pain) と、 “limited neck flexion on examination” を加えると、Ottwa SAH Ruleとなり、100%(95% CI, 97.2%-100.0%)の感度と特異度 15.3%(95% CI, 13.8%-16.9%)となる。

「発症後1時間内ピークの頭痛、正常神経所見」の急性非外傷性頭痛ED受診患者では、Ottwa SAH Ruleでは、急性くも膜下出血同定上、感度かなり高い 
これらの所見は特異的臨床特徴を有する患者にのみ適応され、ルーチンの臨床診察適応される前に組み込まれる必要のある評価基準である




検診:骨塩定量繰り返し測定は意味が無い

骨塩定量ってのは、何度も繰り返さなきゃならない?

高齢者では骨塩定量による骨粗鬆症検診が推奨されてるが、繰り返すことの意義に関しては不明であり、以下の報告によると、繰り返し骨塩定量測定に関して極軽度のリスク広い上げはあるが、その臨床的意味は無いというもの


骨塩定量繰り返し測定に関する不要論は以前から存在する。
正常骨密度なら15年以上DXA検査しなくてよい ・・・ これへの反論 2013/04/15


Repeat Bone Mineral Density Screening and Prediction of Hip and Major Osteoporotic Fracture
Sarah D. Berry,  et. al.
JAMA. 2013;310(12):1256-1262. doi:10.1001/jama.2013.277817.

Framingham Osteoporosis研究
男性 310名、 女性 492名住民ベースコホート研究
1987−1999年の代替頸部BMD2回測定
平均年齢74.8歳。BMD平均変化(SD)は、- 0.6%/年(1.8%)
フォローアップ中央値は9.6年間で、股関節骨折発症 76名、 重大骨粗鬆症骨折 113名。 
年次BMID/SD減少率は、骨折リスク (hazard ratio [HR], 1.43 [95% CI, 1.16 to 1.78]) 、重大骨粗鬆症骨折(HR, 1.21 [95% CI, 1.01 to 1.45]) とベースラインBMD補正後相関す
10年フォローアップ時点で、BMD変化年間1SD減少は、平均BMD変化に比べ、100名あたりの骨折超過3.9と相関する。

ROC曲線解析にて、ベースラインBMDのモデルに、BMD変化指標を加えることで、パフォーマンスは別にさほど意味あるほど変化はしない。
ベースラインBMDモデルのAUCは0.71(95% CI, 0.65-0.78)、 BMDパーセント変化モデルでは、 0.68 (95% CI, 0.62 to 0.75)

さらに、ベースラインBMDモデルに、BMD変化を加えても、パフォーマンス改善せず (AUC, 0.72 [95% CI, 0.66 to 0.79])

ネット再分類指標を用いると、二度BMD測定を行うと、代替頸部骨折リスクを3.9%95% CI, −2.2% to 9.9%)ほど再分類することになるが、低リスク分類は−2.2%(95% CI, -4.5% to 0.1%)減少する。


運動器系疾患に関して、診断・検査・治療に関して、多岐にわたる疑念が存在する。疑念を払拭するような研究に非積極的な日本の関連団体。むしろ、疑念を無視して、強引に政治的圧力を進めているような団体が中核・・・

2011年の日本のガイドラインでは、「骨密度変化率」を重視する記載がなされているが、果たしてこれが正当かどうか・・・



noteへ実験的移行

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