2018年1月10日水曜日

高強度身体運動で死亡リスク低下

日本からの報告で、著者等の結論とはややことなるかもしれないが、記載図表を見ると、65歳未満男性に限定的な効果とも思える“高強度身体活動比率増加にて死亡リスク低下”がみてとれる。


高強度身体活動:高強度とは、
身体活動の絶対的強度で、成人の安静時の 6.0 倍以上の強度 で行う身体活動のことを言い、特に未成年者においては安静時の 7.0 倍以上の身体活動を言 う。個人の身体能力による相対値基準では、高強度身体活動とは、10 段階評価で 7-8 程度 の強度。
http://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/kenzo20120306.pdf



Impact of moderate-intensity and vigorous-intensity physical activity on mortality
Medicine & Science in Sports & Exercise. Publish Ahead of Print():, OCT 2017
DOI: 10.1249/MSS.0000000000001463 ,
Hiroyuki Kikuchi et al.
Department of Preventive Medicine and Public Health, Tokyo Medical University
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29053480

目的: 身体活動ガイドラインは、中強度身体活動:moderate-intensity physical activity (MPA) 150分間、強度身体活動: vigorous-intensity physical activity (VPA) 75分、もしくはMPAとVPAの併用を推奨している。しかし、MPAもしくはVPAの健康ベネフィットが同等かを検証する疫学的研究としても少ない。この研究は異なる強度の身体活動と死亡率との関連性を検討した報告

方法: 前向きコホート、2000-2003アンケート回答あった地域居住日本人 83,454名、2012年のうちに死亡率フォロー。身体活動ガイドラインによる4群分け、VPA/MVPA比率分け( 0%VPA、 30%未満、30%以上)
身体活動量(volume)を含めた寄与要素補正後全原因死亡率ハザード比(HR)を計算

結果: フォローアップ894,718人年中、8891名死亡。

身体活動不活発と比べた全原因死亡ハザード比は
VPA/MVPA(強度身体活動/中等度・強度運動比率)比率 0%、30%未満、30%以上

  • 男性: 0.90 (95% CI: 0.75–1.08)、0.78 (0.68–0.89)、0.74 (0.64–0.86)
  • 女性: 0.78 (0.62–0.99)、0.66 (0.54–0.79)、 0.64 (0.50–0.81)

男性では死亡率リスク減少の可能性あり(0.81, 0.66 - 1.01)だが、女性では認めず

結論:身体活動パターン如何に関わらずガイドラインに合致することは死亡リスク減少のため重要だが、それに加え、全く強度身体活動を行わない場合に比べ、強度身体活動に参加する場合、男性においては、リスク減少の可能性有り








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