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2018年7月3日火曜日

米国FDA:医療医療用アプリケーションの開発に関わる規制

米国FDAはモバイル医療アプリケーションの開発に関わる最終案を提言

規制をしない推奨というのはアメリカの自由度の象徴であり、余裕なのかもしれない



FDA Lays Out Rules for Regulating Mobile Medical Apps
JAMA. 2013;310(17):1783-1784. doi:10.1001/jama.2013.281270



米国FDAは、医療器具として“モバイル・アプリケーション”に関して、市販前レビューや登録、リスト化をメーカーに要求するつもりはない
• Help users self-manage their disease or condition without providing specific treatment suggestions.;特異的治療示唆せず、疾患やコンディション自己管理のため用いるべきもの 
• Provide users simple tools to organize and track their health information.;健康情報の構築や健康情報追跡の単純ツールとしてユーザーへ提供されているもの 
• Provide easy access to information related to health conditions or treatments.;健康状況・治療関連情報へのアクセスを容易化させる手段 
• Help patients document, show, or communicate potential medical conditions to health care professionals.;可能性のある医療状況を患者が(主体的に)医療従事者へ文書、表示、コミュケーションするのを助ける 
• Automate simple tasks for health care professionals.;医療従事者へ簡単なタスクを自動化する 
• Enable patients or health care professionals to interact with personal health records or electronic health record systems. ;患者や医療従事者に個人健康器録や電子カルテとを介入することを可能とする
FDAのモバイル医療アプリケーション施策は、また、スマートフォーンやタブレットの使用を販売・一般使用を規制しようとするつもりもないし、モバイルプラットフォーム製作者(企業?)を医療デバイス作成業者(企業?)として看做すつもりもないのは、モバイルプラットフォームはFDAの規制するモバイルアプリケーションとして作動するからである。
将来米連邦政府は、2012年Food and Drug Administration Safety and Innovation Act (FDASIA) に基づき、 Department of Health and Human Services (HHS) Secretaryから要求され、アプリケーションや医療ITを規制する方法を、来年1月に明らかにする予定であることを明言。

要求は、モバイルアプリケーションを含む、イノベーション促進、患者安全性確保、重複規制を避ける、リスクに基づく規制フレームワークの戦略・推奨を含むもの

FDASIA特別委員会の9月4日レポート: http://tinyurl.com/q7nhntr

委員会提言の一つは、健康IT事案作成をFDA市販前規制を作成しないよう推奨、ただし、高リスク臨床的意志決定に関わる医療デバイスアクセサリーや医療従事者のアシスト情報を含まない限りの条件付き
委員会はまた、健康関連ITの市販後サーベイランスの改善も推奨し、トランペアランシーとユーザー・ベンダーからの報告を含むべきとした



また、日本の負けが見えてくる


重複規制を含め規制だらけにしたらこの種のアプリケーション開発は進まない。
日本は、自己規制を含む行政の規制だらけの自由のきかない、創造性のない社会に日本はなっているのでは?各メーカーからパソコン出現し、日本独自のOSも脚光を浴びていたあの頃、自由度は高かったと思う。


日本のソフトウェア・アプリケーション技術に概して魅力が無い原因の一つはこの辺の国民性のため?

2015年11月5日木曜日

OECD 2015 健康指標データ :成人は喫煙、小児は肥満が問題、入院時AMI死亡率も問題


一般的に日本はOECD内で評価高いが、問題点は・・・
成人喫煙状況
小児肥満状況
心血管疾患リスクが低いが、入院急性心筋梗塞死亡率が高い(卒中の入院ベース死亡率最小なのと対照的)


・人口あたりの薬剤費用の高さは、OECD諸国中日本はアメリカに次ぐ2番目









Health at a Glance 2015; OECD Indicators
http://www.keepeek.com/Digital-Asset-Management/oecd/social-issues-migration-health/health-at-a-glance-2015_health_glance-2015-en#page1


【健康状態】





【リスク要素】







【ケアのアクセス】






【ケアの質】






【医療リソース】

人口あたりの医療医療費、医師数、看護師、病院ベッド 数、MRI数、CT数


良いのか悪いのか・・・

・人口あたりのCT、MRI数世界一



入院ベースの急性心筋梗塞死亡の多さは何故?

2015年3月31日火曜日

リンゴは医者いらず? ・・・ 完全否定できず、肯定もできない

日本で言うなら、「医者いらず」ってやつ?

 “An apple a day keeps the doctor away” ・・・ 「りんごは医者いらず」ってのは私には初見。

ざっくり言えば、急性期医療や手術/放射線など物理的医療など例外を除けば、特に、一次予防医療において、「医者って、そんなに役立ってない」。だって、NNTなどでいえば2未満の予防的薬物治療薬剤はほとんどないし・・・。健康的なライフスタイルに優る予防的処方薬剤って存在したっけ?

だから、リンゴに限らず・・・ 「医者いらず」はある面正しいのかもしれない



Association Between Apple Consumption and Physician VisitsAppealing the Conventional Wisdom That an Apple a Day Keeps the Doctor Away
Matthew A. Davis,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online March 30, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2014.5466

横断研究(米国内データ代表サンプル:National Health and Nutrition Examination Survey、施設外米国成人、18歳以上、8728サンプル、2007-2008、2009-2010)

主要アウトカムは、医師受診無し継続

対象アンケート完遂被験者 8399名のうち、

リンゴ常食(連日少なくとも1個のリンゴ相当、生リンゴ 149g摂取者)753名(9.0%)、典型的摂取者は、1日あたりリンゴ小1個以上。

7646名のリンゴ非常食者(91.0%)に比べ、リンゴ常食者は、教育卒業レベルが高く、人種的・民族的マイノリティーが多く、喫煙率が低い (p < 0.001)

リンゴ常食者は、粗分析だと、医師受診歴少ない(処方薬剤も少ない)。
リンゴ常食者 39.0% vs  非常食者 33.9% (p = 0.03)

社会住民統計、医療関連特性補正後、その相関は消失し、有意差消失 (OR, 1.19; 95% CI, 0.93-1.53; P = .15)

補正解析後、リンゴ常食者の処方薬回避との相関は境界的に有意差残存  (odds ratio, 1.27; 95% CI, 1.00-1.63)

一夜病院滞在越え状況やメンタル医療機関受診で差を認めず


結論から言えば、ほぼ否定的なのだが、処方薬剤に関しては減少の可能性ありですべてを否定できる状況にはなかった




2013年3月26日火曜日

プライマリケアでの誤診の分析:対診時プロセス省略が主な理由

以下の報告を利用して医師たちは誤診をするものとあげつらうものも多いだろう。しかし現実にはそう単純なものではない
診断過程は必ずしも明確なものではなく、科学的解釈も不十分。意思決定には時間的制限・不明瞭差を伴う情報の限界が有り、症状・徴候での診断では経験不足・助言不十分な状況が存在する
という解説記事(http://www.physiciansnews.com/2013/02/26/missed-medical-diagnosis-common-report-faults-poor-doctor-patient-encounters/)を先に紹介する。


Types and Origins of Diagnostic Errors in Primary Care Settings
Hardeep Singh, et al.
JAMA Intern Med. 2013;173(6):418 
doi:10.1001/jamainternmed.2013.2777
目的 プライマリケアでの疾患見逃しの種類や確定診断過誤に関する診断過程を明確にし、そして、記録レビューが将来の調査として寄与する要素を明らかにできるか明確にする

デザイン 診断過誤カルテ記録レビュー(2カ所(高齢者在郷軍人相手が主:site A、より若年者あいての家庭医:site B)での電子カルテベーストリガーにて検知)。トリガーは、患者のプライマリケア指標受診後の計画外受診パターンに基づく

セッティング  A large urban Veterans Affairs facility and a large integrated private health care system.

被験者  プライマリケア受診検知誤診の190ユニーク・インスタンスに焦点を当て、2006年10月1日から2007年9月30日まで

主要アウトカム測定  カルテレビューを通して、指標受診時の症状に関するデータ収集、見逃し診断の種類、プロセスの省略、関連可能性寄与要素、過誤による有害性要素

結果   190例中、68のユニークな診断ミス検出

多くの誤診はプライマリケアでの多い病態であり、肺炎(6.7%)、非代償性うっ血性心不全(5.7%)、急性腎不全 (5.3%)、がん(原発性)(5.3%)、 尿路感染・腎盂腎炎(4.8%)

プロセス省略の多くは、対診時:patient-practitioner clinical encounter (78.9%) だが、紹介に関連するもの(19.5%)、患者関連要素(16.3%)、診断情報のフォローアップ・追跡(14.7%)、診断検査のパフォーマンス・解釈(13.7%)

プロセスの一つ以上で問題なのは、43.7%

対診時のプロセス省略の内容は、主に、病歴聴取(56.3%)、検査(47.4%)、and/or 追加検査ワークアップのための診断検査オーダー(57.4%)。

多くの過誤は中等〜重度有害事象可能性と関連

結論・新知見   今回研究の診断過誤は通常の疾患広汎対象で、しかも有害事象を生じる可能性があるもの。 多くの過誤は、 対診(patient-practitioner clinical encounter)の時のプロセス省略によるものである。これらミスに対する予防介入としては、診断横断的な普通のありふれた寄与要素をターゲット化する必要があり、特に、patient-practitioner encounterに関するデータ集積・合成をターゲット化すべき。



"$1 triton" problemは、日本では簡単・・・全部医者が悪いで済むから・・・

2013年2月8日金曜日

米国では2014年3月から製薬会社・医療材料会社と医師との金銭的つながり公表


NEWS
Drug companies will have to report all payments to US doctors from March 2014
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f826 (Published 7 February 2013)Cite this as: BMJ 2013;346:f826

オバマ米政府は、薬剤会社・デバイス製造業と、医療関係者との経済的つながりの報告の最終ルールを発表

“sunshine” provisions of the Affordable Care Act というらしい
 http://www.ama-assn.org/resources/doc/cme/sunshine-provisions-sullivan.pdf


日本では、表向きは利益相反自主規制ということで、今年春から、企業活動と医療機関との関係性、特に研究費開発費、学術研究助成、原稿執筆料、情報提供関連費、接待など費用が公表される
http://www.jpma.or.jp/about/basis/tomeisei/

高額な金銭提供は、製薬会社からみた重要なポジションにある医師ということにもなる。
一方、国際的には使用されてないのに、製薬メーカー主催講演会やネット講演会でやたら推奨してくる某国立大学教授がいる場合に、なるほどと・・・納得できる材料にはなる。
e.g.) 某貼付剤...

2012年5月9日水曜日

医師へのストーカー行為

情報ソース:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/APA/32568
米国精神医学会年次総会での報告

Kathleen C. Dougherty, MD( Penn State University Medical Center in Hershey, Pa.)は、スタッフ医師やレジデントに1100名( Penn State Medical Center)+1650名(Thomas Jefferson University Hospital)で調査。回答率21%と少ない。回答者の60%は男性。
主に55歳未満で、80%が既婚。30%がレジデントあるいはフェロー。

10のストーキング行為を調査
・スパイ行為
・監視
・後追い
・徘徊
・仕事場あるいは自宅での迷惑的な個人的アプローチ
・迷惑記述物送りつけ
・傷害器物送りつけ
・商品やサービスのオーダー・キャンセル
・噂ばらまき行為やうそでっち上げ
・干渉


591の調査回答のうち、38.7%が少なくとも1回は経験。その半分は3回以上を経験しているという回答。

一般的なストーカー行為としては、迷惑電話・手紙・ファックス・電子メールで、少なくとも3回以上が半数で、10回以上と答えたのは36回答。1人の患者は弾を込めた銃を持っていた。

男女医師とも同等比率でストーカー行為を受けていたが、女性医師は主に男性からで、男性医師は男女同数。

ストーカの動機への医師たちの認識としては明らかなパターンはなく、30%が好き嫌い、21%が復讐や加罰と認識し、40%はストーカーを精神疾患と考えていると回答。


Dougherty と 同僚の、Kenneth Certa, MD(Thomas Jefferson University)は、ストーキング回答に対して、
怒り(36%)、身の安全(34%)、職業的関心(19%)、無力(18%)、犯罪(9%)、孤立感(2.4%)

11%ではストーキングのため医療継続の中断を考慮、7%が専門変更を考慮
自宅での安全性を26%が懸念、24%が仕事場での安全性を懸念。

ストーキングは個人の生活を壊す。11%が自宅の電話番号を変更し、9%が外出を控え、2%が転居。
一方、警察への連絡は16%に過ぎず、同僚・スーパーバイザーへの相談が67%で、家族・友人は49%、弁護士相談は14%。
80%超の場合患者からのharassmentやintrusivenessへの対応の訓練を受けておらず、精神科医師でさえ、訓練不充分。

Dougherty K, et al "Prevalence of stalking in general medical practice" APA 2012; Abstract SCR19-2.
http://issuu.com/mcdpsych/docs/apa_2012-annual-meeting-guide

2012年4月4日水曜日

9つの米国専門学会による“べからず集”


37万4千名の9専門医グループが、医師患者が疑問とすべき、それぞれ 5つのリストを作った

http://choosingwisely.org/?page_id=13

 AAAAI
1)アレルギー評価のためのIgGやIgE個別などの診断検査はするな
2)単純な急性鼻副鼻腔炎へのCTオーダー、抗生剤は使用するな
3)慢性じんましん患者へのルーチンの診断検査するな
4)ワクチンへの抗体反応異常が無い場合、再発感染への免疫グロブリン治療するな
5)スパイロメトリーなしの喘息の診断・管理をするな

AAFP
1)腰痛6週間以内の、レッドフラグの無い患者での画像診断はするな
2)7日以上継続の無い場合の、臨床症状改善後増悪時、急性軽症・中等症副鼻腔炎抗生剤ルーチン治療するな
3)リスク要素の無い、女性65歳未満、男性70歳未満のDEXAスクリーニングするな
4)症状無いのに、毎年心電図・他の心臓スクリーニングするな
5)21歳未満・子宮摘出後症例での非がん疾患のためのPapスメア試験するな

ACC
1)高リスクマーカーが存在しない場合の、無心症状への初期評価としての負荷心臓画像検査・最新非侵襲的画像検査するな
2)無症状患者へのルーチンフォローアップのための、負荷心臓画像検査・最新非侵襲的画像検査するな
3)低リスク非心手術施行予定時、術前評価としての、負荷心臓画像検査・最新非侵襲的画像検査するな
4)徴候・症状変化無し成人患者での、軽症・無症状naive弁膜症ルーチンフォローアップのエコー検査するな
5)非合併症血行動態安定ST上昇型心筋梗塞のためのPCI施行中、非責任病巣へのステント術施行するな

ACP
1)無症状および冠動脈疾患低リスク患者での運動心電図試験スクリーニングするな
2)非特異的腰痛患者での画像診断はするな
3)単純失神、正常神経所見評価での、脳画像検査(CT or MRI)をするな
4)静脈血栓塞栓に対する検査前確率低い場合に、初期診断検査としての高感度Dーダイマー検査、初期診断検査としての画像検査をするな
5)胸腔内の病変が臨床的に疑うものがない時の術前胸部レントゲン写真検査するな

ACR
1)単純な頭痛時の画像診断しない
2) 中等度・高度検査前確率でないときに、肺塞栓疑いのための画像検査するな
3)明らかでない病歴・身体所見での通常患者への入院時・術前胸部レントゲン写真検査するな
4)小児において、超音波での所見確立前に、虫垂炎疑いに対しCT検査するな
5)臨床的意味少ない子宮付属器嚢胞の画像フォローアップするな

AGA
1)GERD薬物療法のための、長期制酸治療(PPIあるいはH2RA)は、目標治療ゴール達成に関して最小有効量に補正すべき
2)平均リスク対象者での高品質コロノスコピー陰性後、10年間再度直腸結腸癌検診するな
3)1-2個の小型(<1cm)腺腫性ポリープ患者に、高度異型なし、高品質コロノスコピ完全切除後は5年間はコロノスコピーするな
4)Barrett食道診断患者に対し、生検で異型なしと確認出来た2度目の内視鏡をうけた患者は、3年以内にフォローアップサーベイランス検査 するな
5)機能的腹痛(ROME IIIクライテリア)患者で、臨床的所見・症状変化がさほど無い限り、CTスキャンは繰り返すべきでない。

ASCO
1)パフォーマンス・ステータス3、4の固形がん患者、以前のエビデンスに基づく介入でベネフィット認めず、臨床トライアルで明らかで無い、抗がん剤治療臨床的評価を支持する強いエビデンスが無い場合、がんに対する直接治療を使用すべきで無い。
2)転移リスクの少ない早期前立腺癌患者の病期分類のためのPET、CT、RI骨スキャンするな
3)転移リスクの少ない早期乳がん患者の病期分類のためのPET、CT、RI骨スキャンするな
4)治癒的意図による乳がん治療達成無症状患者でのバイオマーカー、PET・CT・RI骨スキャンのサーベイランス検査はするな
5)合併症20%未満患者での有熱性好中球減少症への一次予防のための顆粒球刺激因子投与はするな。

ASN
1)無徴候・無症状での生命予後限定された透析患者では、がん検診するな
2)貧血症状なし、Hb 10g/dL以上のCKD患者では、EPA製剤(ESAs)投与するな
3) 高血圧、心不全、それと糖尿病を含むあらゆる原因によるCKDではNSAID投与するな
4)腎臓専門医相談無しにStage III-IV CKD患者にperipherally inserted central catheters (PICC) を挿入するな
5)患者、家族、医師の間で、shareされた意思決定なしに、慢性透析を開始するな

ASNC
1)高リスクマーカー存在しない、心臓症状なしの患者に、負荷心臓画像検査・冠血管造影を施行するな
2) 低リスク患者心臓画像検査はするな
3)無症状患者で、ルーチンフォローアップのためのRI画像検査するな
4) 低・中間リスク非心臓計画手術での術前評価のため心臓画像検査施行するな
5)可能ならいつでも、心臓画像検査放射線被曝減少するための方法を用いるべきで、ベネフィットが限定している場合の検査を行わないこともそれに含む

米国メディアではおおくとりあげられているようだ。内容に関して勘違いが見られるが、“検査しすぎ”という報道は共通。
e.g.) Doctors call for end to 45 common medical tests
http://video.msnbc.msn.com/nightly-news/46958205/



“?”と思うのは、術前・入院時の胸部レントゲン写真・・・放射線被曝量も少ないのに、なぜ行ってはいけない?

後は、当然と思うことが多い。スパイロメトリしないで行う喘息診療だけでなく、COPD診断も問題だと思う。


日本では、“割り箸訴訟”のごとく、“検査しすぎ”より“検査しない”方が一方的に患者サイドから批難され、民事どころか、刑事訴訟にまでいたることが多い。これは各分野オーソリティー自身が“検査しすぎ”に寛容すぎることも一因と思う。高額・先進医療機器の方が生命予後や生命の質改善につながるという低脳ぶりが国民に染み渡ってるのも一因だと思う。

“頭痛 即、MRI/CT”という医療機関がそこらに見られ、患者も家族もそれを当然だと感じており、MRI/CT検査しなければ悲しみ、怒る、そういう現象が日常的。
胸が痛いということもなく単なる心電図異常だけで、負荷心電図どころか、冠動脈造影→ステントとなる医療機関が優れていると勘違いしている国民性。

2012年3月28日水曜日

7つの全原因・心血管死亡率寄与程度 PAF :喫煙・運動・血圧・血糖・脂質・BMI・食事

Yang らは7つの心血管健康メトリックス、則ち、たばこ、運動、血圧、血糖、コレステロール、BMI、食事内容と、 死亡率のトレンドを検討。

これらのメトリックスの、Population Attributable Fractionは、住民レベルでどの程度の役割なのか?

人口寄与割合(population attributable fraction, PAF)
The contribution of a risk factor to a disease or a death is quantified using the population attributable fraction (PAF). PAF is the proportional reduction in population disease or mortality that would occur if exposure to a risk factor were reduced to an alternative ideal exposure scenario (eg. no tobacco use). Many diseases are caused by multiple risk factors, and individual risk factors may interact in their impact on overall risk of disease. As a result, PAFs for individual risk factors often overlap and add up to more than 100 percent.:定義:http://www.who.int/healthinfo/global_burden_disease/metrics_paf/en/index.html

PAFは、リスク要素に対する介入成功時の住民ベースのリスク減少比率ということになる。住民検診などの効用に関し重要な指標であろう。



下記ごとく、米国の住民検討だと、これらが、(全原因、冠動脈性心疾患、虚血性心疾患)死亡率の6割程度に関与していることになる。


National Health and Nutrition Examination Surveys (NHANES; 1988-2010) と、 subset (n = 13 312) from the NHANES III Linked Mortality Fileの44959名を検討


Trends in Cardiovascular Health Metrics and Associations With All-Cause and CVD Mortality Among US Adults
Quanhe Yang, et. al.
JAMA. 2012;307(12):1273-1283. Published online March 16, 2012. doi: 10.1001/jama.2012.339 

7つすべての心血管疾患メトリックスを有するのは少ない  (2.0% [95% CI, 1.5%-2.5%] in 1988-1994, 1.2% [95% CI, 0.8%-1.9%] in 2005-2010).

NHANES III 登録者中、全原因 2673、CVD 1085、IHD 576死亡

1つ以上のメトリックスのある登録者では、年齢・性別標準化絶対リスクは 全原因死亡   14.8 (95% CI, 13.2-16.5)/1000 人年、 CVD死亡率  6.5 (95% CI, 5.5-7.6)、 IHD死亡率 3.7 (95% CI, 2.8-4.5)

6つのメトリックス以上の登録者では、全原因死亡率 5.4 (95% CI, 3.6-7.3)、 CVD死亡率 1.5 (95% CI, 0.5-2.5) 、 IHD死亡率 1.1 (95% CI, 0.7-2.0)

1つ以下の心血管疾患メトリックスある登録者に比べ、6つ以上のメトリックス登録者の補正ハザード比は、全原因死亡率 0.49 (95% CI, 0.33-0.74)、 CVD死亡率 0.24 (95% CI, 0.13-0.47)、 IHD死亡率 0.30 (95% CI, 0.13-0.68)

補正化住民寄与分は、全原因死亡率   59% (95% CI, 33%-76%) 、 CVD死亡率 64% (95% CI, 28%-84%)、IHD死亡率分 63% (95% CI, 5%-89%)

Improving the Cardiovascular Health of the US Population
Donald M. Lloyd-Jones, et. al.
JAMA. 2012;307(12):1314-1316. Published online March 16, 2012. doi: 10.1001/jama.2012.361 



“腹囲”中心のメタボ検診なんてやめて、高血圧、喫煙、運動を含めた、意義ある指導に変えるべきなのに・・・

PAFを指標として、日本のインチキ住民検診洗い直した方が良い!

2012年2月14日火曜日

患者満足度を高めること=入院・医療費・薬剤処方コストをかさ上げし、死亡率を増加させること

医療機関もサービス業、故に、顧客満足度を高めることには何の疑問も感じる必要ないだろう。、そのことは新たな時間やコストを消費するような 無用な争いごとを避けることにもつながる。

しかし、医療コスや患者のアウトカムトを俯瞰的に見れば、”患者満足度高ければすべてが良し”なのだろうか?

患者満足度が高い 場合は、救急医療使用は少ないが、入院に関わる医療資源、医療全般・処方薬剤消費量を増加させ、しかも、死亡率増加するという皮肉な話。


ONLINE FIRST
The Cost of Satisfaction
A National Study of Patient Satisfaction, Health Care Utilization, Expenditures, and Mortality
Joshua J. Fenton, MD, MPH; Anthony F. Jerant, MD; Klea D. Bertakis, MD, MPH; Peter Franks, MD

Arch Intern Med. Published online February 13, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2011.1662



“患者満足度”は、“医療の質”の測定項目として用いられている。しかし、患者満足度と医療機関利用度、支出、アウトカムとの関係は不明。
前向きコホート研究(2000-2007年の米国民Medical Expenditure Panel Survey調査)

社会住民統計学的・保険状況・通常診療利用度・慢性疾患状況・健康状況・1年間医療利用・支出費用補正後、患者満足度回答最高四分位群は、
・救急医療受診オッズ比が低い(補正オッズ比 [aOR], 0.92; 95% CI, 0.84-1.00)
・入院オッズ比が高い (補正オッズ比, 1.12; 95% CI, 1.02-1.23)
・医療総消費量が高い : 8.8% (95% CI, 1.6%-16.6%)
・薬剤消費量が多い : 9.1% (95% CI, 2.3%-16.4%)
・死亡率が高い (補正オッズ比, 1.26; 95% CI, 1.05-1.53)



2012年1月27日金曜日

”コメディカル”というコメディーがやっと終わるのか・・・

言葉狩りによる奇形和製英語の象徴 ・・・ コ・メディカル

医療系MLで初めて知った。


「コ・メディカル」という用語の原則使用自粛について http://jsco.umin.ac.jp/info/comedi.html
会 告・通 知 等 「コ・メディカル」という用語の原則使用自粛について  
「コ・メディカル」という言葉は,一般的には医師以外の医療専門職(看護師,薬剤師,検査技師等)の方を意味する用語として現在広く使用されていますが,
この用語には,
(1)意味する職種の範囲が不明確である,
(2)Comedy「喜劇」の形容詞(comedical)と解釈される場合があり和製英語としても不適切である,
(3)「医師とそれ以外」といった上下関係を暗示させすべての医療人が対等に参画することが原則のチーム医療の精神に反する等の問題点が兼ねてより指摘されています。  
この点に鑑み,本会においても理事会で本用語使用の是非について慎重に審議を重ねて参りました。また,本会会員の皆様からもパブリックコメントを公募致しました。  
その結果,今後,本会での発表や学会関連の出版物では,この用語の使用を原則として自粛することが本年度の代議員総会で決定されました。  
以上の方針は,平成24年の第50回学術集会から施行されます。つきましては,平成24年の第50回学術集会からは,本会の発表では本用語の使用は原則として自粛するよう会員の皆様にお願い申し上げます。  
「コ・メディカル」という用語は使用せずに,薬剤師,看護師,検査技師,放射線技師等といった医療専門職の名称を積極的に使用することが望まれます。
平成24年1月25日 一般社団法人日本癌治療学会 理事長 西山 正彦
以 上





以下のごとく、2004年のブログに書いた記録


それより以前にも医療系メーリングリストで同様なことを記載したと記憶している。



それから8年・・・





関連: [言霊信仰的医療系辞書] 医療関係者には最近では耳にたこかもしれないが・・・あらたまらないご時世 2004年 05月 08
【コメディカル】co-medical 一部、医療系メーリングリストで、"comedical"ってgoogle検索すると日本語のサイトばかり検索されておかしいとか、Webstar辞書(検索)などの英英辞書に“comedical"という表記がないとか、話題になった。

comedically:   1 : of or relating to comedy   2 : COMICAL

comedicallyやcomedicはcomedyの形容詞で、“ a medieval narrative that ends happily ”ということも意味合いとしてあり、日本語のコメディカルはそうあればよろしいかなという希望的な意味合いが含まれるとしたら、良い言葉なのかもしれない。
コメディカルという言葉の存在がどうやら風前の灯火なので、保存運動をすべき。幸いにして、救急医学会など各学会が保存運動に積極的で、この言葉は当面安泰と思われる。


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note