The Need for Access to Medicare Fee-for-Service Claims DataJAMA. 2013;():1-2.
Centers for Medicare & Medicaid Services (CMS) の解析
http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/BILLS-111hr3590enr/pdf/BILLS-111hr3590enr.pdf
財務省や為政者にだけ都合の良いデータ解析されないよう生データに近い部分の公表を願いたい。
高コストメディケア患者の医療コスト傾向を調査し、削減効果の可能性を探った報告。
Contribution of Preventable Acute Care Spending to Total Spending for High-Cost Medicare Patients
Karen E. Joynt, et. al.
JAMA. 2013;309(24):2572-2578. doi:10.1001/jama.2013.7103.
序文 少数の患者が米国医療費の大部分をしめる、このコホート間での医療費消費パターンの理解が医療費節約にとってクリティカル。これらの患者で消費される急性ケアサービスをある程度回避可能かどうかは確実なところは不明。
目的 高コストメディケア患者において急性期医療サービス定量的予防効果判定
デザイン・セッティング・被験者
2009-2010年の各年横断的、標準5%メディケアファイルに含まれる、各入院患者及び外来患者の標準化コスト要約
2010年のトップ10分位を高コスト患者と定義し、2009と2010年のトップ10分位を持続的高コスト患者と定義する
ED受診・急性医療入院を予防する標準アルゴリズムを使用
114,469名のメディケア支払い受取人65歳以上
主要アウトカム・測定 高コスト患者中の予防可能とされる急性医療病院・EDコスト比率
結果 高コスト群のメディケア患者10%は、高コストでない患者に比べ、高齢、男性比率多く、多くは黒人、より合併症が多い。
2010年、総救急受診部門コスト32.9%(95% CI, 32.9%-32.9%)は高コスト患者で占めている。
validated algorithmに基づくと、高コスト患者中のコストの41.0%(95% CI, 40.9%-41.0%)、非高コスト患者での42.6%(95% CI, 42.6%-42.6%)は予防可能なもの
入院コストの79.0%(95% CI, 79.0%-79.0%)、 予防可能な入院によるものは9.6%(95% CI, 9.6%-9.6%)、非高コスト患者群内の16.8%(95% CI, 16.8%-16.8%)は主に入院回避可能
高コスト維持状態患者において救急受診部門医療費比率比較で 43.3%(95% CI, 43.3%-43.3%)、入院部門医療費比較で 13.5%( 95% CI, 13.5%-13.5%)は防止可能。
プライマリケア高度な供給がある地域では、高コスト患者の医療費を高度に抑制可能。
結論と知見 2010年のメディケア支出トップ10分位の患者サンプルのうち、救急受診・入院予防に関わるコストの比率は小さい。外来ケア最良化による、これらの患者の低コストの可能性は限定的。
日本の医療施策上参考になる手法と思う。 日本では、専門家と言われる人たちが口々に、「医療費のほとんどが、少数 の患者により消費されている」と、この一定の一群を悪口をいうことだけに終わることが多いと思う。この患者たちへ限定した保険報酬削減や医療アクセス制限 が歴史的にも医療費削減目的で繰り返し行われているが、真に、入院コスト削減されたか、外来コスト削減されたかなど本格的検討されてないと思う。
また、 プライマリケアや検診が、真に医療コスト削減的に機能するかも、私は疑問視している。無症状のものをその医療費やアウトカム評価することなく、「検診=医療費 節約」という刷り込みだけに懸命な医療専門家たちの意見も目立つ。
上記であきらかになったことは、高コスト状態にある患者には