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2021年10月15日金曜日

COVID-19ワクチンへのアレルギー・アナフィラキシーは非IgE介在アレルギー?

 

Assessment of Allergic and Anaphylactic Reactions to mRNA COVID-19 Vaccines With Confirmatory Testing in a US Regional Health System
Christopher Michael Warren, et al.
JAMA Netw Open. 2021;4(9):e2125524. doi:10.1001/jamanetworkopen.2021.25524

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2784268

 

キーポイント

【質問】 米国食品医薬品局(FDA)が認可したmRNA COVID-19ワクチンに対するアレルギー反応が報告されているが、どのような危険因子やメカニズムで説明できるのか?

【所見】 ワクチンアレルギーが疑われる患者22名を対象に、ワクチン全体と主要成分(ポリエチレングリコール[PEG]とポリソルベート80)に対する臨床的皮膚プリックテスト(SPT)と好塩基球活性化試験: basophil activation testing (BAT) を実施したケースシリーズでは、SPTで成分に対する免疫グロブリン(Ig)Eを介したアレルギーを示した患者はいなかった。しかし、ほとんどの患者がPEGに対してBAT陽性であり、投与したmRNAワクチンに対しても全員がBAT陽性で、PEG IgEが検出された患者サンプルはなかった。

【意味】 これらの知見は、PEGに対する非IgE介在性のアレルギー反応が、mRNAワクチンに対するアレルギーの多くの記録された症例の原因である可能性を示唆している。

概要

【重要性】 2021年5月現在、米国では3,200万人以上のCOVID-19症例が確認されており、615,000人以上が死亡している。食品医薬品局(FDA)が認可したmRNA COVID-19ワクチンに関連したアナフィラキシー反応が報告されている。

【目的】 これらのワクチンに対するアレルギー反応の基礎となる免疫学的メカニズムを明らかにすること。

【デザイン,設定,被験者】 このケースシリーズでは,大規模な地域医療ネットワークにおいて,2020年12月18日から2021年1月27日の間に,mRNA COVID-19ワクチンに対するアレルギー反応が疑われた患者22人を対象とした.参加者は、以下の国際統計分類疾病及び関連保健問題、第10改訂版のアナフィラキシーコードのうち少なくとも1つを受けた人であった。T78.2XXA、T80.52XA、T78.2XXD、E949.9のうち、少なくとも1つのアナフィラキシーコードを受け、COVID-19ワクチン接種の記録がある人を対象としました。アレルギーが疑われる症例は特定され、フォローアップのアレルギー検査に導いた。

【暴露】 FDA 認可の mRNA COVID-19 ワクチン。

【主なアウトカムと測定法】 アレルギー反応はブライトン基準を含む標準的な定義を用いて評価した。ポリエチレングリコール(PEG)およびポリソルベート80(P80)に対する皮膚刺入試験を行った。内部検証にはヒスタミン(1mg/mL)と生理食塩水(ネガティブコントロール)を用いた。37℃で30分間刺激した後の好塩基球活性化試験も実施した。PEGに対する免疫グロブリン(Ig)GおよびIgE抗体の濃度を測定し、考えられるメカニズムを調べた。

【結果】 22名の患者(女性20名[91%],平均[SD]年齢40.9[10.3]歳,15名[68%]が臨床的なアレルギー歴を有する)のうち,17名(77%)がBrightonのアナフィラキシー基準を満たしていた。すべての反応は完全に消失した。スキンプリックテストを受けた患者のうち,11人中0人がPEGに,11人中0人がP80に陽性反応を示し,10人中1人(10%)が,その人に接種したのと同じブランドのmRNAワクチンに陽性反応を示した。また、同じ被験者のうち、11人中10人(91%)がPEGに、11人中11人(100%)が投与されたmRNAワクチンに、それぞれ好塩基球活性化試験の結果が陽性であった。PEG IgEは検出されず、代わりにPEG IgGがワクチンにアレルギーを持つ被験者に検出されました。

【結論と関連性】 このケースシリーズによると、女性やアレルギー反応の既往歴のある人は、mRNAワクチンアレルギーのリスクが高いようです。免疫学的検査によると、ほとんどの人がPEGに対する非IgE媒介性の免疫反応が原因であると考えられる。


 

2021年4月21日水曜日

mRNA COVID ワクチン急性アレルギー反応:重篤なのは1万接種あたり2.5程度

mRNA COVID ワクチン急性アレルギー反応:重篤なのは1万接種あたり2.5程度


Acute Allergic Reactions to mRNA COVID-19 Vaccines

Kimberly G. Blumenthal,  et al.

JAMA. 2021;325(15):1562-1565. doi:10.1001/jama.2021.3976

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2777417


医療従事者を対象としたこの前向きコホートでは、98%がmRNA COVID-19ワクチンの接種後にアレルギー反応の症状を示さなかった。残りの2%は何らかのアレルギー症状を報告したが、アナフィラキシーと一致する重篤な反応が10,000接種あたり2.47人の割合で発生した。アナフィラキシーを起こしたすべての人は,ショックや気管内挿管を起こすことなく回復した.


→ mRNA COVID ワクチン急性アレルギー反応:重篤なのは1万接種あたり2.5程度 – 内科開業医のお勉強日記 III (makise.mobi)


 

2021年4月20日火曜日

ブライトン分類アナフィラキシーの症例定義 Excel表計算

COVID-19ワクチン接種はじまったわけだが、副作用報告の不備がメディア報道されている

おそらく、報告としてBrighton分類表記に基づく記録が必要なのだが周知徹底されていいないのも一因だろうと想像・・・結構めんどくさい判定基準


それで、 【ブライトン分類 Excel版】を自作してみた(故に間違いあるかもしれないので、使用は自己責任でお願いします)

https://drive.google.com/file/d/1UtEQ4FPe9K3PgC7OAxQLtNP8uNyhMLdZ/view?usp=sharing



【ブライトン分類 Google spreadsheet 版】

https://drive.google.com/file/d/1GN6-_1iBoghG0rsId5Kg-pUXtceAT82a/view?usp=sharing

参照:

新型コロナウイルスワクチン接種にともなう 重度の過敏症(アナフィラキシー等)の管理・診断・治療

一般社団法人日本アレルギー学会

https://www.jsaweb.jp/uploads/files/JSA2021COVID-19%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3_%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88_210312%E6%94%B9%E8%A8%82.pdf

2021年3月9日火曜日

Covid-19 mRNAワクチン:特定の職場での初回ワクチン接種後アナフィラキシーを伴う重篤な反応はワクチン接種 1 万回あたり 2.47 の割合

 特定の職場でのアナフィラキシーを伴う重篤な反応はワクチン接種 1 万回あたり 2.47 の割合で発生と報告。アナフィラキシーを起こしたすべての患者はショックや気管内挿管なしで回復。この研究で確認されたアナフィラキシーの発生率は、受動的自然報告法に基づく疾病対策予防センターの報告(0.025-0.11/10,000 ワクチン接種)よりも大きくなっているが、日本で現在行われている医療従事者向けのワクチンのアナフィラキシー副反応報告と類似しているのでこれが実態に近いのでではないか?

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2019年5月14日火曜日

アナフィラキシーショック治療エピネフリン過剰投与後心電図異常・・・考えられる病態は?

アナフィラキシーショックを目の当たりにしたら慌てるので常日頃脳内シミュレーションが必要だろう

やや非定型な症候群だが、エピネフリン静注後心電図異常など見た場合は念頭に置く必要があろう


勉強になったなぁ




間歇的胸部絞扼症状評価のためのCT血管造影中、息切れ・喘鳴、紅潮、意識消失あり、脈 50 bpm 血圧 60/45のショックへ エピネフリン静注(1:1000) 1mg ivボーラス
その後II,III,aVFのST上昇、I,aVL, V1-3のST低下





その後CCU入室、電解質・心筋逸脱酵素正常

デキサメサゾン 5mg ivにて症状改善、ST上昇16分間で改善し冠動脈痙攣と診断
ベッドサイド心エコーで LVEF 67%、壁運動異常認めず、CTAで冠動脈有意狭窄無く
troponin I 値 0.091で48時間までに減少



Electrocardiographic Changes After Overdose of Epinephrine in a Patient With Anaphylaxis
Kounis Syndrome or Epinephrine?
Chunyan Jiang, et al.
JAMA Intern Med. Published online May 13, 2019. doi:10.1001/jamainternmed.2019.1230

Kounis Syndrome (KS)は、薬剤・書物・他のトリガーにより誘発された過敏性冠動脈疾患(1991年, Kounis and Zavrasらの初回記載)
ヒスタミン遊離により誘発された冠動脈痙攣による"アレルギー性狭心症の症状”で、アレルギーもしくはアナフィラキシー障害による状況でマスト細胞活性化に関連する急性冠症候群(ACS: 冠動脈痙攣、プラーク破裂、ステント血栓)と同時発生と定義。ヒスタミン、PAF、各種サイトカイン、ケモカインなど炎症性メディエータ遊離により冠動脈痙攣を生じ(type 1 variant)、心筋酵素逸脱増加の有無ともに存在。


アナフィラキシーの診療中に胸痛などの症状を認めた場合には、本合併症を疑い適切な処置を行う必要
https://www.imic.or.jp/literature/1603/



エピネフリンの副作用で成人では 0.01 mg/kg (1:1000: 1mg/ml)で最大 0.5mgなので副作用の可能性

さらに鑑別としては、たこつぼ症候群(突然発症、一過性の左室壁以上、ACSと共通所見:症状、心電図変化、心筋バイオマーカーなど)だが、三時間後経胸壁心エコーで発症後3時間後壁運動異常認めず、除外

他の過敏性関連冠動脈症候群としては、ATAK(adrenaline ,Takotsubo、anaphylaxix、and KS)

ATAKは挑戦的な現代的な複合施設であることが強調されています。 アナフィラキシー反応は、肥満細胞などの炎症細胞の活性化によってKSを誘発することがあります。 これらの細胞は、カテコールアミンの放出を刺激するヒスタミンなどの炎症メディエーターを放出します。 さらに、アナフィラキシープロセスの間にレニン - アンジオテンシン - アルドステロン系によって放出される代償性カテコールアミン、ならびにアナフィラキシーショックの血行力学的補助のためのエピネフリンの投与もまた、血漿中カテコールアミンのレベルを増加させ、それはTTSを誘発しそしてこの悪循環を永続させ得る。






2013年3月2日土曜日

アナフィラキシー救急患者:降圧剤使用が3つ以上臓器障害、入院必要性と関連


アナフィラキシーの救急外来患者では、不全臓器数、入院率増加と関連
年齢、性別、既存肺疾患とは独立した要素

Antihypertensive medication use is associated with increased organ system involvement and hospitalization in emergency department patients with anaphylaxis
Sangil Lee, et. al.
J.  of Allergy and Immunology  published online 28 February 2013.

302名のアナフィラキシーにおいて、55(18%)で失神、低酸素、低血圧
57名が入院必要、139(46%)で3臓器以上の生涯
年齢・性別・トリガー毎・既存肺疾患補正後、β遮断剤、ACE阻害剤、利尿剤、降圧剤使用は、3臓器異常の臓器障害、入院必要性と関連した。
降圧剤全体の使用は、3つ以上の臓器障害に関し、補正オッズ比 2.8(95% CI, 1.5-5.2; P = .0008)  、入院に関し4.0(95% CI, 1.9-8.4; P = .0001)

救急外来で降圧剤使用有無チェックし、使用されている場合は、厳重注意ってことか?

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...