2018年1月5日金曜日

喀痰microbiome dysbiosisと急性増悪

COPD患者の肺内microbial community(微生物群集落)が経過と共に、いかに変動し、急性増悪いか疾患特性といかに関連するか?


COPD281名、UKセンター3ヶ所、2年間のベースラインと急性増悪次の716の喀痰サンプルを連続収集




喀痰microbiome中のdysbiosisは、COPD急性増悪、特に好酸球性炎症に関わる概念的急性増悪において特に急性増悪イベント中の肺機能低下と関連する
dysbiosis:細菌フローラの細菌種の構成の異常は“dysbiosis”とよばれており,細菌種の数の減少(単純化)や,少ないはずの細菌種の異常な増加,あるいは,通常は優性であるはずの細菌種の減少などをさす.すなわち,dysbiosisは腸内フローラの全体として保有する遺伝子の数が減少し,“全体として機能的に劣った”細菌の構成というのと同義である :http://leading.lifesciencedb.jp/2-e011/







Sputum microbiome temporal variability and dysbiosis in chronic obstructive pulmonary disease exacerbations: an analysis of the COPDMAP study
Zhang Wang ,et al., on behalf of COPDMAP
Thorax. 2017 Dec 21. pii: thoraxjnl-2017-210741. doi: 10.1136/thoraxjnl-2017-210741.
http://thorax.bmj.com/content/early/2017/12/21/thoraxjnl-2017-210741.full


microbiome構成はcenter間及び、安定期と急性増悪期と類似だが、例外としてはVeillonella属(糖非分解性・偏性嫌気性グラム陰性球菌、鞭毛・芽胞・莢膜非形成性)で軽度減少が見られる。

モラクセラ(Moraxella)の量の多さは、細菌のalpha-diversityと負の相関

細菌のアルファダイバシティと負の関連があった。


http://www.metagenomics.wiki/pdf/definition/alpha-beta-diversity
  • Alpha diversity:species richness (number of taxa) within a single microbial environment.
  • Beta diversity:diversity in microbial community between different environments (difference in taxonomic abundance profiles from different samples)

microbiomeは、細菌感染関連急性増悪 vs 好酸球性気道炎症で明確に異なる


dysbiosisは、急性増悪時、ベースラインと比べmicrobialな構成のsubject deviation内で有意とされる、41%で観察された

dysbiosisは、FEV1、FVCの低下、CATスコアの増加、特に好酸球性気道炎症合併で急性増悪重症度に相関する。

center間(ロンドン、レスター、マンチェスター)において、alpha および beta diversityのtemporalは変動有意差を認めた

beta diversityのvariationは、病歴繰り返す急性増悪患者では有意に減少する

中学生:心肺フィットネス・筋力フィットネスと心血管リスク要素の関連性


序文から
“身体的フィットネスは心血管疾患および全原因死亡と成人では関連性認められている。一方心代謝リスク要素は若年期から成人期にかけて一定なのが多いが、ライフスタイル介入によりこのリスク要素を軽減できる可能性がある。若年期においては、身体要素の2つの要素として、心肺フィットネス(CRF)と筋力フィットネス(MF)が、また、個別の身体フィットネス要素も、心血管代謝リスク要素と考えられる。
日本人のCRFとMFの影響を各々あるいは組み合わせによる代謝リスクへ関わる影響を検討したもの”



Relationships among cardiorespiratory fitness, muscular fitness, and cardiometabolic risk factors in Japanese adolescents: Niigata screening for and preventing the development of non-communicable disease study-Agano (NICE EVIDENCE Study-Agano) 2
Sakiko Yoshizawa Morikawa, et al.[
Pediatric Diabetes
First published: 19 December 2017Full publication history
DOI: 10.1111/pedi.12623  View/save citation

【目的】日本人若年者の心肺フィットネス(CRF)と筋力フィットネス(MF)の2つの要素の、各々あるいは組み合わせの心代謝リスク要素への関連性

【方法】横断研究:993名の日本人13-14歳の若年者対象
身長、体重、血圧、脂質特性(非空腹時)、HbA1c測定
身体フィットネス(PF)検査は、CRF(20m多段階シャトルラン試験)・上肢筋力(握力)・下肢筋力(立幅跳び)・筋肉耐用能(腹筋)
clustered cardiometabolic risk (CCMR) を、BMI、平均動脈圧(MAP)、非HDL、HbA1cの標準化Z-scoreで推定

【結果】線形回帰解析にて、筋耐容能を除く全てのPF要素はCCMRと相関 (P < 0 .001)
代謝リスク要素のうち、ライフスタイル修正後、HbA1cはPFと関連せず、しかし、非HDL-CはCRF、上肢筋力、下肢筋力と逆相関  (B = −2.40; P <  0.001、 −1.77; P <  0 .05、−1.53; P < 0.05)
線形回帰解析にて、CCMR(≥1SD)高値はsynergicに、CRFと上肢筋力両者の下位3分位でsynergicに高い (P for interaction = .001);
しかし、CCMR高値確率の尤度比低下は、上肢筋力下位3分位で見られるが、中等度CRFでは見られない

【結論】心肺フィットネスおよび筋力フィットネス低下は、不健康なメタボリックリスク特性と有意に相関する



clustered cardiometabolic risk (CCMR) 高スコア (≥sex-specific 1SD) :
心肺フィットネスと上肢筋力の比較(左図)
心肺フィットネスと下肢筋力の比較(右図):オッズ比の差 (95% 信頼区間 [CI])



心肺機能低下群でも、上下肢筋力鍛えれば、メタボリックリスク低下するから「がんばれ!」ってことか?
それなら、学校でもインセンティブを設定すべきということになる。実際、どこかの県でがんばってるところを見たことがある。やたらと走る、走る

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