2012年4月7日土曜日

ベリー業界 や なすび業界 歓喜・・・ 食べ物由来アントシアニンに パーキンソン病発症予防効果の可能性

ベリー業界 や なすび業界 歓喜・・・ 食べ物由来アントシアニンに パーキンソン病発症予防効果の可能性


前向き研究
Health Professional Follow-up Study (49,281)、Nurses' Health Study(80,336)

ベリーフルーツ、リンゴ、赤ワイン、オレンジ/オレンジジュースの5つの主な食品供給源調査


Habitual intake of dietary flavonoids and risk of Parkinson disease
X. Gao, et. al.
Neurology WNL.0b013e31824f7fc4; published ahead of print April 4, 2012 


805名(男性 438、女性 )パーキンソン病発症(20-22年フォローアップ中)

多共役要素補正後、男性ではフラボノイド最大5分位摂取群では、最小5分位群比較で、パーキンソン病リスク40%低下
(ハザード比 [HR] = 0.60; 95% 信頼区間 0.43, 0.83; p trend = 0.001)

 女性では有意差無く  (p trend = 0.62) 、pooled analysisでも有意差認めず (p trend = 0.23).


サブクラスのpooled analysisで、アントシアニン摂取・食事由来源、ベリーが有意にパーキンソン病リスク低下と相関  (5分位両端比較 HR アントシアニン 0.76、ベリー  0.77; p trend < 0.02 for both)


フラボノイドの中の、アントシアニンに主な効果を認めるという主張で、  blackcurrant や blackberry、なすびといった特定の野菜の名が上がっている。



ロイターで報道されてるので・・・日本語でも、目にするかもしれない報告。

More evidence ties diabetes to Parkinson's risk
http://www.reuters.com/article/2012/04/04/us-diabetes-parkinsons-idUSBRE8330TY20120404

認知療法の限界:高リスク統合失調症介入に効果乏しい

精神科医の会話療法の限界
Talk Therapy of Limited Use for Psychosis
http://www.medpagetoday.com/Psychiatry/GeneralPsychiatry/32059

 精神疾患高リスク状態のクライアントに会話に基づく治療をいくら行っても精神疾患への移行を抑えるには、限界がある、という結論の報告。


精神疾患高リスク群
1)一過性精神疾患症状、 短期限定間欠的精神症状、軽微精神症状(subclinical)
2)特性:リスク要素、機能障害の存在、近親家族歴精神疾患既往、統合失調症パーソナリティー特性


これら、高リスク対象者に対し、認知療法介入することで、精神疾患への移行、症状比率軽減につながるか?・・・ 答えは No !

ただ、症状重症度軽減効果は認めるかもしれない。


"Early detection and intervention evaluation for people at risk of psychosis: Multisite randomized controlled trial"
Morrison AP, et al 
BMJ 2012; DOI: 10.1136/bmj.e2233.


認知療法は、統合失調症などの重篤な病態リスク似ある若年者の精神症状悪化予防に役立つか?

5つのUKの様々なサービスでの、288名、14-35歳(平均 20.7 SD 4.3歳)精神疾患高リスク対象者で、144名の認知行動療法+メンタル状態モニタリング vs 144名の メンタル状態モニタリングに分け、12ヶ月~最大24ヶ月フォロー

プライマリ・アウトカムは、高リスク・メンタル状態包括的評価:comprehensive assessment of at risk mental states (CAARMS) 精神症スコアの2分割、重度精神症状・distressのordinary score
セカンダリ・アウトカムは、感情機能・QOL

精神疾患への不連続時間生存モデルITT解析

精神疾患推移は予想より低く 23/288:8%、2群に有意差認めず (比例オッズ比 0.73, 95% 信頼区間 0.32 ~ 1.68)

症状・distressの変化、 セカンダリアウトカムは、random effects regression ( analysis of covariance)解析し、siteやベースライン症状で補正。


精神疾患症状由来のdistressに差は認めず (12ヶ月時点推定差分 −3.00, 95% 信頼区間−6.95 ~ 0.94)
しかし、重症度は、認知療法割り付け群で有意に減少 (12ヶ月時点での推定差分e −3.67, −6.71 ~ −0.64, P=0.018)



精神科医、心理カウンセラーや心療内科の医者までもがテレビコメンテーターとして鎮座し、事件事故があると、解説をすることがある。彼らが万能な力を持ち、精神疾患を予知し、予防できるのなら、彼らの意見を尊重重視する意味があるのかもしれない。しかし、それは現実とは異なる。にもかかわらず、コメンテーターの中には、自分たちの力の限界を無視した傲慢な意見が多く見られる。天下国家の病理も解明する力を持っていると誤解している精神科医も存在するらしい (e.g. 政治 と 精神医学 :”権力者や政治家について分析するのも精神医学の役割”? 2012年1月28日土曜日)。



急性肺障害後後期後遺症としての精神症状(うつ、PTSD,不安など)・・・保存的水分管理との関連も・・・



急性肺障害後の長期生存者は慢性の神経精神機能障害を生じているという報告。



35-60%が臨床的にうつ、PTSD、不安症を有し、しかも、conservative fluid managementと、低動脈血酸素分圧 が精神的障害と関連するという報告。

conservative fluid managementが、この主の病態の水管理の主流になっているが・・・
conservative fluid management:A conservative fluid management strategy did not affect risk for death but shortened duration of ventilation in acute lung injury.
Wiedemann HP, Wheeler AP, Bernard GR, et al. N Engl J Med. 2006;354:2564-75.
急性肺障害の水管理 2006年 05月 26日
conservative approachでは、水分のintakeを制限し、肺水腫減少のため尿量増加をさせ、人工呼吸期間を短くさせ、生存率改善をめざす治療法。ただ、この方法はリスクとして心臓心拍出量減少し、非肺臓器疾患機能を悪化させる可能性がある。

liberal fluid approachは、前項の内在性の利点とリスクに関して逆である。

もともと、上記、ARDSNet Fluid and Catheter Treatment Trial (FACTT)研究からのサブ解析


The ARDS Cognitive Outcomes Study (ACOS): Long-Term Neuropsychological Function in Acute Lung Injury Survivors
Am. J. Respir. Crit. Care Med. April 6, 2012 rccm.201111-2025OC 

 12ヶ月時点で
  • Vocabulary and reasoning: 3%
  • Memory: 13%
  • Verbal fluency: 16%
  • Executive function: 49%

1つ以上の精神疾患
  • Moderate or severe depression: 36%
  • PTSD: 39%
  • Moderate or severe anxiety: 62%
  • Depression, anxiety, or PTSD: 66%
  • Two or more psychiatric conditions: 42%
 12ヶ月時点で、認知機能異常は不安と相関(P=0.04)、認知機能異常の有無とQOLは同等のQOLだが、精神症状がある場合は、無い場合に比べ、有意にQOL低下(P<0.001)

低PaO2と、conservative fluid managementは12ヶ月後の認知機能低下と相関(P=0.02、P=0.004)
低PaO2、低CVP、conservative fluid managementは遂行機能障害とも相関(P=0.05、P=0.02、P<0.001)


低酸素血症と認知機能・精神疾患関連は、急性期の脳神経への影響も考えられる。conservative fluid managementは、非肺疾患への低灌流の悪影響の可能性も考えられ、水分管理、引き際(ebb)と流す時(flow phase)の管理が必要のなのかもしれない。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note