2016年5月16日月曜日

RENEW Study: 重症気腫へのコイル治療、改善効果軽度で重大合併症率高い

12ヶ月時点での評価


Effect of Endobronchial Coils vs Usual Care on Exercise Tolerance in Patients With Severe Emphysema
The RENEW Randomized Clinical Trial
Frank C. Sciurba, et. al. ; for the RENEW Study Research Group
JAMA. Published online May 15, 2016. 
doi:10.1001/jama.2016.6261

【意義】 予備的臨床トライアルでは、気腫及び重度肺過膨脹患者において、気管内コイルは気腫肺組織を圧迫し、肺機能、運動耐容能、症状改善をもたらすというものであった

【目的】 気管内コイル治療の有効性安全性検証

【デザイン・セッティング・被検者】 315名の気腫及び重度空気とらえ込み患者をラナム化臨床トライアル、北米21、ヨーロッパ5箇所、2012年12月〜2015年11月まで

【介入】 ランダムに持続通常ケア(ガイドラインベース、呼吸リハビリテーション及び気管支拡張剤 ; n = 157) 単独 vs 通常ケア+両側コイル治療 (n = 158) 、いずれかの一肺葉に気管支鏡で10-14コイル、4ヶ月分けて2回のシークエンシャル施行


【主要アウトカム・測定項目】 プライマリ有効性アウトカムは ベースラインから12ヶ月後6分間歩行距離絶対差 (minimal clinically important difference [MCID], 25 m)
セカンダリエンドポイントは、
SGRQのQOL変化絶対値差(MCID, 4)
FEV1の変化量(FEV1; MCID , 10%)

プライマリ安全性分析は、7つの事前設定重大合併症のうち1つでも経験した比率


【結果】 315名の被検者(平均年齢, 64歳、 女性 52%)、12ヶ月フォローアップ完遂 90%
12ヶ月時点での6分間歩行距離変化量中央値は、コイル治療群 10.3m vs 通常ケア -7.6m; 群間差 14.6 m (Hodges-Lehmann 97.5% CI, 0.4 m to ∞; 1-sided P =0.02).

25m以上改善比率は、コイル群 40.0 % vs 通常ケア群 26.9%
 (odds ratio, 1.8 [97.5% CI, 1.1 to ∞]; unadjusted between-group difference, 11.8% [97.5% CI, 1.0% to ∞]; 1-sided P =0.01)
FEV1の変化量中央値群間差は 7.0%  (97.5% CI, 3.4% to ∞; 1-sided P < 0.001)
St George’s Respiratory Questionnaire score改善 8.9 points (97.5% CI, −∞ to −6.3 points; 1-sided P < 0.001)、いずれもがコイル群有用

重大合併症(入院必要肺炎、他潜在的致死的・致死性イベント)はコイル群 34.8% vs 通常ケア群  19.1% (P =0.002)
他重大副事象イベントは、肺炎  (コイル群 20% coil vs 通常ケア群 4.5%)
気胸 (9.7% vs 0.6%)で、コイル群で多い

【結論と知見】 気腫・重症過膨脹患者において、12ヶ月治療比較、気管支内コイル+通常ケアにて運動耐用の中央値改善するも、その程度は事前設定未満で軽度、不確実な臨床的意義で、重大合併症尤度高い。さらなるフォローアップ評価にて健康アウトカムへの長期影響評価必要

Trial Registration  clinicaltrials.gov Identifier: NCT01608490



ばらつきある・・・症例選択が重要と思う

ARDS患者において、ヘルメット型・非侵襲人工換気(NIV)で挿管イベント発生率減少

ARDS患者において、ヘルメット型・非侵襲人工換気(NIV)で挿管イベント発生率減少させる




ヘルメット・NIVとフェースマスク・NIV
ランダムにマスクNIV継続か、ヘルメットNIVスイッチかを割り付け

プライマリアウトカムとして、気管内挿管必要率を比べた報告


Effect of Noninvasive Ventilation Delivered by Helmet vs Face Mask on the Rate of Endotracheal Intubation in Patients With Acute Respiratory Distress Syndrome
A Randomized Clinical Trial
Bhakti K. Patel, et. al.
JAMA. Published online May 15, 2016. doi:10.1001/jama.2016.6338


分析 83名(女性45%;年齢中央値59歳;APACHE IIスコア中央値 26)、トライアルご会席にて有効性事前設定に基づき早期治験中止した

挿管イベント発生率は、フェースマスク  61.5% (n = 24)、ヘルメット 18.2% (n = 8)  (absolute difference, −43.3%; 95% CI, −62.4% to −24.3%; P < 0.001)

人工換気日数は有意にヘルメット群で高率 28 vs 12.5, P < 0.001)

90日目死亡率 ヘルメット群 15 名 (34.1%)、フェースマスク群 22 名 (56.4%)
(absolute difference, −22.3%; 95% CI, −43.3 to −1.4; P = 0.02)







副事象イベントは3名のインターフェース関連皮膚潰瘍(フェースマスク群 鼻の潰瘍 7.6%、ヘルメット群は頸部皮膚潰瘍)




フルフェースからヘルメットへと時代は変わるのだろう・・・



USCIITG: LIPS-A:ARDS発症予防アスピリン投与効果認めず

ED受診するようなリスク状態患者にその後肺胞毛細血管傷害、低酸素状態を回避するためには、何らかの有効は方法で、ARDS発症までの brief windowに介入ができれば・・・という発想は昔からある。抗炎症としてステロイドは今のところ芳しからず・・・

アスピリンはどうかと・・・予想通り、効果認めず



Effect of Aspirin on Development of ARDS in At-Risk Patients Presenting to the Emergency Department
The LIPS-A Randomized Clinical Trial
Daryl J.
Kor,  et. al. ; for the US Critical Illness and Injury Trials Group: Lung Injury Prevention with Aspirin Study Group (USCIITG: LIPS-A)
JAMA. Published online May 15, 2016. doi:10.1001/jama.2016.6330

EDに於るARDSリスク患者 7673名:篩い分け 400名ランダム化し多施設二重盲験プラシーボ対照化ランダム化トライアル

ED受診24時間以内アスピリン 325mg loading dose後81mg継続 day 7まで

プライマリアウトカムはday 7までのARDS発症

解析患者390名、年齢中央値 57歳、女性 48%、187名、入院期間中央値(IQR) 6(3-10)日間
アスピリン投与はプラシーボ比較で7日目ARDS発症頻度減少せず (10.3% vs 8.7%; odds ratio, 1.24 [92.6% CI, 0.67 to 2.31], P = 0.53)


セカンダリアウトカム(無人工換気日数、ICU滞在期間、入院期間、28日・1年生存率、血中バイオマーカー)においても有意差無し
・day 28までの無人工換気日数, mean (SD), 24.9 (7.4) days vs 25.2 (7.0) days (mean [90% CI] difference, −0.26 [−1.46 to 0.94] days; P = .72)
・ICU滞在期間, mean (SD), 5.2 (7.0) days vs 5.4 (7.0) days (mean [90% CI] difference, −0.16 [−1.75 to 1.43] days; P = .87)
・入院期間, mean (SD), 8.8 (10.3) days vs 9.0 (9.9) days (mean [90% CI] difference, −0.27 [−1.96 to 1.42] days; P = .79)
 ・28日生存率, 90% vs 90% (hazard ratio [90% CI], 1.03 [0.60 to 1.79]; P = .92)
 ・1年生存率, 73% vs 75% (hazard ratio [90% CI] ,1.06 [0.75 to 1.50]; P = .79)

 出血関連副事象イベントは両群少ない (aspirin vs placebo, 5.6% vs 2.6%; odds ratio [90% CI], 2.27 [0.92 to 5.61]; P = .13)

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note