2016年10月18日火曜日

高血圧:変形性関節症 β遮断剤使用により疼痛スコア改善、オピオイド使用減少

変形性関節症の二次医療コホート研究、GOAL studyからのデータ




Beta-blocker use associates with lower prevalence of joint pain and lower opioid requirement in people with osteoarthritis
Ana M Valdes, et. al.
Arthritis Care & Researcch 1 Oct. 2016

873名の有症状変形性股・膝関節症と高血圧患者
降圧剤1処方以上使用者、45%がβ遮断剤
中等度以上の関節痛 WOMA < 75


平均年齢約69歳、46%女性、平均BMI 30ちょっと超えた位


年齢、性別、BMI、膝・股関節変形性関節症、他の関節置換術病歴、うつで補正

β遮断剤はWOMAC疼痛スコア低下と相関し、住民統計指標・併存症補正後も関節痛頻度低下と相関 aORpain 0.68 (95% C. 0.51-0.92, P<0 .011="" br="">
α遮断剤にて疼痛出現の相関性認めず  aORpain 0.94 (95% CI 0.55-1.58) 、他の降圧剤でも同様

β遮断剤処方は、オピオイド使用と逆相関 : aORopioids 0.73 (95% CI 0.54-0.98, P<0 .037="" br="">一般の鎮痛剤使用と逆相関  aORanalgesics 0.74 (95% CI 0.56-0.94, P<0 .032="" br="">
β遮断剤使用期間は有意に関節痛リスク減少と関連 : OR per 1-year increase in use 0.96 (95% CI 0.93-0.99, P<0 .004="" p="">

診察室:自動血圧測定高血圧閾値は 131/85?

 Manual office blood pressure (BP) では、測定者の技術の問題と白衣高血圧の問題が伴う。
一方、 Automated office BP (AOBP)  では安静状態にのみ依存し多数計測にて過誤を極力除外できるはず。

AOBPの閾値設定

2145名、平均年齢 47.3±11.3歳対象に閾値設定



Threshold for diagnosing hypertension by automated office blood pressure using random sample population data
Wohlfahrt, Peter, et. al.
Journal of Hypertension: November 2016 - Volume 34 - Issue 11 - p 2180–2186


中等度以上左室駆出率低下型心不全患者:カフェイン投与による不整脈への急性影響みとめず

二重盲検のきっちりした研究

中等度以上の左室駆出率低下型心不全患者へのカフェイン投与による不整脈への急性影響みとめず





Short-term Effects of High-Dose Caffeine on Cardiac Arrhythmias in Patients With Heart Failure
A Randomized Clinical Trial
Priccila Zuchinali, S et. al.
JAMA Intern Med. Published online October 17, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.6374

2重盲検ランダム化臨床トライアル・交差デザイン:心不全・心移植クリニック(三次大学病院)
中等度・重症収縮機能障害を有する慢性心不全患者(LVEF < 45%)、NYHA I - III
(2013年3月5日〜2015年10月2日)


1時間の間隔を置いて100mLの脱カフェイン 5 doseに加え
カフェイン 100mg or ラクトース・カプセル
総量カフェイン 500mg or プラシーボ、5時間プロトコール
1週間のwashout期間をおいて、プロトコール反復


主要アウトカム・測定:心室性、上室性期外収縮:連続心電図モニタリング


51名(37 [74%] 男性、平均[SD]年齢 60.6[10.9]歳]、主に中等度/重症左室収縮期機能障害  (平均 [SD] 左室駆出率, 29% [7%]); ICD装置植込 31 [61%]

連続心電図モニタリングにて、以下の数、カフェイン vs プラシーボ有意差なし
・ 心室性(185 vs 239 beats, respectively; P=0.47)
・ 上室性 (6 vs 6 beats, respectively; P=0.44)
・ 二連発、 二段脈、 非持続性頻拍

運動負荷変数、心室性・上室性期外収縮beat、運動時間、推定peak酸素消費量、心拍はカフェイン摂取で影響されず

 血中カフェイン濃度最高濃度患者は、最小濃度患者に比べて、心室性期外収縮増加もたらさず (P=0.91) 、プラシーボ群比較でも同様 (P=0.74)
 




食品名  カフェイン含有量  備考 
コーヒー  60 mg/100ml  浸出方法:コーヒー粉末10 g/熱湯150 ml
インスタントコーヒー  57 mg/100ml  浸出方法:インスタントコーヒー 2 g/熱湯 140 ml
紅茶  30 mg/100ml  浸出方法:茶5 g/熱湯360 ml、1.5~4分
せん茶  20 mg/100ml  浸出方法:茶 10 g/90°C430 ml、1 分


https://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/caffeine.pdf

noteへ実験的移行

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