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2022年11月8日火曜日

体重増加気味の成人:運動は脳とくに辺縁系のインスリン感受性保護的に働く

Exercise restores brain insulin sensitivity in sedentary adults who are overweight and obese. 

Kullmann, S., et al. (2022) 

JCI Insight. doi.org/10.1172/jci.insight.161498.

https://insight.jci.org/articles/view/161498


被験者:BMI 27.5〜45.5の21〜59歳の女性14名と男性7名。

8週間のモニター付き持久力トレーニングの前後で、機能的磁気共鳴画像法(MRI)を用いて、脳内のインスリン感受性測定



運動プログラムにより、脳内のインスリン作用が健康体重の人と同レベルまで改善。

運動介入により、特に空腹感や満腹感の感知、意欲や報酬、感情と運動行動の相互作用に関与する脳領域のインスリン刺激活性が向上


脳のインスリン感受性が改善されると、代謝に良い影響を与え、空腹感が減少し、不健康な内臓脂肪が減少


(A)運動介入前から介入後にかけて脳血流が増加した被殻のクラスターを示す画像。カラーマップはT値に対応する(P < 0.001表示補正なし)。(B-D)箱ひげ図は、インスリン点鼻前と後の右被殻の絶対脳血流の変化を示す(ΔCBF=fMRI-2-fMRI-1)。(B)過体重および肥満者(n = 18、PFWE < 0.05)における8週間の運動介入前後。CとDは、比較群となる既発表のデータセットに基づく。運動介入を行わない8週間の前後、プラセボ経口摂取後(n = 19)(50)(C)、および健康体重(n = 17)および過体重/肥満(n = 17)の個人における1時点の断面図(13)(D)。プロット中,枠は第1,第3四分位値(25,75パーセンタイル),枠内の線は中央値,上下のひげは1.5×四分位範囲を示す。CBF、脳血流。*pfwe < 0.05 svc.




(A)画像は、運動介入前から介入後にかけて、デフォルトモードネットワークの前内側前頭前野(黄色の領域)への機能的結合が増加した右海馬のクラスター(青色)(PFWE < 0.05 SVC)。赤から黄色のカラーマップは、fMRI-1における群平均のデフォルトモードネットワークに対応する(t検定、PFWE < 0.05)。(B)箱ひげ図は、8週間の運動介入前後の右海馬と内側前頭前野の機能的結合性の変化(fMRI-2 - fMRI-1)を示す(n = 21; PFWE < 0.05)。(C)8週間の運動介入後の脳内インスリン作用の変化と認知機能との関連。y軸は運動介入前から介入後までのインスリン作用の変化(ΔFCpost-8week-ΔFCpre)、x軸はTMT B scoreを秒単位で表示したもの。


(A)y軸は、運動介入前から運動介入後までのインスリン経鼻剤に対する右被蓋血流量の変化(ΔCBFpost-8-week - ΔCBFpre)を表示する。x軸は、インスリン経鼻投与に対する空腹感評価の変化(ΔVASpost-8-week - ΔVASpre)を示す。(B)8週間の運動介入前と運動介入後における内臓脂肪組織のfold変化。(C)骨格筋線維の最大結合骨格筋ミトコンドリア呼吸の8週間の運動介入前から介入後までのfold変化。CBF, 脳血流; VAS, 視覚的アナログスケール。



2022年7月15日金曜日

運動単独より運動+サウナ入浴が心肺機能/脂質代謝・血圧コントロールに良好な作用を示す

運動単独より運動+サウナ入浴が心肺機能/脂質代謝・血圧コントロールに良好な作用を示す



The effects of regular sauna bathing in conjunction with exercise on cardiovascular function: A multi-arm randomized controlled trial

https://journals.physiology.org/doi/abs/10.1152/ajpregu.00076.2022

https://journals.physiology.org/doi/epdf/10.1152/ajpregu.00076.2022


定期的な運動とサウナ入浴は、それぞれ臨床集団において心血管系機能を改善することが示されている。しかし、一般集団における定期的な運動とサウナ入浴を併用した場合の心血管系適応に関する実験データは不足している。そこで、マルチアーム無作為化比較試験により、通常の運動とサウナ入浴の効果を比較した。

 

身体活動レベルが低く、従来のCVD危険因子を1つ以上持つ49±9歳の参加者(n=47)を、ガイドラインに基づく定期的な運動と運動後15分のサウナ(EXS)、ガイドラインに基づく定期的な運動(EXE)、対照(CON)に8週間ランダムに割り付けた(1:1:1)。 
主要アウトカムは、血圧(BP)および心肺機能(CRF)であった。副次的アウトカムは、脂肪量、総コレステロール値、および動脈硬化であった。EXEはCONと比較して、CRF(+6.2ml/kg/min、95%CI、+4.2. to +8.3ml/kg/min)および脂肪量に大きな変化を示したが、BPには差がみられなかった。EXSは、EXEと比較して、CRFの大きな変化(+2.7 ml/kg/min;95%CI、+0.2. to +5.3 ml/kg/min)、収縮期血圧の低下(-8.0 mmHg;95%CI、-14.6 to -1.4 mmHg)および総コレステロール値の低値を示している。 
定期的な運動は、CVD危険因子を持つ座りがちな成人のCRFと身体組成を改善した。 
運動と組み合わせた場合、サウナ入浴はCRF、収縮期血圧、総コレステロール値に対して実質的な補足効果を実証した。 
サウナ入浴は、CRFを改善し、収縮期血圧を低下させるための運動を補完する価値あるライフスタイルツールである。今後の研究では、用量反応関係を確認するために、暴露の期間と頻度に焦点を当てる必要がある。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。



2021年8月11日水曜日

治療抵抗性高血圧:中強度の有酸素運動トレーニングプログラム有効


最適化された薬物療法に加えて有酸素運動を行うことで,薬物療法への反応性が低い患者の血圧が低下した。53人の患者を対象とした無作為化臨床試験が行われた。患者は、12週間の中強度の有酸素運動トレーニングプログラム(運動群)と通常のケアを行う対照群のいずれかに無作為に割り付けられた。運動群では、24時間および日中の外来収縮期・拡張期血圧が臨床的に有意に低下した。これらの結果は、中強度の有酸素運動を、この患者集団を対象とした標準的な併用療法として受け入れることを全体的に支持するものであった

2020年6月18日木曜日

冠動脈疾患:身体活動レベルと心臓突然死リスクの関連

一般の人でも、冠動脈疾患を有する人でも、レジャー時間の身体活動性のレベルが低いと心血管死亡率増加と関連するとされる。臨床トライアルやメタアナリシスに基づく現行ガイドラインでは冠動脈疾患(CAD)を有する患者は低〜中等度身体活動強度の好気的運動を合計30-60分、最低週5日間、できれば毎日累積することを勧めている。
娯楽的身体活動(LTPA)と心血管リスクの量反応相関の線形性は示唆されておらず、逆J字型、活動性の高い患者で心血管リスク増加を示唆する報告さえある

仮説的に活動性高度のCAD患者では従来のリスク要素と独立して突然死リスク増加するか? 検証

population全体から見ると、LTPAは心臓突然死リスク増加と関連。カナダの冠動脈疾患症状分類:CCs-classによる分類だと、class 1では、LTPA増加とともに心臓突然死リスク低下
一方Class 2以上の場合U字型減少を示すというもので、結論だけ見ると"highly active"の突然死リスク増加はスルーされているのが気になるが、「冠動脈有症状では"active reference"程度の身体活動を維持することが結果的に突然死予防上重要 」という事になるのだろうか?





Physical Activity and the Risk for Sudden Cardiac Death in Patients With Coronary Artery Disease
Mikko P. Tulppo, et al.
Circulation: Arrhythmia and Electrophysiology
Originally published20 May 2020
https://doi.org/10.1161/CIRCEP.119.007908
https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/CIRCEP.119.007908


背景
余暇時間身体活動 leisure-time physical activity (LTPA) と冠動脈疾患患者における心臓突然死sudden cardiac death (SCD)リスクとの関連は明確ではない。冠動脈疾患患者を対象に,LTPAとSCDおよび非SCDのリスクとの間に関連性があるかどうかを評価することを目的

研究方法
血管造影検査で冠動脈疾患が確認された患者(n=1946)は、LTPA質問票への記入とベースラインでの広範なリスクプロファイリングを含む臨床評価を受けた。患者はLTPAにより4つのグループに分類
(1)活動的でない
(2)不定期に活動する
(3)活動的で週2~3回定期的に運動する
(4)活動性が高い、週4回以上定期的に運動

多変量Cox回帰分析では、年齢、性別、体格指数、左室駆出率、2型糖尿病、心筋梗塞の既往歴、Canadian Cardiovascular Society grade of狭心症クラス、および運動能力を共変量として用いた。

結果
追跡期間中(中央値6.3年)に、52例のSCDと49例の非SCDが発生した。 
非活動的な患者は活動的な患者に比べてSCDのリスクが高かった(ハザード比、2.45[95%CI、1.01~5.98];P<0.05)。 
SCDリスクにはLTPA×カナダ心臓血管学会の狭心症クラスのグレーディングによる有意な相互作用が認められた(活動性の高い患者ではP=0.019)。 
カナダ心臓血管学会の狭心症クラス1の患者では、LTPAはSCDとは関連していなかった(n=1107、18イベント)。 
カナダ心臓血管学会の悪性度が狭心症クラス2以上の患者(n=839、34件)では、活動性の高い患者(ハザード比、7.46[95%CI、2.32-23.9]、P<0 .001="" p="">LTPAと非SCDの間には直線的な関連が観察され、LTPAが高い人は非SCDのリスクが最も低かった。

結論
活動的でない冠動脈疾患患者はSCDのリスクが高かった。
症状のある患者を対象としたサブグループ解析では、活動性の高い患者と活動性の低い患者でU字型にSCDリスクが高まる
<0 .001="" p="">
結論
<0 .001="" p=""> 活動的でない冠動脈疾患患者はSCDのリスクが高かった。<0 .001="" p=""> 症状のある患者を対象としたサブグループ解析では、活動性の高い患者と活動性の低い患者では、活動性の高い患者に比べてSCDのリスクが高くなっていた



2020年2月26日水曜日

認知症高齢者:筋トレと好気的運動の効果

在郷軍人ナーシングホームの認知症高齢者


  • 強化トレーニング(筋トレ)は Barthel index、Mini-Mental State Examination、 Montreal Cognitive Assessment、 血中 monocyte chemotactic protein-1 値を改善
  • 好気的運動は、Barthel index、Mini-Mental State Examination、 Montreal Cognitive Assessment, 、 血中 monocyte chemotactic protein-1 値、血中brain derived neurotrophic factor 値を改善
  • Barthel index、Mini-Mental State Examination、 Montreal Cognitive Assessment、 血中 monocyte chemotactic protein-1、血中 brain derived neurotrophic factor 値の改善程度は群間差統計学的有意差に至らず


The Therapeutic Effects of Exercise Training on Elderly Patients with Dementia: A Randomized Controlled Trial
I-Ting Liu,  et al.
Archives of Physical Medicine and Rehabilitation Published:February 18, 2020
DOI:https://doi.org/10.1016/j.apmr.2020.01.012




















4週間という短期間検討・・・ 

2019年10月22日火曜日

高血圧と運動:どの血圧レベル群でも死亡率減少効果

高血圧症と運動に関しては疫学研究が多く、定期的運動が有意に血圧レベルを減少指せるという介入研究の知見が最近加わっただけである。しかしながら、定期的運動の降圧効果、特に心血管疾患や総死亡率への影響に関しては知見が乏しいという中、この論文の意義は身体活動が高血圧症患者に限定しても死亡率・心血管疾患アウトカムへこうかがある、量依存的効果の検討の2つ


European Society of Caridology/European Society of Hypertension guideline 2018では 血圧 180/110 mmHg以上では身体活動を推奨しないというものだが、この研究ではstage 2 高血圧では他の高血圧レベルの群と同様、死亡率減少効果があった。

さらに、年齢補正・多変量因子補正後、軽度・中等度/強度身体活動との総死亡率改善の差が縮小し、やはり高血圧管理のための運動量は軽度でも効果はあるようだ。
ただ、寄与要素として打ち消された量依存的効果のあるサブグループの存在の可能性も議論してほしい




Dose-Response Association Between Level of Physical Activity and Mortality in Normal, Elevated, and High Blood Pressure
Gowsini Joseph ,et al.
https://doi.org/10.1161/HYPERTENSIONAHA.119.13786
Hypertension. ;0:HYPERTENSIONAHA.119.13786


高血圧患者において、最大の健康ベネフィットをもたらす運動量評価試みられている。
この研究は日々の身体活動量と、全原因死亡率、心血管アウトカムを各々の血圧レベルで関連性について検討

18974名のランダムサンプル、白人男女、20−98歳、前向き心血管住民研究

レジャータイムの自己申告活動性を Physical Activity Questionnaire (level I: 不活発; II: 軽度activity ; and III: 中等/高度 activity)から導く

血圧:正常  <120 120="" 140="" hg.="" hg="" i="" ii="" mm="" nbsp="" p="" stage="">
平均フォローアップ期間 23.4±11.7年間
血圧全てのレベルで、身体活動量高値ほど、量依存的に総死亡率減少と関連

以下共役要素補正後もパターン維持;性、年齢、喫煙状態、教育、糖尿病、心血管疾患既往、BMI、暦時間

不活発と比べ、ハザード比はstabe I 高血圧:軽活動量 0.78   (0.72–0.84; P<0 .001="" 0.69="" activity="" nbsp="" p="">
すべての血圧レベルで、心血管イベントリスクは有意に身体活動レベル依存的に減少


結論:身体活動と総死亡率の相関性は全ての血圧レベルで量依存的に逆相関
身体活動は心血管イベント減少とその身体活動レベルに不問で相関






年齢補正、多変量補正





2019年10月15日火曜日

身体活動レジャーの重要性:1週間150分中等度身体活動にて心代謝併存症&うつでかなり生命予後延長

Leisure‐time Physical Activity and Life Expectancy in people with Cardiometabolic Multimorbidity and Depression
Yogini V Chudasama, et. al.
JIM First published: 11 October 2019 
https://doi.org/10.1111/joim.12987
doi:10.1111/joim.12987

背景
150分間の中等度身体活動量という推奨レベルの広範なレジャータイム身体活動量は心臓代謝的multimorbidityおよびうつ患者で生存率と関連するかは不明

方法
UK Biobank 被験者を分別 : (1) no disease; (2) diabetes; (3) cardiovascular disease (CVD); (4) depression; (5) diabetes and CVD; (6) diabetes and depression; (7) CVD and depression; (8) diabetes, CVD and depression.
レジャータイム身体活動量をカテゴリー化(ミーティング推奨)と非活発
生存モデルは推定予後

結果
被験者 480,940 名(年齢中央値 58歳, 男性 46%、白人 95%)、うち74%が心代謝多併存症とうつで身体不活発

フォローアップ平均 7年間中 死亡 11006

糖尿病患者・身体不活発被験者において、45歳時点で、身体活発であることは不活発に比べ 2.34 ((95% 信頼区間: 0.93, 3.54) 年間付加的生存年数増加
CVDでは 2.28(1.40, 3.16)年間
糖尿病・CVDでは  2.15 (0.05, 4.26)年間
疾患無し 1.58 (1.27, 1.89)年間


糖尿病・CVD・うつ合併被験者では、身体活動であることは、不活発より 6.81 (‐1.50, 15.31) 年間生存予後追加
糖尿病・うつ合併では 3.07 (‐2.46, 8.59)年間追加
うつでは 0.80 (‐0.46, 2.05) 年間

65歳でも同様のパターン



結論:身体活動の推奨レベルだと、心代謝疾患合併症患者においては生存予後延長する。ただ、うつ単独のみでは有意差無し








2日前30km走した

2019年6月18日火曜日

中年期心肺フィットネスの良さは、COPD発症抑制、リスク軽減

一応、ベースライン登録でCOPD、喘息診断と慢性気管支炎症状は除外らしい。でもsubclinicalな気道病変は入り込んでいる可能性はあると思う。一貫して主張の40年以上だとreverse causationは入り込まないというのは信じて良いのだろうか? 疑問を持ちながらも・・・


健康中年男性住民において心肺フィットネスの良好さはCOPD発症・COPDによる死亡の長期的リスク軽減と相関するらしい

Midlife cardiorespiratory fitness and the long-term risk of chronic obstructive pulmonary disease
gorm Mørk Hansen, et al.
Thorax 2019;0:1–6. doi:10.1136/thoraxjnl-2018-212821
https://thorax.bmj.com/content/thoraxjnl/early/2019/05/22/thoraxjnl-2018-212821.full.pdf
背景:中年期心肺フィットネス良好性はCOPDのリスクを軽減するかもしれない。
短期間フォローアップならreverse causation(逆因果)が働くという解釈も成り立つだろうが、ここでは46年間フォローアップまで施行して被雇用男性のCOPD発生とCOPD死亡率発生率を評価し、reverse causalityの影響を考慮した検証をおこなう

研究方法:中年男性(n=4730) 1970-1971年登録。CRFはVO2決定のためのエルゴメーター試験。CRFカテゴリー(low , normal , high )を± Z score (± 1 SD) より上か下かを年齢補正し判断。 エンドポイントは国民登録およびCOPD発生率、COPD原因死。多変量補正Coxモデルとrestricted mean survival times(RMST)で検討

結果 低CRFと比較し、COPD発生推定リスクは正常CRFで21%低下 (HR 0.79, 95% CI 0.63 to 0.99)、 高CRFで 31%低下 (HR 0.69, 95% CI 0.52 to 0.91).
低CRF比較し、正常CRFでは COPD死亡リスク35%低下 (HR 0.65, 95% CI 0.46 to 0.91)、 高CRFでは62%低下(HR 0.38, 95% CI 0.23 to 0.61)

RMST検証で、正常・高度CRF 対 低CRF比較のCOPD発症率とCOPD死亡率遅延化は1.3から1.8年間に相当

reverse causation検証でも結果は変わらず

結論: 健康、中年男性住民において、心肺フィットネスはCOPD発症・COPDによる死亡の長期的リスク軽減と相関




当初10年間の死亡例排除での感度分析で reverse causation排除したと書かれてるけど・・・納得できるだろうか?


どうもなっとくできないが、discussionの一部に喫煙者のエリスロマイシンによる影響と"healthy smoker effect"も記載されている。運動によるCOPD発症抑制効果はあるのだろうか?


肺機能は年齢とともに徐々に低下し、この過程は喫煙者において非常に加速される。本研究では、喫煙は登録時に非常に一般的であり、男性の70%以上がアクティブな喫煙者であった。ベースラインの特徴は、ベースラインのCRFが高い参加者の方が喫煙とタバコの消費量が多いことを示しています。この「健康な喫煙効果」は以前に観察研究で説明されている。
 この現象は選択の偏りに関連していると示唆されている。つまり、喫煙習慣を身に付けることはランダムではなく、喫煙の有害な影響に比較的抵抗力のある個人によってより頻繁に行われる可能性がある。喫煙者の間のわずかに高いCRFに関する別の可能な説明は、骨髄を刺激してより多くの赤血球を生成する喫煙者の血液中の酸素圧が低いために、エリスロポエチンレベルに対する刺激効果であり得る。結局のところ、この影響は多くの観察研究で実証されている喫煙の有害な影響の過小評価をもたらすだろう。
CRFをCOPDの発症および進行と結び付けるメカニズムは不明である。 CRFは、酸素を吸気からミトコンドリアに輸送し、身体活動のための燃料としてATPを生成する、心臓系、肺系、筋肉系、および細胞系の総合的能力の極めて重要な生理学的指標である。これまでの研究でCRFとCOPDとの関連性を具体的に検討したことはないが、高レベルの身体活動が肺機能低下を軽減し、それによってCOPDの進行を遅らせる可能性があることを示唆している。
私たちのコホートにはスパイロメトリーデータがないため、そして自己申告による身体活動ではなく客観的に測定されたCRFを使用するという私たちのアプローチのために、私たちはこの関係を研究することができなかった。しかしながら、CRFとCOPDを結び付ける他のメカニズムもまた可能である。低悪性度全身性炎症が役割を果たす可能性があると推測できます。初期のCOPDでさえも測定可能な特徴である身体的不活発は、高レベルの全身性炎症マーカーと関連しています。これには、高レベルの高感度C反応性タンパク質、フィブリノーゲン、インターロイキン1および6および活性酸素放出の増加が含まれます喫煙で観察される効果と同様に全身の酸化ストレスの増加に寄与する不活性筋肉組織からの種。 反対に、定期的な身体活動は全身性炎症と酸化ストレスの両方のマーカーを減少させる。以前の研究では、炎症マーカーのレベルの増加は増悪の数の増加によるCOPDの予後不良に関連している。

2019年6月13日木曜日

リストバンド身体活動計によるTAC測定:身体活動高度でインスリン感受性改善するも膵β機能影響せず


糖代謝異常と2型糖尿病(直近診断、薬剤なし)症例において
まぁ当然だろうが、身体活動習慣的に高度の場合、インスリン感受性は高まる。だが、β細胞反応性に関連性認めなかった。


身体活動増加してもβ細胞反応性は望めないのだろうか? あらたな課題
筋肉などのブドウ糖取り込みは改善するが、 膵臓β細胞機能への効果はない?

結論:
耐糖能異常(IGT)の成人または最近診断されたばかりの2型糖尿病の薬物未使用の成人を対象としたこの研究では、研究者は習慣的な日常の身体活動と耐糖能、インスリン感受性、およびβ細胞反応の尺度との関連を調べた。 試験サンプルは、3時間の経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)と高血糖クランプを完了した230人の成人から構成されていました。 交絡因子の調整後、曲線下の空腹時血漿グルコース、2時間グルコース、またはグルコース増分面積との総身体活動数(TAC)の関連は見られなかった。 所見として、より高いTACとより高いインスリン感受性(M / I)との関連を示唆していた。 より高いTACは、M / Iについて調整した後のβ細胞応答の尺度とは関連していなかった。 著者らは、IGTまたは最近診断された2型糖尿病を有する薬物未治療の成人におけるより高いレベルの習慣的な身体活動はより高いインスリン感受性に関連していると結論付けた。




序文:
米国では3000万人を超える人々が糖尿病を患っており、さらに8400万人が前兆を持っていると推定されている。
糖尿病を発症する危険性因子および合併症を発症する危険因子に含まれるのは、身体的不活動である。身体活動は、耐糖能、インスリン感受性、β細胞機能、および血糖コントロールの耐久性を改善することが示されている、重要な変更可能な危険因子である。さらに、大規模な臨床試験では、身体活動の増加が耐糖能異常のある人の糖尿病リスクを低下させる可能性がある。 2型糖尿病の疾病負担の7%は身体的な不活動が原因であると推定。 
身体活動を評価するために様々な方法が利用可能である。 1つの方法は、検証済みの質問票を使用して自己申告に頼ること。もう1つの方法は、明度、中程度、中等度から力強さ、活発な身体活動など、身体活動を発作にグループ化するために強度固有のカットポイントを使用すること。 
最近では、1日あたりの総身体活動カウント:total physical activity counts per day (TAC)を使用することが、身体活動の総量のより良い指標とされている。それは軽度身体活動も含まれ身体活動強度の完全な連続体としての評価として重要な要素であるからである。 さらに、TACは、様々なactivity boutsの頻度、強度、期間を考慮し1つの変数として表現するため、日々の身体活動評価として重要な指標である。
この身体活動評価の代謝的影響をIGTと近日診断2型糖尿病投薬無治療、free-living conditionの被験者対象にした研究はなかったためのこの検討。
自己報告中等度・強度身体活動指標より、TACの方がインスリンと他の内分泌機能のバイオマーカーとの関連性が強いという報告がある

インスリン感受性での空腹時測定に限定した報告は少なく、この研究の主目的は、TAC指標を用いた習慣的身体活動と耐糖能、インスリン感受性、β細胞反応性をIGTおよび治療naiveの最近診断されたばかりの2型糖尿病で検討したもの




耐糖能異常(IGT)を患っている人、または自由生活条件下で未治療の2型糖尿病と診断されている人を対象とした身体活動の代謝的影響についての研究は限られています。 TACは、自己報告されている中等度から激しい身体活動の数分の間に、インスリンや他の内分泌機能のバイオマーカーとの関連性が高いことが示されています(11,13)。しかしながら、結果は研究間で異なり、そしていくつかの研究はインスリン感受性を評価するための空腹時の測定に限られています。したがって、この試験の主な目的は、最近IGTまたは未治療の成人における習慣的な毎日の身体活動(TAC)と耐糖能、インスリン感受性、およびb細胞反応性の尺度との関係を調べることでした。 2型糖尿病と診断された。



Association of Habitual Daily Physical Activity With Glucose Tolerance and β-Cell Function in Adults With Impaired Glucose Tolerance or Recently Diagnosed Type 2 Diabetes From the Restoring Insulin Secretion (RISE) Study
Karla A. Temple, et al. for the RISE Consortium for the RISE ConsortiumRISE Consortium Investigators








2019年5月30日木曜日

高齢女性:歩数7500で効果頭打ち、歩行運動強度関係なし

序文をみると、日本の「万歩計」がウェアラブル端末に先行すること1965年発売され、日本では「1万歩」推奨となっている。ウェアラブル対応端末は2017年1億2500万台以上世界的に出荷されている。1万歩がcommon goalとして扱われているが果たして?

女性に限った検討ではあるが、死亡率改善効果に運動強度は影響与えず、1日の歩数が重要という話


Association of Step Volume and Intensity With All-Cause Mortality in Older Women
I-Min Lee, et al.
JAMA Intern Med. Published online May 29, 2019.
doi:10.1001/jamainternmed.2019.0899

意義:健康上必要な歩数目標は1日1万歩という目標が一般に信じられているが、この数については科学的根拠が少ない。さらに、歩数強度増加が健康ベネフィットに関連するか、1日の歩数と独立しているか不明。

目的:1日当たりの歩数とステッピング強度と全死因死亡率との関連検討

デザイン、設定、および被験者:
この前向きコホート研究には、2011年から2015年までの7日間の覚醒時間中に加速度計着用参加同意、女性健康調査の18289人の米国女性 ;データは17466デバイスから正常にダウンロード。これらの女性のうち、コンプライアンス良好(4日以上10時間以上装着)で2018年から2019年解析に含まれたのは16741名

暴露:1日あたり歩数とステッピング強度のいくつかの指標(ie, (ie, peak 1-minute cadence; peak 30-minute cadence; maximum 5-minute cadence; time spent at a stepping rate of ≥40 steps/min, reflecting purposeful steps :1分間ケイデンスピーク、30分間ケイデンスピーク、5分間ケイデンス最大、40ステップ/分以上となった時間数(意図的ステップ反映))

ケイデンスとは?ケイデンスは1分当たりのステップ数を計算し、2で割ることにより算出されます。例えば、両足では1分当たりのステップ数が180である場合、ケイデンスは90になります。ケイデンスは、ランニング効率を評価する重要なツールです。また、ランニングテクニックの改善にも役立つものです。
主要アウトカム・測定:総死亡率

結果: 選択基準一致16741名女性、平均(SD)年齢 72.0歳(5.7歳)

平均歩数は1日当たり5499で、ステップ頻度あたりの比率は 

  • 0歩/分:51.4%、(インシデンタルなステップにあたる)
  • 1〜39/分 45.5%
  • 40歩/分以上(意図的ステップ) 3.1%

平均フォローアップ 4.3年間、死亡 504名
1日あたりの歩数中央値は、分布横断的に低度→高度4分位で各々、2718、4363、5905、8442 歩数/日
対応する死亡率ハザード比(寄与要素補正)は、各々  1.00 (reference)、 0.59 (95% CI, 0.47-0.75)、 0.54 (95% CI, 0.41-0.72)、 0.42 (95% CI, 0.30-0.60) (P < 0.01)

spline解析だと、最大歩数として7500 /日まで1日あたりの歩数増加後とHRは低下する

高強度ほど有意に死亡率低下と相関するが、日数あたりの歩数補正後、相関性は減衰し、ほぼ有意でなくなる  (ケイデンス1分間ピーク 最高 vs 最小4分位 HR 0.87  [95% CI, 0.68-1.11]; ケイデンス30分間ピーク 最高 vs 最小4分位 HR  0.86 [95% CI, 0.65-1.13]; 5分間最大ケイデンス 最高 vs 最小4分位 HR  0.80 [95% CI, 0.62-1.05]; 40歩/分以上のステッピング速度時の経過時間 最高 vs 最小4分位 HR   1.27 [95% CI, 0.96-1.68]; P > .05)





結論と知見:年配の女性の間では、およそ4400歩/日という少ない数が、およそ2700歩/日と比較して低い死亡率と有意に関連。一日あたりの歩数が増えるにつれて、死亡率は徐々に減少し、平準化する前に約7500歩/日。歩数強度は、1日の総歩数を考慮した後の死亡率の低下とは明らかに関連していない。





こういうのってreverse causation bias:逆因果バイアスとの戦いで、同じ運動(身体活動)を扱っている報告だが・・・嘘が紛れ込む


"A standard method to reduce reverse causation is to exclude outcomes occurring in the initial follow-up period.":フォローアップ初期発生アウトカムの除外必要で、リスクのplausible trajectory 明確化してリスク評価する必要がある

逆因果バイアス考慮上の検討で、身体不活発は全原因認知症およびアルツハイマー病と関連せず、だが、心血管疾患発症の身体不活発サブグループでは認知症超過リスク認めた

Physical inactivity, cardiometabolic disease, and risk of dementia: an individual-participant meta-analysis
BMJ 2019; 365 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.l1495 (Published 17 April 2019)
Cite this as: BMJ 2019;365:l1495










   嘘つき
    ↓
認知症がなぜ生じるのか、その発症機構はすべて解明されているとは言えませんが、これまでの研究で、▼教育歴▼肥満▼高血圧▼難聴▼喫煙▼うつ▼運動不足▼社会的孤立▼糖尿病―などの要素が関連していることが分かってきています。
https://www.medwatch.jp/?p=26492



財務省・厚労省およびその関係者は平気で嘘をつく

2019年5月29日水曜日

うつ治療の新しい話題

運動は確定的なのだろうが、元々動機づけの乏しい病態なので導入難儀という宿命的課題を保つ、食事療法はまだまだ不確定。ケタミンに関しては安全性有効性・短長期検討何れも不足という感じだろうか?



Evolving Issues in the Treatment of Depression
Ole Köhler-Forsberg, et al.
JAMA. Published online May 24, 2019. doi:10.1001/jama.2019.4990
May 24, 2019

大うつ病性障害(MDD)の生涯発生率は10〜15%。
主な治療法の選択肢には薬理学的および心理学的介入が含まれ、多くの患者が併用療法を受けている。 無作為化臨床試験(RCT)により抗うつ薬の有効性が確立されているが、2つの急性および長期有効性は限定的、患者の3分の1は治療抵抗性を示す。
この分野では新たな介入が必要であり、この視点では、運動、栄養、ケタミンに特に焦点を当てて、新しい介入が検討中

運動
運動、脳由来神経栄養因子、および神経保護を結び付ける仮説を考えると、運動はMDDを予防または治療するための魅力的な選択肢です。ただし、MDDの運動の有効性と有効性の証拠はさまざまです。 
33件のRCTのメタアナリシス(N = 1877)は、レジスタンスエクササイズトレーニングは、非アクティブコントロール条件と比較して、中程度の効果サイズと治療に必要な数で、抑うつ症状の有意な減少と関連していた

Gordon BR, McDowell CP, Hallgren M, Meyer JD, Lyons M, Herring MP. Association of efficacy of resistance exercise training with depressive symptoms. JAMA Psychiatry. 2018;75(6):566-576.

この所見は健康状態、処方された訓練量、および筋力の改善とは無関係であった。しかしながら、20人のRCTがうつ症状の患者を含み、4人のみがMDDの診断を受けた患者を含んでいた。さらに、盲目的割り付けのRCTのみを含めると、うつ症状の減少は有意に小さくなった 。にもかかわらず、軽度から中等度のMDDを有する患者に限定された分析では大きな効果量を示した。

興味深い研究として運動とMDDの関連をMendelian randomization approachでやる方法で、遺伝子を操作変数として用い潜在的因果関係を運動などのリスク要素とうつなどの健康アウトカムの関連性を研究する方法で遺伝子をランダム割り付けし、Mendelian randomizationは共役・逆因果関係のリスクを最小化する。611 583名の成人を含むデータで、 加速度モニターにて活動性評価女性 91 084名で、Choiらは加速度モニターベース身体活動とMDDの予防的関連性、オッズ比 0.74 (95% CI , 0.59-0.92)を見いだした。 
座りがちな生活習慣を毎日15分の激しい活動または1時間の中程度の活動で置き換えることが、うつ病を発症する可能性の相対的な潜在的な減少を26%減少させることを意味した。
ChoiKW, ChenCY, SteinMB, et al; MajorDepressive Disorder Working Group of the Psychiatric Genomics Consortium. Assessment of bidirectional relationships between physical activity and depression among adults: a 2-sample mendelian randomization study [published online January 23, 2019]. JAMA Psychiatry. doi:10. 1001/jamapsychiatry.2018.4175

定期的な運動を実施することは、ほとんどの人にとって困難であり、MDDを持つ人にとっては、エネルギーや動機が低いという症状のため、さらに困難です。それでも、定期的な運動を奨励または処方することは、たとえ単に心血管の健康状態を改善するためであっても価値があります。

栄養
多くの研究が気分に及ぼす食事の影響を調査しました、しかし結果は混合された発見と食事、研究デザインと研究集団における大きな違いのために解釈するのが困難であった。観察研究は、気分と、食物(野菜、果物、全粒穀物など)の含有量が高いこと、および赤身のタンパク質(魚など)を含む食事との間の好ましい関係を裏付けているようだ。しかしながら、MDD患者における食事の影響を具体的に調べた研究はほとんどない
SMILES試験(BMC Med. 2017; 15: 23. )は、最初の優れたRCTの1つであり、地中海式食事療法に焦点を当てた体系的な食事療法サポートの効果を調査したものです5。中等度から重度のMDDの成人患者56人中、12週間の個別介入(7 60分セッション)食事療法の助言や栄養士による支援(すなわち、やる気を起こさせる面接、目標設定、そしてマインドフルートリング)と社会的支援の効果を調べました。食事療法サポートグループは、社会的サポートグループと比較して、大幅に改善された。この所見はMDD患者の他の最近の研究と一致しており、いくつかの結果はMDD患者と2型糖尿病患者の間でさらに大きな効果を示す。
最近行われた2件のRCTで肥満患者のうつ症状に対する食事介入の効果が調査された。
Ma J, Rosas LG, Lv N, et al. Effect of integrated behavioral weight loss treatment and problem-solving therapy on body mass index and depressive symptoms among patients with obesity and depression: the RAINBOW randomized clinical trial. JAMA. 2019;321(9):869-879.
Bot M, Brouwer IA, Roca M, et al; MooDFOOD Prevention Trial Investigators. Effect of multinutrient supplementation and food-related behavioral activation therapy on prevention of major depressive disorder among overweight or obese adults with subsyndromal depressive symptoms: the MooDFOOD randomized clinical trial. JAMA. 2019;321(9):858-868. 
RAINBOW試験(N = 409;平均年齢51歳)は、RAINBOW trial (N = 409; mean age, 51) は行動療法的減量治療と問題解決型介入で、BMI 30以上&中等・重度うつ症状を有する対象者、通常治療と比較して介入群でBMIの有意な減少(36.7〜35.9対36.6〜36.6)とうつ症状軽減(1.5〜1.1対1.5〜1.4)を12ヶ月後示した
MooDFOOD試験(N = 1025;平均年齢46.5歳)は、他栄養素サプリメントと食関連行動療法(food-related behavioral activation therapy)でMediterranean-style dietを推奨する方法にてBMI 25-40・MDDなしの患者で検討。150名(10%)は12ヶ月内にMDD発症、4介入群で群間差認めず (9.7% in the placebo- only group, 10.2% in the placebo plus therapy group, 12.5% in the supplement-only group, and 8.6% in the supple- ment plus therapy group; P = .48 for interaction)。
RAINBOW trialでは有意だが、減量・うつ減量効果軽度、MooDFOODではMDD発症予防効果をサプリメント栄養素使用ではしめせず支持されなかった 
MDDの構造化された食事療法のサポートに関する最初の証拠は有望な所見で地中海料理を支持する内容だった。最近の論説では、以前の2つのRCTについて議論し、うつ病の治療には、根本的な薬理学的および心理学的治療に加えてエビデンスに基づく生活習慣介入(例:食事、運動、禁煙)を用いるべき。将来の研究では、より多くの研究集団を含め、比較可能な結果を​​得るために、以前の試験と同様のアプローチおよび食事パターンを使用する必要がある。さらに、気分および健康状態全般に対する長期的影響を調査するためには、より長い追跡調査(すなわち数年)を伴う研究が必要であろう。

ケタミン
2019年3月5日に、食品医薬品局は治療抵抗性うつ病(TRD)の薬として鼻用ケタミン(Spravato)を承認しました。ケタミンは1970年代から麻酔薬として使用されており、20年間MDDでの使用が検討されている。ケタミンは初期の試験(9から73の範囲のサンプルサイズ)から広く注目されている。重度の鬱病患者およびそうでなければ治療抵抗性の患者の間で、抑うつ症状および自殺念慮の改善(最大60%)。亜麻酔薬用量(0.5mg / kg)のゆっくりした静脈内投与後数時間以内に大きな治療効果が経験され、そしてこれらの効果は一過性であり、患者は数週間以内にそれらのベースラインの重症度に戻った。これらの最初の発見により、気分障害、特に米国におけるTRDに対するケタミンの適応外使用が増加している。
潜在的な有害作用に関して、これらの用量でのケタミンの静脈内投与は一般に、MDDを有する身体的に健康な個体の呼吸器または心血管の状態に有意には影響を及ぼさない。患者は鎮静、混乱、および解離を経験する可能性があるため、投与中および投与後にモニタリングが必要です。潜在的な長期リスクには、忍容性、乱用、および悪用が含まれる。
臨床試験では、TRD患者の半数以上が通常の治療に加えて鼻腔内または静脈内ケタミンの抗うつ効果を経験していることが証明されている。しかしながら、精神病的特徴または活性物質使用障害のある患者はRCTから除外されており、長期的な安全性データは限られている。ケタミンは、潜在的にTRDを軽減するのを助けることができる有望な薬だろうが、どの患者が持続的な利益を受けるかを確認するためにさらなる研究が必要。ケタミンの点滴は費用がかかり、多くの場合保険でカバーされてないが、ケタミンの鼻腔内投与ははるかに安価だが、頻繁な投与が必要(週2回または週1回)。エスケタミン(特許取得済み)を加えてもエスケタミンが抑うつのための一般的な治療法になるかどうかは不明・・・(後述続く)

2019年3月26日火曜日

腕立て伏せと心血管疾患

腕立て伏せ 40回超完遂できる人なら、10回未満しかできない人に比べ、有意に心血管リスク少ない・・・というネット記事になってた論文

腕立て伏せと心臓の健康に関連性? 米国の消防士を対象に調査
https://forbesjapan.com/articles/detail/25669

後顧的解析、18歳以上の男性消防士!対象



Ross ら17 と Golightly ら18 は、客観的評価心肺フィットネス(cardiorespiratory fitness)を健康状況のバイタルサインと看做すことを主張。しかし、体組成測定や血中バイオマーカー、身体活動性、CRF評価は医師から無視されることが多い。身体活動評価としては、自己報告病歴、健康・ライフスタイルアンケートがなされることが多い2 が、しかし、客観的CRFレベル測定は自己報告身体活動性より有意に低いことが多い19,20 。
正確で客観性をもつCRF測定ツールとして運動負荷試験が用いられ将来の心血管疾患リスクと逆相関性が知られている21,22 が、これらの試験は高額、時間がかかり、専門施設が必要であり、訓練された実施者が必要となる。

そこで簡便なツールとして腕立て伏せ測定と・・・


ベースライン評価として腕立て伏せ能力とトレッドミル運動負荷試験を含む身体フィットネス評価。腕立て伏せは消防士がインストラクターとしてメトロノーム 80/分のリズムで施行させる。クリニックスタッフが80回になるまで腕立て伏せ回数測定。メトロノームのビートより3回不足したところで中止。疲労消耗もしくは症状(目眩、浮遊感、胸痛、息切れ)などで中止。腕立て伏せ回数は10回毎5カテゴリーに分ける



Association Between Push-up Exercise Capacity and Future Cardiovascular Events Among Active Adult Men
Justin Yang, et al.
JAMA Netw Open. 2019;2(2):e188341. doi:10.1001/jamanetworkopen.2018.8341





腕立て伏せ10回できない消防士がいることに・・・一番驚いた

2019年3月19日火曜日

高齢女性(75歳以上):身体活動時間と心疾患リスク減少の線形関係

75歳以上の米国女性では、1日中等度運動150分もしくは強度運動75分の身体活動を推奨するガイドラインに一致した好気的運動活動を行っている。


疑問:高齢女性において軽度運動は心疾患リスク減少をもたらすか?
知見:5861名の女性、軽度運動最大4分位は最低4分位に比べ心筋梗塞・冠動脈死42%減少し、心血管疾患イベント発生を22%減少
意義:高齢女性において、毎日の生活身体活動が冠動脈性心疾患予防、心血管疾患予防に役割を果たす


前向きコホート 2012-2014年 WHI 地域住民コホート

Association of Light Physical Activity Measured by Accelerometry and Incidence of Coronary Heart Disease and Cardiovascular Disease in Older Women
Andrea Z. LaCroix,   et al.  for the Women’s Health Initiative (WHI)
Author Affiliations Article Information
JAMA Netw Open. 2019;2(3):e190419. doi:10.1001/jamanetworkopen.2019.0419













2019年2月23日土曜日

高齢者:早朝運動降圧効果、座位中断による降圧作用男性より女性で目立つ

Earthquake triggering and large-scale geologic storage of carbon dioxide
PNAS June 26, 2012 109 (26) 10164-10168; https://doi.org/10.1073/pnas.1202473109
仮設論文あると言うだけで、直接の検証のないのにtweetする鳩山のデマゴーグ


あっ、間違えた・・・ これじゃなくて・・・


OPACH研究:座りがちな女性は心血管疾患リスク増加
https://kaigyoi.blogspot.com/2019/02/opach.html

関連論文

高齢者血圧について
  • 長時間座位習慣的中断
  • 早朝運動
  • 性差
これらの影響

早朝運動は降圧作用示し、性差として女性の方が座位中断介入による降圧ベネフィット明瞭


運動も、継続的座位の中断も、高齢過体重・肥満成人における血圧低下をもたらす可能性がある。座位中断を伴う運動を行ったときの付加的降圧作用があるかを検討
血圧変化潜在メカニズムも同時検証

"例の"sedentary な高齢(n=67; 67± 7歳; BMI 31.2 ± 4.2)被検者;以下3条件ランダム順に施行
  • 中断のない座位継続(8 時間, 対照)
  • 運動+座位 (EX+SIT): 座位 (1 時間), 中強度ウォーキング (30 分間), 中断のない座位 (6.5 時間); 
  • 運動+座位中断 (EX+BR): 座位 (1 時間), 中強度ウォーキング (30 分間), 座位中断 30分毎+3分の軽強度ウォーキング3分による中断を伴う30分座位(6.5 時間)

連続血圧・血中エピネフリン(アドレナリン)/ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)測定を8時間

8時間のSIT比較平均収縮期血圧と拡張期血圧低下は( mm Hg 95% CI表記)
  • EX+SIT −3.4 (−4.5 to −2.3), −0.8 (−1.6 to −0.04)
  • EX+BR −5.1 (−6.2 to −4.0), −1.1 (−1.8 to −0.3)
(all P <0 .05="" div="">

EX+SITに比べ、EX+BRでは付加的収縮期血圧減少  −1.7 (−2.8 to −0.6)  (P=0.003)




収縮期血圧付加的減少が女性で −3.2 (−4.7 to −1.7; P <0 .001="" div="" ex="" versus="">




SIT比較平均エピネフリン変化: EX+SIT と EX+BRで、女性では減少(−13% to −12%) 、男性では増加 (+12% to +23%)  (P<0 .05="" div="">

平均ノルエピネフリン値の差は認めず

朝の運動は長時間座位に比べ過体重・肥満高齢者において血圧減少を8時間生じる


座位中断を定期的に行うことと運動の組み合わせで、血圧低下生じるが、男性より女性でよりベネフィットが存在



なんで性差があるんだろう。閉経後女性のみの検討で、血管βアドレナリン作動性受容体の血管拡張作用減少、エストロゲン性NO upregulation低下など説明している。






2019年2月7日木曜日

The Physical Activity Guidelines for Americans

“2018年11月のAHA年次集会で、連邦政府「身体活動ガイドライン」と VITAL and REDUCE-IT と DECLARE-TIMI 58といった高品質臨床トライアルの報告があった”

VITAL and REDUCE-IT:
Marine n−3 Fatty Acids and Prevention of Cardiovascular Disease and Cancer
JoAnn E. Manson,  et al., for the VITAL Research Group
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1811403
ランダム化プラシーボ対照2x2区分デザイン、ビタミンDと海産物n-3脂肪酸(1g/日):男性50歳以上・女性55歳以上一次予防:重大心血管イベント・がん発生率低下認めず 

DECLARE-TIMI 58
アストラゼネカのフォシーガ、DECLARE-TIMI58試験で、幅広い2型糖尿病患者さんにおける心不全による入院または心血管死のリスク低下を示す
https://www.astrazeneca.co.jp/media/press-releases1/2018/2018111401.html
Wiviott S.D et al. ‘Dapagliflozin and Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes’. The New England Journal of Medicine. DOI https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1812389


で、本題の身体活動ガイドライン
The Physical Activity Guidelines for Americans
Katrina L. Piercy, . et al
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2712935

 (例によってGoogle訳)
PAGは、多数の集団のために様々な健康上の結果を改善するために身体活動の種類と量に関する情報と手引きを提供します。未就学児(3歳から5歳まで)は、成長と発達を促進するために1日を通して身体的に活動的であるべきです。 6歳から17歳までの子供や青年は、毎日60分以上の中程度から激しい運動をするべきです。成人は、少なくとも週に150分から300分の中強度の運動、または週に75分から150分の激しい強度の有酸素運動、または同等の強度と中強度の有酸素運動の組み合わせを行うべきです。彼らはまた、1週間に2日以上筋肉を強化する活動をするべきです。高齢者は、バランストレーニングや有酸素運動、筋力増強などの多成分運動をするべきです。妊娠中および産後の女性は、週に少なくとも150分の中強度の有酸素運動をするべきです。可能な限り慢性疾患や障害を持つ成人は成人のための重要なガイドラインに従うべきであり、そして有酸素運動と筋肉強化活動の両方をするべきです。勧告は、より多くを動かし、より少なく座っていることが、ほぼすべての人に利益をもたらすことを強調しています。身体活動が最も少ない個人は、中程度から活発な身体活動のわずかな増加でさえも最も利益を得ます。身体活動が多いほど、追加の利点があります。有酸素運動と筋力増強の両方の運動が有益です。





Box 1. 身体活動性の健康ベネフィットに関する新しいエビデンス

  • 3−5歳小児での骨健康・体重の改善
  • 6−13歳では認知機能改善+追加部位での癌リスク減少
  • 脳の健康へのベネフィット、認知機能改善、不安・うつリスク軽減、睡眠・QOL改善
  • 高齢者骨折関連外傷リスク減少
  • 妊娠女性では、過剰な体重増加、妊娠糖尿病、産後うつのリスク減少
  • 慢性医療疾患患者では、総死亡、疾患原因死亡率減少、機能改善、QOL改善

Box 2. Health Benefits Associated With Regular Physical Activity
Children and Adolescents:小児・青年期

  • 3−17歳:骨健康の改善、3−17歳:体重改善
  • 6−17歳:心臓呼吸・筋肉フィットネス改善、6−13歳:認知改善
  • 6−13歳:うつリスク減少
Adults and Older Adults:正常・高齢

  • 総死亡率減少
  • 心血管死亡率減少
  • 心血管(心臓疾患と卒中含め)リスクの減少
  • 高血圧リスク減少
  • 2型糖尿病リスク減少
  • 不都合な脂質特性のリスク減少
  • がん(膀胱、乳、子宮内膜、食毒、腎臓、肺、胃)のリスク減少
  • 認知改善
  • 認知症(アルツハイマー病を含む)リスク減少
  • QOL改善
  • 不安減少
  • うつリスク減少
  • 睡眠改善
  • 体重増加の緩徐化・減少
  • 減量、特にカロリー摂取減少と組み合わせで
  • 減量後体重増加予防
  • 骨健康改善
  • 身体機能の改善
  • 転倒リスク減少(高齢者)
  • 転倒関連外傷リスク減少(高齢者)



Box 3. Types and Intensity of Physical Activity
Aerobic Activity

  • An activity in which the body’s large muscles move for a sustained amount of time, therefore improving cardiorespiratory fitness. Aerobic activity is also called endurance or cardio activity. Examples include brisk walking, running, or bicycling.
Muscle-Strengthening Activity
  • An activity that increases skeletal muscle strength, power, endurance, and mass. Examples include weight lifting or resistance training.

Bone-Strengthening Physical Activity

  • An activity that produces a force on the bones, which promotes bone growth and strength. Examples include jumping rope or running.

Balance Activity

  • An activity designed to improve individuals’ ability to resist forces within or outside of the body that cause falls while a person is stationary or moving. Examples include lunges or walking backward.

Multicomponent Physical Activity

  • An activity that includes more than 1 type of physical activity, such as aerobic, muscle strengthening, and balance training. Examples include some dancing or sports.

Absolute Intensity

  • Refers to the rate of work being performed and does not consider the physiologic capacity of the individual. This is often expressed in metabolic equivalent of task (MET) units. Moderate-intensity physical activities such as walking briskly or raking the yard have a MET level of 3 to 5.9 METs.

Relative Intensity

  • Takes into account or adjusts for a person’s cardiorespiratory fitness. Someone who is more fit will perceive an exercise to be easier and thus rate it as of lower relative intensity than someone who is less fit.



Box 4. Key Guidelines for Preschool-aged Children and for School-aged Children and Adolescents
Preschool-aged Children

  • Preschool-aged children (3 through 5 years) should be physically active throughout the day to enhance growth and development.
  • Adult caregivers of preschool-aged children should encourage active play that includes a variety of activity types.

School-aged Children and Adolescents

  • It is important to provide young people opportunities and encouragement to participate in physical activities that are appropriate for their age, that are enjoyable, and that offer variety.
  • Children and adolescents aged 6 through 17 years should do 60 minutes (1 hour) or more of moderate-to-vigorous physical activity daily
  • Aerobic: Most of the 60 minutes or more per day should be either moderate- or vigorous-intensity aerobic physical activity and should include vigorous-intensity physical activity on at least 3 days a week.
  • Muscle-strengthening: As part of their 60 minutes or more of daily physical activity, children and adolescents should include muscle-strengthening physical activity on at least 3 days a week.
  • Bone-strengthening: As part of their 60 minutes or more of daily physical activity, children and adolescents should include bone-strengthening physical activity on at least 3 days a week.


Box 5. Key Guidelines for Adults

  • Adults should move more and sit less throughout the day. Some physical activity is better than none. Adults who sit less and do any amount of moderate-to-vigorous physical activity gain some health benefits.
  • For substantial health benefits, adults should do at least 150 minutes (2 hours and 30 minutes) to 300 minutes (5 hours) a week of moderate-intensity, or 75 minutes (1 hour and 15 minutes) to
  • 150 minutes (2 hours and 30 minutes) a week of vigorous-intensity aerobic physical activity, or an equivalent combination of moderate- and vigorous-intensity aerobic activity. Preferably, aerobic activity should be spread throughout the week.
  • Additional health benefits are gained by doing physical activity beyond the equivalent of 300 minutes (5 hours) of moderate-intensity physical activity a week.
  • Adults should also do muscle-strengthening activities of moderate or greater intensity that involve all major muscle groups on
  • 2 or more days a week, as these activities provide additional health benefits.


Box 6. Key Guidelines for Older Adults

  • The key guidelines for adults also apply to older adults. In addition, the following key guidelines are just for older adults:
  • As part of their weekly physical activity, older adults should do multicomponent physical activity that includes balance training as well as aerobic and muscle-strengthening activities.
  • Older adults should determine their level of effort for physical activity relative to their level of fitness.
  • Older adults with chronic conditions should understand whether and how their conditions affect their ability to do regular physical activity safely.
  • When older adults cannot do 150 minutes of moderate-intensity aerobic activity a week because of chronic conditions, they should be as physically active as their abilities and conditions allow.


Box 7. Key Guidelines for Women During Pregnancy and the Postpartum Period

  • Women should do at least 150 minutes (2 hours and 30 minutes) of moderate-intensity aerobic activity a week during pregnancy and the postpartum period. Preferably, aerobic activity should be spread throughout the week.
  • Women who habitually engaged in vigorous-intensity aerobic activity or who were physically active before pregnancy can continue these activities during pregnancy and the postpartum period.
  • Women who are pregnant should be under the care of a health care practitioner who can monitor the progress of the pregnancy. Women who are pregnant can consult their health care practitioner about whether or how to adjust their physical activity during pregnancy and after the child is born.


 Box 8. Key Guidelines for Adults With Chronic Health Conditions and Adults With Disabilities

  • Adults with chronic conditions or disabilities, who are able, should do at least 150 minutes (2 hours and 30 minutes) to 300 minutes (5 hours) a week of moderate-intensity, or 75 minutes (1 hour and 15 minutes) to 150 minutes (2 hours and 30 minutes) a week of vigorous-intensity aerobic physical activity, or an equivalent combination of moderate- and vigorous-intensity aerobic activity. Preferably, aerobic activity should be spread throughout the week.
  • Adults with chronic conditions or disabilities, who are able, should also do muscle-strengthening activities of moderate or greater intensity that involve all major muscle groups on 2 or more days
  • a week, as these activities provide additional health benefits.
  • When adults with chronic conditions or disabilities are not able to meet the above key guidelines, they should engage in regular physical activity according to their abilities and should avoid inactivity.
  • Adults with chronic conditions or symptoms should be under the care of a health care practitioner. People with chronic conditions can consult a health care professional or physical activity specialist about the types and amounts of activity appropriate for their abilities and chronic conditions.



Box 9. Key Guidelines for Safe Physical Activity

  • To do physical activity safely and reduce risk of injuries and other adverse events, people should
  • Understand the risks, yet be confident that physical activity can be safe for almost everyone.
  • Choose types of physical activity appropriate for their current fitness level and health goals, because some activities are safer than others.
  • Increase physical activity gradually over time to meet key guidelines or health goals. Inactive people should “start low and go slow” by starting with lower-intensity activities and gradually increasing how often and how long activities are done.
  • Protect themselves by using appropriate gear and sports equipment, choosing safe environments, following rules and policies, and making sensible choices about when, where, and how to be active.
  • Be under the care of a health care practitioner if they have chronic conditions or symptoms. People with chronic conditions and symptoms can consult a health care professional or physical activity specialist about the types and amounts of activity appropriate for them.

2018年12月29日土曜日

60歳以上高齢者長期運動効果:頻回転倒・入院・死亡リスク減少効果認めず、運動は万能?

筆者等の結論と異なるタイトルになってしまったが・・・

All kinds of intervention structure (eg, home-based or group-based) were eligible, with unsupervised exercises being included only when a personalized exercise plan had been used; participants had to be 60 years or older at baseline or the mean population age should be 60 years or older.

この運動介入は構成要素の種類を問わず、superviseされたものでない
特定のstructure運動の有益性を見てるわけではない



高齢者における長期運動の転倒、骨折、入院、死亡リスクへの効果のメタアナリシス・システミック・レビュー

40の長期RCT、21,868名被検者
多要素トレーニング:バランス運動を含む

運動は、転倒、外傷性転倒リスクを減少示すが、骨折リスク減少有意性示せず
さらには、頻回転倒、入院、死亡リスク減少示せず

運動は万能というわけではなさそうだ


だが、結論は「 高齢者にとって、長期的運動は、転倒、外傷性転倒リスクを減少させ、骨折リスク減少の可能性有り。この効果は心臓・代謝疾患や神経疾患を有する高齢者を含む


Association of Long-term Exercise Training With Risk of Falls, Fractures, Hospitalizations, and Mortality in Older Adults
A Systematic Review and Meta-analysis
Philipe de Souto Barreto,  et al.
JAMA Intern Med. Published online December 28, 2018. doi:10.1001/jamainternmed.2018.5406


運動の死亡率・入院リスクへの関連




運動の(A)転倒者、(B)多数回転倒者リスクの関連性
Weights are from random effects analysis.



外傷性転倒、骨折



大雑把すぎるが、運動は転倒予防になるのは確か ・・・ それ以上の効果は運動のstructureやsuperviseを含め今後検討が必要



2018年12月27日木曜日

好気的運動:認知機能減少成人で実行機能改善効果

DASH食指導も有意差もう少しというところで、検出パワーなど検討必要と思う

明確に有意差みとめたのは、好気的運動で、認知機能に問題があるが認知症ではない心血管疾患リスクを有する成人で効果有り


認知機能低下傾向ある場合、自らというよりは社会的に


Lifestyle and neurocognition in older adults with cognitive impairments
A randomized trial
James A. Blumenthal, et al.
Neurology, First published December 19, 2018,
DOI: https://doi.org/10.1212/WNL.0000000000006784


目的 認知症を伴わない認知障害( cognitive impairments with no dementia (CIND) )と心血管疾患(CVD)を有する成人における実行機能障害への、好気的運動  aerobic exercise (AE) とDietary Approaches to Stop Hypertension (DASH) dietの独立した効果と付加的効果を判定

研究方法 2-by-2 factorial (exercise/no exercise and DASH diet/no DASH diet) randomized clinical trial
CIND及びCVDリスク要素を有する運動不足男女160名(55歳超)
被検者を、好気的運動(AE)、DASH diet栄養カウンセリング、あるいは両方、あるいは健康教育(HE)を6ヶ月間
プライマリエンドポイント:実行機能事前設定複合測定
セカンダリアウトカム:言語/会話流暢性、記憶、 modified Clinical Dementia Rating Scaleのrating

結果 好気的運動 AE割り付け被検者では、有意な実行機能ドメインの改善認めた(d = 0.32, p = 0.046)が、DASH食群では有意ではなかった (d = 0.30, p = 0.059)

AE及びDASH食併用群 (d = 0.40, p = 0.012) では健康教育群より大幅な改善が見られた

好気的フィットネス多いほど (b = 2.3, p = 0.049)、 CVD risk減少多いほど (b = 2.6, p = 0.042)、塩分摂取量減少するほど (b = 0.18, p = 0.024)実行機能改善と相関

記憶、言語/会話流暢性ドメインへの有意改善示せず


結論 予備的知見だが、好気的運動は認知機能減少を伴う成人において実行機能改善を示す

ClinicalTrials.gov identifier NCT01573546.

エビデンス分類: This study provides Class I evidence that for adults with CIND, AE but not the DASH diet significantly improves executive functioning.

Received May 19, 2018.
Accepted in final form September 18, 2018.



 実行機能とは、複雑な課題の遂行に際し、課題ルールの維持やスイッチング、情報の更新などを行うことで、思考や行動を制御する認知システム、あるいはそれら認知制御機能の総称である[1]。特に、新しい行動パタンの促進や、非慣習的な状況における行動の最適化に重要な役割を果たし、人間の目標志向的な行動を支えているとされ[2]、その神経基盤は一般に前頭前野 (prefrontal cortex) に存在すると考えられている[3][4]。代表的な行動課題には、ウィスコンシン・カード分類課題やストループ課題(ストループ効果)などがある。
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E5%AE%9F%E8%A1%8C%E6%A9%9F%E8%83%BD

2018年12月20日木曜日

高血圧:運動は降圧剤治療に匹敵?

運動 vs 降圧剤というガチンコ検討なされてないし、また、運動による降圧効果検証は高血圧患者に対して検証不十分

利用できるデータで推定すれば、表題如く、通常の降圧治療に匹敵するのではないかというご賢察


How does exercise treatment compare with antihypertensive medications?
A network meta-analysis of 391 randomised controlled trials assessing exercise and medication effects on systolic blood pressure
Naci H, et al.
Br J Sports Med 2018;0:1–12.
doi:10.1136/bjsports-2018-099921
https://bjsm.bmj.com/content/bjsports/early/2018/12/05/bjsports-2018-099921.full.pdf

目的:収縮期血圧への運動regimenと薬物の効果比較

Data sources: Medline (via PubMed) and the Cochrane
Library.

登録クライテリア:ACE-i、ARB、、β遮断剤、CCB、利尿剤を含むRCT
運動介入の発表済メタ解析をアップデートし、endurance、dynamic resistance、isometric resistance、enduranceとresistance exercise組み合わせの収縮期血圧降下効果検証 (up to September 2018)

デザイン:ランダム効果ネットワークメタアナリシス

アウトカム:ベースライン収縮期血圧平均値比較:95%信頼区間(95% Crl)、mmHg表示

結果:RCT総数 391、運動介入評価 197(被検者10,461)、降圧剤評価(被検者 29,281)
運動 vs 薬物直接比較RCTはなし
薬物療法全ては高血圧患者、運動トライアル 56だけが高血圧患者( 140 mm以上)で、比較 3508人。10%ランダムサンプルのうちバイアスリスク型各ブライド化不十分、アウトカムデータ不十分のためとされた
連結解析ベースライン収縮期血圧は降圧剤では運動介入に比べ低下
差平均 −3.96mmHg, 95% CrI −5.02 to −2.9

対照に比較して、タイプを問わない全ての運動(enduranceとresistanceの組み合わせ含む)と全てのクラスの降圧剤ではベースライン収縮期血圧低下は効果的

高血圧患者において、enduranceあるいはdynamic resistance運動と比較したとき、ACE-i、ARB、β遮断剤、利尿剤での収縮期血圧低下の検出可能な差は認めず
直接・間接比較間で検出可能な不一致性は認めず
small-study effectのエビデンスあったが、薬物療法、運動療法共に認められた

結論:収縮期血圧への運動の効果はまだ研究不十分のままで、特に高血圧患者においての検証不十分
すべての住民群横断的に、軽度だが、一定の収縮期血圧低下については一致して確認できたが、構造化運動レジメンに比べ薬物療法群で収縮期血圧低下をもたらす

同等再現推定と仮定すると、高血圧患者の運動による降圧効果は通常の降圧薬物治療と同等になるのではないか?リアルワールドの臨床状況でこの知見が一般化されるか評価されるべき








2型糖尿病もそうだけど、メーカーなどのスポンサーの少ないトライアルは数も質も乏しくなる

2018年11月22日木曜日

糖尿病患者の運動前の負荷試験必要か?

糖尿病は心血管イベントのリスクで、習慣的運動でリスク減少示すが、冠動脈イベントが心配。また、silent虚血が糖尿病で存在するためリスクを懸念。運動負荷試験を無症候性糖尿病患者で施行することの是非不明。

ACSM(American College of Sports Medicine)は従来のCVDリスク要素に基づくスクリーニングは推奨していない。一方で運動してない糖尿病患者では中強度運動でさえ"medical clearance"を要求される。Framingham Risk 計算式で10年リスク10%以上、高強度運動では運動前に運動負荷試験考慮される場合がある。
無症候性2型糖尿病患者の冠動脈造影CT、心筋還流シンチグラフィ、心電図負荷試験何れも心血管イベントに影響を与えないという報告もあるも、多くのガイドラインで負荷心電図強要が多くなされている

故に、糖尿病患者の運動前運動負荷試験必要性(不要性)についての検討



Clinical Utility of Pre-exercise Stress Testing in People with Diabetes
Marni J. Armstrong, et al.
Canadian Journal of Cardiology
DOI: https://doi.org/10.1016/j.cjca.2018.11.007

対象は糖尿病と、1つを超える心血管リスク要素のある被検者

糖尿病 1,705名中、運動前負荷テストを受けた被検者と受け無かった被検者を比較

心血管アウトカム(血管再建、心血管関連入院、心血管死亡) の組み合わせの差異を1年内 (2.8% vs. 1.9%, p=0.250)、次の1年でも認めず(3.1% vs. 4.6%, p=0.164)

1年内においては、血管再建に関しては負荷試験で多かった  (2.1% vs. 0.8%, p=0.027)が、長期フォローアップでは差は認めず(平均3.4 年間)





負荷試験は運動処方や長期予後評価に有益だろうが、コストにみあうか?、効果で侵襲的な検査艶有り、無症候性の糖尿病ほぼ全員に施行するには元々無理がある。故に、虚血症状示唆、既知冠動脈疾患、不整脈、うっ血性心不全、微小血管合併症可能性などに限定すべき・・・という提案


実現性のない推奨しても仕方が無いので、臨床実践的には妥当な線?

2018年11月13日火曜日

米国HHS:生涯スポーツガイドライン

US Department of Health and Human Services (HHS) は、生涯にわたる健康増進のためのガイドライン・プログラム・政策作成をリードし、11月12日PAGをリリース

Physical Activity Guidelines for Americans, 2nd edition (PAG)
https://health.gov/paguidelines/second-edition/report/pdf/PAG_Advisory_Committee_Report.pdf


JAMA要約
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2712935

PAGは多数の住民グループに対して健康アウトカム改善のための身体活動の種類と量についての情報とガイダンス提供

  • 就学前児童(3-5歳)では、成長・発達促進のため1日を通して身体活動あるべき
  • 小児・青年期(6-17歳)では、中強度・高強度身体活動60分以上行うべき
  • 成人では、中強度週150−300分以上、もしくは高強度好気的運動 週75-150分、あるいは等価組み合わせ中強度・高強度好気的運動組み合わせ行うべき。筋肉増強活動(筋トレ)は週2回以上行うべき
  • 高齢者、バランストレーニングや好気的運動・筋肉増強活動を含む多要素身体活動すべき
  • 妊娠・分娩後女性は中強度好気的運動を週150分以上行うべき
  • 慢性疾患や機能障害を有する成人では可能なら成人のキーガイドラインに従うべきで、好気的・筋肉増強ともに行うべき

動く時間を増加し、座る時間を減らすことはほぼ全員にベネフィットをもたらすだろうと推奨では強調

最小限の身体活動の状況では少しでも中等度から高強度身体活動増加でベネフィット大きくもたらす。身体活動増加するほどベネフィット付加される。好気的・筋トレともにベネフィットある


比較的到達容易な基準にかかわらず、上記ガイドライン推奨に合致している米国民比率は、男性 26%、女性 20%

身体活動は、肥満、2型糖尿病、心血管疾患、認知症、膀胱癌・乳癌・大腸癌・子宮内膜癌・食道癌・腎癌・肺癌・胃癌の8つのリスク減少に役立ち、睡眠、認知機能改善、転倒外傷予防に役立ち、骨関節炎やリウマチ性疾患などの疼痛管理の補助的に役立つ

PAGガイドラインでは、早期死亡リスクを33%減少する包括的効果

”このガイドライン遵守させれば、billionドルの金をセーブでき、millionの米国人QOL改善を経験させることができる”
”兵役1/3が肥満により欠格となり安全保障面でも問題”


だが、なぜ行動困難か?

実際にはベネフィットはすぐに出現するのだが、疾患リスク軽減利益は時間経過と身体活動維持が必要で、直ちに明確な結果が現れない。時間必要で、疲労や障害、楽しくなくなるなど、身体活動を日常生活で続けるには個別問題克服が必要。
家族、有人、同僚がライフスタイル選択に影響を与え、季候・天候・個別安全性、公園・歩道・プレイグラウンド・組織スポーツへのアクセス性など環境面もある


エビデンスに基づく戦略として、強化観点を
(1) 医療システム内の身体活動促進
(2)ウエアラブルデバイスやソーシャルメディアのような新しいテクノロジーをてこ入れのため機会積極利用
(3) 職場での身体活動促進
(4) スポーツへの青少年参加促進




Fitbitだけで2500万人のactive userがいるらしいが、Apple、Googleなおテクノロジー・リーダーがフィットネスアプリを作成。身体活動の開始、維持、増加を目的としている。

apple watchは、運動量が通常より減ると、通知してくる
深呼吸を無理強いする、立てない状況なのに立て・・・と通知してくる

設定で外せば良いだけだけど・・・


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note