1) LDL-C値とSBP(収縮期血圧)の心血管リスクへの独立関連要素であるという証拠を示した
2)対数線形的用量依存関連性が感S夏去れ、LDL-CとSBPの組み合わせによる、心血管疾患リスクへの関連性が明確化された
3)研究結果によりLDL-CとSBPの組み合わせと心血管疾患の関連性の強度は主にLDL-C、SBP暴露の強度と期間に依存する
4)LDL低下とSBP低下の組み合わせ長期暴露と心血管イベントリスクの関連性のその強度を定量化、形状を明らかにすることにより、この研究結果を利用し新しいアルゴリズム設計により、ヒトへのLDL-C、SBP暴露による心血管疾患生涯リスク推定可能となる
最初にダメ押し
LDL低値および収縮期血圧低下の生涯遺伝的曝露は、心血管リスクの低下と関連。 ただ、これらの所見は、これらの危険因子の治療から得られる利益の大きさを表すわけではない。
多くのランダム化トライアルによりLDL-C、SBP(収縮期血圧)低下5年間治療が心血管イベント低下をもたらすことは示されている。
しかし、LDL-C低値、SBP低値の生涯リスクへの影響は不明。そこで、randomizationをinstrumentとして生涯リスクへの影響を検討
目的 LDL-C低下と、SBP低下組み合わせ生涯暴露と心血管疾患生涯リスクへの影響検討
デザイン・セッティング・被験者 438 952 名、UK Biobank(2006 〜 2010) 2018年までフォローアップ 遺伝的LDL-C、SBPスコアをinstrumentsとして用い、LDL-C低下、SBP低下、その両者の生涯リスクへグループ分け
血中LDL-C、SBP、心血管イベント発生率の差を群間で比較し、生涯リスクとの関連性を推定。
暴露:血中LDL-C、SBPの差を中央値未満遺伝子スコアと比較
中央値より高値の遺伝リスクスコアはLDL-C低値、SBP低値と相関
主要アウトカムと測定項目:重大冠動脈イベント(定義:冠動脈死、非致死性心筋梗塞、冠動脈血管再建)のオッズ比
結果 被験者 438,952名、平均年齢 65.2歳(range 40.4-80.0歳)、女性 54.1%、初回重大冠動脈 24,980
参照群と比較し、中央値超のLDL-C遺伝子スコア被験者は LDL-C値 14.7-mg/dL低値、重大冠動脈インベントリスクオッズ比 0.73 (95% CI, 0.70-0.75; p< 0.001)
中央値超のSBP遺伝子スコア 被験者は、SBP 2.9-mm HG低値で、重大冠動脈イベント OR 0.82 (95% CI, 0.79-0.85, P<0.001)
中央値超の両者遺伝子スコア群被験者では、LDL-C 13.9-mg/dL低値、 SBP 3.1- mmHg低値で、重大冠動脈イベント OR 0.61 (95% CI, 0.59-0.64; P< 0.001)
4 × 4 factorial analysisでは、遺伝子リスクスコア増加ほど、LDL-C、SBP低値で、量依存的に重大冠動脈イベントリスク低下
メタ回帰分析では、 LDL-C 38.670mg/dL低値 SBP 10-mm Hg低値組み合わせで 重大冠動脈 OR 0.22 (95% CI, 0.17-0.25; P< 0.001)で、心血管死 OR 0.32 (95% CI, 0.25-0.40; P < 0.001)
Association of Genetic Variants Related to Combined Exposure to Lower Low-Density Lipoproteins and Lower Systolic Blood Pressure With Lifetime Risk of Cardiovascular Disease
Brian A. Ference, et al.
JAMA. Published online September 2, 2019. doi:10.1001/jama.2019.14120
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2749533